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パキラの木の剪定と挿し木での増やし方
パキラの木の増やし方は簡単
パキラは南米原産の観葉植物。非常に生命力が強い木で、水やりを少し忘れて枯れたようになっていても復活することもある丈夫な木。それだけに何年も育てていて大きくなりすぎてしまって剪定の必要が出てきたり、パキラが気に入ってもっとたくさんのパキラの木が欲しいという希望がでてくる人も少なくありません。パキラの木の剪定方法と、その増やし方を解説していきます。
パキラの挿し木(株分け)のやり方①枝の準備
挿し木(株分け)にするパキラの枝の切り方
パキラを挿し木にするなら、まずは挿し穂となる枝の切り方を知っておくとよいでしょう。この枝の切り方によって、成功・失敗が大きく分かれてくるからです。まずは、挿し木用の枝の準備からはじめます。
剪定したパキラの枝を挿し木(株分け)する場合
新たに枝を切り取らなくても、伸びすぎて剪定したあとに捨ててしまう枝でも、しっかり挿し木としてリサイクルして使うことができます。これなら、今あるパキラを希望の形でとどめておき、新しい株を増やす増やし方ができます。剪定のやり方は、後述の剪定の章で詳しくお話します。
挿し木(株分け)用の枝の切り方は生長点を目安に
すでにさきほど生長点という言葉を出してしまいましたが、この生長点は挿し木にはとても重要なポイントです。新しく枝を挿し木用に切るなら、この生長点を確認して土に埋める場所と新しい芽が出てくる場所を把握した切り方をすることで、挿し木から新しい芽がでるのが早くなります。
パキラの木の枝の切り方と生長点
挿し木にする枝は、その長さは15センチから20センチ程度。その間に1ヶ所でもパキラの生長点があるばよいです。剪定などで、長く切り取った幹には、多数の生長点がついているものがあって切る場所に悩むことも。その場合は、長さを意識した切り方をしていきます。
パキラの木の生長点とは
パキラの生長点は、肉眼でもとてもわかりやすいです。1つはすでにわき芽が出て枝になっている部分の分岐点、もう1つはまだわき芽は出ていないけれど、幹にポコッと出っ張りがある部分。これはどちらもパキラの木の生長点です。
パキラは生長点はなければ出来てくる
剪定で切った枝を少しでも捨てたくない。成功する保証がないから、ぜんぶ挿し木にして保険にしたい。そう考える方もいるでしょう。少しでも数を増やそうと、全ての枝を15センチから20センチ程度にカットして挿し木にすると、中には生長点がない枝もあったのではないでしょうか。でも、安心してください。パキラという木は、おどろくほどに生命力が強いので、生長点がない幹には自分で生長点を後から作れます。
生長点があると早く芽が出る
それならば、挿し木用の枝に生長点をつける必要はないのではないのでは?という疑問がおこりますね。挿し穂の切り方で「ひとつでも生長点をつけてください」といったのは、早く生長させるためです。生長点を作ってから芽を出すのと、すでにある生長点から芽を出すのでは大きな時間の差がでてきます。
パキラの木は生長点はなくても挿し木できる
このことから、パキラという木は生長点がなくても根付いて葉をしげらせ、増やすことができる木といえます。早く葉を出したかわいい姿が見たいときは、生長点を意識した切り方で。時間がかかってもよいからたくさんの株を増やしたい人は、生長点を考えずに数多く挿し木にしましょう。
パキラの挿し木(株分け)のやり方②葉の切り方
挿し木(株分け)用のパキラの葉処理
剪定して用意した挿し穂。たくさん葉がついているものもあるでしょう。鉢植えだと嬉しい葉の茂り加減は、挿し木にするには邪魔になってしまうことも…。この切り取った枝の葉の処理も、ほんの少しの手間ですが、忘れずにやっておきたいこと。葉から、生育に必要な水分が、どんどん蒸発していってしまうので、大きいほど水不足になりがちです。挿し木をおこなうまえの下準備として、まずは葉をみじかく切っててく作業をしていきます。
挿し木(株分け)用の葉の切り方
