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さつまいもに芽が出たらどうする?気になる毒性や安全な下処理方法を解説!

秋になると無性に食べたくなるさつまいも、ついたくさん買いすぎて気が付いたら芽が出ていてびっくりした経験ありませんか、さつまいもの芽は毒があるのではと、捨ててしまった方も多いと思います。そこで、発芽したさつまいもの芽についてとことん調べてみました。
更新: 2024年4月2日
kureko
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さつまいもの芽が出たら?

芽が出ても大丈夫?

秋が旬のさつまいもは美味しくて、値段も手ごろなのでついたくさん買ってしまいますね。そして気が付くと芽がにょきにょきと出て来て、どうしようと思った経験ありませんか。実はさつまいもは植物の球根です。なので芽が出ても全然不思議ではありません。芽が出たら成長している証拠。だから芽が出ても大丈夫です。

他の芋類、じゃがいもや山芋、里芋も芽が出ますし、また、生姜やニンニク、ネギ類も球根なので芽を出します。台所の野菜かごの中で芽が出た玉ねぎを見た事がある方も多いのではないでしょうか。芽が出たらそれは成長に適した温度になったという事です。

ですから芽が出たらあわてず、芽が出たものの処理などを考えましょう。次の章ではさつまいもの芽がなぜ大丈夫なのか、ジャガイモの芽との比較などをお話します。

さつまいもは芽が出ても毒は無い

じゃがいもは芽が出たら安全な下処理を!

さつまいもに芽が出たら大丈夫かなと困惑してしまうのは、同じ芋類であるじゃがいもの芽に毒がある事を知っているからですね。じゃがいもの芽に毒があるならさつまいもの芽にも毒がありそうと当然考えてしまうでしょう。

確かに、じゃがいもの芽には天然毒素の一種であるソラニンとチャコニンが含まれています。芽だけではなく緑色の皮の部分にも含まれているので調理をする時は安全な下処理をしっかりする事が大切になります。

さつまいもは芽が出ても大丈夫!安全です

一方さつまいもは芽が出ても毒性は無く安全なので、芽が出たらどうしよう、という心配はいりません。それどころか芽が出ても美味しく食べることが出来ます。同じ芋類でもじゃがいもはナス科、さつまいもはヒルガオ科なので、じゃがいもの芽とは全然違います。

なので、芽が出ても全く安全ですが、同じヒルガオ科でも毒を含む物も中にはありますので、大丈夫と思はずにしっかり調べて安全を確認してから食べるようにして下さい。

さつまいもの芽は栄養豊富!

芽に含まれている栄養素とは?

さつまいもの芽は毒が無く安全で、食べられることが分かりました。それどころか、芽には栄養素が沢山詰まっているんです。市場に出回ることが無いのであまり知られていませんが、勿体ない栄養素なので芽が出たら切り捨てる前に処理方法など考えてみてはいかがでしょう。それでは芽にはどんな栄養素があるか見ていきましょう。

芽を食べると食物繊維が摂れる!

さつまいもには食物繊維が多く含まれているという事は一般的にも知られてますが、芋だけではなく葉っぱや茎にもフキに匹敵するくらい食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維は消化しにくいため長く胃の中に留まるので、食べすぎを防いでくれますし、糖を包み込んでくれる働きもあるので糖分がゆっくり吸収され、血糖値が急激に上昇する事もありません。さらに腸内環境を整え、便秘を解消し、ダイエット効果も期待できる優れた食材です。

芽を食べるとさらにビタミンEやβカロテンも摂れる

芽には食物繊維の他にビタミンEや,βカロテンが含まれていますが、その量はほうれん草の数倍と言われていています。ビタミンEもβカロテンも抗酸化作用の働きをし、細胞膜の酸化による老化予防や、動脈硬化や生活習慣病の予防などが期待できます。また最近では免疫力を強くする働きや心疾患や一部の癌のリスク軽減も分かってきています。

芽には水溶性ビタミンも!


水溶性ビタミンとはビタミンCやビタミンB群などを言い、体力の回復や記憶力アップに効果があると言われています。余分に摂取しても尿と一緒に排せつされるので、摂りすぎの心配はありません。ですが、水に溶けやすいので茹でるよりは蒸す調理方法が栄養的には適しているといえます。

さつまいもの芽は下処理が大事!

