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ランタナとはどんな植物?
綺麗で可愛らしい色の花を咲かせる、丈夫な植物を育てたい方におすすめなのが「ランタナ」です。ランタナはカラフルな花を咲かせる強健な植物として知られており、育てやすいので人気がありますが、実は「植えてはいけない花」と言われることも多々あります。
今回はそんなランタナの特徴、植えてはいけない理由や育て方のポイントなどを解説していきます。
ランタナの特徴
ランタナとは?
ランタナとは、クマツヅラ科シチヘンゲ属に分類される常緑性の熱帯植物です。ランタナ属とされる場合もあります。本来は常緑の植物ですが、日本の寒さに耐えられない場合が多く、冬に枯れてしまうので一年草としても扱われます。
原産地は熱帯アメリカやブラジルなどで、草丈は20~30㎝程度のものがほとんどです。種類によっては高く育ちます。主に育てられているのは本種と、似た花を咲かせるコバノランタナですが、実は全部で150種類以上あります。
ランタナは初心者でも育てやすい?
初心者の方が気になるのが育てやすさですが、こちらは非常に生命力が強く、初心者の方でも簡単に育てられる植物です。耐寒性が弱いので屋外での冬越しは難しいのですが、鉢植えにして室内で育てれば問題なく冬越しできます。また、こぼれ種で増えるような植物ですので、増やすのも難しくありません。気軽に育ててみましょう。
ランタナの開花時期
開花時期は5~10月で、暖かい時期に花を見せてくれます。花色はとてもカラフルで、白やピンク、オレンジ、黄色など、徐々に花色が変化していくのが特徴です。また、花の形が非常に可愛らしく、まるでおもちゃのような雰囲気なのが特徴。蕾も可愛らしいので人気があります。
ランタナは植えてはいけない植物?
植えてはいけないと言われる理由①繫殖力
ランタナは植えてはいけない植物と言われることがありますが、その最も大きな理由は繫殖力が強すぎる点です。日本の寒さには耐えられないことが多く、南の暖かい地方じゃないと自生していませんが、熱帯地域に植えるとどんどん繁殖していきます。
世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれたり、要注意外来種とされたりと、温暖な地域で植えてはいけない植物とされているのです。
植えてはいけないと言われる理由②種や実の毒
繫殖力が強いうえに、種には「ランタナン」という毒が含まれています。実には甘みがありますが、中の種を食べると腹痛や下痢、呼吸困難、最悪の場合は死に至る可能性もありますので、絶対に食べてはいけません。
鳥は実を食べますが、種を消化しないため、問題なく遠い地に運べます。また種には「アレロパシー物質」という、他の植物が成長しないようにする成分もありますので、可愛い見た目の割に怖い植物と言えるでしょう。
植えてはいけないと言われる理由③葉が痛い
これはランタナに限った特徴ではありませんが、葉がギザギザとしているタイプの植物ですので、触ると傷みがあります。大人であれば問題ありませんが、小さなお子様は顔に触れる危険性がありますので、種の危険性も考えると、お子様がいるご家庭で育てるのは避けた方が無難と言えます。
ランタナの種類
ランタナの種類①ランタナ・カマラ
こちらは熱帯アメリカが原産の原種です。自生地では1mほどに成長する低木で、花色が変化していくのが特徴。よく流通していますので、特にこだわりがなければこちらの種類から育てるとよいでしょう。
ランタナの種類②コンフェッティ
こちらはカマラから作られた園芸品種です。同様に低木状に生育しますが、花色がピンクと黄色が強く出るため、非常に可愛らしい雰囲気となるのがポイント。優しい雰囲気の種類を育てたい方におすすめです。
ランタナの種類③アロハ
こちらはヴァリエガタとも呼ばれる種類です。葉に黄緑色の斑が入るのが特徴。花は咲き始めは白っぽいのですが、次第に黄色くなっていきます。種子はできないので、花粉の95%が不稔となります。
ランタナに似た花「コバノランタナ」
似た花として扱われているのが、コバノランタナです。よく流通しているものとは別の種類で、地面をはうように広がっていくほふく性となっているのが特徴。グランドカバーとしても使えます。