パキラはひとつの分岐した枝から5枚枚くらいの葉がでています。挿し穂に使うなら丈夫の2枝についている葉だけ残せばよいです。それよりも下の葉は枝ごとよく切れるハサミで切り取り、枝だけの状態にしておきます。これは、土や水に挿しやすくするというだけでなく、いらない葉から空中への水分が逃げるのをふせぐため。さらには、葉が大きいので1枚の葉を半分から1/3くらいの長さにカットします。これで挿し穂の葉の処理は完了です。
パキラの挿し木(株分け)のやり方③成功率の上げ方
パキラの挿し木(株分け)の成功率は
パキラを挿し木にするには、土を使ったり水差ししたりと複数の方法があります。やり方によって成功率が違いますし、同じやり方でもさらに成功率をあげることができたりします。挿し木の成功しやすくなれば、その中から数を多く増やして、元気そうなものを選ぶことができたり、ある程度育てて他の方にプレゼントしたりすることができます。成功率は少しでもあげたいですね。
挿し木(株分け)には発根剤を使う
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土でおこなう、水差しでおこなうなどという、やり方を変える他に、発根剤を使うと、根が伸びやすくなって成功しやすくなります。発根剤には、水で薄めて水差しに使えるものから、粉末になっていて、挿し穂の切り口につけて土に埋めるタイプなど種類が豊富。土から挿し木をするか、水差しでするか、やり方によって選ぶとよいでしょう。写真は切り口につける粉タイプの発根剤です。
パキラの挿し木(株分け)が失敗する原因①土
挿し木(株分け)用の土が古い
挿し穂用の枝の切り方、成功率の上げ方を見てきました。挿し木のやり方によって確実性をあげる他にも、失敗を防ぐためにその理由についても知っておいて対処できるようにしましょう。まずは、よくやってしまいがちな失敗から。挿し木には古い土は使わないというお話です。
パキラに限らず挿し木(株分け)には清潔な土を
古い土を使うと、病原菌がその中にすでに隠れている場合も。挿し穂は切り口の細胞がむき出しになって土に刺さっている状態です。再利用の古い土には、中には植物に悪い菌が隠れている場合も多々あります。挿し木がつく前に、菌によって腐ってしまうのは避けたいもの。そんな意味でも、挿し穂を挿すのに使う土は、必ず清潔で新しいものをつかいましょう。
パキラの挿し木(株分け)が失敗する原因②時期
時期がパキラの成長期からズレている
挿し木では「時期」によって成功したり失敗したりします。パキラは神経質な木ではく、多少時期がズレても、発根したり成長をはじめます。でも、極端な話ですが、秋に挿し木をしてすぐ冬になると、寒さで弱ってしまい、根は出たけど結果は生長せずに枯れてしまったということも。挿し木のやり方では、時期にもこだわりましょう。
パキラの挿し木(株分け)に向くの時期は
南米原産の木なので、寒さには敏感で得意ではない植物、パキラ。冬になる前に寒さに耐えられる程度に生長していた方がよいです。十分な生長を得るために、生長期前を目安とする挿し木時期を選びます。その時期は、日本では5月から7月ころ。この時期を目安に、挿し木をはじめると失敗しづらく、根が出たあとにすぐに大きく育ち丈夫な株で冬を迎えることができます。
パキラの挿し木(株分け)が失敗する原因③水やり
パキラに適した水やりをしていない
増やし方は正しいはずなのになぜか思うように生長しない原因に、水やり過多、乾燥させすぎが考えられます。元気なパキラなら、ある程度の水やりの失敗は、気にするほどのことでもなく、むしろ変化に気づかないこともあるでしょう。でも、根を出して、芽を伸ばそうとしている挿し穂にしてみると、水やりですら失敗してしまう理由になることがあります。
挿し木(株分け)苗生長中のパキラの水やり
あまり神経質に水やりの心配をするイメージがない、観葉植物ですが、挿し木をしていて根がでるか?失敗してしまうか?と心配なときは、出来うる限りベストな状態においてあげるのが一番です。
水やりをしなくても耐えるパキラ
パキラはその幹の中に、たくさんの水分を貯めています。水が土から吸い上げられなければ自分で蓄えた水分で長く生きていられます。海外からパキラの株を運ぶときなど3ヶ月の間、水やりなしで船旅で届いても平気なくらいです。
パキラの水やりは控えめに
