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【連載】ツーリングでの出会い体験談!素敵なバイク乗りはいる?

私のツーリングでの出会い体験談について語ります。ツーリング先での出会いはスパイスとなり、思い出をキラキラと輝かせます。1994年と1996年に訪れた北海道での出会いを中心に、少し関わった体験談を集めました。教訓!にやけ顔で近づく奴に気をつけろ!
2020年8月28日
hosokawa_taka
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ソロツーリングでの出会い体験談:はじめに

最近はSNSや無料通話アプリで連絡を取り合うのが多くなり、電話番号やメールアドレスを交換する機会が減りました。しかし、私がツーリング初心者だった頃は携帯電話も普及しておらず、ツーリング先で出会ったバイク乗りとの連絡先のやり取りは自宅の住所と電話番号のみ。北海道ツーリングから帰ると自宅に手紙がたくさん届いていました。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。

携帯電話が普及していなかった時代

携帯電話を持っていたのは東京都の女性チャリダーでした。初めてもらった携帯電話の番号に驚かされたものです。その女性チャリダーは大学のサイクリング部の合宿に参加せず、ソロで北海道自転車ツーリングに来たとのこと。自転車乗りさんって全般的にアツいのです。動力で移動するバイク乗りと違って、ツーリングをする意気込みが半端ありません。今の北海道でもそんな楽しい出会いが繰り広げられていることでしょう。

私のツーリングでの出会い体験談

では本題!ここではツーリングでの出会いについて語ります。人もうらやむような女性との出会いはありませんが、印象に残っている人をピックアップして紹介しますね。今の北海道ではSNSのアドレスや無料通話アプリのIDなんかを交換するのでしょうか。なお、この記事は2020年6月10日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。

ソロツーリングでの出会い体験談:最高齢

VTZ250爺

私が今まで出会った中で最高齢のバイク乗りは、北海道帯広に住む73歳の男性でした。1994年7月、26年前のこと、青森県の大畑港から室蘭港へ向かうフェリーで出会いました。首に赤いバンダナを巻いてVTZ250に乗るおじいちゃんで、四国遍路八十八ケ所巡りをバイクでしてきた帰りとのこと。室蘭に着いたのが夜遅くだったので、待合室で一緒に過ごし、仮眠をしました。青臭い私の話を穏やかな笑顔で聞いてくださったことを覚えています。

VTZ250爺との出会いは今も励み!

歳はとりたくないもので、年々バイクに乗るのが体力的につらくなってきました。そんな弱音を吐きそうになった時に耳をかすめるのはVTZ250爺のしわがれた声。「50歳なんて青二才!ベテランライダー気取りで記事を書くな!」と笑われそうです。本来なら接点を見出しにくい人との出会いも導いてくれる、バイクでのソロツーリングにはそんな魔力があります。VTZ250爺がお元気であれば、現在100歳近くです。


ソロツーリングでの出会い体験談:北海道民

椴法華村

ツーリング先で出会うのはバイク乗りだけではありません。初めての北海道ツーリング初日の夜、亀田郡椴法華村(とどほっけむら/現函館市)の海岸沿いで寒さのあまり休憩をしていると、地元住民さんから声をかけられました。私より10歳ほど上らしき椴法華村兄は私を自宅へ招き入れ、コーヒーやお菓子で私を暖まらせてくれたのです。近くにキャンプ場がないかを尋ねると、手作りの周辺マップをくれました。

よそ者にやさしい北海道民

北海道は旅人にやさしい土地柄で、私たちバイク乗りを優しく見守ってくれます。キャンプ場でラーメンやレトルト食品などを食べていると「余りものだけど食べる?」と料理を分けてもらうこともしばしば。しかしそれは20年以上も前のことですし、優しい北海道のみなさんに甘えるばかりではいけません。北海道を舞台にした荻原健一主演のアクション映画「いつかギラギラする日」では、ところかまわずバイクを乗り入れるライダーを揶揄するシーンがあります。

ソロツーリングでの出会い体験談:洞爺湖①

女性ライダーとの出会いは楽しいばかりではない


 

ツーリング先で女性ライダーと素敵な出会いをすることもあります。「【連載】ベテランライダーが伝授!初心者のひとりツーリングは楽しい!」で紹介した長野市のゼルビスさんはとても素敵な女性でした。しかし、男性ライダーを頼ってツーリングを続ける女性ライダーと出会うと面倒です。ツーリング先のキャンプ場で「女性ライダーだからとチヤホヤする男性ライダーがだめなんだ!」という話になったこともあります。

少し変わった女性ライダー

北海道の洞爺湖にあるキャンプ場で「そろそろ奈良へ帰ろうかなぁ」と思いながらものんびり過ごしていると、私のとなりに女性ライダーがテントを設営し始めました。「午前中にキャンプ場へ入る人って珍しいなぁ」とは思っていましたが、大して気にもしていなかったのです。女性ライダーはテントを設営し終わると「近くに林道があるから一緒に走りに行きませんか?他にも何人か誘ったんです」と声をかけられました。

ソロツーリングでの出会い体験談:洞爺湖②

ダートへGO!


