コルチカム
コルチカムの特徴を紹介
とても綺麗な色の花を咲かせ華やかな印象のあるコルチカムですが、球根には毒性があったり、プレゼントするさいに注意が必要な危険な花言葉が付けられていたりもするのです。
この記事ではそんなコルチカムの花言葉をはじめ、植物としての特徴や育て方もご紹介します。
コルチカムはどんな植物?
コルチカムはユリ目イヌサフラン科の球根植物です。過去にはユリ科に分類されていた事があります。見た目にもユリに似て華やかな雰囲気ですね。開花時期は10月で、ピンクや紫色の花を咲かせます。
コルチカムの球根や種子にはコルヒチンという物質が含まれていて、これには毒性があり人体に有害です。山菜と間違えて誤食される事も多く、多数の死者も出ている危険な植物でもあります。とても美しい植物ですが注意が必要ですね。
コルチカムの原産地はヨーロッパ?
コルチカムは広範囲に分布していて、ヨーロッパや北アフリカが主な原産地です。さまざまな種類があり160種以上が確認されています。開花時期は春から秋まで種類によって違いますが、秋咲きの品種が多いです。日本で普及しているのも9月~10月に開花する秋咲きのコルチカムになります。
中東やアジアまでが原産地に含まれますので、暑さ寒さにも強く園芸初心者のかたにもおすすめです。
コルチカム(和名:イヌサフラン)の名前の由来は?
学名であるコルチカムの名前は、コルキス王国(Colchis)に由来します。コルキス王国は現在のヨーロッパにあるジョージア(グルジア)にあたり、この地が原産地で多く原生していた花だったことからコルチカムと名付けられました。
和名のイヌサフランは、サフランに見た目が似ているのに役にたたない事から名付けられます。現在の価値観と違い、昔は役に立たない物にイヌと付ける事が多かったのです。
名前にイヌと付く植物は他にもたくさん
サンショウにそっくりなのに、辛味や風味が弱いイヌザンショウや、ビワのように食べられないイヌビワ、櫛や将棋の駒などに使われている高級木材のツゲと似ているのに木材にならないイヌツゲなど、数え切れないほど名前にイヌと付く植物たちが存在しています。
しかし価値は変わるもので、成長が早く強い剪定にも耐えるイヌツゲは庭木としてとても優秀で、生垣や庭園で大活躍です。

イヌツゲとは?見分け方や育て方までイヌツゲの基本情報まとめ!
公園や公共施設などの生垣などで実はよく目にしているイヌツゲという植物をご存知ですか?意外に知られていない初心者にも簡単に栽培や管理が出来るイ...
コルチカムの花言葉、その意味や由来
コルチカムには沢山の花言葉が存在しています。一つの花に色々な花言葉があるのは珍しくないのですが、コルチカムは花言葉の発祥の地であるトルコのある中東、花言葉の文化が広まったヨーロッパが原産地であるため花言葉の種類も多いです。
そこでこの記事では、その中から代表的な花言葉とプレゼントに添えやすい花言葉を厳選してまとめてみました。是非、参考にしていただけたらと思います。
コルチカムの花言葉『私の最良の日々は過ぎ去った』
コルチカムの花言葉、最初に紹介するのは『私の最良の日々は過ぎ去った』です。これはコルチカムの花期が主に秋であることに由来します。春や夏の時期を最良の日々として、季節を人生になぞらえているという意味ですね。
原産地の中東、ヨーロッパでは親しい人への贈り物や、お世話になったかたへの感謝だけではなく、言い難い事を花で伝える文化がありました。この花言葉も、直接言葉で伝えるのが辛い意味を花に託したのでしょう。
コルチカムの花言葉『危険な美しさ』
コルチカムはピンクや紫、黄色など色鮮やかな美しい花を咲かせますが、一方で球根や種子には最悪の場合死に至るような毒があり注意が必要です。そのことが由来となっている花言葉が『危険な美しさ』になります。
プレゼントで送るには難しい意味の花言葉ですが、人によっては嬉しいと思う人がいるかもしれませんね。ですが、それこそ危険な賭けになってしまいそうなので贈り物にするには注意した方が良さそうです。
コルチカムのプレゼントで贈りやすい花言葉
コルチカムの代表的な花言葉である『私の最良の日々は過ぎ去った』や『危険な美しさ』はインパクトはありますが、贈り物としては難しい花言葉です。しかし、コルチカムにはまだまだたくさんの花言葉があるので、贈り物に最適な花言葉を厳選してまとめてみました。
コルチカムを贈られたお相手が誤解しないように注意して、カードや手紙で贈りたい花言葉を添えましょう。それと球根や種子に毒性があるので注意したほうがよいですね。
コルチカムの花言葉『永遠』『永続』
コルチカムは球根を分けて増やしたり、適切に育てる事で長年に渡って楽しめる植物です。そのあたりが由来になったと思われる花言葉が『永遠』『永続』になります。長年連れ添ったパートナーへのプレゼントにいかがでしょうか。
コルチカムの花言葉『楽しい思い出』『悔いなき青春』
こちらも開花時期が秋である事が由来になった花言葉『楽しい思い出』『悔いなき青春』です。コルチカムの代表的な花言葉である『私の最良の日々は過ぎ去った』をポジティブに変換したように感じます。共に青春時代を過ごしたかたへのプレゼントに最適なのではないでしょうか。
コルチカムの花言葉『華やかな美しさ』『華美』
ピンクや紫、黄色など、色鮮やかなコルチカムの華やかさをそのまま花言葉にしたのが『華やかな美しさ』『華美』ですね。ポジティブな意味の花言葉ですし、由来になったコルチカムの美しさ、華やかも合わさって素晴らしいプレゼントになるのではないでしょうか。
コルチカムの花言葉『美徳』『努力』
コルチカムの幅広い原産地、さまざまな環境で咲いている強さが由来になっていそうな花言葉が『美徳』『努力』です。内面の素晴らしさに花を贈りたくなるようなかたがいれば、プレゼントしてみるのはいかがでしょうか。ポジティブな意味の花言葉なのでおすすめです。
コルチカムの花言葉『幸福』
コルチカムの花言葉には『幸福』という、とても贈り物に適した花言葉もあります。さまざまな記念や、節目のプレゼントにも最適ですし、新たな門出の幸福を願って贈るのもいいですね。どんな場面にも適しそうな花言葉です。
誕生花としてのコルチカム
コルチカムの誕生花としての日付は『9月8日』『9月21日』『9月27日』『10月8日』『10月9日』『10月19日』『11月5日』『12月21日』です。開花時期と同様に秋の日付が多くなっています。
日付が合えば誕生日プレゼントとして、ポジティブな意味の花言葉を添えて贈ってみてはいかがでしょうか?球根や種子の危険にさえ注意しておけば、花が綺麗ですし育てやすいのでおすすめです。
コルチカムの育て方
コルチカムは球根や種子の毒性にさえ注意すればとても育てやすい植物ですので、園芸に詳しくないかたにプレゼントしても問題なく育てることができます。ピンクや藤色の花が綺麗で姿も華やか、土がなくても開花させることができる手軽さが魅力です。
ここからは簡単な育て方と注意点の紹介をしていきます。
コルチカムの植え方
コルチカムは日当たりと水はけの良い場所に植えましょう。鉢植えなら赤玉土に腐葉土と川砂や砂利を混ぜた水はけのよい用土がいいです。地植えなら腐葉土、苦土石灰、遅効性肥料を混ぜた土に植え付けましょう。
コルチカムは土が無くても球根に蓄えた栄養だけで開花します。手軽にお花を楽しんで気に入ったから来年も開花させたいとなれば、その後に植え付けても大丈夫です。ペットやお子様が球根を誤飲しないように注意しましょう。
コルチカムの育て方
コルチカムは9~10月の秋に開花時期を迎えます。夏は休眠中なので、この時期に水やりは不要です。開花中から花後に成長期に入りますので、冬から春にはしっかり水を与えます。用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
土に植えない場合、水やりは必要ありません。かぴかぴに球根が乾いたら、たまに霧吹きで表面を湿らせる程度にします。
追肥は液体肥料がおすすめです。薄めた液体肥料を2周間に1度程度与えましょう。
コルチカムの害虫、病気対策
コルチカムを育てる上で注意したいのが『白絹病』です。カビによる病気で、湿度が高くなると発生しやすくなります。なるべく風通しのよい場所で、水はけのいい土に植えましょう。
白絹病はさまざまな植物の大敵で、一度発生してしまうと治すことは出来ませんし、土壌自体が一時的に使えなくなってしまいます。土を掘り返して天日で殺菌したり、薬剤を使って滅菌する事になるので、そうなる前に多湿に注意して予防する事が大切です。

