検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

トリカブトには注意!花の毒性や危険を回避する見分け方をご紹介!

トリカブトは、一見して花のように見えるのに実は強力な毒性を持つとっても危険な植物です。トリカブトと見間違えやすい花の種類はご存知でしょうか。トリカブトと普通の花の違いとはどこにあるのでしょう。中毒症状になってしまった場合の対処法など知っておくと役立ちます。
2020年8月27日
高下
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

トリカブトとは

危険な猛毒を持った植物、青紫色をした花。一見してただの花みたいでも、わたしたちにとって危険性が含まれているもの。見分け方にはいくつかポイントがあります。販売されているものがあり、誰でも手軽に手にすることが可能です。

トリカブトは鑑賞花?

よく耳にするトリカブト

生花店などに行けば、購入して手に入る植物ですが、ときにはハイキングにでかけた際に、道端で見かけることもあります。毒性が含まれることをしっかり知っておけば危険はないのですが、見分けるにはどうすればよいでしょうか。

トリカブトを食べてしまうと

道端などで手軽に手に入る山菜には、食べられない種類も存在します。毒性を知らず、山菜と間違えてうっかり食べてしまうと、生命に関わり大変危険です。山菜の毒が原因で死亡した事件も耳にします。山菜を採りにいく季節は危険が伴うのです。

トリカブトは有名花?

山菜などにまぎれて咲く花です。この危険な植物は、テレビやドラマでもストーリーの鍵として取り扱われています。生息地は、関東北部の山間であることが多く、見ためにも花らしく咲くので、正しい知識を持っていない方はうっかり毒成分にやられてしまうかもしれません。

トリカブトのプロフィール

トリカブトの特徴

和名は「鳥兜とりかぶと」。別名を「アコニツム」、「カブトギク」といいます。紫色の花をつける種類がほとんどで、たまに白、ピンク、黄色の花が咲く多年草の植物です。すべての株に毒が含まれており、日陰や湿度が多い場所を好みます。

トリカブトの仲間

三大有機植物の代表花と呼ばれるものがあり、ひとつは「ドクゼリ」、もうひとつは「ドクウツギ」です。どちらも「ドク」がついていて、親切にもわかりやすい命名が目立ちますが、その名の通りかなり強力な毒を持っています。そのあまりの危険性で搾取されすぎてしまい、絶滅の危機に瀕している花たちです。

トリカブトの成長

大きく成長したので、全長が1メートルにもおよぶ背の高い植物です。こんな毒のある花が突然目の前に現れたら驚きます。花の種類にもよりますが、成長が縦ではなく横に伸びるものとさまざま存在します。なれないうちは、種類を見分けることが簡単ではないでしょう。詳しい人同伴での山菜狩りをおすすめします。

トリカブトにも花言葉


トリカブトの花言葉

毒をもっていてもさすが花。きちんと言葉もつけられています。その毒性にちなんでつけられた花言葉は「人間嫌い」、「復習」、「栄光」、「騎士道」。最初のふたつはともかく、あとのふたつは意外とかっこいい言葉も並んでいます。ヨーロッパの騎士が被っている仮面に似ていることから「騎士道」という言葉がきました。

トリカブトは人間を避ける?

いつの頃からか定かではないのですが、毒が含まれることが判明されてのち、人が極端に嫌う花の対象となったトリカブト。食べたことで死亡してしまうほどに強い毒性は、どこか人を嫌うためわざとにしているようで、毒性植物となった理由にはなにかありそうです。

トリカブトはおブス?

「おブス」。その言葉は美人の反対に位置します。ところでこのおブスという呼び名で、もともと由来はトリカブトにあったのです。もっとも中毒を引き起こす茎部分を「附子ぶし」と呼び、毒性の成分にあたってしまうと神経麻痺を起こします。もともとの表情と一転、変なふうに変わってしまいそのことが訛って「ブス」になりました。

トリカブトの開花時期など

トリカブトの生息地

花の開花時期の旬は8~10月頃です。日本ならどこにでも咲いている花ですが日本列島の北部全域にあたる山中で生息していることがほとんど。気温の低いところが得意で、あまり日当たりのない日陰を好んで自生します。

トリカブトは寒いのが得意

日本で一番寒い都道府県といえば北海道です。北海道の山中で、たくさん咲いているのを見かけることでしょう。観賞用の花としてもよく扱われるので、園芸店でもその姿をよく見かけます。出会う頻度は比較的多い花です。ガーデニングでも時折見かけることでしょう。

北海道以外なら?

比較的寒い土地を好んで咲く花なので、北海道以外でも見かけることがあります。宮城県の山中も、気温が比較的低い地区が栗原市にあり、「世界谷地」といわれる場所で多く見かけられます。鹿児島など気温の年中高い所ではほとんど見られません。

トリカブトの中毒成分

トリカブトの毒成分は?

