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観光英語検定とは?その試験内容や資格の価値について解説!何に役立つ?

皆さんは観光英語検定をご存じですか?20年以上前からあるのですが、最近になって、外国人観光客が急増し旅行業や観光業から注目されるようになり資格の評価、価値が高まっています。この観光英語検定について試験の内容、日程、試験会場の場所など詳しくご紹介します。
2020年8月27日
aakm.yamada
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観光英語検定試験問題と解説2級

観光英語検定とは?

Photo byDerks24

観光英語検定は英検やTOEICなどのように英語力を検定する試験の1種です。英検は総合的な英語力を検定し、TOEICはビジネスにおける英語力に重点が置かれますが、観光英語検定は旅行や、観光の分野で必要とされる英語力を検定するのです。民間団体の全国語学ビジネス観光教育協会が主催する検定試験ですが文科省も後援しています。(当記事は2019年10月8日時点の情報をもとに作成されております。)

全国語学ビジネス観光教育協会とは?

観光英語検定試験を主催する全国語学ビジネス観光教育協会とはどのような団体なのでしょう。この団体は語学、ビジネス、観光などの専門学校の団体で、現在、全国で30の専門学校が加盟しています。この団体では観光英語検定のほかにも全国専門学校を対象に英語スピーチコンテストを実施しています。詳しくは下記HPを参照ください。

全国語学ビジネス観光教育協会

観光英語検定を受ける人は?

観光英語検定を受ける人は何かに役立つから受けるのですが、一体どんな人たちでしょう。日本人が外国へ旅行する場合に、空港や飛行機の中、外国のホテルや観光地でのコミュニケーションに困らないようにしたい、という人もいるかもしれません。海外からの訪日観光客を対象にした観光業や旅行業での仕事を希望している人もいるでしょう。また日本人観光客を外国に案内する立場の旅行業関係者や添乗員、あるいは訪日外国人を受け入れるホテル関係者や観光業、旅行業の関係者などの現役者の中にも自分のスキルアップのために資格取得を目指して頑張っている人がいると思われます。

観光英語検定の資格の価値

観光英語検定試験は平成元年に始まり、すでに30年近い歴史を持っていますが、最近になって観光業などから注目されるようになりました。その背景には、日本人の外国旅行客が経済の成長とともに増加していること、訪日観光客がこの数年LCCの発展も追い風となって急増していること、があります。旅行業、観光業では観光英語検定試験の価値を評価して有資格者を即戦力として大いに期待しています。将来旅行業や観光業に就職を考えている人には取得しておく価値のある資格といえます。

2020年を控え、学校でも観光英語の講座が

最近は観光英語検定を受験する人が急増していて、これまでの延べ受験者数は20万人以上といわれています。さらに、2020年に開かれる、東京オリンピックを控えて観光英語の価値が再評価されて有資格者の需要が高まってきた結果、最近では専門学校や大学などでも観光英語の授業や講座が行われるようになっています。観光英語検定試験は今注目されている資格試験の1つなのです。

観光英語検定試験の概要

観光英語検定の試験は1級、2級、3級に分かれて行われます。いずれも筆記試験とリスニング試験の両方で評価されます。出題の内容はどちらの試験も旅行や観光に関係した事柄にしぼられていて、空港、機内、ホテル、観光、買い物などで使われる英語での会話が中心になっています。なお、純粋の英語力のほかに、日本、あるいは外国の観光に伴う場所、文化、歴史などの知識を問う問題も出ます。
次の項からは観光英語検定試験の詳細を項目ごとに紹介していきます。

観光英語検定1級~3級のレベル

観光英語検定試験は1級~3級の3種類に分かれていますが、それぞれにどの程度のレベルが要求されるのか、できるだけ具体的に説明します。また、TOEIC検定試験の点数ではどの程度のレベルに相当するかも付記しました。

3級のレベル


3級は3000語程度の単語を知っていて、高校生程度の英語力(文法や構文など)があること。海外旅行では仲間と一緒に英語を使って行動でき、国内では外国人に道案内が英語でできるレベル。TOEICレベルで評価すると220-470程度に相当します。

2級のレベル

2級は5000語程度の単語を知っていて、高校終了程度の英語力があること。海外旅行では単独で乗り物やホテルの予約ができて、買い物や観光でも英語で対応できること。国内では外国人観光客に名所の場所などの説明ができること。TOEICレベルでの評価では470-600程度。

1級のレベル

1級は8000語程度の単語を知っていて、専修学校終了程度の英語力があること。海外では、英語圏の地域において日本人客の観光ガイド業務ができ、多少の問題が起きても英語で対処できること。国内では外国人客に対して観光地での英語での通訳ガイドができることが求められます。レベルが高く合格するのが難しい、価値のある資格です。TOEICレベルでの評価では600-860程度。

観光英語検定試験の内容

まず試験の出題形式と時間配分について説明しますと、1級~3級ともに1時間の筆記試験とこれに引き続く30分間のリスニング試験となっています。出題される問題の範囲としては、基本的に次のようになっています。以下に級ごとに説明します。

3級の試験内容

3級では観光や旅行で必要となる初歩的な英語力、及び日常英会話力が試されます。具体的な範囲を挙げると、曜日や時刻、数字に関すること、英語の掲示やパンフレットの理解、および地名、観光名所、日本のお祭り&民芸品、日常の挨拶言葉などの知識。

2級の試験内容

2級では観光や 旅行で必要となる基本的な英語力、および日常英会話力が試されます。具体的には、各種の予約に関すること、ホテルに関すること、出入国手続きに関することの理解。機内放送や食事、通貨、交通機関の知識など。

