翡翠が見つかるかも？ヒスイ海岸の海水浴を解説！周辺の人気観光スポットもご紹介！

ヒスイ海岸の海水浴場はどこにある？

東西約4キロメートルの「ヒスイ海岸」は通称で、正式名称は「宮崎・境海岸」といいます。富山県朝日町の東端である宮崎および境地域にある、美しいエメラルドグリーンの砂利浜の自然海岸です。

35キロメートルほど離れていますが、フォッサマグナ構造線の新潟県糸魚川市にもヒスイ海岸があります。今回は富山県のヒスイ海岸についてまとめました。海水浴だけではなく観光も楽しめる人気スポット、砂利浜のヒスイ海岸に出かけましょう。（この記事は2021年5月27時点の情報です）

ヒスイ海岸の便利な施設とアクセス方法

ヒスイ海岸は富山湾の入り口にある、少し日本海に突き出るような地形をしています。富山県から、あいの風とやま鉄道に乗車して1時間ほどで越中宮崎駅に到着、ヒスイ海岸は駅から歩いて約1分です。

越中宮崎駅のすぐ前にヒスイ海岸観光交流拠点施設「ヒスイテラス」があるので、ヒスイ海岸で海水浴を楽しむ前に、海の家や食事処などの情報を収集しておきましょう。海水浴後に便利なコインシャワーの他に調理場も。無料駐車場もあるのでドライブがてらの立ち寄りも安心です。

ヒスイ海岸でなぜヒスイが採れる？

翡翠（ヒスイ）とフォッサマグナ

Photo byEME

富山県と新潟県のヒスイ海岸でヒスイが採れる理由は、糸魚川フォッサマグナと関係があるようです。ヒスイは地球を覆うプレートが沈み込んだ地下深くにあることから、断層運動と火山活動によってできた飛騨山脈との関係も考えられるでしょう。

新潟県には、上流部でヒスイが産出する青海川（青海町）と姫川の支流である小滝川（糸魚川市）があります。ヒスイが採れる理由は、この二つの川の上流部にあるヒスイを含む岩石が自然に削られて海に流出したと考えられているのです。

富山県のヒスイは新潟県から流れてきた？

富山県朝日町のヒスイ海岸で採れるヒスイは、新潟県の青海川（青海町）と小滝川（糸魚川市・姫川の支流）から日本海に流れたヒスイかもしれません。西に進む海流によって流れ、地形などの何らかの理由で富山県朝日町の宮崎と境地域の海岸に堆積していると考えられます。

また、海底にあるヒスイを含んだ蛇紋岩が波でかくはんされて打ち上げられたという説も。諸説ありますが、いろいろな想像をしながらヒスイ海岸での海水浴や観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。

朝日町はヒスイの勾玉の産地だった！

日本のヒスイは6,000年ほど前の縄文時代から愛でられてきましたが、近年までは中国からの輸入品と考えられていました。しかし昭和39年（1964年）に朝日町のヒスイ海岸で遊んでいた子供たちが土の中でヒスイの勾玉を見つけたのです。

このことからヒスイの工房である遺跡が発掘され、中国由来とされていたヒスイの勾玉は日本原産ということが確認されました。現在この遺跡は古墳時代の「浜山玉つくり遺跡」として保存され、観光スポットとしても活用されています。

ヒスイ海岸での海水浴の楽しみ方

①ヒスイ探し体験も！

ヒスイ海岸に打ち上げられたヒスイは、海水浴や観光がてら誰でも自由に探せて持ち帰りができます。ヒスイを探すポイントは次のようにいくつかあります。

波打ち際・ずっしり重い・他の石よりも角ばっている（ものが多い）・表面はなめらか・大きさは4～5センチメートルほど・透明感のある白色など。新しい石が打ち上げられる、波が荒れた後が狙い目です。根気よく探さなければいけませんが、他の砂利石もきれいなのでヒスイが見つからなくてもよい体験になることでしょう。

ガイドとヒスイを探す！

絶対にヒスイを持ち帰りたいという人は、「ヒスイ恵みの会」のガイドさんに3時間の案内を依頼しましょう。ガイドさんと一緒だとビーチでヒスイを探せる確率が高くなります。ヒスイ、サザレ石、石英などの石の見分け方も教えてくれます。

地元グルメのタラ汁にも舌鼓を打てるので、海水浴と共にヒスイ海岸の魅力を存分に体験できるはず。午前と午後の部があり、一人5,000円で2名からとなります。気になる人は朝日町観光協会に問い合わせしてみてくださいね。

②五色の砂利石も観賞！

多くの海水浴場は砂浜ですが、富山県朝日町のヒスイ海岸は砂ではなく砂利の浜での海水浴です。砂利は角が取れた丸い小石なので、ビーチでレジャーシートを敷いてくつろぐことも可能です。