乾かしすぎず、あげすぎないという適度な水やりが理想ですが、水やりをやりすぎて、腐らせてしまうよりは乾かしぎみくらいの方がよいやり方です。
パキラの挿し木(株分け)が失敗する原因④枝の勢い
挿し木(株分け)に使ったパキラの枝が古い
増やし方で失敗しないまでも、なかなか生長が見えない挿し穂があります。それは、枝の勢いが弱い古いものを使った場合です。熟成してしまっており、生長しようとする枝ではないので、進展が見えずに失敗してしまったと勘違いすることが多いです。
挿し木(株分け)は若いパキラの木の枝を使う
パキラに限らず、挿し穂に使うものは生長しようとしているできるだけ若い枝を使うのが定石となっています。ましてや、はじめて挿し木をするのであれば、生長が見えないのはモチベーションの低下にもつながります。パキラの増やし方は、どんどん新しい芽が出てきたり、葉をつけたりしやすい若い枝でおこないましょう。
パキラの木の剪定・切り方と時期
パキラの木の枝を剪定して挿し木にしよう
パキラをすでに育てて増やそうとしている方は、剪定方法も気になるのではないでしょうか。室内で育てていくうちに、だんだん大きくなって、部屋のサイズと比べて大きすぎるのは困りますね。そんなときには剪定です。剪定した枝は挿し木用としても使えるので、増やそうとしている人にとっては一石二鳥です。
パキラの木の剪定時期
剪定時期に関して、いつ切っても大丈夫といわれている、育てやすい木「パキラ」。いつでもと言っても、寒さに弱いので真冬は避けた方がよいです。おすすめの時期は生長期である5月から7月。日差しも暖かく、新芽もキラキラとまぶしい季節こそ、剪定におすすめの時期です。
パキラの木の剪定のやり方・コツ
剪定のコツは「切り戻し」を意識しておこないます。ズバリ、小さくしたい大きさまで切ってしまってかまいません。先程も申し上げたとおり、生長点がない幹には、新しく生長点が作られますので、ご心配無用です。ちょうど切り戻したいサイズに生長点があったら、その少し上で切ります。剪定でカットした枝は、できるだけ若い瑞々しいものを選んで、挿し穂として利用します。
パキラの挿し木は水差しでも
パキラの水差しとは
剪定で切り取った枝は、土に植え付けて挿し木にする他、水差しも試してみましょう。枝を水あげしようと挿しておいてうっからしている間に根がでたという話も耳にします。十分に発根させてから、土に植え付けて管理します。
パキラの水差しからの挿し木(株分け)の成功率は
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水差しでの挿し木の方法は、やはり土の中のように十分な発根ができるわけではありません。根が生長するにはまわりの光にも関係があります。どうしても、発根率も生長具合も土には負けてしまいます。できるだけ多く発根させるためには、生長促進をうながす薬を水に入れてあげると良いでしょう。
パキラの水差しのやり方と注意点
パキラの水差しは水が命
水差しの発根率が土よりも落ちてしまうのは、明るさだけではありません。水だけだと「温度が上がりすぎる」「水が傷んでくる」心配もあります。水差しで挿し穂を作るのであれば、水温が上がりすぎないよう、直射日光に当てないように工夫します。
パキラの水差しの水やり
とどまる水は腐ってしまいます。水差しをしているときは、毎日水を取り替えてあげましょう。土で挿し穂を作るよりも、水やりに神経を使ってあげてください。
パキラの木の悩み解決法①
パキラの木が枯れたら復活するのか
さて、ここまでパキラの増やし方として剪定をして切った枝から挿し穂を作る方法をひととおりお伝えしてきました。挿し木や水差しから新しく増えたパキラの木を育てるときに、よく耳にするお悩みとその解決方法をご紹介します。まずは、パキラの木が枯れてしまったときの原因と対処法です。これは、枯れた理由にもよりますが、早期発見、早期対策によって枯れたように見えていたものが復活することは十分にあります。
木が枯れた原因追求と早急な対処で復活します
