シラユキゲシ 10.5cmポット
サンギナリア・カナデンシスとはどんな植物?
ユニークな見た目をしている美しい花を持つ植物を育ててみたいと考えている方におすすめなのが「サンギナリア・カナデンシス」です。こちらは特徴的な見た目をしている植物で、かつ花はとても美しく、育て甲斐がある花です。山野草ですので少しポイントを押さえて育てる必要はありますが、初心者の方でも育てられる植物です。今回はそんなサンギナリア・カナデンシスの特徴や育て方を解説していきます。
サンギナリア・カナデンシスの特徴
サンギナリア・カナデンシスとは?
サンギナリア・カナデンシスとは、ケシ科サンギナリア属に分類される1種1属の多年草です。北米大陸東部に分布している山野草であり、森林部などに自生しています。草丈は20㎝程度と小さいのですが、画像のように面白い見た目をしているのが特徴の植物で、育てれば楽しめること間違いなしです。一つの芽から1枚の葉を出すのですが、途中、こけしのような見た目になるのが可愛らしい植物です。葉は厚くて柔らかく、裏は白っぽくなっています。
サンギナリア・カナデンシスは初心者でも育てやすい?
初心者の方が気になるのが育てやすさですが、山野草は通常の観葉植物とは違う感覚がありますので、少しポイントを押さえる必要があります。高山植物として管理していきましょう。耐寒性は強いのですが、耐暑性が弱いのが特徴です。ポイントは押さえなければいけませんが、病気や害虫の被害は少ない植物ですので、その点は安心です。また、地下に赤い根茎を持つ植物ですが、この根茎を分けることで株分けが可能です。
サンギナリア・カナデンシスの開花時期
開花時期は3~4月で、春先に暖かくなってきたタイミングで花を咲かせます。花色は白色が基本ですが、ピンク色の花を咲かせる種類もありますので、ピンクが好きな方はそちらを育ててみましょう。花の形は一重咲きや八重咲きの種類があります。花の大きさは5cm前後で、1本の花茎に1輪咲きます。昼間に開き、寒い日や夜には閉じます。夏になると地上部が枯れ始め、秋に休眠期に入り、冬に落葉するという流れになります。
サンギナリア・カナデンシスの種類
種類①ペイント・クリーク・ダブル
Sanguinaria canadensis f. multiplex ‘Paint Creek Double’ pic.twitter.com/75YgLIlbZg
— まったり (@jliLqZZBVL5CSva) September 20, 2019
こちらはかなり変わった見た目の種類です。細い花弁が八重になっており、一般的なものではありませんが、気になる方はチェックしてみましょう。
種類②マルチプレックス・プレナ
Little beauties :heart_eyes:Sanguinaria canadensis 'Plena ' pic.twitter.com/nEuDCpjTga
— Potted Jewels (@liga_plata) April 20, 2018
こちらは八重咲きの中で有名な種類で、画像のように豪華な見た目が特徴です。特にこだわりが無く、綺麗な白花タイプを育てたい方におすすめです。肥培すると花弁の数が増えるので、より華やかになります。
種類③ピーター・ハリソン
Sanguinaria canadensis ‘Peter Harison’ pic.twitter.com/1kYOpHBh4s
— まったり (@jliLqZZBVL5CSva) September 20, 2019
ピンク色の花が好きな方はこちらのピンクの種類がおすすめです。サンギナリア・カナデンシスは白花が基本ですが、この種類以外にもピンク・薄ピンクになる種類がありますので、お好きな方はチェックしてみて下さい。
種類④エオメコン・キオナンサ
こちらは中国南西部に自生している種類で、標高1500mほどの森林に分布しています。1本の花茎に複数の花を付けるのが特徴です。こちらは生命力が強くて増えやすいので、初心者の方にもおすすめ出来ます。どんどん増える可能性がありますので、間違って捨てたりしないようにしましょう。
サンギナリア・カナデンシスの花言葉と名前の由来
サンギナリア・カナデンシスの花言葉
綺麗な花を咲かせますので、花言葉も気になるところです。花言葉は四つあり、「育ちの良さ、真の友情、愛情、安楽」です。どれも非常に良い花言葉となっているのが嬉しいポイントで、育てる際にもどなたかに贈られる際にも安心です。見た目に優しさ・柔らかさがあり、上品な雰囲気もあるため付けられた花言葉と考えられます。どなたかに贈られる際は花言葉を添えて贈られると喜ばれるかもしれません。
サンギナリア・カナデンシスの名前の由来
花言葉と共に気になるのが名前の由来です。カナデンシスとはカナダに自生しているところから付けられた名前で、カナダの名花としても知られています。また、和名は「八重咲きカナダケシ」とされています。その他にもブラッドルートという別名もありますが、これは地下茎に傷が付くと血の色のような樹液が出る為で、「血根草」とも呼ばれます。
サンギナリア・カナデンシスの販売価格は?