さつまいもの芽は栄養豊富で、安全に食べられる事がわかると、次はどんなレシピがあるのか気になりますね、簡単に作れて美味しいレシピをご紹介する前に、さつまいもの芽の、お料理に欠かせない下処理のお話をしたいと思います。実はさつまいもの芽のお料理を美味しく食べるためには欠かす事が出来ない大事な作業があります。

それはさつまいもの芽の処理作業、料理の前の下ごしらえをする事です。

さつまいもの芽の下ごしらえ

さつまいもの芽の下ごしらえ①さつまいもの芽のツルの部分を葉の方から下へ向けて、フキの筋を取る要領で筋を取っていきます。下ごしらえ②筋をすべて取り終えたツルを水にさらした後、食べやすい長さに切り揃えます。下ごしらえ③お湯で軽く下茹でをし、柔らかくなったら水にさらします。下ごしらえ④水からあげてざるなどに取り、水を切れば完了。

さつまいもの芽を美味しく食べるレシピ

さつまいもの芽をさっと炒めて食べる

さつまいもの芽の食物繊維は腸をきれいにしてくれますし、ダイエット効果も期待できます。特に老化を防ぐビタミンやβカロテンはほうれん草の数倍含まれていますのでぜひ食卓に登場させたい食材です。下ごしらえが出来ているさつまいもの芽は他の野菜と一緒に炒めるだけであっという間に出来てしまいます。

さつまいもの芽のきんぴら

シャキシャキした歯ごたえが最高の、さつまいもの茎のきんぴらレシピを紹介します。パプリカとの相性もピッタリで後を引く美味しさです。

材料 (2人分) さつまいもの茎180g パプリカ(赤)1/3個 油揚げ2枚 サラダ油大さじ1/2 ごま油小さじ1 白いりごま適量 ■ 【合わせ調味料】 酒大さじ2 砂糖大さじ2 しょうゆ大さじ1.1/2 削り節小さじ2/3

下ごしらえしたさつまいもいもの茎と油抜きをした油揚げ、千切にした赤パプリカを用意します。フライパンに1〜2の食材を入れて、サラダ油を回しかけて、中火で炒め、さつまいもの茎がしんなりしてきたら、酒・砂糖・しょうゆを加えてさらに炒めます。

全体に味が馴染んで、汁気がなくなったら、削り節を振りかけて混ぜ合わせ、仕上げにごま油を絡ませたら完成です。器に盛り付け、白いりごまを散らしましょう。

詳しいレシピはこちら

上記の材料を使った詳しい調理法、作り方は下記で読む事が出来ます。

さつまいもの茎のきんぴら by さゆゆん 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが316万品
「さつまいもの茎のきんぴら」の作り方。さつまいもが収穫できる季節しか作れない珍味です。シャキシャキした歯ごたえが最高です。お弁当にもおすすめです。 材料:さつまいもの茎、パプリカ(赤)、油揚げ..

さつまいもとさつまいもの芽の賞味期限

芽も美味しいさつまいもですが、そのさつまいもの収穫最盛期は8月~11月頃までです。しかしさつまいもは採りたてよりも、2~3ヶ月置いた方が余分な水分が抜け、その結果甘みが増してぐんと美味しくなります、そのため旬は10月から1月頃と言われています。そんなさつまいもの賞味期限はどのくらいでしょうか。

さつまいもの賞味期限


お店に並んでいるのは甘みが増して美味しくなったさつまいも。購入してから約3か月くらいが賞味期限になります。ですがさつまいもは水に弱いので洗ってしまうと2日くらいしか持ちません。

ですから洗ったらすぐ調理して使い切るようにしましょう。また、保存場所が20℃以上になるとさつまいもから芽が出てきます。芽が伸びすぎると養分が芽の方に取られてしまうのでさつまいもを食べるなら芽が出る前の方が美味しく食べることが出来ます。

さつまいもの芽の賞味期限

さつまいもの芽もさつまいも同様賞味期限は3か月ですが、食べられる状態まで育ってきたら新鮮なうちに下ごしらえをして料理するのが一番美味しくて栄養的にも良いのでおすすめです。下処理後すぐに調理しない場合は保存方法によっては賞味期限を冷蔵庫で2~3週間程、冷凍庫で1~2か月は大丈夫です。次の章で保存方法などを詳しくお話していきます。

さつまいもの保存方法①

さつまいもを保存する方法は、常温か冷凍になりますが、保存する前に大切なことがあります。それはさつまいもを水で洗わない事です。さつまいもは水にぬれると腐りやすく、カビが生える事もあるので洗うのではなく土をはらって乾燥させる事が大切です。それでは常温保存の方法からお話していきましょう。

さつまいもの常温保存の方法は?

