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トウモロコシの育て方と栽培方法!種まき~収穫まで失敗しないコツをご紹介

初夏から夏まっさかりの時期に収穫できるとうもろこし。プランターでも簡単に自分で育てる事ができ、更に採れたては生でも食べられるほどです。そんなとうもろこしの育て方は種まきからでもプランターでもでき意外と手軽にできます。ここではその失敗しない育て方をご紹介します。
2020年8月27日
sarabande
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とうもろこしを育てる魅力は?

採れたては生でも味わえる魅力

甘いとうもろこしは子供から大人まで誰もが大好きです。 そんなとうもろこしを自分で栽培し、しかも種類によって採れたては生のままでも大変柔らかく、そのままで食べる事ができとても甘くて美味しいです。 これはスーパーでは味わえない美味しさですね。 さらに育て方は簡単で荒れた土地でも育つと言われているほどで、種まきからでも畑などのスペースが無くてもプランターでちゃんと栽培できます。 コツさえつかめばびっしりとした実のつまったとうもろこしができ、連作も可能です。 収穫後も皮やヒゲ、葉っぱなど捨てずに活用する事ができ、家庭菜園の中でもとうもろこしは収穫し甲斐ある野菜と言えます。

とうもろこしの育て方の注意すべき点

受粉と害虫対策に注意

とうもろこしの育て方において、最も注意すべき点は「いかに受粉できるか」と「害虫からの予防」の2点です。 受粉しやすいとうもろこしですが、より確実にするために人工授粉します。コツをしっかりと覚えればいたって簡単で歯抜けな実ではなく、根元から先の方までびっしりと粒がつまった実を作る事ができるのです。 またもう一つの注意点である、甘い為に害虫がつきやすい事から予防の為に色々と対策しなければなりません。 ともに詳しく後述します。

とうもろこしの人気の品種

食用と加工食用と家畜用。

★食用スイートコーン・・・・普段私たちが食べているとうもろこし。スイートコーンだけで10種類以上あります。年々、改良されて質の高い品種が生まれています。 「ゴールドラッシュ」「味来」「嶽きみ」「恵味」「ミエル」「サニーショコラ「ピュアホワイト」「シルバーコーン」「ハニーバンダム」「ピーターコーン」 ★加工食用のコーン・・・・・粉にしてコーンスターチにしたり、トルティーヤの原料になったりします。「フリントコーン」別名「硬粒種」 ★家畜の餌などになるコーン・・・・「デントコーン」別名「馬歯種コーン」成長した粒が馬の歯の形に似ている。 ★その他・・・・・・・・・・お菓子の「ポップコーン」やもちもちとした食感の「ワキシーコーン」    

ここでは普段口にしている、人気のスイートコーンをいくつかご紹介します。

育てやすい人気のスイートコーンの品種

スイートコーン味来

糖度が高く平均で12度以上になります。 皮が柔らかくとれたてはそのままでも食べる事ができるので「サラダコーン」「フルーツコーン」と呼ばれています。 通常のとうもろこしより少し小ぶりタイプですが粒がびっしりと先端まで実ります。 栽培は簡単でしかも超密植栽培ができます。多少発芽率が低めなので沢山の種を撒くと良いでしょう。

スイートコーンゴールドラッシュ

穂先まで実がびっしりと付くタイプで、その皮も柔らかく新鮮な物であれば生も食べる事ができます。さらにその粒の色が鮮やかで魅力的です。 糖度は15~19度とかなり甘くジューシーな歯ごたえで人気があり、大きさも大き目です。 晩成型ですが、収穫後の糖度の低下が遅い為いつまでも美味しくいただけます。 毎年、新しい種類が作られしっかりとした苗になり大き目の実にも耐える事ができ倒伏耐性に優れています。

ピュアホワイト

その名の通り、真っ白なとうもろこし。糖度は高い物は19度もあり食感もジューシーな味わいです。 発芽率も良く、肥料なども標準でも旺盛に育ちやすく茎が太くて倒伏しにくい品種です。 急激に成長した場合は肥料切れに注意しましょう。

