廃墟遊園地やテーマパークをまとめてご紹介
全国に点在する廃墟遊園地やテーマパークは、かつて人気を博していた有名な遊びスポットでした。しかし、開園後バブル経済が崩壊し、入場者が減少するなど、さまざまな理由で閉園してしまい、廃墟と化してそのままの状態で残り、現在、ちょっと訪れてみたい穴場スポットとして人気を集めています。
廃墟遊園地やテーマパークはなぜ閉園したのかも合わせてご紹介
ホラー映画さながらの廃墟と化した遊園地やテーマパーク、なぜ閉園となったのでしょうか。現在、こうした廃墟に入れるのかどうか、興味はあってもよくわからないということもたくさんあります。
今回は、そんな廃墟遊園地やテーマパークについてご紹介します。北海道から沖縄まで、エリアごとにご紹介しますので、次のお出かけの参考にしてみてはいかがでしょうか。なお、本稿は2021年8月3日現在の情報を元に作成しておりますのでご了承ください。
廃墟遊園地やテーマパークは基本的には立ち入り禁止
廃墟と化した遊園地やテーマパークは、基本的には立ち入り禁止となっています。合法的に入れる廃墟は少ないため、廃墟にアクセスした際は、外側からの見学となりますので注意しましょう。
また、廃墟の老朽化などで建物が壊れることなどもあります。危険な場所もありますので、むやみに侵入することはしないようにしましょう。
なお、廃墟ツアーとして合法的に入れる箇所もあります。ツアーの催行会社に内容を確認し、参加してみるのもひとつです。
廃墟遊園地やテーマパーク【北海道・東北】3選
廃墟スポットの多い北海道は、古くから開拓者や開拓地が多いエリアです。バブル崩壊の余波で、開園したものの閉園してしまったスポットも多く、遊園地やテーマパーク、ホテルなどのほか、学校や病院、果ては町全体が廃墟と化したところもあります。
また、東北には廃墟となった鉱山や温泉、学校や団地などもあり、見どころが多いのも特徴です。いくつもの廃墟からいくつかまとめてご紹介します。
①グリュック王国【北海道帯広市】
中性ドイツの街並みを再現したグリュック王国は、1989年に開園した本格的なテーマパークでした。本場ドイツから職人を呼び、内装なども忠実に再現され、当初は北海道でも人気の観光スポットだったのです。
ところが、入場者数の減少から新施設を建設するなどして再建を図ったものの、費用を捻出できず、2007年には閉園してしまいました。現在は廃墟として中に入ることはできませんが、外観は見学可能です。有名な心霊スポットとして話題になることもあります。
グリュック王国【廃墟】
- 住所〒089-1246
北海道帯広市幸福町東6線 - アクセスJR帯広駅より車で35分ほど。帯広空港から車で3分ほど。
②化女沼レジャーランド【宮城県大崎市】
1979年に「化女沼保養ランド」として開園したこちらのレジャー施設は、最盛期には20万人以上も訪れる人気の遊園地でした。ところが、バブル崩壊後、来園者が激減し、2001年に休園となり、再生を試みたものの、そのまま廃墟となって現在に至ります。
こちらの廃墟はメディアに取り上げられ、マニアの聖地としてツアーも催行されるなど話題のスポットです。心霊スポットとして取り上げられたものの、実際には心霊現象などはないとも言われています。
化女沼レジャーランド【廃墟】
- 住所〒989-6251
宮城県大崎市古川小野遠沢10-39 - アクセスJR古川駅より約9km東北自動車道・長者原スマートICより車で約1分
③こども天国天使ランド【宮城県刈田郡】
1997年に開発された日帰り温泉施設と遊園地がひとつになった施設がこちらのこども天国天使ランドです。広大な敷地は10万平方kmもありましたが、2008年遊園地が休業となり、マニアに人気だった温泉も2013年には閉鎖されてしまいました。
遊園地の入口にはしゃべる石が2つ置かれるほか、UFO広場など、スピリチュアルなスポットらしき痕跡もちらほらあります。遊園地の遊具などはそのまま放置され、廃墟状態です。
