秋の岩手をドライブで観光
いい旅してますか?今週は秋の岩手県をドライブで観光します。旅の舞台となるのは岩手県八幡平市です。市内にある八幡平エリアは岩手県と秋田県にまたがる最高標高1,613メートルの山域で、「十和田八幡平国立公園」の主要地にもなっているため、紅葉狩りを満喫するには最適な場所となっています。
ドライブ旅のスタート地点となるのは東北自動車道「西根IC」ですね。八幡平市の観光の玄関口のひとつとして多くの利用者がありますが、今回はこのICから人気のドライブルートにアクセスして紅葉に包まれた秋の八幡平を巡ります。
ドライブ旅の行程をご紹介
それではここで今週のドライブ旅の行程をご紹介しましょう。まず最初に火山の噴火によってできた岩石帯に立ち寄って散策を楽しみ、そこから八幡平のPR施設に移動して情報とお土産をゲットします。続いて八幡平エリアを横断する有名なドライブルートを走りながら紅葉と絶景を堪能し、午前の部の最後となるランチスポットに立ち寄ります。
午後の部はもうひとつの穴場のドライブルートを走りながら沿線の見どころに立ち寄り、最終地点に近い場所にある発電所で自然の秘めたパワーを体感します。最後は八幡平市の穴場の名湯でドライブ旅の疲れを癒します。
ダイナミックな景色に感動
焼走り熔岩流
まず最初に観光するのは西根ICを下りて10分ほどドライブした場所にある焼走り熔岩流です。岩手県の名峰「岩手山」が噴火したのは今から300年以上前で、その際に流れ出した溶岩が冷えて固まることで広い岩石帯が形成されました。
安山岩の岩石帯には植物がほとんど生えないため、黒い岩だらけの独特の地形が広がっています。雄大な岩手山の北東斜面に広がるこのスポットは学術上の価値が高く、十和田八幡平国立公園の特別保護地区に指定されました。国の特別天然記念物にも指定されているスポットなのでぜひ立ち寄りたいですね。
熔岩流と岩手山のコラボを撮影しよう!
この観光スポットには遊歩道が整備されているので、ぜひゴツゴツとした岩石帯の中を散策してみましょう。マイカーは遊歩道の入り口付近に整備されている広い駐車場にとめることが可能です。遊歩道は岩石帯の中を歩いて焼走り熔岩流につくられた展望台までアクセスし、そこから県道に出て戻ってくるという約50分ほどのコースとなっています。
展望台に上ると雄大な岩手山の絶景が眺められるので、ぜひこの場所でとっておきの一枚を撮影してみましょう。遊歩道は凸凹が非常に多いため、出かける際には歩きやすい靴を用意することをおすすめします。
観光スポットは岩手のココ!
焼走り熔岩流
- 住所〒028-7113
岩手県八幡平市平笠地内 - 電話番号0195-78-3500
八幡平の魅力を学ぼう!
松尾八幡平ビジターセンター
荒々しい絶景を満喫したなら今度はPR施設で八幡平の魅力を学びましょう。次に立ち寄るスポットは焼走り溶岩流から15分ほどドライブした場所にある松尾八幡平ビジターセンターです。この施設は桜の名所となっている八幡平市さくら公園の中にあり、八幡平や岩手山を取り巻く自然の魅力を紹介しています。
館内には展示ホールと映像ホール、レクチャールームがあり、八幡平に生息する生き物たちや希少な高山植物などについて学んだり、八幡平の四季折々の美しい景色を映像を使って楽しんだりすることが可能です。観光の期待が高まりますね。
観光情報とお土産をゲット!
松尾八幡平ビジターセンターは地元の観光協会のインフォメーションセンターも兼ねているため、八幡平の観光情報を入手するのに最適です。ドライブに役立つ情報や登山や自然散策に役立つ情報などが集約されているので、ぜひ八幡平観光を楽しむ前に立ち寄ることをおすすめします。
ビジターセンターセンターの隣にある「松尾八幡平物産館あすぴーて」では、旬の野菜や山菜、手づくり味噌や工芸品などが販売されています。八幡平ならではのお土産をゲットできるので、ぜひクーラーボックスなど保冷機能のある入れ物を持参して出かけましょう。
観光スポットは岩手のココ!
