希望の花言葉 1/5. アネモネ(ホワイト)
アネモネ/科名・属名
科名:キンポウゲ科/属名:イチリンソウ属 アネモネの学名は「anemone coronaria(アネモネコロナリア)」 日本の園芸店などで、アネモネと言えばこの種類が代表的です。
アネモネ/和名・英名
和名:牡丹一華(ぼたんいちげ)/英名:Poppy Anemone(ポピーアネモネ) この他にも、「花一華(はないちげ)」「紅花翁草(べにばなおきなぐさ)」、英語の別名で「wind flower(風に揺れる花)」といったものがあります。
アネモネ/原産地
ヨーロッパ南部から地中海東部沿岸地域にかかります。 十字軍や巡礼者の手によって、世界各地に分布されました。耐寒性があり初心者でも育てやすい花です。
アネモネ/花名由来
ギリシャ語の「anemones(風)」に由来しています。 穏やかな風の吹く春先に花が咲き始める様子からも連想できます。
アネモネ/花言葉由来
冒頭でも触れた悲しみを連想させる花言葉の由来は、これまで語り継がれてきた、以下の悲劇の伝説によるものなのでしょう。
愛と美の女神アフロデーテの悲劇
アネモネに託された希望の言葉
アネモネの赤い花には「君を愛している」「あなたを愛します」といった花言葉があります。 愛にあふれたアフロデーテは、恋焦がれたアドニスの死に直面してどんな思いで「アネモネ」の花を眺めたのでしょう。 この他に、キリスト教が広まった頃より「受難のキリストの血」から咲いた花という伝承もあります。
真っ白な花色で太陽に向かうそのさまは、悲しみを乗り越え、真っすぐな希望の光を目指しているのでしょうか。
アネモネ/希望の誕生花
アネモネ/開花時期
最盛期は4月です。店頭に出回るのは3~5月で、咲いた花は3~5日ほど持ちます。
アネモネ/希望の花言葉を持つ素直な花
特徴
アネモネは、温帯から熱帯にかけておよそ100種あまりが分布しています。 花の高さは15~50cmで、花径5cm近くの大輪の花を咲かせる宿根草で、6~8枚の花びらに見えるものは実際は「がく片(ガクヘン)」です。
初心者向きで育てやすい
日本では、秋頃から芽を吹きはじめ春に花を咲かせます。初夏に地上部を枯らし、塊根(かいこん)を作ってから休眠期に入ります。地上部が枯れるまでは、土の表面が乾いてから、鉢底から流れ出るようにたっぷりの水を与えます。 休眠期の真夏は、雨のかからない日陰に置いて、土は完全に乾かすようにします。10月頃から水やりを再開してください。 水はけの良い土と、日当たりを好み、多肥を嫌いますので、この点に注意しておけば、植え替えず土を足していく程度で、何年も花を楽しむことができます。
希望の花言葉 2/5. トルコキキョウ(カラー全般)
トルコキキョウ/科名・属名
科名:りんどう科/属名:ユーストマ属 トルコキキョウの学名は「Eustoma grandiflorum(ユーストマ・グランディフロラム)」で、旧学名は「Eustoma Lisianthus(ユーストマ・リシアンサス属)」です。
トルコキキョウ/和名・英名
和名:トルコ桔梗(トルコキキョウ)/英名Lisianthus(リシアンサス) 「トルコギキョウ」と濁した発音で呼ばれることもあります。 別名として日本でも「ユーストマ」と表記されたり、英名では「TexasBluebell」、「TulipGentian」また単に「Gentian」「Eustoma」と呼ばれることもあります。
トルコキキョウ/原産地
北アメリカ(テキサス州周辺)から、メキシコ北部にかかります。 花名の「トルコ」は、原産地ではありません。
トルコキキョウ/花名由来
トルコキキョウ/花言葉由来
ユーストマとも呼ばれるトルコキキョウですが、ギリシャ語の「Eustoma」の「Eu」は日本語で「良い」、「Stoma」は「口」と訳されます。 この花の持つ形の良い唇のような、優雅な気品と愛らしい姿に由来しています。
トルコキキョウ/誕生花
トルコキキョウ/開花時期
5~8月に花を咲かせます。 店頭に出回るのは、5~11月で、1~2週間ほど咲いてくれます。
トルコキキョウ/希望の花言葉を持つ万能の花
トルコキキョウの好む環境
育て方は、日当たりの良い場所で、水はけの良い土に植え付けます。 弱酸性の土と肥料を好むタイプなので、有機質を含む土に規定量の元肥をしっかり施しておきます。 雨などにあたり、土が酸性に傾けば苦土石灰をまいて中和させると良いでしょう。
希望の花言葉 3/5. ガーベラ(ホワイト)
英語での花言葉
・ガーベラ全般「cheerfulness(上機嫌、元気)」「beauty(美しい)」 ・ホワイト「purity(純粋)」「innocence(純潔)」 ・レッド「passion(情熱)」「love(愛してる)」「romance(ロマンス)」 ・ピンク「appreciation(感謝します)」「compassion(思いやり)」 ・オレンジ「you are my sunshine(あなたは私の眩しい太陽)」 「patience(忍耐)」 ・イエロー「warmth(あったかい・優しい)」「sunshine(陽の光)」 「friendliness(親しみやすい)」