こども天国天使ランド【廃墟】
- 住所〒989-0527
宮城県刈田郡七ヶ宿町鳥川岳32 - アクセス東北道白石ICより国道4号線、国道113号線経由で60分ほど
全国の廃墟遊園地やテーマパーク【関東】4選
首都圏を含む関東地方にも閉園となってそのまま放置され、廃墟と化した遊園地やテーマパークが点在します。人が集まりやすい関東地方なだけに、有名な施設もありますので、ノスタルジーに浸りながら訪れてみたいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな関東地方に点在する廃墟を、なぜ廃墟となったのかも合わせてまとめてご紹介します。
①ウェスタン村【栃木県日光市】
1973年、鬼怒川ファミリー牧場が開設された後、西部開拓時代のアメリカ西部を再現するテーマパーク、ウェスタン村を少しずつ開設しはじめ、1982年にウェスタン村に名称を変更したのがこちらです。
タイムスリップしたかのようなアトラクションで有名なテーマパークでしたが、巨額の施設費、入場料金の高さなどからリピーターが増えず、2006年には休業し、その後、閉園されてしまいました。現在、アトラクションなどが残ったまま廃墟となっています。
ウェスタン村【廃墟】
- 住所〒321-2421
栃木県日光市栗原315-1 - アクセス東武鬼怒川線新高徳駅より徒歩10分ほど日光宇都宮有料道路・今市ICより国道121号線を鬼怒川温泉方面へ
②砲台山ハイランド【千葉県富津市】
関東大震災後に建設された金谷砲台の跡を利用した砲台山ハイランドは、1960年代に開業し、1970年代に閉鎖されたレジャー施設です。砲台山まではリフトがあり、その跡もそのまま残っています。バーベキュー場や売店、トイレの跡なども廃墟と化し、旧日本軍のトーチカ跡なども見学可能です。
長い年月が経ち、深い森の中にかつての姿をわずかに残した状態で、廃墟というほど形を残してはおらず、むしろ自然と同化している印象を受けます。
砲台山ハイランド【廃墟】
- 住所〒299-1861
千葉県富津市金谷 - アクセス富津館山道路・富津金谷ICより県道237号線からトンネルを抜けたすぐ先
③多摩テック【東京都日野市】
関東地方でも東京都日野市にあった多摩テックは、本田技研工業系列のモータースポーツが楽しめる遊園地や温泉施設でした。1961年にバイクが自由に走れるオートゲレンデとして開園し、大型アトラクションなども充実していき、1997年には温泉施設も開業していきましたが、自動車業界の不況によって、2009年に閉鎖されてしまいます。
その後、明治大学が跡地を買収したものの、敷地内から絶滅危惧種が確認され、共同事業者などともめてしまい、現在に至るようです。
多摩テック【廃墟】
- 住所〒191-0042
東京都日野市程久保5-22-1 - アクセス京王動物園線多摩動物公園駅より徒歩20分
- 公式サイトURLhttp://www.tamatech.jp/
④向ヶ丘遊園【神奈川県川崎市】
向ヶ丘遊園は、1927年に開園した遊園地でした。1958年、東洋一の規模を誇るばら苑が開設され、1966年にはモノレールが運行され、数々の大型アトラクションが設置されていきます。
しかし2002年、モノレールの老朽化、集客の不振などで閉園となりました。その後、2011年には跡地の一部が藤子・F・不二雄ミュージアムとなるも、敷地の大部分は廃墟として残ったままでしたが、再開発が計画され、2023年には自然環境を活かした大型施設が整備される予定です。
向ヶ丘遊園【廃墟】
- 住所〒214-0014
神奈川県川崎市多摩区長尾 - アクセス小田急線・向ヶ丘遊園駅より徒歩30分
全国の廃墟遊園地やテーマパーク【中部】3選