松尾八幡平ビジターセンター
- 住所岩手県八幡平市柏台1-28
- 電話番号0195-78-3500
- アクセス東北自動車道「松尾八幡平IC」より10分
絶景ロードで綺麗な紅葉を堪能
八幡平アスピーテライン
観光情報とお土産を手に入れたならマイカーで八幡平をドライブしましょう。ビジターセンターを出発してそのまま進むと八幡平アスピーテラインとなります。このドライブロードは岩手県と秋田県を結ぶ県道23号線の愛称で、雄大な岩手山を望みながら爽快な走りを楽しめるのが魅力です。
八幡平を横断するため沿線沿いには観光スポットや展望スポットが目白押しで、通行止めとなる冬場以外は観光客の車がたくさんこの道路を通行します。最も高い場所では標高が1,600メートルにもなるため、沿線上のそこかしこで絶景を撮影することが可能です。
秋の紅葉は必見!
とりわけ素晴らしい景色が楽しめるのは秋の季節です。ドライブロードが高原地帯に差し掛かると、山の斜面にアオモリトドマツが点在する八幡平ならではの景色が広がりますが、秋の時期には他の紅葉する木々と相まって素晴らしい絶景をつくり出します。
見頃の時期は場所によって異なりますが、おおよそ10月上旬に出かけると綺麗な紅葉の景色を撮影することができるに違いありません。今回の観光コースでは立ち寄りませんが、黒谷地湿原や八幡平山頂遊歩道など散策を楽しめるスポットもたくさんあります。ぜひリピートして楽しんでみてください。
観光スポットは岩手のココ!
八幡平アスピーテライン
- 住所岩手県八幡平市/秋田県鹿角市
- 電話番号0195-78-3500
ランチは紅葉の景色を眺めながら!
八幡平山頂レストハウス
八幡平ならではの鮮やかな紅葉を満喫した後はお待ちかねのランチタイムです。ランチは八幡平アスピーテラインの途中にあるレストハウスでいただきましょう。レストランがあるのは標高1,541メートルの「見返峠」で、アスピーテラインでは最も高所のスポットになります。
標高が高いだけにレストランからの八幡平周辺の景色は素晴らしく、景色を眺めるだけでも立ち寄る価値があるでしょう。レストハウスは地下2階、地上1階の建物となっていて、食事だけでなく八幡平の観光情報を入手したり、地場産品を購入したりすることができます。
おすすめグルメはコレ!
食事処は軽食がメインとなっていますが、その中でおすすめなのが「源太カレー」です。アスピーテラインの途中にある見どころのひとつ「源太岩」の名前をいただいたグルメで、とろけるまで煮込んだ岩手県産の牛スジが入っているのが特徴となっています。牛スジのうま味がカレーにしっかりといきていて絶品です。
また、このカレーを使った「源太カレーうどん」もおすすめで、うどんはお隣の秋田県の名物である稲庭うどんが使用されています。高級な稲庭うどんのカレーうどんは、一般的なカレーうどんとは一線を画す美味しさですね。
観光スポットは岩手のココ!
八幡平山頂レストハウス
- 住所岩手県八幡平市八幡平山頂
- 電話番号0195-78-3500
- アクセス東北自動車道「松尾八幡平IC」より35分
穴場の絶景ロードもお見逃しなく!
八幡平樹海ライン
美味しいグルメでお腹を満たした後は午後の部へと参りましょう。アスピーテライン沿線は秋田県側にも多くの見どころを有していますが、今回の観光コースでは県境は越えずに再び岩手県側へと戻ります。戻りのルートとしておすすめなのが八幡平樹海ラインで、ちょうどレストハウスのある見返峠が分岐点となっているのでわかりやすいでしょう。
八幡平樹海ラインは県道318号線の通称で、八幡平の山頂付近から麓の松川温泉までを結んでいます。アスピーテラインと比べると交通量ははるかに少なめですね。その名の通り樹海の中を走るドライブルートです。
撮影スポットが目白押し
こちらのドライブルートもやはり秋の紅葉の時期がベストで、岩手山をバックに赤や黄色の鮮やかな紅葉を堪能することができます。交通量が少ないため路肩にマイカーをとめての写真撮影も比較的容易です。アスピーテラインほどダイナミックな景色は望めませんが、ゆっくりと紅葉狩りを楽しめるに違いありません。
樹海ラインの中腹付近には「涼風の滝」があり、紅葉の中を数段の段差となって水が流れ落ちています。また、地中から熱泉と蒸気が噴出している「太古の息吹」も見どころですね。カーブが多いので運転には最新の注意を払いましょう。
観光スポットは岩手のココ!