乾燥したさつまいもを1本ずつ新聞紙に包みます。使い古しのバスタオルなどで包めばなお良いでしょう。段ボールなど通気性のよい入れ物に入れ、床下収納場所などに保管しますが、無ければ台所の食器棚の上や、冷蔵庫の上などでも大丈夫です。

保存に適した温度は15℃前後、湿度は80%ぐらいがベストです。適温、敵湿度での保存が可能なら賞味期限は6か月くらい迄大丈夫です。温度が20℃以上になると発芽し、逆に低温ではすぐ傷むので注意が必要です。

冬は屋内でも常温が低くなるので、さつまいもを保存している箱の底に新聞紙を敷き、上にも新聞紙や毛布などをかぶせるなどして保温して下さい。

さつまいもの保存方法②

常温でのさつまいもの保存は気温が低すぎると低温障害を起こしたり、逆に気温が高ければ発芽してしまうので温度管理や保管場所などの問題が生じますが、その点冷凍保存は最初にしっかり加熱さえすれば冷凍庫へ保管するだけで済みますし、下ごしらえが出来ているので調理する時も簡単なのがメリットです。それでは冷凍保存の方法を見ていきましょう。

生のままよりは加熱して冷凍保存!

生のさつまいもを輪切りにして冷凍保存する方法もありますが、生のまま冷凍すると細胞が壊れてしまうので、味や食感が悪くなり、食材としての質が落ちてしまうのでここではおすすめしません。むしろ冷凍保存する前にしっかり火を通した方が、さつまいも本来の美味しさをキープしてくれますので加熱して冷凍する事をおすすめします。

蒸して冷凍保存

茹でてから冷凍する方法もありますが、蒸す方が甘みがより引き立ちますので蒸して冷凍する方法をご紹介します。

1.さつまいもは洗って蒸し器に入れ加熱します。
2.湯気が出て来たら鍋にふきんをかぶせ、蓋をして、15分~30分ほど過熱します、竹串が中まですっと通ればOKです。
3.調理の目的に合わせてカットし、冷めたらフリーザーパックに入れ空気を抜いて冷凍します。

保存期間は 1ヵ月が目安です。

マッシュポテトにして冷凍

1.さつまいもは皮をむき輪切りにして、水に5分ほどつけてあくを抜きます。
2.鍋にさつまいもを入れて水をはり柔らかくなるまで煮ます。
3.さつまいもをボールに移し、熱いうちにマッシュし、冷めたら、フリーザーバッグに入れ、空気を抜いて冷凍庫で保存します。

保存期間は 1ヵ月。


さつまいもの芽の保存方法

冷凍保存

さつまいもの芽の筋を取り食べやすい長さに切り揃え、茹でて下処理をしたさつまいもの芽をフリーザーパックに入れて空気を抜き冷凍保存します。保存期間は1ヶ月。

塩漬け

この方法はさつまいもの芽が沢山収穫できた時にします。塩漬けする容器に塩を敷き詰めます。そこへ下茹でしたさつまいもの芽を並べ、上に塩をまきます。またさつまいもの芽を敷き詰め、塩をまくことを繰り返し、ふたとさつまいもの芽の2倍以上の重石を乗せれば完成。これで1年ほど保存できます。

芽を干す

この方法も採れすぎた時に有効です。平たい大きめのざるを用意し、さつまいもの芽を重ならないように広げて干します。専用の干しカゴや、ネット付きの製品があれば鳥や虫から守ることが出来るのでおすすめです。干す日数は3~5日。保存期間は6か月です。

まとめ

ここまでさつまいもやさつまいもの芽についてお話してきましたがいかがでしたか。最近ではさつまいもも従来のホクホク系からネットリ系やしっとり系とどんどん新品種が作られて色んな味わいを楽しめるようになりました。さつまいもは今やスイーツ、そしてさつまいもの芽は下ごしらえをして作るご飯のおかずと言ったところでしょうか。

戦時中はさつまいもの芽をよく食べたという話も聞きますが、どんなお料理をしたのでしょうか、今ではさつまいもの芽が出たら観葉植物として楽しむ方も増え、時代の流れを感じます。幸せな時代に生きていることを感謝しながらながら、ご自分の好みのさつまいもを味わってみて下さい。

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