ハニーバンダム

2色のバイカラーコーン。粒皮がやわらかく食べやすいです。 一株から3個以上の着果する事や、収穫後もその甘さが落ちない事から人気の高い品種です。 25~30度で発芽して、初期の段階では即効性のある化学肥料や液肥で追肥する事をおすすめします。 熟期は92日の中生型ですが種類によっては早生の物もあり比較的育てやすい品種です。

とうもろこし育て方1/8 準備する物

種まきポット

プランターに直接撒いても大丈夫ですが、初心者の場合はコツ無しでも大丈夫なポットでの種まきをお勧めします。 また撒いた種が流れにくい事や、ポット撒きの方が水やりなど確実に吸収する点で発芽しやすいです。

野菜プランター


受粉させる為に同じ品種を少なくても3株は植えたいので、野菜プランターを使用します。 根がはりますし土も多くいるので、深めのタイプを選びましょう。 また底面にキャスター付きの物や、動かせる台の上に置いておくと、日当たりなどの移動ができて便利です。

土作りが大事

野菜用の土に野菜が育ちやすいように酸性かしている土を中和するために苦土石灰を混ぜて2週間くらいおいておきます。 野菜を育てるのにはやはり、土は大事です。苗を植える前にしっかりと土作りをするのが栽培のコツです。

苦土石灰で中和して他には緩効性肥料である「マグアンプ」も元肥料として混ぜておきます。 また鶏糞やピートモス、腐葉土などの有機肥料を利用しても良いでしょう。 後は成長段階で追肥として使う即効性の液肥料も必要になります。追肥はまた後述します。

とうもろこしの育て方2/8 種まき

種まきの時期とやり方

霜が降りなくなる4月中旬から梅雨の時期が来る前5月中旬くらいまでには撒きます。 発芽しないまま長期間土に入れていると腐敗したりするので、なるべく短期間で発芽させるために充分に気温が温かくなってから種まきしましょう。 1つのポットに3粒ほど入れて土をかぶせます。 土が乾かないように水やりをします。 野菜プランターに直播きしてそのまま発芽した後に間引きする方法もあります。

とうもろこしの育て方3/8 間引きのコツと定植

元気な苗を残す(間引き)

種をまいてから10日から2週間で発芽します。 苗が10cmくらいになった時に元気な苗を残して他の苗を間引きします。 この時に引き抜くと元気な苗も一緒に抜いたり元気な根が切れたりするので、引き抜かずにきれいなハサミで根元から切ります。

野菜プランターに直撒きした場合も同じように3か所に3粒ずつ撒いた場合は、それぞれに一株だけ残して計3株だけにします。 コツは既述の通り、残す苗の根を一緒にひかないように、また切れたり傷つかないように慎重に行う必要があります。 又はポット撒きと同じように要らない苗の根元をカットしても良いでしょう。

30cm間隔で定植

苗が15cmくらいになったら、定植します。 苗と苗の間隔を20~30cmくらいあけて植えます。 近すぎるとお互いの成長を邪魔してしまい、離し過ぎると受粉ができなくなります。 倒伏防止の為、根が均等に回し伸びるようにそれぞれの苗の周りは少し間隔をあけてプランターに近すぎないようにして置くのもコツです。

とうもろこしの育て方4/8 肥料のやり方

とうもろこしは追肥が大事

とうもろこしは肥料食いの野菜と言われている程で頻繁に与える必要があります。 より結実させるために、また質の良い実になるようにこまめな追肥は欠かせません。 それぞれ、即効性のある液肥料を使うようにします。

追肥の時期

追肥①・・・・・苗が15cmくらいで間引きをして定植する時期 追肥②・・・・・発芽後1ヵ月くらいで苗が30cmくらいになった時期、分けつと言って苗の根元から脇芽が出てきます。ここから枝根が発達してきます。 追肥③・・・・・苗の一番上に雄花が咲いた時期 追肥④・・・・・苗の下部や中部に雌花のひげが見えてきた時期 追肥⑤・・・・・実を大きくする時期 このようにとうもろこしは頻繁の追肥が必要になります。多くの肥料を吸収するほど生育旺盛と言えます。