パキラの木が枯れる原因として、①病気(根腐れ)、②水不足、③日照不足なとが考えられます。最初の2つは水やりからの失敗です。1は幹を触ってみると腐ってきてやわらかく感じます。そんなときは根腐れですので、まず土から出し腐った根を取り除き、新しい水はけのよい土に植え替えます。幹がしっかりしているのに、葉が下を向いてしおれて来たときは、2の水不足を疑います。水をたっぷりあげることで改善されます。それ以外なら3の原因を疑って、明るい日かげ(カーテンごしの窓辺など)に置いて様子をみます。
パキラの木の悩み解決法②
パキラの木が徒長してしまった
パキラが大きくなりすぎたというお悩みのほとんどが、室内で日当たりが悪いため「徒長したことが原因」です。大きくなるのだから良いように感じますが、木姿が悪くなったり、葉が緑が薄くひ弱に育ってしまうという欠点があります。パキラの徒長は簡単に治すことができます。
そんな時こそ剪定を
徒長した株には、切り戻し剪定です。さきほどの剪定の章を参考に、自分が欲しいと思う高さまでカットしてしまってください。そのあとは、徒長した時と同じ場所には置かず、もっと日当たりのよい場所に置き場所を移動することも大切です。
パキラの木の悩み解決法③
パキラの木に花が咲かない
あまり聞かない話ですが、珍しい例として咲いている花姿を見た方もいます。そんな話を聞いてしまうと、「うちのパキラは何年も育てているのに花が咲かない」と心配になる方もいらっしゃるでしょう。花を咲かせる木とそうでない木の2種類が存在するため、あなたのお世話が足りていない…ということではないのです。木が元気なようならば、咲かない木である可能性を疑ってみてください。
挿し木株は花がつかない
花がつくことがない木は、どのような木なのか?それは「挿し木で増やした木」です。花が咲かなくても成長には問題ないので、"大きいけれど花がついたのを見たことがない"という木は、この挿し木から大きくなった木と考えてよいです。
実生株のパキラの木を買おう
花がつく木は、種で大きくなったみしょう(実生)株という木です。どうしても花の咲くパキラが欲しいというときは、園芸店さんにお願いして、実生株のパキラを購入しましょう。花色は白か赤。花言葉は「勝利」と良い意味がある花。実生株を手に入れたら、花をつけるまで大切にお世話してあげてください。
パキラの木の悩み解決法④
パキラの木や鉢土に虫が湧いた
観葉植物を育てている人の多くが経験するお悩み。室内の鉢植えの害虫被害があります。これは、パキラそのものの被害もありますし、コバエのように家の人たちが困る被害もあります。パキラのお悩み最後は、虫の対処の仕方についてお話します。
ハダニには葉水・コバエには土への薬
室内で育てている木、特にパキラによく付いて困る虫にハダニがあります。ハダニがつくと葉色が悪くなります。乾燥した室内でよくおこる虫被害。葉水をあげることで、予防することができます。もうひとつが人が困るコバエ対策。コバエは土の中にたまごがあって、そこから発生、増えていきます。ずっと室内に置いていても、人がドアをあけた時に入ってきた一匹のために、どんどん増えてしまいます。コバエは対策しづらいので、発生したら駆除する方法が有効です。
パキラの木におすすめの薬
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土の中のコバエのたまごと、アブラムシやハダニのように木の樹液を吸う害虫、その両方に効果があるのが、オルトランDXです。信頼性が高く、使っている園芸家の方も多いので、安心して使うことができます。薬効の有効期間も1ヶ月ほど続くので、頻繁にあげる必要はありません。コバエが気になる暖かい季節が近くなったら、鉢の土にパラパラと撒いておくと予防もできて便利です。
まとめ
パキラの木は挿し木での増やし方がおすすめ!
100均でも売られていて、手軽に買ってきて育てることができる植物「パキラ」。非常に丈夫なので、最初は観葉植物栽培初心者だった方でも、何年も元気で育てている方も多い木です。大きくなりすぎたパキラは、簡単にどの位置からでも切り戻し剪定することができます。切った枝は、挿し木に使って増やしていきましょう。挿し木も簡単な木ですので、新しい植物を育てる楽しみを知ることができます。困ったことがあったときは、お悩み解決もぜひ活用して、素敵な園芸ライフをお過ごしください。
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