山深い中部地方の廃墟にも、集落の跡地や学校、ホテルや宿などのほか、倉庫や工場、鉱山などがあります。山奥すぎて訪れる人が減っていったような施設、辺境すぎて人がいなくなった場所など、なぜ廃墟となったのかがわかりやすい場所もあり、テーマを決めて見学に訪れると興味深いかもしれません。
ただし、こうした施設は倒壊する危険もありますので、遠くから見学するように心がけましょう。
①富士ガリバー王国【山梨県西八代郡上九一色村】
1997年、山梨県の現・南都留郡富士河口湖町に開園したスウィフトのガリバーの世界を再現したテーマパークがこちらです。45mもの巨大なガリバー像が横たわり、ふれあい牧場、北欧村、ボブスレーコースなどがありました。
なぜ閉園となったのかというと、運営会社の経営破綻やアクセスの悪さ、当時、話題となっていたオウム真理教の拠点が近くにあったなどが理由です。閉園後、ガリバー像が横たわる廃墟として有名になりましたが、現在、施設は解体された状態となっています。
富士ガリバー王国【廃墟】
- 住所〒409-3715
山梨県西八代郡上九一色村富士ケ嶺2-4 - アクセス富士急行河口湖駅から車で約40分中央道河口湖ICより30分
②新潟ロシア村【新潟県阿賀野市】
1993年、ロシアとの文化交流のために開園したテーマパークが新潟ロシア村でした。ロシアの民芸品や民族舞踊などが楽しめるなど、一時期はにぎわいを見せた施設でしたが、運営会社の資金繰りが悪化し、2004年に閉園します。
その後、敷地内が荒らされ、2009年には不審火によって一部建物が全焼し、大部分が解体されました。現在、ゲートは閉鎖され、管理者間で揉めている様子が確認されています。
新潟ロシア村【廃墟】
- 住所〒959-1918
新潟県阿賀野市笹岡1956-82 - アクセス磐越道・安田ICより国道290号線を新発田市方面へ20分ほど
③大塚遊園【愛知県豊橋市】
1980年ごろに開園した愛知県豊橋市に存在した遊園地が大塚遊園です。ある男性が夢を実現しようと作ったという遊園地で、園内にはアスレチック、プール、動物園などがあったのだとか。当時、地元の子どもたちが利用していた楽しい遊び場のようでした。
閉園の詳細は不明ですが、客足は伸びず、1990年代ごろにはすでに閉園間近状態だったとの情報もあります。現在、隣接していた伊古部ゴルフも閉業され、さみし気な様相で廃墟となっているようです。
全国の廃墟遊園地やテーマパーク【関西・中国】4選
関西・中国地方の廃墟では、大型の旧軍事施設なども有名です。また、神戸市の旧摩耶観光ホテルが2021年に国の登録有形文化財に決まるなど、廃墟となっても話題に上がるスポットもあります。
廃墟と化した遊園地やテーマパークと合わせて、観光の足で見学に出かけるのも興味深いです。数ある廃墟スポットを選んでまとめていますので、参考にしてみてください。
①高尾遊園地【三重県熊野市】
開園時期も閉園時期も不明の高尾遊園地は、三重県熊野市の森の中に佇みます。森の遊園地とも呼ばれていたようで、天然記念物のやどかし水神という岩に何種類もの植物が生えている巨木の姿が見学が可能です。
また、園内には、釣り場、プール、遊具などがあり、小さな遊園地を想像させますが、すでに長い年月が経っているように感じられます。こちらの廃墟遊園地は、廃墟としての重苦しい雰囲気はなく、むしろ自然に同化した朽ち果てた美しさが漂っている場所です。
高尾遊園地【廃墟】
- 住所〒519-4671
三重県熊野市五郷町桃崎1135 - アクセスJR熊野市駅より車で30分ほど
②甲賀ファミリーランド【滋賀県湖南市】
1970年ごろに開園された廃墟遊園地、甲賀ファミリーランドは、観覧車などのアトラクションのほか、地元の特徴をつかんだ忍者屋敷などで人気を博し、開園当初は賑わいを見せた遊園地でした。ただ、アクセスが悪いなどの理由で1985年に閉園、遊具がそのまま残され、無人の観覧車が佇む有名な廃墟スポットとなります。
ところが、廃墟ファンが侵入するなどの理由で、2008年には遊具が撤去されてしまいました。現在、一部の建物が残るさみし気な廃墟として現存中です。