とうもろこしの育て方5/8 受粉のコツ

人工授粉


一般にとうもろこしは雄花(雄穂)がてっぺんにあり、茎の中ごろにある雌花(雌穂)への受粉は葉が邪魔して中々、受粉しにくいです。 その為にいくつも植える必要がありますが、家庭菜園の狭いスペースしかない場合はやはり人の手で人工授粉しなければなりません。 雄花を切り取り雌花へ直接こすりつけます。 この雄花をカットする事は、雄花のにおいに引き寄せられる害虫アワノメイガを防ぐ事もでき一石二鳥です。

2列以上植えの栽培

てっぺんの雄花の花粉が下にある雌花に受粉しやすいように、1列ではなく2列以上に植えるがコツです。 数は少ない時でも列を一直線上ではなく、少しずらして植えて栽培すると良いでしょう。 例えば、プランター2つで栽培する場合もその2つを横1列に並べるのではなく、縦に並べたりするのもコツです。

種まきの時点でずらして栽培

雄花が先に開花して雌花が開花する頃には雄花の花粉が飛んでしまったという事があります。タイミングのずれですね。 種まきの時点で撒く時期をずらして撒くというのもコツです。 遅く栽培した苗を早めに栽培している苗と一緒に植えておきます。 そうする事で雌花が開花した時期に雄花がダメになっても次の苗の雄花の花粉で受粉できます。 また種まきをずらす事で収穫もより長く楽しむ事ができます。

とうもろこしの育て方6/8 害虫対策方法

甘いとうもろこしは虫も大好き。どうしても害虫の被害に合いやすい野菜と言えます。 口にする物なのでできれば無農薬で予防したいものです。 まずは薬を使わない害虫対策をご紹介します。

受粉後の雄花を切り取る

既述したように、害虫アワノメイガは雄花のにおいに引き寄せられます。 受粉後の雄花は切り取っても何も問題ないので、取り除きましょう。 また畑などの広いスペースの場合も5本に1個の雄花で充分ですので、後は切り取った方が害虫対策できます。

木酢液ととうがらし焼酎

水の入ったスプレーの容器に、唐辛子を焼酎につけておいた物(エキスが出るまで最低2週間)を100倍、木酢液を300倍の割合で両方とも入れて混ぜ合わせます。 唐辛子の辛味や、木酢液のにおいを害虫が嫌うので充分に予防できるとともに木酢液は苗を元気にする物なので一石二鳥です。 しかも木酢液は炭を焼いた煙を液体にしたものであり、唐辛子焼酎とともに天然な物なので安心して使えます。 使う頻度は多めに、特に雄花の開花時期には1週間に1度の割合で噴射します。これでかなり害虫予防ができます。

ネットや不織布などを子果に被せる

雌花の果実部分が大きくなり始めたころに、ネットなどの通気性のよい物をかぶせるという方法もあります。 排水溝用のネットや、不織布などを代用すると良いでしょう。 被せたときにきつく結ぶと成長を止めてしまいますので注意します。

最終的には農薬を

とうもろこしの一番の害虫である「アワノメイガ」はまず雄花に引き寄せられ、葉の裏に卵を産み、その幼虫が実をかじっていきます。 成虫がよりつかないように、雄花が咲いた時点で「スミチオン乳剤」を噴射しておくと予防になります。 スミチオンは1000倍の割合で水にうすめて使います。 雄花が咲いた時点で幼虫がいないかこまめなチェックを毎日する事が大事です。葉の裏などに卵がないかも忘れずに見ましょう。

とうもろこしの育て方7/8 収穫

収穫時期の目安

いよいよ待ちに待った収穫です。しかし皮をかぶっている為に中々タイミングがわかりづらいですね。 1番の目安はヒゲの色です。最初はきれいな緑色ですが、徐々に茶色に変わってきます。 茶色から更に濃いこげ茶くらいになると収穫時期です。 ヒゲが出て25日が目安です。 不安であれば少し皮をめくってみて中の粒の様子を観察してみます。

収穫方法とその後

とうもろこしの根元を手でもち、ねじるようにして手でもぎ取ります。 その後は味が低下していくので、まずは生で食べる事をお勧めします。この採れたてを味わえる事こそが自分で栽培したからこそできる事なので、嬉しさもひとしおです。 保存方法は生のままでは糖分が落ちてしまいますので、固めに茹でてラップに包んで冷凍保存が一番長く保存でき、しかも味も低下しません。

