はじめに
芝生の庭づくりのコツを紹介
自分の家の庭をつくるとき、人によっていろいろなデザインのガーデニングを思い浮かべるでしょう。できるだけナチュナルな雰囲気を残した庭や四角で綺麗に区切られ管理されたモダンな雰囲気などどのような庭にも多く使われているのが芝生という植物。芝生が好まれる理由や参考になるデザインを見つつ、綺麗な庭の作り方・芝生の植え方や育て方からメンテナンス方法まで紹介していきます。
芝生の庭は人気!その理由は
天然芝生の庭のメリット
天然芝を庭に植えるのにはいろいろな利点があります。ここではその代表的な3つをご紹介します。もちろんこの他にも庭の土はね防止や雑草対策を目的として芝生を植える人もいます。
1.芝生のクッション性
小さなお子さんがいるご家庭では芝生を庭のクッション材として植える人もいるようです。映画やドラマなど芝生の上で寝転がるシーンもよくありますね。そのように芝生は上で横になっても痛くありません。芝生が生えていることで、転倒したとき土から直接受ける衝撃がやわらぐという効果があります。
2.芝生は夏も涼しい
これはあまり知らない人も多いかも知れませんが芝生を植えていると夏の土からの熱の上がり方がやわらぎます。特に日本のように夏が暑い国では天然芝との相性はとても良いといえますね。
3.緑の芝生は見た目も良い
クッション性や地熱を抑えるだけでなく、青々とした芝生は見た目が良いというのが何といってもよいところ。これを目的に植える人がほとんどを締めるといっても過言ではありません。でも、放置しておけば芝生の間にも雑草が生えてきて少しずつ枯れなども目立ってきます。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ1.デザイン
芝生の庭の作り方の参考デザイン
植え方や育て方の前に、素敵な芝生の庭デザインを3つご紹介しましょう。芝生の庭といっても具体的にどんな庭にしたいのかまだ決まっていない人は参考になるはずです。
天然芝の庭デザイン1.
庭の一面に張られた綺麗にカットされた芝生。通路は石レンガで組まれ芝生エリアときっちり分けられています。バランスよく配置された樹木やガーデニングライトで夜もライトアップされ、綺麗に整えられしっかり管理された庭という印象を受けます。植物の種類が少ないのでそれほど手間も掛からず美しさが保てるでしょう。
天然芝の庭デザイン2.
一面の芝生ではなく、他の植物エリアと分けた庭造りです。東屋の周りは見渡せるようにわざと芝生で見通しが良くしてあります。庭に高低をつけたい人はこのような芝生や他の樹木の使い方がお手本となるでしょう。
天然芝の庭デザイン3.
芝生が活躍するのは何も広い庭ばかりとは限りません。狭いスペースでも芝生の部分と砂利の部分に分けてデザインすることで、とても綺麗な庭を作ることができます。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ2.メンテ
芝生の通常メンテナンスの流れ
作りたい芝生の庭のイメージが固まったら、実際に庭づくりを始める前に天然の芝生がどのような手入れを必要とするのか、その大まかな流れを知り天然芝にするか人工芝にするか決めるとよいでしょう。天然芝のメンテナンスは以下のようなものになります。
芝生の通常メンテナンス1.芝刈り
植えた芝はそのままおいておくと成長してきます。芝生の庭といえば芝刈りは大切なメンテナンス。芝の成長期である春から秋におこない月に1度から成長の早いときは2週に1度くらいの頻度でおこなうのが一般的。芝刈りは綺麗に揃えるだけでなく、芝の成長を促す効果もあります。
芝生の通常メンテナンス2.水やり
芝生も種類によって水やりの頻度が変わってきます。水やり不要な人工芝から比較的水やりの手間がかからない日本芝。毎日水やりが必要な西洋芝などいろいろです。気になる方は植え付ける芝生を選ぶ際にこの水やり頻度もチェックしてください。手軽に水やりをするための散水機もあるのでそれに頼っても良いでしょう。
芝生の通常メンテナンス3.除草
芝生の雑草は少なく生え始めであれば手で抜くのが一番良いですが、夏場の成長が早い時期など気づくともうたくさん生えていて間に合わないことも。そんなときは除草剤を使うのがおすすめです。芝生の種類別に除草剤がありますので買う際は気をつけてください。
芝生の通常メンテナンス4.肥料
肥料を与えることで芝の緑がクッキリと美しく、隙間なく生え揃います。これも芝の種類によって与える時期や頻度が変わってきます。日本芝は春から夏までの間に、西洋芝は月1くらいの頻度で春と秋にあげてください。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ3.植え方
芝生の植え方1.時期
芝生は多くが四角くシート状になったものを買ってきて植え付ける方法がとられます。もうある程度成長していますので、いかに庭に早く根付くかが大切。時期は暑すぎず寒すぎず、植物の成長する時期が良いです。
芝生の植え方2.整地
芝生シートを植える前にはまず整地をおこないます。せっかくの芝生ですから平らにきれいに植えたいですよね。植え付ける場所はしっかり除草をし、必要ならば除草シートなどを下にしいて雑草対策をしてから平にし、芝用の土を薄く敷きます。
芝生の植え方3.おすすめの貼り方
芝生用の土を均一に敷いたらいよいよ植え付け(芝貼り)していきますが、この貼り方は目的に応じてたくさんの方法があります。ここでは一般的なスピーディーにおこなう方法・お金があればおすすめの早く綺麗に揃う方法を紹介します。
一般的な目地張り・早いベタ貼り
