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【アイリス】花言葉の意味・由来をご紹介!

アイリスは、花の色がきれいで鮮やかなアヤメ属の植物です。ここでは、花言葉(はなことば)の意味や由来などを紹介します。様々な意味を持つアイリスの花言葉は、数多く存在するその種類や色によっても分かれています。そのルーツの多くはギリシャ神話から来ています。
更新: 2021年2月23日
kusauyu22
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目次

アイリスの花言葉

アイリスの花言葉は「メッセージ」「希望」「友情」「雄弁」「賢さ」です。 アイリスを見たときに感じる、凛とした佇まいが花言葉にもそのまま込められていますね。 いずれもポジティブな意味が含まれていますので、プレゼントとして花を贈る場合にもおすすめです。

アイリスの花言葉の意味

メッセージ

メッセージとは、手紙や使者に託して伝達される言葉のことです。 人づてに伝わる、伝言とも言います。 また、古代からのメッセージという意味もあります。 アイリスにおいてのメッセージは”吉報”の意味を含んだものをイメージしてください。

希望

希望とは、望ましいものを得ようとする期待をともなった欲求のことです。 あるいは、その獲得や自分の中に湧き上がってくる期待そのものを意味します。 先を見据えたときの明るい見通しのことでもあります。

アイリスにおける希望は”トンネルの出口に向けて自分の意思で歩むことを決めた瞬間の感情”をイメージしてください。

友情

友情とは、友達の間の情愛のことです。 兄弟の間の情愛から、ひろくは家族など同一の集団を結ぶ情愛も意味します。 さらには、人間全体を一つの家族として包み込む人間相互の兄弟愛も意味します。 アイリスにおける友情は”男女問わず相手を信頼する”という気持ちを示します。


雄弁

雄弁とは、人の心を動かすように、力強くよどみなくしゃべることです。 また、そのさまやその話のことを示します。 アイリスにおける雄弁は”ある状況や気持ちなどをはっきりと示すこと”が近い意味になります。

賢さ

賢さとは、頭の働きの鋭さ、知能にすぐれていることです。 尊さやすばらしさ、運の良さなどが当てはまります。 また、神や自然などの超越的なものに対して、畏怖の念を覚えるさまも賢さと呼びます。 アイリスにおける賢さは”正しいことを信じ行動に起こす”ことに近い意味です。

アイリスの花言葉の由来

アイリスの花言葉は、ギリシャ神話の中で神々の伝令を務めたイリスから生まれました。 花言葉の「メッセージ」は、アヤメに広く共通する花言葉です。 これはイリスが虹を渡って届ける便りからきているものです。

また、山地の植物のなかでたくましく花を咲かせることから、空にかかる虹のように「希望」を与えてくれる花という意味があります。

アイリスとギリシャ神話

ここでは、アイリスにまつわるギリシャ神話のひとつを紹介します。 太陽の神ゼウスと、その妻ヘラに仕えていた侍女のイリスという女性の話です。 イリスはその美しさと謙虚さから、なんとゼウスに見初められ、何度も求愛されたとのことです。 ご存知の通り、ゼウスとは神の中でも全知全能の存在です。

そんな神々の王でもあるゼウスが堂々と浮気をするなんて、ちょっと理解に苦しみますね。 さて、そんなイリスは勇気を持ってその誘いをきっぱりと断り、正直にヘラに申し出ることにしました。

「どこか遠くへ行かせてくださいませんか」 ヘラはイリスの正直さに感動し、その願いをその場で聞き入れたということです。

ヘラはゼウスと違ってとても人間(神)ができているようですね。 ヘラは七色に光り輝く首飾りをイリスのもとへ授けると、神からの使者となることを申しつけたということです。

そして神の酒をゆっくりと三滴、イリスの頭にふりかけました。 すると、たちまちイリスは大空を渡る虹の女神に変身しました。 そのときの酒の雫が空から地上に落ちて、鮮やかなアイリスの花が咲いたと言い伝えられています。

イリスの勇気や賢さ、誠実さが伝わるエピソードですね。

アイリスの種類別の花言葉


アイリスはなんと世界に約200種類も存在します。そのうち日本には、現在9種類が伝えられているにとどまります。まだまだ私たちの知らないアイリスが世界にはたくさん存在するようです。 今回は、そのアイリスの仲間をいくつか紹介します。

◆ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ) 花言葉:『情熱』『燃えるような愛』 庭植えの花として多くの方に親しまれているアイリスです。 多くの花と同じように、1800年代に品種改良が多く行われました。

見頃は4~5月頃で、黄、白、青、紫など色とりどりの花を咲かせます。 アイリスの中でも一番華やかなのが、このジャーマンアイリスですね。 見た目も良く、匂いも豊かなのが特徴です。

◆ダッチアイリス(阿蘭陀アイリス) 花言葉:『吉報』『和解』『あなたにすべてを賭ける』 ダッチとはオランダの古い呼び方のことですね。 ということで、この花はオランダで品種改良されたものです。

見頃は4~5月頃で、黄、白、紫などの花を咲かせます。 ダッチアイリスは背丈が比較的高いので、切り花などにもおすすめですよ。

◆ハナショウブ(花菖蒲) 花言葉:『吉報』『優雅』『優しい心』 古くは江戸時代から園芸用の植物として親しまれている花です。 見頃は5月下旬~6月頃で、中央に黄色い線の入った紫色の花が咲きますよ。

