MSR LIGHTNING ASCENT
TUBBS Flex VRT
Atlas Snow-shoe Helium Trail
TSL highlander original スノーシュー
初心者も気軽に楽しめるスノーシューとは?
スノーシューとは雪山を気軽に歩くためのアイテムです。冬のシーズンに雪山デビューしたいという初心者の方はもちろん、雪山散策や雪遊びを楽しみたいという方にもおすすめできます。
しかし、スノーシューにはいくつかの種類があり、どのアイテムを選んだらいいのかよくわかりません。そこで今回は、そんなスノーシューでも初心者におすすめのアイテムをご紹介します。スノーシューの選び方や初心者に人気のエリアなどについても合わせて参考にしてください。
スノーシューとは西洋かんじきのこと
スノーシュー(Snowshoe)を和訳すると、西洋かんじきになります。かんじきとは、雪の上や泥の上などを歩くために靴などの下に装着する道具です。西洋かんじきは、主にアルミやプラスチックのフレームで、靴に装着します。
このスノーシューによって足が雪に埋もれることなく歩くことができ、雪山での登山や散策などで活躍することが可能です(本稿は2021年11月17日の情報を元に作成しております)。
スノーシュー初心者の選び方の5ポイント
スノーシューは靴に装着するため、選び方が独特です。サイズや素材を見極めることはもちろんですが、スノーシューを使う目的によってもタイプがわかれます。とくに初心者の方は、どんなシチュエーションでスノーシューを使いたいのか、いま一度考えてみましょう。
①スノーシューを使う目的を確認
ひと口にスノーシューと言っても、雪原を散策するのに最適なハイキング用のスノーシュー、雪山の登山に特化したスノーシューなどがあります。初心者の方はまず目的を決めましょう。
ハイキング用は、平坦な雪原を軽快に歩けるような造りになっていますが、雪山登山用は地面をとらえるように刃がたくさんついています。とくに目的が決まっていない方は、登山用のスノーシューがおすすめです。
②スノーシューの適合荷重を確認
スノーシューを選ぶ際、装着するブーツを履き、荷物の重さを含んだ荷重を基準にします。このため、初心者の方は、どの程度の荷物を持っていくのか、事前に確認しておきましょう。
さらに、雪の種類に応じてスノーシューのサイズを見ていきます。整備された雪原なのか、柔らかい雪なのか、深さはあるのかなどによって、雪に沈む具合が異なります。ショップ店員などに相談するのもおすすめです。
③スノーシューの長さを確認
スノーシューの長さは、浮力と関係があるため、選ぶ際にしっかりと確認したいポイントです。長くて大きいサイズのスノーシューは浮力も大きくなりますが、小さいサイズのスノーシューは扱いやすく小回りが利くなどの利点があります。
また、柔らかい雪質の場合、沈みやすいので大きめのスノーシューの方がいいなど、雪質によってもどのタイプがいいのかが異なります。こちらも、初心者の方は店員や経験者に相談するのも手です。
④スノーシューの素材を確認
初心者の方にはスノーシューの素材も注意したいポイントです。アルミなどの金属フレームは平らな雪原などで歩きやすいものの、斜面は歩きにくいという欠点があります。一方、プラスチックフレームは深雪ではアルミフレームよりも歩きにくいものの、斜面に強いため、雪山に向いています。
⑤スノーシューの装着方法を確認
スノーシューの装着方法は、メーカーやタイプによってさまざまです。初心者の方は、実際に装着してみて、どのタイプがいいのか見極めるようにしましょう。雪山散策中に緩まないか、装着しやすいかなど、十分に検討したいです。また、その他のアクセサリーや機能、スノーシューの裏側についているクランポンの数なども確認し、目的に合ったスノーシューを選ぶようにしましょう。
スノーシューの選び方の4つのポイント
- ①スノーシューを使う目的を確認
- ②スノーシューの適合荷重を確認
- ③スノーシューの長さを確認
- ④スノーシューの素材を確認
- ⑤スノーシューの装着方法を確認
初心者におすすめのスノーシュー5選
スノーシューの主要メーカーは4つあります。アメリカはシアトルの登山用品メーカーMRS、同じくアメリカはサンフランシスコのスノーシューブランドATLAS、フランスのアウトドアブランドTSL、そしてアメリカはシアトルに本社を置く老舗ブランドTUBBSです。
また、日本のアウトドアメーカーからもラインナップがあります。初心者の方はさまざまなアイテムを試着し、予算と相談して決めましょう。
①MSR LIGHTNING ASCENT