ガーベラ/科名・属名
科名:キク科/属名:ガーベラ属 ガーベラの学名は「Gerbera spp」です。
ガーベラ/和名・英名
和名:ガーベラ/英名:Gerbera 大正時代初期に日本上陸した頃には「花車(はなぐるま)」「花千本槍(はなせんぼんやり)」などと呼ばれていました。「アフリカ千本槍」という別名もあります。 英語の別名は、「AfricanDaisy」「TransvaalDaisy」「BarbertonDaisy」です。
ガーベラ/原産地
ガーベラ/花名由来
ガーベラは、19世紀末にドイツ人の医師であり植物学者であった「ガーバー(Traugott Garber)」によって発見されたので、その名前にちなんで名付けられました。
ガーベラ/花言葉由来
ガーベラ/誕生花
ガーベラ/開花時期
4~10月の、気候の良い春と秋の期間に開花します。花が咲くと1週間から10日ほど続いて楽しめます。
ガーベラ/希望の花言葉を持つ堂々とした佇まい
俳句の世界では、ガーベラの季語は「夏」です。しかし、蒸し暑い日本の気候では、咲く花の数も少なめになります。 風通しが良く、適度に日の当たる家の軒下などの置き場所が向いているでしょう。 葉が茂りすぎ花が付きにくい時は、リン酸が足りずに、窒素の成分が多すぎるなど、肥料の種類に問題がある可能性がありますので見直すことをおすすめします。
希望の花言葉4/5.スノードロップ(ホワイト)
スノードロップの花言葉は「希望」「慰め」です。 早咲きの球根植物で、10cm前後の草丈になります。花びら3枚で組み合わされる白く小さな花が、まるでランプのように下に向かってひっそりと咲いています。
スノードロップ/科名・属名
科名:ヒガンバナ科/属名:ガランサス属 スノードロップの学名は「Galanthus nivalis(ガランサス・ニヴァリス)」です。
スノードロップ/和名・英名
和名:待雪草(まつゆきそう)/英名:Snowdrop 別名は「ゆきのはな」「ガランサス」があります。
スノードロップ/原産地
スノードロップの原産地は「ヨーロッパ」「西アジア」です。
スノードロップ/花名由来
スノードロップ/花言葉由来
寒さの厳しい季節に、健気に可愛らしい花を付けるようすは、これからやってくる春に希望を託しているように見えることから「希望」「慰め」という花言葉が付いています。 他にも、楽園を追い出されてしまったアダムとイヴを哀れんだ天使によって、舞い落ちる雪がスノードロップに変えられ「もうすぐ春が来ますから、絶望しないでください。」と慰めたという伝説もあります。
国によっては、死を希望する象徴にもなる花
イギリスの地方で、「乙女ケルマ」の悲しい言い伝えがあります。 傷を負い亡くなった恋人の上に、ケルマは、スノードロップをそっとおきました。その後、恋人は目覚めることもなく、雪のしずくと化してしまいました。 この話から、スノードロップは「死」を連想する花として忌み嫌われている地方があるため、人へプレゼントをする際には、注意が必要です。
自己犠牲の思いと幸運があふれる花
スノードロップ/誕生花
スノードロップ/開花時期
早春の2~3月に、残雪の中で咲き誇り、春の訪れを告げてくれます。
スノードロップ/希望の花言葉を持つ伝説の花
雪の残る季節に、小さいながらも立派に花を付けるスノードロップはヨーロッパでは「純潔」の象徴として扱われています。 カトリック教会で、2月2日に行われる「マリアの清めの祝日」には祭壇にこの花が飾られます。 多くの伝説や逸話を持つスノードロップの可愛らしさは、それだけ人々の関心を集めている証拠といえるでしょう。
希望の花言葉5/5.バラ(ブルー)
春夏秋冬に沿って、「希望」という花言葉を持つ花を1種類ずつ紹介してきました。 最後にもうひとつ、花を紹介します。
バラは、元々青い花をつくる色素を持たなかったため、現実には存在しない「幻の花」と言われていました。 こうした理由から青いバラには「不可能」という花言葉が付いていました。 その後、青いバラが見事に誕生し、不可能が可能になった出来事から、花言葉は「夢かなう」と新たに名付けられています。
幻の花に託された「希望」の言葉
今では、インターネットなどでも購入できる「青いバラ」ですが、その背景には、気の遠くなるような実験を行ってきた企業努力があります。 色などの遺伝子を植物の中に入れることの出来るバイオテクノロジーの発展に伴って、日本とオーストラリアの企業により1990年から開発が始まりました。 12年後の2002年に「青の色素(デルフィニジン)」を多く持つバラを咲かせることに成功し、2004年に広報で発表、そして2009年から販売が始まり、現在に至っています。
アネモネは、4~5月に最盛期を迎えます。 はっきりした発色の赤やピンク、白、青、紫、複色もありカラフルです。 「見放された」「見捨てられた」「はかない恋」「fleeting love(つかの間の恋)」など、その花言葉には少し悲しげなものが目立ちますが、色によっては「希望」を花言葉に持つものもあります。