また、花色が変化していかず、単色であることも違いです。花の形や強健である点などは変わりませんので、興味がある方は育ててみましょう。ハンギングにして垂らすなどの楽しみ方もできます。
アジサイに似た花でもまったく別の種類
コバノランタナが似た花として扱われる他、アジサイも似た花と言われます。確かに、形や花の色が変化していく点、開花時期など、似た花と言われて納得する部分がありますが、まったく別の植物ですので混同しないようにしましょう。
ランタナの花言葉と名前の由来
ランタナの花言葉
可愛い花を咲かせますので、花言葉も持っています。花言葉は「厳格・確かな計画」や「合意・協力」などがあります。
開花期間が長いことから確かな計画などの花言葉が付けられ、また集まるようにして花が咲いているように見えることから、合意・協力といった花言葉が付けられました。悪い意味の花言葉ではありませんので、適した場面があれば、花言葉の意味も添えて贈るのもよいでしょう。
ランタナの名前の由来
気になる名前の由来ですが、これはラテン語で「曲げる」という意味の「lentare(レンタレ)」という言葉が由来とされていますが、諸説あります。また、和名は「七変化」となっており、これは花色が次第に変化していく様から付けられた和名となっています。代表的な原種であるカマラは主に七変化と呼ばれています。
ランタナの販売価格は?
ランタナの販売価格
苗 スーパーランタナ
苗は300~1000円程の価格で販売されていますので、気軽に購入できます。似た花としてご紹介した、別種のコバノランタナの苗も販売されていますので、お好きな種類の苗を購入して育てましょう。また、苗だけじゃなく、種も販売されています。苗から育てる方がもちろん簡単ですが、沢山育てたい方は種から始めるのもよいでしょう。
ランタナの選び方
苗をお店で購入する際は、状態のひどいものは避けて下さい。葉の色ツヤに問題がなく、生き生きとした雰囲気のものを購入します。病害虫の心配はあまりありませんが、様子は見ておいて下さい。画像のように葉だけの状態のものもあれば、すでに花が付いた苗も販売されています。その場合はすぐに花を楽しめますので、初心者に向いています。
ランタナの育て方①環境
ランタナは地植え?鉢植え?
本来は地植えでも問題なく育てられるほど強い植物ですが、日本の寒さには耐えられませんので、暖地にお住まいでない方は鉢植えにして、冬には室内に取り込めるようにして育てましょう。
暖かい地域にお住まいであれば地植えでも構いません。地植えから鉢植えに移して冬越しをしようとすると、失敗する場合もありますので、最初から育てる形は決めておいた方がよいでしょう。
ランタナに適した生育環境
日光を好む植物ですので、よく日の当たる場所で育てていきます。午前中は日が当たり、午後には日陰となるような半日陰の環境でも育ちますが、やはり日光が当たった方がより育ってくれます。また、株の姿もコンパクトにまとまってくれます。場所がなければ半日陰でも構いません。室内であれば、窓際に置いて日を当てましょう。
ランタナの夏冬の管理
夏の暑さは問題ありませんので、夏越しは気にしなくてもよいでしょう。冬越しがポイントとなります。鉢植えにして室内に取り込めば問題なく冬越しができますが、もし屋外で冬越しさせたい場合は、秋の終わり頃に切り戻しをしておきます。
ランタナの育て方②用土・植え付け
ランタナの用土
用土は水はけのよい土が適していますが、かなり強健な植物ですので、土はあまり選びません。一般的に販売されている培養土を使用するのが一番簡単でおすすめとなります。自分で混ぜたい場合は、赤玉土の小粒を7割に、腐葉土を3割ほど混ぜて使うとよいでしょう。地植えする際は腐葉土を少し混ぜておくと状態がよくなります。
特選有機花ごころ培養土 5l
ランタナの植え付け
植え付けの適期ですが、ある程度気温がある時期であればいつでも構いません。苗を購入し次第植え付けるとよいでしょう。鉢植えにする場合は、ポットより一回り大きな鉢と適した用土を使って植え付けます。ポットから苗を抜き、土を半分ほど落としてから植え付けましょう。また、長すぎる根は切って構いません。地植えも同様に植え付けます。
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ランタナの育て方③水やり・肥料
ランタナへの水やり