甲賀ファミリーランド【廃墟】
- 住所〒520-3221
滋賀県湖南市三雲 - アクセス湖南市より県道4号、県道53号経由で30分ほど
②いこいの村大和高原ゆう遊ランド【奈良県天理市】
いこいの村大和高原ゆう遊ランドは、1970年ごろに開園した奈良県天理市の遊園地で、円筒形の建物で知られています。アスレチックやスライダー、ゴーカートやプールなどの施設があり、当時は人気が高かったようですが、2005年ごろに閉園されました。
その後、一時期、期間限定で営業されていたようですが、現在、廃墟遊園地は閉鎖されて中に入れる廃墟ではありません。
いこいの村大和高原ゆう遊ランド【廃墟】
- 住所〒632-0121
奈良県天理市山田町 - アクセス名阪国道一本松IC近く
③新宮島遊園【広島県廿日市市】
世界遺産として名高い宮島を眺める広島県廿日市市にあった遊園地が新宮島遊園です。1970年代には開園されていた遊園地で、土地の所有者が、花木を植え、ちょっとした遊具や食堂を設置した遊園地だったのだとか。
閉園時期もなぜ閉園したのかも定かではありませんが、昭和から平成へと年号が変わるころには閉園したとの情報もあります。現在、遊具の一部などがそのまま残っていますが、遊園地跡は管理人によって管理され、許可なく入れる廃墟ではありません。
新宮島遊園【廃墟】
- 住所〒738-0054
広島県廿日市市阿品2丁目28-14 - アクセスJR阿品駅より徒歩15分ほど
全国の廃墟遊園地やテーマパーク【四国・九州】2選
四国、九州、沖縄地方の廃墟と化した遊園地やテーマパークは、あまり多くありません。遊園地内の主要な遊具が解体されてしまうなど、四国、九州、沖縄には見学したくなる廃墟遊園地は数少ないです。
しかし、四国も九州も廃墟といえば廃坑などが多く、沖縄には戦跡となった軍施設などが残っています。こうした九州や沖縄の施設は世界遺産として登録され、新たな観光地として人気です。
①赤松遊園地【愛媛県宇和島市】
愛媛県宇和島市にあった遊園地が赤松遊園地です。開園はかなり古く、明治時代からあったとの情報もあります。戦後、遊具や施設が充実し、地元の夏の遊び場として親しまれていました。
その後、時代を下り、ゆっくりと衰退し、2016年ごろは営業していたという情報を後に、2018年ごろにはアトラクションや遊具なども壊れ、そのまま閉業となった様相で残されているようです。
赤松遊園地【廃墟】
- 住所〒798-0002
愛媛県宇和島市大浦甲2342 - アクセスJR北宇和島駅より車で15分ほど
②長崎西海楽園【長崎県西海市】
1990年、天からのお告げによって開かれたという長崎県西海市にあった仏教系のテーマパークがこちらです。多くの仏像、日本一の石灰藻化石群、遊園地やプールなどもあったテーマパークで、併設されていた七ツ釜観光ホテルの閉業と同時に2007年には閉園となってしまいます。
その後、園内にあった巨大な観音像が撤去されるなど、一部、解体されてはいるものの、建物などは現存し、許可を得られれば園内を見られるとの情報があります。
長崎西海楽園【廃墟】
- 住所〒857-222
長崎県西海市西海町中浦北郷2548 - アクセス西海パールライン小迎ICより車で15分ほど
廃墟遊園地やテーマパークを見学しにいこう
廃墟遊園地やテーマパークは、北海道から九州・沖縄まで、日本全国に点在します。その多くが許可なく入れる場所ではありませんが、かつての面影を遠望し、廃墟となった姿にノスタルジーを感じる旅の目的地としておすすめです。旅のテーマに行き詰った方、森の中にひっそりとたたずみ、ホラー映画さながらの廃墟遊園地や廃墟テーマパークという新たな目標を持って、これまでとは違った旅に出かけてはいかがでしょうか。
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