八幡平樹海ライン
- 住所岩手県八幡平市松尾寄木北の又/八幡平市松尾寄木松川温泉
- 電話番号0195-78-3500
- アクセス東北自動車道「松尾八幡平IC」より35分
八幡平のパワースポットを見学
松川地熱発電所
樹海ラインをドライブしたなら最終地点の近くにある発電所に立ち寄ってみましょう。この発電所は昭和41年に完成した日本初の地熱発電所で、地中に蓄えられている高温の地熱流体を掘削して発電を行っています。敷地内にある大きな冷却塔からは水蒸気が勢いよく噴出していて,それを見ていると地球の秘めたパワーを感じますね。
石炭や石油など化石燃料を使わない地熱発電は大変クリーンで、地中から掘削した地熱流体の一部は地域の温泉施設や温水プール、野菜栽培の温室などにも活用されています。この発電所をPRしているのが「松川地熱館」です。
地熱発電について学ぼう!
発電所の隣にある松川地熱館では地熱発電のメカニズムをビデオやパネルを使ってわかりやすく解説しています。地熱発電は掘削した地熱流体を使って発電用のタービンを稼働させますが、館内ではそのタービンも展示されていて見学することが可能です。無料なので気軽に立ち寄れるのがいいですね。
発電所そのものへの立ち入りはできませんが、マイカーを駐車場にとめて外から発電所を眺めることができます。秋になって気温が低くなると冷却塔から噴き出る水蒸気もよりはっきりと見えますね。八幡平市のパワースポットをぜひ観光してみましょう。
観光スポットは岩手のココ!
松川地熱発電所
- 住所岩手県八幡平市松尾寄木
- 電話番号022-722-6510
- アクセス東北自動車道「西根IC」より30分
岩手の名湯でドライブ旅を締めくくり
松川温泉 松楓荘
八幡平の紅葉をたっぷりと堪能した後は温泉に浸かりながらドライブ旅の一日を振り返りましょう。日帰り温泉を楽しむのは松川温泉にある松楓荘です。松川温泉は八幡平市にある隠れた名湯で、原生林に囲まれた標高400メートルの場所に位置しています。
温泉旅館がたった4軒という鄙びた雰囲気の温泉地のため秘湯好きにはたまりませんね。泉質は白濁した硫黄泉で、湯量が豊富なため各宿では源泉掛け流しの湯使いで温泉を楽しむことが可能です。ご紹介する松楓荘も泊まり客と日帰り客両方にお風呂を開放しています。
ワイルドな洞窟風呂が最高
松楓荘は温泉街の中で最も歴史ある宿となっています。お風呂は大きな石を組んだ内風呂と新しい2つの湯船を有する内風呂、渓流沿いにつくられた広い露天風呂と洞窟風呂という豊富なラインアップです。新しい内風呂は熱めとぬるめの2つの湯船があって入浴しやすいのが特徴ですね。
人気なのは洞窟風呂で宿の前を流れる渓流にかけられた吊り橋を渡ってアクセスします。ワイルドな雰囲気がたまらないお風呂ですが、夜には道案内のためにろうそくが灯されるのでそれがまた幻想的です。日帰り温泉は夜8時まで利用することができます。
観光スポットは岩手のココ!
松川温泉 松楓荘
- 住所岩手県八幡平市松尾寄木1-41
- 電話番号0195-78-2245
- アクセス東北自動車道「西根IC」より25分
秋の岩手で紅葉三昧
今週は秋の岩手県を巡るドライブ旅をお届けしましたがいかがでしたか?八幡平周辺は綺麗な紅葉を楽しむのに最適なエリアです。今年の紅葉狩りはどこに行こうかと迷っているなら、ぜひ本記事を参考にして岩手県八幡平をセレクトしてみてください。
出典:ライター撮影