はじめに
蔵王のスノーシューコースをご紹介!
宮城県と山形県の境に位置する蔵王連峰。美しい樹氷が見られることで、世界的に有名です。そこで、今回はそんな美しい樹氷など見られる、蔵王の人気のアクティビティ『スノーシュー』の体験ツアーやおすすめコースご紹介します。
登山経験が乏しくても楽しめるので、ぜひ『スノーシュー』デビューしてみてはいかがでしょうか?記事の最後では、蔵王の観光情報もご紹介しています。蔵王の観光の参考にしてみて下さい。
蔵王スノーシューを楽しむため準備
スノーシューにはどのような服装や装備が必要なのでしょうか?雪山といったら寒さ対策ばかり考えてしまいそうですが、実は寒さ対策だけでは駄目なのです。スノーシューを楽しむために準備したい服装や装備を1つづつ見ていきましょう。
スノーシューに最適な服装は?
危険なイメージがある雪山登山。その点スノーシューなら、経験がなくても気軽に楽しむことが可能です。気軽といっても、雪山は天候が変わりやすかったり、疲労を感じやすかったりとさまざまな注意が必要。そこでまず最初に気をつけたいのが雪山でトレッキングを楽しむための服装です。
「寒さ対策は万全」と安心していてはいけません。活発に動き回っていると汗をかくことも。汗で服などが濡れそのまま放置しておくと、低体温症の原因にもなってしまいます。寒さ対策は重要ですが、服装はアウター、ミドル、インナーとしっかりと分けておくことが大切です。
おすすめの服装
服装をアウター、ミドル、インナーと3つに分けることで、温度調整が可能となります。まず、アウターは、スキーウェアのような防水性などしっかりとした防寒具がおすすめ。ミドルには脱いだり来たりすることで温度調整できるものが良いでしょう。薄手のダウンジャケットやフリースなどが人気があります。
そしてインナーは、汗をかいた時に吸収し速乾性があるのものや保温性のものがおすすめです。また、動きやすいことや体へのフィット感なども考慮し、着ていてストレスを感じないインナーを選びましょう。
装備は?
スノーシュートレッキングを楽しむには、西洋かんじきと呼ばれる『スノーシュー』が必要です。さまざまなタイプのものが販売されており、お値段は安いものだと8000円前後、ブランド物の高いものは60000円ぐらいのものもあります。
『スノーシュー』と一緒に揃えたいのがスノーブーツ。トレッキングシューズやスノーボード用のブーツも代用可能ですが、『スノーシュー』とビッタリと固定されない場合も。事前に確認しておきましょう。
レンタルも可能
服装や装備などは意外と高額なものが多いです。「一度きりとなるかも?」と心配している方には、とりあえずレンタルして様子をみるのもおすすめです。
レンタルについては参加するツアーなどでもレンタル可能ですし、出発となるスキー場などでもレンタルできます。ツアーによっては、スノーブーツなど靴は普段使い慣れたものが良いと言っているところもあるので、スノーブーツぐらいは自分にあったものを用意するのも良いかもしれません。
スノーシュー初心者向け体験ツアーコース【2選】!
登山初心者をはじめスノーシューなんてしたことがないという方には、まずはスノーシューの体験ツアーやガイド付きツアーがおすすめです。そこで、蔵王のスキー場やペンションなどさまざまな団体が主催しているスノーシューツアーから2つのおすすめのツアーをご紹介します。
①すみかわスノーパーク スノーシュー体験コース
宮城県の遠刈田温泉にある”すみかわスノーパーク”で開催されている、スノーシュー初心者にはうってつけのツアーが”スノーシュー体験ツアー”です。約2時間の体験ツアーで料金は2名様4500円~。
スノーシュー、スノーブーツ、伸縮ポールの3点のレンタル料は体験ツアー料金に含まれています。他にスキーウェア、ゴーグル、帽子など必要なものは全てレンタル可能なので、手ぶらで行くこともできます。親切丁寧に教えてくれると口コミでも高評価。スノーシューの最初の一步を踏み出してみてはいかがでしょうか?