春と秋は、土の表面が乾いたら水やりをしましょう。夏は水切れしやすいので、朝と夕方に分け、一日二回水やりをするとよいでしょう。冬はあまり水を必要としませんので、乾燥気味に管理して下さい。地植えした場合は雨水がありますので、しっかり根付いたあとはほとんど水やりは必要ありません。よほど乾いている場合のみ水を与えましょう。
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ランタナへの肥料
肥料を少し必要とする植物です。春から秋までの間は置き肥で与えるとよいでしょう。また、開花期に入るとより肥料が必要となりますので、少し液体肥料も与えると安心です。地植えの場合はあまり肥料は必要ありません。放っておいても花を見せてくれますが、春と秋に一回ずつ置き肥をしておくと、より成長してくれます。
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ランタナの育て方④植え替え・増やし方
ランタナの植え替え
生育旺盛な植物ですので、鉢植えにして育てていると根詰まりしていきます。1~2年に1回は植え替えを行い、根詰まりしないようにしましょう。植え替えの時期は春から秋ならいつでも構いません。植え付け同様に、一回り大きな鉢と新しい用土を用意して植え替えます。
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ランタナの増やし方①挿し木
増やし方は挿し木と実生があります。挿し木は5~9月に行いましょう。新芽部分の枝を15㎝ほどの長さで切り、挿し木用の土に挿します。あとは乾かさないように管理をすれば、1ヶ月ほどで発根してきますので、そのまま育てていきましょう。
ランタナの増やし方②実生
こぼれ種でも増えるような植物ですので、種まきで増やすことも難しくありません。花後に種がつきますので、その種を採取しましょう。黒くて丸い種です。鉢に3~4粒ほどまいて、薄く覆土をして、水やりをします。
日陰で管理し、水切れしないようにすれば2週間ほどで発芽するでしょう。芽が小さいうちは厳しい環境で育てず、丁寧に管理をします。
ランタナの育て方⑤剪定・手入れ
ランタナの剪定
生育旺盛な植物ですので、どんどん茂っていきます。茂り過ぎている様子になったら、株元から切り戻してしまいましょう。切り戻しに耐えられる植物ですので、春~秋時期ならいつでも剪定して構いません。また、冬に落葉してくる頃にも切り戻すとよいでしょう。
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ランタナの手入れ
花の後には種が付きますので、種に栄養がいかないように花がら摘みを行います。地植えにした場合、放っておくとこぼれ種で増えることも多く、手間をかけたくない方はそのままでも構いません。長く花を楽しみたい方は花がらを摘んで下さい。
ランタナの育て方⑥病気・害虫
ランタナの病気
生命力が強く、病気にはほとんどかかりません。水やりのしすぎで根腐れになるなどする可能性はありますので、水を与える頻度にだけ注意して管理しましょう。
ランタナに付く害虫
害虫の被害もほとんどありませんが、まれにカイガラムシが付くことがあります。カイガラムシの成虫は薬剤が効きにくいため、見つけ次第こそぎ落としましょう。幼虫は薬剤が効きますので、薬剤で対処するのも手です。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。
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まとめ
今回の「ランタナは植えてはいけない植物?その特徴や育て方など基本情報を解説!」はいかがでしたでしょうか?熱帯環境で地植えにするとどんどん増えていきますので、適した環境で地植えする際は気をつけましょう。鉢植えでしっかり管理していれば安心です。病害虫の被害も特にありませんので、水やりの頻度にだけ注意して育てて下さい。
ランタナが気になる方はこちらもチェック!
今回はランタナについて解説させて頂きましたが、他にも観葉植物・ガーデニングに関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。
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