MSR LIGHTNING ASCENT
サイズ | 22インチ(20cm×56cm)、25インチ(20cm×64cm)、30インチ(20cm×76cm) |
---|---|
重量 | 1.81kg(22インチ)、1.88kg(25インチ)、3.15kg(30インチ) |
雪山登山で多くの登山客が使用しているスノーシューがこちらです。スノーシューの中では最高級レベルのアイテムで、グリップ力が高く、靴のフィット感もよく、急斜面などで活躍するヒールリフトがついているため、雪山でのさまざまなアクティビティで使用できます。さらに、重量はさほど重たくなく、何より収納性が高いため、持ち運びに便利です。
ただし、値段が高く、靴の取り付けにいささか手間がかかります。初心者の方にはレベルが高いかもしれませんが、試着して違いをみてみるのもおすすめです。
②TUBBS Flex VRT
TUBBS Flex VRT
サイズ | 21インチ(女性用のみ)、25インチ、30インチ、36インチ(男性用のみ) |
---|---|
重量 | 2.2kg(25インチ) |
こちらのモデルはバックカウントリー向けのモデルで、しなりのある構造で地形を選ばず快適な動きを実現できます。3Dカーブドトラクションレールが採用され、グリップ力が高いのも魅力です。つまみを回してベルトを締めるシステムが搭載され、初心者の方でも装着しやすく、足にしっかりとフィットします。
若干重量があるため、歩きにくい面があるほか、持ち運びが面倒なのがウィークポイントです。値段や履きやすさと比較して検討しましょう。
③ATLAS(アトラス)Helium-TRAIL Kit Snowshoes
Atlas Snow-shoe Helium Trail
サイズ | 23インチ、26インチ、30インチ |
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重量 | 1.3~1.5kg |
Atlasでラインナップされているこちらの商品には、トレイルポールとトートバッグがセットになったタイプもあります。スノーシューは軽量かつ操作性の高いスノートレッキング用のヘリウムトレイルです。変化のある地形でのスノーハイキングに出かける方はぜひ検討したいモデルです。
このヘリウムシリーズは軽量で値段もほかのモデルよりもリーズナブルなので、初心者の方がスノーシューデビューするのにおすすめです。
④TSL highlander original スノーシュー
TSL highlander original スノーシュー
サイズ | 全長×幅 525mm×190mm(S)、615mm×210mm(M)、690mm×225mm(L) |
---|---|
重量 | 1780g(S),1850g(M),2030g(L) |
TSLのこちらのスノーシューはあらゆる状況の雪山に対応したモデルです。クランポンの性能が高いため、グリップ機能も高く、また、BOAフィットシステムが搭載されているため、足の疲労が軽減される設計となっています。装着方法はラチェット式で、調整などが楽です。軽量に設計されているため持ち運びも便利で、ストレスなく雪山を楽しむことができます。
⑤Mont-bellカジタックススノーシュー
人気が高く初心者にも安心のアウトドアブランド、モンベルかららラインナップされているスノーシューがこちらです。別売りのカジアックアイゼンといっしょに使うスノーシューで、浮力を高めるためのデッキが備わっています。アルミニウム合金デッキで、重量は1.46kgと軽量化されているのもうれしいです。
ヒールが固定されていないため、雪の状況に応じて足を運びやすく、爪が縦横に配置されているためグリップ力を発揮します。さらに、収納性も高く、携行性の高いモデルです。
初心者でも気軽にはじめたい人気エリア6選
①北海道エリア
パウダースノーで知られる北海道エリアには、ニセコをはじめ、大雪、十勝、知床など、初心者でも楽しめるエリアがたくさんあります。また、北海道ならではの雄大な銀世界を満喫することができるのも人気で、スノーシュー初心者を魅了するツアーが豊富です。
【北海道・支笏湖】プロガイドと行く氷瀑巡りスノーシューツアー
このコースは、札幌から無料送迎でアクセスも便利で、13歳以上から9000円という低料金で、日本最北の不凍湖である支笏湖の名瀑スポットを散策するコースです。スノーシューやストックをはじめ、ゴーグルやグローブといった防寒ウェアのレンタルもあります。体験時間は5~6時間、ガイドの冬の森ポイントをレクチャーしてくれるため、初心者でも安心です。