1級の試験内容

1級では観光、旅行業で必要な実務的な英語力が求められます。具体的には、航空券の予約や、空港、ホテル、レストランなどでの対応。各種予約の変更やキャンセル、病気やケガなどの場合の対応。手紙、申込書、FAXなどの内容の理解や作成。旅行業、観光業で使われる用語や場所などを意味する略号の知識なども含まれます。

具体的な試験内容

全ての問題が4択制

具体的にどのような形での設問が出るのか、目安として知っておくと良いでしょう。2級の試験問題を例にその設問項目のみ挙げておきます。筆記問題が50問、リスニングが40問の、合計90問です。そして非常に特徴的なのは、リスニングも含めて問題は全て4つの答えから1つを選ぶ4択制であることです。

筆記試験

筆記試験では、語彙問題10問、会話空所補充10問、文章の適語補充5問、写真付き広告を見ての内容理解度を見る問題15問、日本と世界の地理を中心にした知識問題10問です。


リスニング試験

リスニング試験では、絵や写真を見せてその内容に適する英文を選ぶ問題が10問で、英語の会話、モノローグ、質問などを聞かせ、それに関連した質問をして、最適な回答を選ぶ問題が30問です。

観光英語検定試験の日程、受験料、願書

観光英語検定試験は年に2回、6月の下旬と10月の下旬に行われています。2019年の10月の分について詳しく日程関係をご紹介しておきます。願書の受付期間は2019年7月1日(月)~9月30日(月)です。試験実施日は10月27日(日)で1,2,3級のすべてが同じ場所で行われます。3級から順に時間をずらせて行われます。3級と2級、2級と1級の組み合わせで、併願して受験することができるように配慮されています。

受験料と願書の取り寄せ

受験料は3級が3,800円、2級が4,800円、1級が10,000円となっています。また、観光英語検定の問い合わせや願書の請求は下記リンクより可能です。

観光英語検定試験願書請求

観光英語検定試験の会場と試験スケジュール

2019年10月27日の観光英語検定試験は全国主要都市に設けられた会場で行われます。具体的な会場の場所を紹介しますと、北の方から、札幌、仙台、郡山、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、福岡、熊本、沖縄などなど全部で18か所の場所に試験会場が設けられます。詳しくは全国語学ビジネス観光教育協会の下記のHPを参照ください。

第41回観光英語検定試験会場など

試験のスケジュール

試験当日の試験科目とスケジュールはすべての場所の会場で次のようになっています。
3級筆記試験は10:00~11:00、3級リスニング試験は11:00~11:30
2級筆記試験は12:40~13:40、2級リスニング試験は13:40~14:10
1級筆記試験は15:00~16:00、1級リスニング試験は16:30~17:00

観光英語検定試験の結果発表

観光英語検定試験の結果発表は、毎年6月下旬に行われた試験の結果は8月中旬に、10月下旬に行われた試験結果は12月中旬に発表されます。一般受験者には本人に直接結果が送付され、学校・団体受験者には各団体に一括して結果が送付されます。合格者には資格を示す合格証(カード)が送付されます。

合格ラインと合格率

2019年6月に行われた検定試験の合格率と合格基準が発表されていますのでご紹介しておきます。2級と3級の分のみです。

合格率

3級受験者数は全会場で839名で合格者は430名、合格率は51.3%です。
2級受験者数は全会場で657名で合格率は360名、合格率は54.8%です。


合格基準

3級合格基準は、筆記試験50点満点中26点以上で且つリスニング試験40点満点中20点以上の評価であること。
2級合格基準は、筆記試験50点満点中30点以上で且つリスニング試験40点満点中20点以上の評価であること。

2016年10月の合格率

なお、2019年6月試験分では 1級の合格率が未公表ですので、2016年10月の分で1級の合格率も含めて結果をご紹介しておきます。
3級の受験者数は1686人で合格者数が915人(合格率は54.3%)。2級の受験者数は807人で合格者数が438人(同54.3%)。1級の受験者数が89人なのに対して合格者数は4人(同4.5%)でした。1級の合格者は各回ともに極めて少ないようです。

観光英語検定受験の為の勉強法

観光英語検定の筆記試験の出題ジャンルや、リスニング試験の様子などは他の英語資格試験とは異なります。したがって、受験のための勉強をするうえで、実際に行われた観光英語検定試験の内容を知ることが不可欠です。実際の過去の試験問題に解答と解説を加えた解説書が発行されています。この本を読んで繰り返し、問題を解いてみるのが、効果的な勉強法になります。「観光英語検定試験問題と解説」の3級と2級が発行されています。2級用を下に紹介しておきます。

観光英語検定試験問題と解説2級

毎回の観光英語検定試験ごとの解説書

上で紹介した書籍のほかにも、試験問題に解答と解説を加えた公式の解説書が平成30年10月実施の第39回まで各回の分が「観光英語検定試験*級解説書」の名前で1,2,3級ごとに全国語学ビジネス観光教育協会から発行されています。これについては下のリンクから申し込みできます。

「観光英語検定試験*級解説書」の申し込み

おわりに

ここまで観光英語検定の記事をお読みいただきありがとうございます。いかがでしたか?
最近になって、この資格の価値が見直されて、専門学校や大学でも観光英語の講座が行われるようになっています。今後皆さんも海外旅行へ出かける回数はますます増えていくことでしょう。旅行業や観光業への就職とは無関係に観光英語検定の2級程度に挑戦してみてはいかがでしょう。

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