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ヤトロファの育て方とは?管理方法から増やし方・冬越しなどを解説!

ヤトロファの育て方をご存知でしょうか?ヤトロファはコーデックスと呼ばれる多肉植物の一種で、膨らんだ幹と美しい花が特徴的な植物ですが、育てるのは少し難しいのでポイントを知っておく必要があります。今回はそんなヤトロファの育て方や増やし方、冬越しなどを解説します。
2020年8月27日
T・S
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サンゴアブラギリ(珊瑚油桐)

ヤトロファの育て方とは?

変わった見た目をしており、美しい花も楽しめる特徴的な植物を育てたい方におすすめなのが「ヤトロファ」です。ヤトロファは非常に面白い形をした植物で、インテリアにピッタリ。かつ、美しい花も楽しめる植物となっています。しかし、寒さに弱いので、冬越しに気を付ける必要があります。また、毒性もありますので扱いには注意しましょう。今回はそんなヤトロファの育て方や増やし方、冬越しなどを解説します。

ヤトロファの特徴

ヤトロファとは?

ヤトロファとは、トウダイグサ科タイワンアブラギリ属に分類される植物です。ヤトロファ属とされることもあります。多くの場合は低木ですが、多年草のものもあります。原産地は熱帯アメリカや熱帯アフリカで、暖かい地域に分布しており、草丈は0.5~3mと、種類によっては大きく育ちます。コーデックスと呼ばれる多肉植物の一種であり、過酷な環境でも生きていけるように、茎などを肥大させて水分を貯蔵出来るようになっているのが特徴です。

ヤトロファは初心者でも育てやすい?

初心者の方が気になるのが育てやすさですが、こちらは手放しの管理では上手くいきませんので、気を使って育てていきましょう。耐暑性は強いので夏越しは問題ありませんが、耐寒性が弱いので冬越しがポイントとなります。冬越しが上手くいけば問題ありませんので、暖かい室内で冬の寒さをしのいであげましょう。

ヤトロファの開花時期

開花時期は5~10月の暖かい時期です。赤やピンクの派手な色の花が、まるでサンゴのように咲きます。かなり面白い見た目をしたコーデックス植物ですが、花はとても可愛らしい雰囲気をしており人気があります。気温があれば時期を問わず咲いてくれますので、暖かな環境で育てていきましょう。

ヤトロファの汁は毒?

育てる前に知っておきたいのが、毒性のある白い汁についてです。葉や幹を傷付けると白い汁が出てきますが、この汁にはアルカロイドが含まれており、触れると肌がかぶれる方もいますので気をつけましょう。また、汁だけじゃなく、種子にも毒性があります。こうした毒性を持ってはいますが、実は薬として利用されることもあり、下剤や解熱剤としても使われます。また、汁の毒性を使って、農地の防護柵としても植えられます。

ヤトロファが燃料になる?

和名がアブラギリとなっており、種子から油を取れるのも特徴です。この植物油はバイオエネルギーとして利用でき、1990年代以降、バイオディーゼル燃料として注目されてきました。燃料資源として使えるということで、インドネシアで栽培する計画もあった程です。ヤトロファの種から精製した油はジャトロファ燃料と言い、地球温暖化対策の切り札になる可能性があります。

ヤトロファの種類

ヤトロファの種類①錦珊瑚

錦珊瑚はまんまるの塊根を持っているのが可愛らしい種類です。錦珊瑚の塊根の色は白く、表面にブツブツとして点があります。この塊根によって乾燥に耐えられるようになっています。原産地はアメリカ南部やメキシコ北部の乾燥した場所です。また、錦珊瑚の名前の通り、サンゴのような花を咲かせます。錦珊瑚は和名であり、「ヤトロファ・ベルランディエリ」とも呼ばれています。

ヤトロファの種類②サンゴアブラギリ

こちらは錦珊瑚とはまた違った魅力がある種類です。錦珊瑚はまんまるな形の塊根ですが、こちらはとっくりのような形になるのが特徴。原産地は中央アメリカ、コロンビア、西インド諸島で、環境が良いと一年中常緑状態になります。大きさは1mほどまで成長しますので、ある程度見応えがあります。葉は5つに分かれており、桐の葉に見立てられ、サンゴアブラギリの名前が付けられています。