すみかわスノーパーク
- 住所〒989-0916
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字倉石岳国有林内ゲレンデハウス - アクセス遠刈田温泉から蔵王エコーラインを上り車で約20分
- 公式サイトURLhttp://www.zao-sumikawa.jp/winter/index.php
②蔵王坊平樹氷原スノーシュートレッキング
蔵王坊平樹氷原スノーシュートレッキングは、蔵王ライザワールドの近くにある『石井ペンション』が主催しているツアーです。『石井ペンション』は1978年にオープンしたペンションで、優しく親しみやすいオーナーご夫婦が経営されています。
オーナーご夫婦の人柄だけでなくお料理も美味しいということなので、蔵王周辺で宿泊するにはおすすめのペンションかもしれません。また、ペット可という事なので愛犬家にもおすすめです。
宿泊者限定のアットホームなツアー
石井ペンションが主催しているスノーシュートレッキングツアーは、蔵王ライザワールドスキー場からスタートしブナ林を歩きます。約4時間程のツアーで、途中、他の参加者達と休憩を取ったり、写真撮影をしたりとゆったりと楽しむことができるでしょう。
料金は1名17800円~で、料金にはペンションの宿泊費と2食分、案内、おにぎり代などが含まれています。基本、服装や装備は持参した方が良さそうですが、レンタルも可能です。しかし、レンタルできないものもあるので、事前に確認は必要です。
石井ペンション
- 住所山形県 上山市永野蔵王山国有林 石井ペンション
- 電話番号023-679-2772
- アクセス東北中央自動車道「かみのやま温泉IC」より約30分
- 公式サイトURLhttps://pensionishii.com/
蔵王スノーシュー満喫コース【3選】
蔵王のスノーシューを満喫できるコースを3選ご紹介します。スノーシュー初心者でもトライ可能コースで、しかも蔵王の樹氷をたっぷりと満喫できるでしょう。ルートや目安となるコースタイムも記述しているので、チェックしてみて下さい。
①蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅⇔熊野岳コース
まず最初にご紹介するコースは、蔵王ロープウェイを利用して地蔵岳⇒蔵王連峰の最高峰『熊野岳』を目指すコースです。コースタイムは休憩時間も含めて約5時間30分程。詳しいルートを見ていきましょう。まず、蔵王ロープウェイに乗車し山麓駅から山頂駅を目指します。
山頂駅からスノーシューを装着して標高1736mの地蔵岳へ。登山道には大小さまざまな美しいスノーモンスターが出来上がっており、蔵王のスノーシューを満喫することができるでしょう。また、地蔵岳山頂からは、月山や鳥海山などの絶景も楽しめます。
地蔵岳から最高峰熊野岳へ
地蔵岳から熊野岳へは広い登山道を歩きます。途中、避難小屋経由と熊野岳へ一直線へ向かうルートとの分岐点にぶつかります。一直線に山頂へ向かうルートは、避難小屋ルートよりは傾斜があるので、不安な方は避難小屋ルートがおすすめです。
熊野岳には熊野神社がありますが冬の時期には、熊野神社でさえ樹氷化されその姿さえ確認することはできないとか。また、熊野岳からは御釜や刈田岳を眺めることもできます。御釜は、雪がなければ神秘的なエメラルドグリーンの綺麗な湖面が姿を表しますが、冬は白銀の世界が広がり圧巻です。
②蔵王ライザワールドリフトトップ⇔熊野岳コース
続いてご紹介するスノーシューコースは、蔵王ライザワールドスキー場からリフトを2度乗り継いで標高1446mゲレンデトップまで行きます。ゲレンデトップから標高1758m刈田岳⇒熊野岳⇒避難小屋⇒分岐⇒蔵王ライザワールドスキー場まで戻ってくるコースです。
歩行距離は約11.5km、コースタイムは休憩無しで約3時間45分程。雪の坊、樹氷、御釜、熊野岳、刈田岳、馬の背など蔵王連峰の良いとこ取りのルートとなっており、スノーシューに慣れたら、ぜひトライしたいコースです。
馬の背の強風には注意
刈田岳から熊野岳へ向かうルートは『馬の背』と呼ばれ、右手に御釜を眺めながら進みます。天候が良ければ、雪で白く覆われた御釜の全貌が見渡すことができ格好のビュースポットです。しかし、『馬の背』はビュースポットで有りながら強風ポイントでもあります。
口コミでは、かなりの強風のため「甘く見ないほうがよい」ともありました。『馬の背』の注意点は強風だけでなく、強風で積もった雪が吹き上げられホワイトアウトになったり霧がかかることもあります。悪天候の場合は無理をしないことも大切です。
③みやぎ蔵王えぼしスキー場⇔後烏帽子岳コース
先の2つは山形県側からスタートするスノーシューコースですが、最後に宮城県側からスタートするスノーシューコースをご紹介しておきましょう。スタート地点は宮城県にあるみやぎ蔵王えぼしスキー場です。
スキー場のロープウェイとリフトを乗り継いで標高1350m付近へ。そこからスノーシューをつけて標高1681mの後烏帽子岳を目指します。みやぎ蔵王えぼしスキー場では充実したレンタルが揃っていたり、ネットではツアーなども開催されており気軽にスノーシューデビューすることが可能です。