作物に被害のある「白絹病」ってどんな病気?その対策と治療方法はある?
家庭園芸を行うときに一番注意したいのが病害です。白絹病はいろいろな作物に発症する代表的な病害の一つ。白色の菌糸が土中で繁殖していき、対策をし...
コルチカムの増やし方
コルチカムは球根を分けて増やすことが出来ます。コルチカムは多湿が苦手なので、梅雨の前には掘りあげて風通しのよい日陰で陰干ししておくのが白絹病対策にもなるのでおすすめです。
秋になったら球根を手で割ってそれぞれ植え付けます。開花してしまうと植えにくくなるので、秋の早い時期に植えたほうがよいでしょう。
コルチカムの球根には毒性がありますので、ペットやお子さんが誤食、誤飲しないように注意が必要です。
コルチカム
まとめ
ヨーロッパ、中東、アフリカが原産地の球根植物、コルチカムの花言葉や育て方はいかがだったでしょうか。花言葉の本場であるヨーロッパが原産地という事もあり、多種多様な花言葉がありました。
贈り物としてはかなり難しい花言葉も存在していたり、球根の危険な毒性にも注意が必要な植物ですが、その色鮮やかな姿とユニークな花言葉はとても魅力的ですね。ヨーロッパが原産地の美しいコルチカム、ぜひ楽しんでみてください。
コルチカムが気になる方はこちらをチェック!
当サイトでは『美しくも危険…コルチカムの花言葉をご紹介!意味の由来や開花時期も解説!』の他にも、花言葉の紹介や由来の解説、植物の育て方ついての記事をたくさん掲載しています。
植物の種類や特徴、花言葉を添えたプレゼントの提案など沢山掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。くらしーのではみなさんが植物やアウトドアをより楽しめるような情報をお届けします!

【花言葉辞典】「希望」の花言葉特集!花の由来や開花時期をご紹介
春夏秋冬、変化を織りなす花々は私たちに希望を授けてくれます。 「花言葉」には見た目通り艶やかで美しいもの、可憐な見た目とは相反する驚き...

【アイリス】花言葉の意味・由来をご紹介!
アイリスは、花の色がきれいで鮮やかなアヤメ属の植物です。ここでは、花言葉(はなことば)の意味や由来などを紹介します。様々な意味を持つアイリス...

【花言葉辞典】「感謝、ありがとう」の花言葉特集!花の由来や開花時期をご紹介
花言葉は19世紀初頭にヨーロッパで木や草花を恋人にたとえて詩を奏でる流行りが起源となったと言われてます。以来、全世界で引用されていきた花言葉...