ちなみに菖蒲湯といって、菖蒲の葉を湯に入れる風習がありますね。 匂いが良く、厄除けにもなるそうですが、ここで紹介した花菖蒲の葉を入れても効き目はありません。

効くのは菖蒲(葉菖蒲)という、花菖蒲とは全く系統の異なる花の葉なんです。なんだかややこしいですね。

◆カキツバタ(杜若、燕子花) 花言葉:『幸せは必ず来る』 「どちらも優劣がつけられないほど優れている」と言う意味で「いずれアヤメかカキツバタ」という慣用句があります。

それほどアヤメとカキツバタは見た目が似ているんです。 ちなみにアヤメは乾いたところで咲きますが、カキツバタは真逆の湿ったところで咲くので、咲いている場所を見れば一目でわかりますね。 5月中旬頃が見頃で、青や青紫色の花が咲きますよ。

◆アヤメ(文目) 花言葉:『気まぐれ』『優雅』 アヤメ科、アヤメ属と科名属名にまでなっている、日本においては代表となるような花です。

花びらの中央にある網のような模様が、和名の由来となっています。 山野の草地に生え、5月上旬~中旬に深い青紫色の花を咲かせますよ。 ◆イチハツ(一初) 花言葉:『知恵』 中国原産の植物で、室町時代に日本に入ってきたとされています。

中央のひらひらが、白いとさか状の形をしているのが特徴です。 見頃は4月下旬~5月中旬で、青紫色の花を咲かせますよ。 ◆キショウブ(黄菖蒲) 花言葉:『友情』『便り』 別名はイエロー・アイリスと言い、その名の通り黄色い花を咲かせます。

キショウブは外国からやってきた帰化種で、それが日本に根付いたものなんです。とても生命力があります。 原産地は西アジア~ヨーロッパと広いのも特徴ですね。 見頃は5月~6月ですよ。

◆シャガ 花言葉:『決心』 中国原産の品種で、花は淡い紫色です。 こちらもキショウブ同様、とても生命力のある花です。 外側の大きな花びらに青紫と黄色の斑点模様が入っています。 4月下旬~5月中旬が見頃で、きれいな花を咲かせますよ。

アイリスの色別の花言葉

花言葉は、色種類によって意味も違ってきます。 色彩豊かなアイリスですが、大きく分けて白、青、紫などに分けられます。 また白のアイリスには、相手に対する親愛や感謝を伝えるメッセージが込められます。

青、紫のアイリスには、物事を正しい方向に導く強い力のメッセージが込められます。 ◆白のアイリス 花言葉:『友情』『便り』 ◆青のアイリス 花言葉:『信念』『強い希望』 ◆紫のアイリス 花言葉:『知恵』『雄弁』

アイリスの花名の由来

Iris(アイリス)は、ギリシャ語で「虹」を意味します。 虹のように様々な色の美しい花を咲かすことに由来すると言われています。 またギリシャ神話のイリスが起源になっています。

日本名のアヤメは「文目(あやめ)」と書き、花びらが網のように見えることから名づけられました。 カキツバタは 「書付け花」の意味があり、花汁を布にすりつけて染めることから生じました。

「あやめ」の名は、古くは菖蒲を指した語で、現在のアヤメは「はなあやめ」と呼ばれていました。 現在、アヤメ以外の花菖蒲やカキツバタもアヤメと呼ぶ習慣が一般的になっています。

アイリスの基本的な情報

学名・科・属名・英名・別名

● 学名 Iris sanguinea(アヤメ)      Iris ensata(ハナショウブ)      Iris laevigata(カキツバタ) ● 科  アヤメ科 ● 属名 アヤメ属 ● 英名 Iris ● 別名 オランダアヤメ(阿蘭陀菖蒲)      キュウコンアイリス(球根アイリス)      ダッチアイリス

原産地・開花期・色


● 原産国 ヨーロッパ南部、日本、東アジア、北半球 ● 開花期 4~6月 ● 花の色 紫、青、黄、オレンジ、白、ピンクなど

アイリスが描かれた芸術作品

この作品は、1889年にヴィンセント・ヴァン・ゴッホによって描かれた油彩作品「アイリス」です。 ゴッホがフランスのサン・ミレ修道院のサン・ポール・ドゥ・モウソーレ病院に入院しているときの作品です。

ゴッホにも愛された花

1889年5月に入院したあとゴッホは、すぐにアイリスのシリーズを描きはじめました。 モチーフとなったアイリスは、病院の庭に自然に咲いていたものです。 この絵画では後期作品で特徴的だった表現主義的(感情を作品中に反映させて表現すること)な傾向はほとんど見られません。

ゴッホとアイリス

それまでゴッホは絵を描き続けるなかで、自身の精神がおかしくなってくることを感じていました。 しかし、アイリスを描いている間はそれが弱まることを感じていたようです。 ゴッホは、「アイリスは私の病を軽くなるよう導いてくれる指揮者」と呼んでいました。

また「アイリス」は日本の浮世絵の影響を色濃く受けています。

浮世絵からの影響と思われるものに、輪郭線がはっきりしていること、今まで使われなかったアングルやクローズアップ、細部に陰影をつけない平面的な色の塗り方などがあげられます。

アイリスの展示場所

「アイリス」は1889年9月に開催されたアンデパンダン展に「星月夜」とともに展示されました。 この絵を最初に所有したのはジュリアン・フランソワ・タンギーという人です。

彼は画材屋兼画商を営んでおり、ゴッホは彼を3度モデルにして描いたことがあります。 ゴッホはアイリスの作品について「遠くから見ても目を惹くのだ。

アイリスは良くできた美しい習作で、空気感と命に満ちている」と感想を述べています。 現在アイリスは、ロサンゼルスにあるJ・ポール・ゲティ美術館が所有しています。