晴れていれば
みやぎ蔵王えぼしスキー場のゲレンデトップまで行く”かもしかリフト”を降りると、スノーシューを装着して樹林帯へと進んでいきます。樹林帯を歩いていると、うさぎなどの小動物の足跡を発見してほっこりとした気分になるでしょう。
さらに、ふかふかの雪の感触を楽しみながら歩いて行くと視界が開け、山頂へと続く急斜面になります。後烏帽子岳の山頂は強風が吹くことが多くガスも発生するとか。そのような天候だと大パノラマとはいきませんが、晴れていれば蔵王連峰の最高峰『熊野岳』や『刈田岳』などの絶景が楽しめます。
蔵王の立ち寄りたい観光スポット【3選】
蔵王でスノーシューを満喫した後は、人気の温泉や伝統工芸などを体験してみてはいかがでしょうか?最初にご紹介したように、蔵王連峰は山形県と宮城県にまたがっており、観光スポットも山形県側と宮城県側に点在しています。
どちら側をスノーシューの出発地点にするかで観光スポットへの所要時間は異なりますが、ご紹介する観光スポットは蔵王でも特に人気のある観光スポットです。時間があれば、ぜひ足を伸ばしてみて下さい。
①蔵王温泉
まず最初にご紹介するの観光スポットは『蔵王温泉』です。『蔵王温泉』は山形県の東南部に位置し、日本でも最大級のスキー場と言われている蔵王温泉スキー場に隣接しています。そのため、冬の時期にはスキーと温泉をセットで楽しむ観光客が多く訪れる蔵王屈指の人気スポット。
温泉街のいたる場所から湯けむりが立ち温泉情緒がたっぷり味わえます。旅館やホテルなど宿泊施設をはじめ、お土産屋さん、日帰り温泉、カフェなどがあり、スノーシューの後散策するにはもってこいの場所です。
スノーシューの疲れを癒やすには温泉
蔵王のスノーシュープランには、ぜひ『蔵王温泉』の宿泊も組み込んでほしいところですが、時間のない方には日帰り温泉がおすすめです。『蔵王温泉』には、観光客でも気軽に温泉が楽しめる3つの共同浴場と日帰り温泉施設もあります。
特におすすめは3つある共同浴場。営業時間は6:00~22:00迄で、料金は大人200円と格安です。泉質は強酸性の硫黄泉。そのため、皮膚病、糖尿病、心臓病、便秘症などさまざまな疾病に効果が期待できます。また、美肌効果もあることから“美肌の湯”としても有名です。
蔵王温泉
- 住所山形県山形市蔵王温泉
- 電話番号蔵王温泉観光協会 023-694-9328
- アクセス山形自動車道「山形蔵王IC」より20分
②みやぎ蔵王こけし館
『みやぎ蔵王こけし館』は、宮城県の遠苅田温泉街に1984年にオープンしました。後烏帽子岳へのスノーシュートレッキングのルートにもなる“みやぎ蔵王えぼしリゾート”からは、車で約9分程でアクセス可能です。館内には、全国各地から集められたこけしや木のおもちゃなどが約5500点展示されているとか。
他にも、こけしの作製現場を見学できたり、こけしの絵付け体験なども行っています。ちなみにこけしの絵付け体験は大人850円で要予約です。開館時間は9:00~17:00迄で、入館料は大人300円となっています。
みやぎ蔵王こけし館
- 住所〒989-0916
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字新地西裏山36番地135 - 電話番号0224-34-2385
- アクセス仙台駅前33番乗り場より高速バス70分
宮城交通バス「遠刈田温泉バス停」より徒歩10分 - 公式サイトURLhttp://www.kokeshizao.com/
③酢川温泉神社
『酢川温泉神社』は、蔵王温泉街の一番奥にあり蔵王温泉の守り神として親しまれています。神社の境内までは、鳥居をくぐり229段もの階段を登る必要が。積雪がある場合は足元が滑りやすいので注意が必要です。
途中まで車でのアクセスも可能ですが、白く雪化粧をした神社の参道はとても風情があるので、足腰に自信のある方はぜひ階段でチャレンジしてみて下さい。参道の入り口の大きな鳥居の下には、蔵王温泉の共同浴場の1つ“上湯”があります。汗をかいた時には、こちらもおすすめです。
酢川温泉神社
- 住所〒990-2301
山形県山形市蔵王温泉811-6 - アクセス蔵王温泉バスターミナルより徒歩10分
蔵王のスノーシューまとめ
蔵王連峰は、世界からも注目されている美しい樹氷が見られることから冬登山やスノーシュートレッキングが盛んです。登山に慣れた方は各々のルートで樹氷を楽しんだりするのも楽しいでしょう。
反対に登山やスノーシューは初めてという方には、スノーシューの装備の仕方から教えてくれる体験ツアーがおすすめです。ツアーならかさばるスキーウェアなどや装備などはレンタルも可能です。まずは気軽な気持ちで、スノーシューにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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