ツーリングが楽しくない?はじめに
私は中学生の時に買ってもらったセイコーの時計を50歳になった今も使っています。スタンダードでシンプルなデザイン、正確に時間を刻むムーブメントの精度、大きすぎず小さすぎないサイズがお気に入りです。「中学生には高い買い物だったけれど、これだけ長持ちしたら与え甲斐があったわぁ」と母。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。
物持ちがいい私
セイコーの時計以外にも、私が長年愛用しているものがあります。それは私が現在乗っているXR250。今年の夏で15年目です。XR250は特に楽しいバイクではありません。しかし、楽しくないと思うことも少ないバイクです。XR250に乗り続けている理由は生活環境が変わっても寄り添ってくれるから。汎用性や実用性を重んじるホンダならではの味付けです。では、私が長年飽きずにツーリングを楽しんでいる理由って何?
ツーリングを楽しくする方法は?
ここではツーリングが楽しくないというバイク乗りに向けてその理由を考え、楽しいツーリングをする方法を模索します。ツーリングの楽しさは一過的なものなのか?それとも誰もがNO BIKE!NO LIFE!と叫べるバイク乗りなれるのか?バイクを楽しいと思っている人も一緒に考えてくださいね。なお、この記事は2020年5月27日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。
ツーリングが楽しくない?イメージとは違う
ツーリングが楽しくないという気持ち、私はわからないでもありません。ツーリングで楽しいと思えるのは一瞬なのに、楽しくない出来事は連続して起こるからです。風を感じながら爽快にツーリングをするという野暮ったい言い回し…それはバイクでツーリングをしたことがない人から見たイメージ。夏は暑い、冬は寒い、雨が降れば濡れる、ヘルメットで髪型はペシャンコ…それが現実です。
ツーリングは失敗の連続
先日、県境を超えない範囲のショートツーリングへ行った時のことです。自宅がある奈良市は晴れていたのに、吉野川を越えると雲行きが怪しくなりました。レインウエアを着たり脱いだりしながら目的地を目指します。国道をなるべく使わず狭路メインでルート設定したのが災いし、目的地の30km手前で通行止めとなりました。昭文社のツーリングマップルを見ると「工事通行止め、解除時期未定」の文字が…。
楽しいのはほんの一瞬
どうして地図を確認しなかったのだろう?そう悔やんでも後の祭り。楽しみにしていた林道にも時間切れで入れませんでした。ところが帰路、消化不良のまま国道とは名ばかりの酷道を辿ると…一瞬だけ晴れたのです。新緑を濡らす雨雫と色温度の低い陽光がXR250に乗る50歳の私を照らします。収穫はほんの一瞬、丸一日走って5分ほど。少しの晴れ間が私を救ってくれました。リベンジツーリングの計画も立てなくっちゃ!
ツーリングが楽しくない?新鮮さが大切!
20代の頃のことです。北海道の森林公園びふかアイランドで私の隣にテントを設営したのはマグナフィフティ氏でした。「私ですね、自動車の免許しか持っていないので原付バイクにしか乗れないのです」と笑う、少し変わったおじさま。マグナフィフティ氏は「楽しかった思い出があるところには行かないようにしています」というのです。当時の私にはその意味が解りませんでした。
楽しい思い出が邪魔をする
マグナフィフティ氏の言葉がぼんやりと理解できるようになったのは、それから何年も過ぎてから。野生動物が獲物にありつけた場所に繰り返し現れるように、私は楽しい出来事に期待して同じような目的や行き先を選んでツーリングをしていたのです。もちろん、期待するほど楽しい出来事は起きません。マグナフィフティ氏は楽しくないツーリングをしないよう、ツーリングの目的や行き先を常に開拓していたのかもです。
行き先や目的を変えてみる
楽しくないツーリングを繰り返しているかもと思ったら、ツーリングの目的や行き先を変えてみるのも手段の一つです。新しい何かは新鮮さをもたらしてくれますので、簡単にツーリングを楽しくしてくれます。目的や行き先を変えられるほどのノウハウがなければ、バイクのカテゴリーや排気量を変えてみるのも一考の価値ありです。実は私、妻のビーノで行くツーリングに目覚め始めています。
ツーリングが楽しくない?初心者のが上手
30代前半の頃のことです。それまで私はソロツーリングしかしたことがなかったのですが、高校時代の同級生とペアツーリングやマスツーリングへ行くようになりました。巷では「マスツーリングが楽しくないならソロツーリングがおすすめ!」という情報を見聞きしますが、私はその逆だったのです。高校時代の同級生が普通二輪を飛び越して大型二輪免許を取得し、つられて私も大型バイクに乗り換えました。