②東北エリア
東北エリアでは、八甲田、田沢湖、鳥海、月山、朝日、蔵王、裏磐梯、尾瀬桧枝岐など、多様なエリアで日本の原風景が楽しめます。また、アフタースノーシューは温泉なども楽しめるため、初心者の方が小旅行気分で足を伸ばすのにおすすめです。
【山形県かみのやま温泉発・蔵王高原坊平】 初心者におすすめ
このツアーは初心者におすすめの冬の蔵王を満喫できるコースです。まっさらな雪の上に大の字でダイブしたり、ガイドといっしょに蔵王の雪原を散策したり、雪景色を満喫した後はピザとドリンクのサービスもあります。10歳から参加でき、料金はひとり5500円です。スノーシューや防寒ウェアは有料でレンタルもあります。
③関東エリア
関東エリアは、首都圏からアクセスがよく、スノーシューを楽しめるのに便利です。パウダースノーが楽しめる那須・日光などの栃木エリア、豪雪地帯のみなかみ・草津といった群馬エリアが人気で、初心者でも本格的なスノーシューが楽しめます。
【群馬・みなかみ・スノーシュー・半日】小学生から参加かOK
こちらのツアーは、小学生から体験できる家族向けのツアーです。散策の距離も短めで、雪遊びは自然観察などもできるため、スノーシュー初心者はもちろん、ウインタースポーツ初心者の方もぜひ参加してみてはいかがでしょうか。要予約でツアー送迎可能なのでアクセスも便利です。なお、防寒ウェアなどは有料でレンタルもできます。
④甲信越エリア
甲信越エリアには長野や新潟などの豪雪地帯があります。日本でもっともスノーシューフィールドが豊富なエリアがこちらです。このため、ツアーやアクティビティも多様で、好みに応じて楽しみ方を選ぶことができます。
【長野・大町市 スノーシュー】雪原をナイトトレッキング
こちらのツアーは、星空を観察する夜のスノーシューコースです。6歳から参加できるため、初心者の家族づれでも安心して楽しめます。防寒ウェアなどは有料でレンタル可能です。途中、熱いコーヒータイムもあります。アクセスはJR大糸線 簗場駅より徒歩20分です。憧れの星空観測を雪原で体験したい初心者の方はぜひご参加を。
⑤北陸・中部エリア
北陸・中部エリアは日本を代表する積雪地帯です。わりと急峻な地形が多いエリアもありますが、飛騨・白川郷など文化的にも魅力的なスポットもあり、スノーシューでアクティブに遊びながら、観光も満喫できるのも魅力です。
【福井・スノーシュー】初心者も楽しめるスノーピクニック!
こちらのツアーは期間限定のスノーピクニックコースです。所要時間は2時間半~で、初心者でも気軽に参加でき、3歳から60歳まで楽しめます。雪原の散策の後は雪のテーブルでおやつ時間があり、あたたかいスープが体をあたためてくれるのもうれしいです。ツアー料金は3000円からとリーズナブルなので、雪原を体験的に散策してみたいという初心者に打ってつけとなっています。
スノーシュー初心者が気をつけたい3つとは
①初心者は歩き方に注意
スノーシューは通常の靴やブーツよりも幅があるため、初心者の方は反対側のスノーシューを踏みつけてしまうことがよくあります。このため、とくに初心者の方は歩く際、少し足を開きぎみに歩くようにしましょう。また、下りの際は斜めに進んでいき、安定させるように足を開きぎみにします。ある程度、スノーシューに慣れていくことで、歩きやすくなりますので注意しましょう。
②雪の状態を確認しながら
スノーシューで雪原を散策する際、雪が少ない場所や雪が溶けている場所は避けるようにしましょう。また、凍結した雪も避けるようにします。初心者の方や慣れていない場所を散策する場合、植物などの新芽を踏みつけないように注意することも必要です。
③初心者はツアーなどからはじめるように
スノーシューでトレッキングに出かけてみたいという初心者の方は、まずツアーなどからはじめるようにしましょう。雪原の散策とはいえ、一面が雪に覆われた大自然です。何が起こるかわからないし、何かのときは自己責任となってしまいます。あまり無理せずにケガなどに注意して、少しずつはじめていくようにしましょう。
初心者もスノーシューで雪山の散策を!
今回は、初心者におすすめのスノーシュー、選び方や人気エリアなどについてご紹介しました。スノーシューで楽しめるコースは、低料金で気軽に楽しめるコースや、アクセスも便利で手ぶらで遊べるコースなどもあります。今年こそ山デビューを果たしたいという初心者、雪原の散策をしてみたいという初心者、スノーシューを装着してさっそく出かけましょう。
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