ヤトロファの種類③ナンヨウザクラ


こちらは名前の通り、サクラのような花を咲かせるのが特徴の種類です。もちろんサクラ科の植物ではありませんが、画像の通り、雰囲気は似ています。葉は楕円形で、バイオリンにも似ているとされており、テイキンザクラ(提琴桜)と呼ばれることもあります。原産地はキューバで、樹高は2mまで成長します。

ヤトロファの種類④ムルチフィダ

こちらは画像のように、葉に切れ込みが多い種類です。その為、「裂け葉ヤトロファ」と呼ばれることもあります。錦珊瑚などとはまた違った雰囲気が楽しめる種類で、大きさも2~3mと迫力があって楽しめます。

ヤトロファの花言葉と名前の由来

ヤトロファの花言葉

珊瑚のような花を咲かせますので、花言葉も持っています。花言葉は「恋する伊達者」です。伊達者とは、おしゃれな身なりの男性を指した言葉で、俗にダンディーと呼ばれるような方のことです。綺麗な赤い花は恋愛をイメージさせますので、そこから連想されて付けられた花言葉なのかもしれません。

ヤトロファの名前の由来

気になる名前の由来ですが、こちらはギリシア語が由来となっています。ギリシア語の医師「iatros」と、栄養「trophe」の二つの言葉が合わさっており、薬用にも使われることがあることが由来となっています。また、和名は「ナンヨウアブラギリ・ナンヨウザクラ・タイワンアブラギリ」となっています。英名は「Buddha's Belly」で、ブッダの腹という意味です。これは、幹のふっくらとした形を、仏様のお腹に見立てた名前です。

同じ名前のナンヨウザクラ

ヤトロファはナンヨウザクラと呼ばれることがありますが、ナンヨウザクラという植物が別にありますので注意しましょう。シナノキ科、もしくはナンヨウザクラ科の別の植物で、そちらも暖かい地域に自生しています。観賞用はもちろん、食用にしたり、葉をお茶にして飲んだり、材木にされるなどして使われている有用な植物となっています。

ヤトロファの販売価格は?

ヤトロファの販売価格

サンゴアブラギリ(珊瑚油桐)

気になる販売価格ですが、大きさによって価格は大きく異なります。小さいものだと1500円程度で販売されていることもあり、逆に立派に成長したものは1万円以上で販売されています。かなり小さいものであれば1000円程度でもありますが、ある程度の大きさに育ったものから育てる方が良いでしょう。また、ハイドロカルチャーで売られているものもあります。

ヤトロファの選び方

ヤトロファの選び方ですが、葉の色やツヤ、幹の具合などを見て、調子の悪そうなものは避けておきましょう。なるべく生き生きとしていて問題なさそうな雰囲気のものを購入します。あまり病気にかからない植物ですので、カイガラムシ等の害虫が付いていないかもチェックして下さい。ネットショップではどの株を購入するか選べないことが多いので、信頼出来るお店で購入しましょう。

ヤトロファの育て方①環境

ヤトロファは地植え?鉢植え?

暖かい地域の植物ですので、寒冷地での地植えは冬越しが出来ません。耐寒温度は8度となっていますので、地植えで育てるには沖縄や九州南部くらいの気温が必要となります。その地域にお住まいの方は地植えにするのも良いでしょう。倒れやすいので、風が強く吹かない場所で管理して下さい。一般的には鉢植えにして育てて、冬時期は室内で管理して冬越しをさせます。

ヤトロファに適した生育環境


暖かな気温と日光を好む植物ですので、日なたで育てていきましょう。春~秋は日光がしっかり当たる場所で育てますが、長雨で根腐れする可能性がありますので、雨の当たらない屋根がある場所などで管理すると安心です。室内で育てる場合は、窓際で日光をしっかり当てて育てて下さい。

ヤトロファの夏冬の管理

夏の暑さは問題ありませんので、夏はあまり気にせず、水切れにだけ注意して管理しましょう。ポイントは冬越しです。8度を切ると危険ですので、気温が下がってきたら早めに室内に取り込んで下さい。室内でも、寒くなる部屋で管理すると危険です。暖かい部屋の、日光が当たる場所で育てましょう。特に錦珊瑚は寒さに弱いので注意して下さい。寒さで葉が落ちてしまっても、枯れていなければまた葉が出てきます。