株全体はもちろんのこと、根に特に強い毒性を持っていることはよく知られています。葉、花びら部分にも猛毒が含まれていて、ほぼ全身毒で形成されているようなものです。毒の主成分「アコニチン」はアルカロイド系の有毒成分。その他「メサコニチン」、「アコニン」、「ヒバコニチン」。有毒成分はとても数多く内在しています。

トリカブトを食べてしまった症状

食べてしまったその後、10~20分くらいには唇、舌のしびれといった毒の症状があらわれはじめます。誤って食べてしまったら、すぐに吐き出すか、なるべく体内に毒が滞在している時間を短くしましょう。病院で胃洗浄をするか、間に合わない場合は、牛乳を飲ませて吐き出させてください。解毒が難しいので時間との勝負です。

トリカブト毒の症状

順番に出てくる症状が手足のしびれ、腹痛による嘔吐、下痢、不整脈や血圧低下までも引き起こし、そのまま悪化が進んでいくとけいれん、呼吸中枢が麻痺することで起きる呼吸困難、ついには死亡にいたってしまうというのが恐ろしいケースです。


トリカブト毒の症状は強力

トリカブトの致死量

威力はどれくらでしょうか。毒成分のひとつ「アコニチン」の致死量は2~6ミリグラムだとされており、人ひとり死に至らせるにはたったこれだけの分量で済んでしまうというのだから驚きです。入手が比較的簡単なので、サスペンスドラマのネタにされるのもうなずけます。

トリカブト毒を生成

少ない分量で「アコニチン」から致死量の効果を得るために、毒を純粋に生成する工程が必要になってきます。同量の分量の毒を摂取しても致死量に至るわけではありません。だから安心という意味ではありませんので、微量でも摂取しないでください。非常に危険です。

トリカブト毒性の分量

恐ろしい毒のなかでも最も恐れられている部分は「根」部分です。「アコニチン」の含有量は0.3~2%とされており、大量摂取をしなければ、死に至る症状はありません。ですが葉っぱ一枚でも摂取した場合に重症な中毒症状があらわれたケースも報告されており、少量でも症状が軽いと油断しないでください。葉っぱ一枚で1グラム程度です。

トリカブトの種類・有毒性

トリカブトの全種類

日本で発見されただけでも30種類と多く存在しています。亜種も含めるのならばその数およそ50種類以上にもなる多品種です。おなじ毒性の花も数多くあり、呼び名もそれぞれ異なるのですが、毒の症状はどれも同じくらい強力です。

トリカブトさまざま

ヤマトリカブトといって、普通トリカブトといったらこの名前のもの指しています。ヤマトリカブトに似た形のカワチブシも。オオレイジソウは白く、クリーム色の花をつけますが、これも立派な毒性植物です。キバナトリカブトは名前のとおり、黄色の花をつけます。その他レイジソウなど、呼び名がさまざま存在しますが、これら全てに猛毒成分が含まれており、摂取すると中毒症状を引き起こす危険な植物たちです。

トリカブトを見分けられるか

すべての仲間たちを見分けるのは専門家でも至難の業でしょうから、さまざまな花の色彩が存在するということを知っておけば損はないでしょう。色味だけではわからない花の特徴をよく観察し、中毒症状に襲われないよう、注意を心がけてください。

トリカブトに似ている

ヨモギとトリカブト・見分け方

思わず間違えてしまう山菜にヨモギがあります。ヨモギはハーブの一種で「ハーブの女王」とも呼び名があり人気な山菜です。山菜狩りシーズンではとても多くの人がヨモギを目指して野山に集まることでしょう。ヨモギの芽生えはじめにとても似ていることから収穫してしまい、あろうことかうっかり食べてしまった、ということはよく聞きます。

ハーブとトリカブト

芽生えはじめのものとヨモギの葉先を観察してみてください。形状が少し異なっていることに気がつくでしょう。ヨモギはギザギザ気味 、トリカブトは若干丸みのある形をとっているのがわかります。これだけの違いならば間違えてしまっても仕方がないことです。用心してください。
 

トリカブトとヨモギ・見分けポイント①


ヨモギとトリカブトの香り

葉の形状だけの判断が難しいので、香りから観察してみましょう。ハーブ属のヨモギにとって、ハーブがよくもっている特有の香りがします。なれていない方にとっては少し臭く感じることでしょう。この強い香りから本物かどうかを見分ける判断材料にするとよいでしょう。

トリカブトは無臭

ハーブのように香り成分は持っていません。ここで気をつけたいことは、香りを嗅ぎ分けるためにトリカブトにあまり近づかないということです。猛毒成分である「アコニチン」は人体の皮膚や粘膜から、簡単に吸収されてしまいます。触れて、匂いを嗅いで、ヨモギの香りがないことがわかったらただちに捨てましょう。少しでも中毒症状が感じられたら危険ですので、すぐに病院へ行ってください。

トリカブトとヨモギ・見分けポイント②

日当たり

見分ける目安は、日当たりに注目してみるとよいです。日当たりのよい明るい場所を好んで自生しています。ヨモギ収穫の際、日陰に生えていることはないことに気が付くはずです。明るい場所で収穫することを心がけてください。

トリカブトは日陰が好き

日があまり照ってこない、日陰などの湿地帯を好む傾向があります。ヨモギとお互いが近い距離で群生することはめったなことがない限りしないので、判断のよい材料になることでしょう。木陰に生えているのなら十分注意が必要です。猛毒がかくされていることだってあるのです。

トリカブトとヨモギ・見分けポイント③

葉っぱの裏がわ

葉っぱを裏側にしてよく観察してみてください。綿毛のような白い毛が確認できるでしょう。これがあれば、ヨモギが本物である証拠なのです。トリカブトの葉には、裏側に毛などはないからです。

もしトリカブトを掴んだら

勘違いして素手で思い切り掴んでしまったあなた。気分がすぐにでも悪くなると大変ですので、急いで手を洗うことをここでも心がけておいてください。猛毒の成分に当たらないためには、よく観察することと、予防が一番です。

トリカブトには毒がいっぱい

毒性を、特徴とその仲間の植物とともに見ていきましたが、いかかだったでしょうか。ヨモギは日本人ならではの調理方法でさまざまなレパートリーで食べてきた歴史がありますが、トリカブトは毒があるため、食用としては向きません。観賞用にだけとどめて、食べたり、飲んだりしないように気をつけましょう。きれいな花だけに毒が満載です。