サンギナリア・カナデンシスの販売価格
シラユキゲシ 10.5cmポット
サンギナリア・カナデンシスは安価に販売されていますので、気軽に購入出来ます。ただし、シーズンが外れれば流通量は下がってしまいますので注意しましょう。販売価格はポット苗であれば600~1000円くらいになることが多いです。お店で見かけない時はネットショップを利用しましょう。ネットショップであれば色々な種類も販売されていることがあります。
サンギナリア・カナデンシスの選び方
苗の選び方は一般的な観葉植物と同様に、生き生きとした雰囲気のものを選びましょう、茎や葉など、特に問題がなく、色の良いものを購入します。販売時点で病害虫の被害があると後々困りますので、状態はよく見ておいて下さい。ネットショップでは購入する苗を選べないことが多いので、信頼出来る販売店を利用しましょう。
サンギナリア・カナデンシスの育て方①環境
サンギナリア・カナデンシスは地植え?鉢植え?
育てる際の形ですが、地植えでも鉢植えでも育てられますので、お好きな方を選びましょう。寒さには耐えられますが、寒冷地や暖地で育てる際は保護してあげた方が良いので、その場合は鉢植えにして移動出来た方が安心です。鉢植えであれば室内で育てることも可能となりますが、室内で育てる際は、室温や湿度、日光の当たり具合などに気を付けます。
サンギナリア・カナデンシスに適した生育環境
適した生育環境ですが、半日陰環境が適しています。一日中日光が当たる環境は苦手で、葉が枯れてしまう原因になってしまいます。午前中は日が当たり、午後は明るい日陰となるような場所が良いでしょう。一日中明るい日陰となるような場所でも構いません。直射日光を避けて育てていきましょう。日陰で育てても花付きが悪くなることはありません。
サンギナリア・カナデンシスの夏冬の管理
植物を育てる際に不安になるのが夏冬の管理ですが、サンギナリア・カナデンシスの場合は特に夏に注意が必要です。夏の暑さが苦手ですので、直射日光が当たる環境は避けるか、50%ほど遮光して管理すると良いでしょう。夏から葉が枯れていきますが、長持ちするようにします。また、二重鉢にすることで乾燥を避けられます。育てる鉢とは別にもう一つ鉢を用意して、鉢に鉢を重ねるようにすると良いでしょう。葉が枯れたら休眠期に入ります。
サンギナリア・カナデンシスの育て方②用土・植え付け
サンギナリア・カナデンシスの用土
用土は水はけが良いものが適しています。地植えにする場合は、植え付ける際に掘り上げた土に腐葉土を混ぜて土壌改良しましょう。鉢植えにする場合は一般的に販売されている山野草の土を使うか、鹿沼土を主体にして赤玉土や軽石を混ぜた用土を使用しても構いません。山野草の土を使うのが簡単でおすすめです。
サンギナリア・カナデンシスの植え付け
苗や用土の用意が出来たら植え付けましょう。地植えであれば、植穴を掘って、掘り上げた土に腐葉土を混ぜます。その土を少し穴に戻してから苗を置いて、土で隙間を埋めて、水やりをして完了です。鉢植えの場合は鉢底ネットと鉢底石を敷いて、用土を入れてから苗を置き、隙間に土を入れて水やりをして完了です。この植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しましょう。5号鉢に一つまみ程度で十分です。植え付けの際は地下茎を傷つけないよう注意して下さい。
サンギナリア・カナデンシスの育て方③水やり・肥料
サンギナリア・カナデンシスへの水やり
管理で大切なのが水やりです。乾燥が苦手な植物ですので、水切れには注意しましょう。地植えであれば雨水によって水が供給されますので、乾燥している様子であれば水やりをします。夏は乾燥しやすいので注意して下さい。鉢植えの場合は、表土が乾いたらたっぷり水やりをします。休眠期に入ると水を必要としなくなりますので、乾燥しきらない程度の水分量を維持して下さい。