ツーリング初心者の同級生から教えられたこと
バイク初心者の同級生がつまらないツーリングをしないようにツーリングの手ほどきをしてやろう、はじめはそんな上から目線だったのですが、結局教えられたのは私のほう。ツーリング初心者の同級生を目の当たりにし、純粋にツーリングを楽しむ大切さを教えられました。ノウハウやテクニックはツーリングの楽しさと無関係。グルメスポットを巡るツーリングを教えてくれたのも、食い道楽なこの同級生でした。
ソロツーリングで一人経験を積むのは難しい
ソロツーリングで一人成長するのは難しいですよね。しかし、誰かから刺激を受けて教えられることは多々あります。つまらないソロツーリングをしがちだなぁ…そう思ったら、ペアツーリングやマスツーリングで情報交換をするのもありです。メンバーの様子を観察し、自分と比較すると収穫があります。ソロツーリングしかしないのなら、ツーリング先で積極的に声掛けをして情報収集をしても収穫があります。
ツーリングが楽しくない?続けにくい趣味
バイクに乗ってもつまらない…そう思ってしまうなら、バイクを手放すことも検討しましょう。日常の移動手段としてバイクを利用している人は別ですが、無理してバイクに乗り続ける必要はありません。躊躇せず次の趣味へと移るほうが得策です。ツーリングは免許とバイクさえあれば始められる手軽な趣味。しかし、先述したように楽しい出来事はほんの少しですので、ツーリングは気持ちが冷めやすい趣味なのです。
バイクをツールとして活用する
しかしそれではせっかく取得した免許やバイクがもったいない、そう思うなら「○○をするためにバイク乗る」というのもありです。バイクは外気にさらされる乗り物ですので、お外遊びのツールに最適!釣り、キャンプ、登山などへバイクで行く人は思いのほか多いですね。荷物の積載方法や快適な装備など、考えることが増えますので、バイクの楽しさを取り戻せるかもです。
ツーリングをしなくてもバイクは楽しい
ツーリングは楽しくないけどバイクは好き!そういう人もいらっしゃるでしょう。バイク=ツーリングというイメージはあるものの、それにこだわる必要はありません。バイクのメンテナンスやカスタムを楽しんだり、バイクを眺めるのが好きだったり、それもバイクの楽しみ方の一つです。あなたらしいバイクとの向き合い方をするほうが、純粋にバイクを楽しめます。かくいう私も、ツーリングと同じくらいバイクが好きです。
ツーリングが楽しくない?過渡期かも?
36年間使っているセイコーの時計を何気なく見ると電池切れのサイン!2秒に1回秒針が進んでいます。前回セイコーでオーバーホールしたのは5年前ですので、ちょうど電池を交換するタイミングです。うふっ、そんな正確さがかわいい!そういえばXR250のフロントフォークオイルも長らく交換しておらず、ハンドリングが不安定になりました。長く使っているとそんなささやかな出来事すら楽しくなります。
楽しくないのは次の段階へ進む過渡期のサイン
バイク初心者の頃は全てが新鮮です。ツーリング先で得るものは多く、楽しい経験をたくさんできます。問題となるのはある程度ツーリングの経験を積み、初心者時代を脱却する頃です。ツーリングが楽しくない…バイクに乗るのがつまらない…そう感じたら次の段階へと進む過渡期のサイン。そこで切れかけの電池を交換するのか?それとも電池を交換せずにバイクから降りるのか?それはあなたの自由です。無理強いはしません。
楽しもうという気持ちが大切
バイクに乗れば楽しいツーリングができるのではありません。楽しいツーリングをするためにバイクに乗るのです。楽しい出来事は偶然降りてくるのではなく、自らツーリングを楽しもうとする気持ちに誘われてやってきます。そして私の場合、常に新鮮なツーリングを求めてチャレンジしているうちに、ダイナミックな楽しさよりも精神性を重視するようになりました。ではその先は?
ツーリングが楽しくない?まとめ
その先についてはわかりません。経験していませんので、私には答える資格がないのです。しかし、これだけはわかります。私がバイクに乗ってツーリングへ行き続ける限り、楽しいツーリングがあるかもしれないのです。そんな期待感を捨ててバイクを降りられますか?強欲な私には無理です。私が出会ったツーリングライダーで最高齢だったのは73歳のおじいちゃん。元気であれば現在100歳近く!私なんてまだまだひよっこです。
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