とうもろこしの育て方8/8 連作について

比較的に連作可能


一般的に同じ畑にまた翌年も同じ種類の野菜を栽培することを「連作」と言い、それによってその野菜をダメにする細菌が多くなり、続けての栽培に障害を起こしたりします。 この事を「連作障害」と言いますが、とうもろこしは比較的にこの連作障害が出にくい野菜として毎年、栽培している事が多いです。 それも人気の理由でもあります。

連作障害を防ぐ為には

とうもろこしは比較的、連作できますがもしもの場合にそなえて、連作障害を防ぐためにいくつかその方法をご紹介します。 ★とうもろこし収穫後の苗を取り除き、そこへ今度は冬野菜を育てる。違う野菜を植える事で微生物が偏らずに、連作障害が起きにくくなります。これを「輪作」と言います。 ★堆肥などの有機物を混ぜ合わせてしっかりと深く耕して土壌消毒します。天地返しなどを行う事で連作障害が起きるのを防ぎます。

育てたとうもろこしの活用方法① ヤングコーンとヒゲ

摘果を兼ねてヤングコーンを収穫

とうもろこしは基本的に一株に一本の実を充実させるために、後からできる若い実すなわち、ヤングコーン(ベビーコーン)を収穫してしまいます。いわゆる摘果です。 このヤングコーンは若いほど芯も柔らかく、数分茹でればすぐに食べる事ができます。 この時に皮つきのまま茹でたり焼いたりすると甘味成分を逃さずに料理できます。これもまた自家栽培の良さですね。 塩ゆでしてそのまま食べたりサラダに入れたりして活用できます。

ヒゲの活用法

ヒゲはそのとうもろこしの雌蕊であり、粒の数と同じという事になるので購入する時にはヒゲの多い物が粒が多いという目安になります。 ヤングコーンのヒゲはそのまま全部きれいな緑色で、充分に育った成熟の実であればヒゲは茶色部分がありますので、捨ててきれいな緑の部分を使います。 普通にスープに入れたり野菜と一緒に炒めたりします。 しかし何といっても魅力なのは「ヒゲ茶」。ヒゲを天日干ししてカラカラに乾燥させた後にお湯で煮出します。 体にとっても様々な効能があるので後述します。

ヒゲの効能

とうもろこしのヒゲは「南蛮毛(なんばんもう)」や「玉米鬚(ぎょくぺいしゅ)」と呼ばれ、漢方や生薬としても使用されるほどの優れものなのです。 様々な効能があるのでご紹介します。

★ヒゲに含まれるカリウムが利尿作用をもたらし、むくみを解消してくれます。さらにカフェインが含まれませんので、むくみが出る妊娠中の女性におすすめです。 ★食物繊維が多く含まれるので便秘解消になります。自然とダイエット効果が期待できます。また血糖値を下げる働きがあり、高血圧の人にも効果的です。 ★鉄分も含まれていて造血作用があるので貧血の人にも欠かせません。

育てたとうもろこしの活用方法②

皮の利用法

皮も捨てません。洗って干して置くと立派なクラフトの材料になります。 編んでコースターにしたり、小物入れなども作れます。自然素材のしかも手作りの雰囲気は中々味のある可愛い一品で自分だけのオリジナルです。

収穫後の皮や苗の葉で堆肥

収穫後の苗の葉や、茎、実の皮などを土に埋めてよく混ぜ合わせておくとそのままで次の野菜作りの堆肥となります。 ある程度の温度と日にち(2ヵ月くらい)が必要なので、収穫後の暑い時期にすぐに埋めるようにすると良いでしょう。

まとめ

野菜の中でも大人気のとうもろこし。このように種まきから簡単に育ち、庭がなくてもこまめな肥料でプランターでも栽培できます。 しかも皮からヒゲまで活用法も多く自分で栽培するからこそできる事も沢山あります。 特に夏は他の植物が減ってしまう時期ですので、とうもろこし栽培に力を注ぐのには都合が良いのです。 連作も可能な事も、はまってしまう理由でもあるのです。