サンギナリア・カナデンシスへの肥料
肥料は植え付けの際に施す元肥の他に、追肥もすると良いでしょう。肥料を与える時期は3~8月の生育期です。液体肥料であれば10日に1回ほど、2000倍程度に薄めて与えて下さい。夏に入ったら3000倍程度まで薄めて与えると安心です。多くの肥料を必要とするタイプではありませんので、肥料の与えすぎには注意しましょう。
サンギナリア・カナデンシスの育て方④植え替え・増やし方
サンギナリア・カナデンシスの植え替え
地植えをした場合は植え替えせずに育てられますが、鉢植えにした場合は植え替えが必要になります。植え替えは1~2年に1度のペースで行うと良いでしょう。植え替えの適期は8~10月頃で、この時期を超えると根が動き始めてしまいます。植え替えの際は地下茎を無駄に傷つけないように注意して下さい。また、株分けでの増やし方も同時に行えます。
サンギナリア・カナデンシスの増やし方
サンギナリア・カナデンシスの増やし方は、株分けと実生があります。実生よりも株分けの方が簡単ですので、株分けで増やしてみましょう。植え替えの際に株を掘り上げたら、地下茎を切って株分けしていきます。1株に5~6芽はあった方が良いので、細かく株分けしないよう注意して下さい。株分けが出来たら、あとは別の株として育てていきます。
サンギナリア・カナデンシスの育て方⑤手入れ
特別に行わなければならない剪定や手入れといった作業はありませんので、あとは自然に育っていく姿を見守り楽しみましょう。なるべく葉が長持ちするようにして管理し、毎年楽しめるように様子を見ながら育てて下さい。
サンギナリア・カナデンシスの育て方⑥病気・害虫
サンギナリア・カナデンシスの病気
植物を育てる際に怖いのが病気ですが、サンギナリア・カナデンシスは病気にかかりにくいタイプの植物です。初心者の方にとってはとても嬉しい特徴ですので、気軽に育ててみて下さい。ただし、風通しが悪くて多湿になってしまうと根茎が腐るかもしれませんので注意しましょう。また、植え替え等の作業で根を傷付けると調子が悪化しますので、根は丁寧に扱います。
サンギナリア・カナデンシスに付く害虫
一般的な害虫であるアブラムシがつくことがあります。害虫被害が多い植物ではありませんので安心ですが、時折チェックしては被害が無いかあしかめましょう。アブラムシが少数付いていた場合は、テープ等で取ることが出来ます。放っておくと増えていきますので、早めに対処しましょう。薬剤でも対策が出来ます。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

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まとめ
今回の「サンギナリア・カナデンシスとは?特徴や育て方などの基本情報を解説!」はいかがでしたでしょうか?とても変わった形の可愛い植物ですので、気になった方はぜひ育ててみて下さい。水はけの良い土を使って、乾燥に気をつけて育てれば問題ありません。ピンク色の花を咲かせる種類もありますので、育てるのに慣れたら他の種類も見てみましょう。
サンギナリア・カナデンシスが気になる方はこちらもチェック!
今回はサンギナリア・カナデンシスについて解説させて頂きましたが、他にも観葉植物・ガーデニングに関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。

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