ヤトロファの育て方②用土・植え付け

ヤトロファの用土

ヤトロファはやせ土でも育つタイプの植物ですので、用土をあまり選びません。水はけが悪いと根腐れする可能性がありますので、水はけの良い土に植えましょう。地植えであれば植え付け前に腐葉土を混ぜて土壌改良しておきます。鉢植えの場合は、一般的な観葉植物の土を使うか、赤玉土を7割、腐葉土を3割の割合で混ぜた土を使うと良いでしょう。

ヤトロファの植え付け

植え付けの適期は春ですが、9月頃までであればいつでも構いません。元々鉢に入って売られているものは、しばらくそのまま育てても良いでしょう。根が詰まっている様子であれば、一回り大きな鉢を用意して植え替えます。その際、根を傷めないようにしながら土を3分の1ほど落として植え付けて下さい。地植えの場合は植穴を掘り、同様に植え付けます。

ヤトロファの育て方③水やり・肥料

ヤトロファへの水やり

過湿に弱い植物ですので、水の与えすぎには注意しましょう。土の表面が乾いてから水を与えるようにして、乾いていないうちに与えないようにします。空気は少しジメジメとしていても問題ありません。夏に屋外で管理していると乾燥しやすいので、水切れしないよう気をつけて下さい。冬は休眠時期ですので、水やりをせず、断水状態にします。

ヤトロファへの肥料

沢山の肥料を必要とする植物ではありませんが、少し与えることでよく成長します。特に大きくなるのが6~7月ですので、この時期に2回ほど液体肥料を与えると良いでしょう。緩効性肥料をお持ちであれば、緩効性肥料を与えても構いません。ナンヨウザクラは開花期間が長いので、少し施肥期間を長くします。

ヤトロファの育て方④植え替え・増やし方

ヤトロファの植え替え

鉢植えにして育てる場合は、2年に1回は植え替えをして根詰まりを防ぎましょう。植え替えの適期も植え付け同様に、5~9月です。一回り大きな鉢と新しい用土を用意して、植え付け同様に植え替えて下さい。

ヤトロファの増やし方①挿し木

増やし方は、挿し木と種まきの2通りがあります。挿し木で増やす場合はふくらんだ塊根が出来にくいので注意しましょう。挿し木の適期は5~8月。枝の先端を7㎝ほどで切り、出てくる白い汁を拭き取ってから、挿し木用の土に挿しましょう。少し乾かし気味に管理して育てていきます。

ヤトロファの増やし方②種まき


種まきで増やすと、ふくらんだ塊根を楽しめます。ふくらんだ塊根を楽しめるまで2~3年かかりますので、ゆっくり育てていきましょう。果実が熟すとはじけますので、熟してきたらネットをかけておきます。採取した種は5~8月にまきます。発芽するまで数か月かかることもありますので、じっくり管理して下さい。

ヤトロファの育て方⑤剪定・手入れ

剪定や特別な手入れも必要ありませんが、もし切り戻したい場合は生育初期の4~5月に行います。生育期間中に低く切り戻してしまうと、長く花が咲かなくなりますので注意して下さい。

ヤトロファの育て方⑥病気・害虫

ヤトロファの病気

ヤトロファはあまり病気にならない植物ですので、初心者の方には安心です。しかし、過湿状態になると根腐れになる可能性がありますので、水の与えすぎにだけは注意して下さい。

ヤトロファに付く害虫

害虫はカイガラムシが付く可能性があります。カイガラムシは成虫になると薬剤が効きにくくなりますので、見つけ次第こすり落とすようにします。幼虫であれば薬剤散布は効果があります。カイガラムシの薬剤も販売されていますので検討しましょう。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

まとめ

今回の「ヤトロファの育て方とは?管理方法から増やし方・冬越しなどを解説!」はいかがでしたでしょうか?白い汁や毒、種類や育て方、挿し木での育て方など様々な点から解説させて頂きましたが、寒さと過湿に注意すれば問題なく育てられますので、興味がある方はぜひ育ててみて下さい。大きな株は高額ですので、小さな株から育ててみるのも良いでしょう。

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今回はヤトロファについて解説させて頂きましたが、他にも観葉植物・ガーデニングに関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。