さらにこれらの砂利は青や緑、空色に輝く五色をしており、地元の人たちは小石のすべてを宝石と見立てています。ヒスイもあるのでエメラルドグリーンに見えますが、他の石も充分に見どころがあるのです。そのため海水浴はもちろんですが、観光スポットとしても人気があります。　

③日本一といわれる夕日を観賞！

ヒスイ海岸は北陸の富山県にあるため、海水浴をするには寒そうに感じる人もいるのではないでしょうか。ところがヒスイ海岸は太平洋のように太陽が強烈に照り付ける、海水浴にぴったりの人気スポット。

日差しは強いですが、海水浴シーズンの夏の波は穏やかで水質もきれいです。穏やかなこともあり夕日の美しさも格別で、日本一のサンセット海岸ともいう人も。夏至の前後一ヶ月間は、太陽が海から昇り海へ沈むヒスイ海岸で、ロマンチックな海水浴ができることでしょう。

④タラ汁などの郷土グルメを味わう！

ヒスイ海岸では海水浴や石拾いなどの観光体験も楽しみですが、やはり海水浴と共にグルメも外せません。ヒスイ海岸の近くには、タラ汁やお刺身などの海鮮料理が味わえる、海の家を始めとする飲食店やお宿などの施設がたくさんあります。

タラ汁は漁師さんのための食事でしたが、今では海水浴で訪れた人や観光客にも人気のグルメになりました。海水浴を楽しみながらヒスイ海岸の石も愛で、飲食できるいろいろな施設でグルメも堪能しましょう。

⑤ベント釣りをする！

ベント（頭が平たいことが由来）とはミミズハゼというドジョウに似た魚です。ベント釣りは、釣り竿が無くても子供でも簡単に釣れる遊びなのです。ベント釣りの方法は、イカゲソを丸めて入れた両手を波打ち際の小石の中に入れます。

静かにしていると小石の中に隠れていたベントが、イカゲソ目当てに手の中に入ってくるのです。釣ったベントは海にまた逃がしてあげます。思い切り濡れても平気なヒスイ海岸で、海水浴ならではの楽しみ方をしましょう。

ヒスイ海岸周辺の観光スポット

①黒部峡谷鉄道で森林浴

トロッコ電車で有名な富山県黒部市の黒部峡谷は、ヒスイ海岸から車で約30分の観光スポットです。大正時代に電源開発の資材運搬で利用されていたもので、始発の宇奈月駅から終点の欅平までの20.1キロメートルを、1時間20分かけて走行しながら黒部川の渓谷美を満喫できます。

区間内に3つの駅があるので、途中下車して駅近くの名所スポットを散策したり、1日かけて鉄路に並走する遊歩道をトレッキングするのもおすすめ。海水浴だけではなく川遊びも楽しみましょう。

②各地の温泉施設でほっこり

ヒスイ海岸の周辺には、日帰り入浴できる温泉施設がいくつかあります。ヒスイ海岸に近いのは、徒歩約5分の日帰り温泉「境鉱泉」です。泉質は赤茶色の重炭酸鉄泉で、湯治場だったこともあり、いつまでも身体がポカポカするお湯として今も人気。

越中宮崎駅から徒歩約10分、国道8号沿いには塩化物泉の「たから温泉」があり、露天風呂も楽しめます。糸魚川市まで行くと大きな露天風呂が気持ちよい「ひすいの湯」もあります。海水浴で冷えた身体は温泉で温めて帰りましょう。

③糸魚川フォッサマグナミュージアムで学習

ヒスイといえば、「糸魚川フォッサマグナミュージアム」は外せません。海水浴を楽しみながらヒスイ海岸で拾った石を無料で鑑定してくれるサービスもあります。ヒスイなどの石に関する詳しい話も学芸員さんから教えてもらえ、さらに鑑定書ももらえるのです。

もちろんフォッサマグナに関すること、ヒスイや鉱物、化石などの展示もしてあるので、海水浴を満喫した後は30分ほどなのでぜひ足を延ばしてみましょう。

ヒスイ海岸で海水浴とヒスイ探しを楽しもう！

Photo bymarsjo

富山県朝日町のヒスイ海岸は、東西4キロメートルのエメラルド色に輝く美しい砂利の観光スポットです。密にならずに海水浴をしながらヒスイ採りもできるので、とても人気があります。海水浴をしなくても、美しい景色を眺めるだけでも充分に満足できることでしょう。

ヒスイ海岸の近く、越中宮崎駅前の観光施設には無料駐車場もあるので、車でのアクセスも便利です。周辺の観光地めぐりと合わせて、富山県朝日町のヒスイ海岸で海水浴や観光を楽しみましょう！

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