一緒に林道へ行くことになったのはスーパーテネレさん、トランザルプさん、私、女性ライダーの4人。「あちゃー、獣道アタック最強セローかぁ。もしやかなりのツワモノ?」スーパーテネレさんを先頭に私のジェベル200、女性ライダーのセロー225、トランザルプさんの順で林道へ入りました。北海道にありがちな乾いた砂利路面で、スーパーテネレさんは砂埃を上げながら快調に飛ばします。下手くそな私は必死についていきました。

ダートでペースを合わせられるほど私は上手ではない

予想とは逆に、女性ライダーはダート走行に不慣れだったようです。私と女性ライダーの間はかなり空いてしまい、しんがりのトランザルプさんが世話をしてくれました。ダート走行が遅いのは大した問題ではありません。私も世話をしてもらいたいくらいの腕前しかありませんし。問題なのはその後です。スーパーテネレさんがフェリーの出発時間の都合で抜けると、女性ライダーは「二股ラジウム温泉へ行きませんか?」と誘ってきたのです。

ソロツーリングでの出会い体験談:洞爺湖③

二股ラジウム温泉に誘われる

いやいや慣れないダート走行で疲れたのでは?と思いながらも、3人で片道25キロほど離れた二股ラジウム温泉を目指します。当時の二股ラジウム温泉は秘湯ムードが漂う古びたもので、茶色い温泉の成分が湯船に堆積していることで有名な湯治場温泉。男女混浴の温泉としても有名です。野生動物にタイヤをかまれてパンクする事例が多発したためか、バイク置き場に柵が設置されていました。温泉施設の扉を開けると…

服を着たまま入浴シーンを御観覧

女性ライダーは男女混浴温泉なのを知って「私、入らない」と言い出しました。確かに若い女性が見ず知らずの男性と混浴温泉に入るのは勇気が必要です。しかし、誘ったにもかかわらず温泉に入らないなんて…。女性ライダーは服を着たまま浴室にきて、湯船に入らず私とトランザルプさんの入浴シーンを御観覧。

温泉から出るとトランザルプさんは予約していた民宿へと向かい、女性ライダーと私は2人で洞爺湖のキャンプ場へ帰ることになりました。なんだか嫌な予感…。

ソロツーリングでの出会い体験談:洞爺湖④

キャンプ場へ帰る

嫌な予感的中です。慣れないダート走行、片道25キロの収穫のないプチツーリング、陽が沈んで暗くなった帰り道、ペアツーリングとなってしまってから、女性ライダーは「疲れた」といって何度も休憩を求めます。事故や転倒の危険性を考えると、疲れた人にペースを合わせるのがセオリーです。しかし、常に目的地を提案してきたのは女性ライダー。無茶な計画に誘ったことに対して「ごめんね」のヒトコトすらありません。

フェリーのキャンセル待ちがとれない…うるうる


さらにまだ続きがあります。キャンプ場に戻って一緒に夕食を食べていると「家に帰る日が近づいているけれどフェリーのキャンセル待ちがとれない」と言い出したのです。私も近々奈良へ帰るつもりでしたので、本来なら「一緒に自走で帰りますか?」と誘うべきだったでしょう。しかし、常に周囲を振り回す女性ライダーをサポートできるほどの器は私にありません。朝になってもフェリーのキャンセル待ちが出ないと嘆いていましたが、私は女性ライダーを置き去りにしてキャンプ場を離れました。

ソロツーリングでの出会い体験談:まとめ

私は北海道ツーリングを2回しかしていません。1994年に1か月、1996年に2か月滞在したのみ。もう24~26年前のことです。当時は手紙でやり取りするしかありませんでしたが、現在はSNSや無料通話アプリを活用し、リアルタイムで情報交換ができる環境。出会いではなく、つながりを求めるバイク乗りが増えました。それもまたよしです。友達は多いに越したことありません。

ツーリング先での出会いで大切なのは相手との間合い

ツーリング先での出会いで難しいのは相手との間合いです。相手がどう接したいのかを察しなければなりません。間合いを察する能力は誰しもが持っているものですので、ツーリング初心者でも出会いのチャンスをつかめます。しかし2年ほど前、京都の気比の浜キャンプ場でのことです。私はハーレー乗りさんに話しかけ、出発準備の邪魔をしてしまいました。ベテランライダー気取りですが、私はいまだに初心者以下です。

ツーリングが気になる人はこちらをチェック!

ツーリング先で感じたことやバイクに関することを語ったこれまでの連載記事もチェックしてください。バイクでツーリングをしていると、一般的な日常生活では得られない経験ができます。その経験はバイク乗りの伸びしろとなり、いずれ役に立つ日が来るかもです。大切なのは「バイクが好き!」という気持ち。バイクは始めやすいものの、続けにくい趣味です。バイクに乗り続けてこそ、多くの出会いを得られます。