一般的な芝生の貼り方は目地張りという方法でおこなわれます。これはシートどうしの間を少しあけて成長することできれいな芝生の庭ができあがるもの。初期費用がかからずおすすめ。お金に余裕があるならベタ貼りという隙間なく貼っていく方法で、これならすぐに綺麗な芝の庭ができあがりますが目地張りの1.5-2倍くらいお金がかかります。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ4.育て方
育て方1.刈り込み
刈り込みの高さは好みにもよりますが、一般的に短いもので3センチほどできるだけ手入れにかける時間を減らしたいなら5センチを目安にします。その倍の長さくらいになったときが刈り込み時というわけですので5センチにした方が手入れする頻度が少ないというわけです。芝刈り機やバリカンを使って刈り込みましょう。
育て方2.サッチング
芝の成長が早い時期は芝刈りの回数も多くなり、刈った芝が間に入ってサッチとなります。芝の根元にたまったサッチを、くまでのような形をしたレーキという道具を使ってかき出し株元に風が通るようにしてあげるのがサッチングという手入れです。これで株がリフレッシュして元気になるでしょう。
育て方3.目土入れ
サッチング作業をした後にセットで行われることが多いのが目土入れというお世話。これは芝の成長点に土をかぶせてランナーを伸ばすのを手伝ってあげるために必要なこと。サッチがたまっているところには絶対に目土入れはせず、サッチングした後のクリアな株元におこなうようにしてください。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ5.人工芝
天然芝と人工芝どちらが良いか
ここからは芝の種類や選び方についてお話していきましょう。まずは天然芝に対する人工芝のチョイスから。ご存知のとおり人工芝は本物の植物ではないので手入れが比較的簡単な反面、物ですので寿命がありいつかはすべて剥がして破棄・交換しなければいけなくなるという心配もあります。
庭デザインなどに合わせて芝生を選ぶ
マンションのベランダなどの水たまり防止によく使われる人工芝。庭でゴルフの練習をされる方なら天然芝は手入れが大変。人工芝の方が向いているでしょう。このようにどこに貼るのか、その上で何をするのかなど考えると人工芝と天然芝どちらが良いか見えてきます。ちなみに庭でバーベキューをしたい人は人工芝は溶けてしまうので天然芝にするか、火を炊く場所を専用に作っておきましょう。
天然芝と人工芝の比較はこちらも参考に
そのほか、値段や寿命などのメリット・デメリットはこちらで詳しくご紹介しています。人工芝にご興味がある方はこちらも是非。
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綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ6.芝の種類
天然芝の種類1.日本芝
ここまでも手入れの方法で何度が言及してきましたが、天然芝もいくつか種類があり方法がかわります。名前を聞いたことがある人も多い、日本で人気が高い高麗芝は日本芝と呼ばれる種類です。その他姫高麗芝や野芝などという日本芝の種類もあります。どれも暑さに強いのが日本芝の特徴です。
天然芝の種類2.西洋芝
それに対して海外産の芝は西洋芝と呼ばれています。冬になると枯れてしまう日本芝に対して寒い時期でも青々としている品種があるのが西洋芝のよいところ。西洋芝にも暑さに強いものと寒くても平気なものがあるので、冬にグリーンの芝が欲しいときは寒地型と書かれたものを選んでください。代表的な品種はベントグラスやブルーグラスです。
綺麗な芝生の庭づくり!作り方や手入れ7.季節
芝生は季節にあった手入れを
芝だけでなく植物には成長する時期、花や種をつけて増える時期、休む時期と大きく分けて3つあります。そしてそれはほとんどが気温や日照時間によって植物自身が感知しアクションを起こします。気温や日照時間の差といえば日本では季節の違いによって大きく違いますね。それぞれの季節のお世話をご紹介します。
春の芝生の庭のメンテナンス
春の芝生の庭で気をつけるのは雑草対処のメンテナンス。植物が元気に成長しているようなら除草剤をまいても大丈夫です。まだあまり元気がないようなら手で草むしりしてください。
夏の芝生の庭のメンテナンス
夏は非常に成長が著しい季節。刈り込み作業がメインとなります。また雨が降らない日が続くようであれば水やりも毎日おこないましょう。夏は害虫も元気な時期。芝を健康に丈夫に保つために、適宜肥料を与えつつ育ててください。
秋の芝生の庭のメンテナンス
夏は除草剤が使用できませんが、気温が下がってくると使えるようになるので除草剤を散布する時期となります。まだまだ芝の成長も著しいので、刈り込みも忘れずに行います。
冬の芝生の庭のメンテナンス
芝の種類によっては冬は茶色く枯れたようになり雑草が目立ちます。取り残しの雑草を一掃するチャンスです。水やりなどは不要ですので、ときどき雑草取りをするくらいが冬のお世話となるでしょう。
まとめ
芝生の植え方育て方を知り綺麗な庭づくりを
素敵な芝生の庭デザインの紹介や育て方などを見てきましたがいかがでしたか?ひとくちに芝といってもいろいろな種類がありますので、自分のニーズに合わせたものを選ぶことが必要です。購入するときに暖地型か寒地型か、日本芝か西洋芝かしっかりチェックしてください。
芝の植え方育て方が気になる方はこちらもチェック
そのほか、芝生の庭づくりに必要な情報はこちらでも解説しています。合わせてご覧いただければ幸いです。
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