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タランチュラとは?毒蜘蛛の生態や飼育、食べる方法まで詳しく解説!

タランチュラとはどのような蜘蛛かご存知でしょうか?大きさがあり、見た目が恐ろしい毒蜘蛛というイメージが強いのですが、実はペットとして育てられることが多く、食用にもされている蜘蛛です。今回はそんなタランチュラの生態や飼育方法、食べ方などを解説します!
更新: 2021年2月17日
T・S
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タランチュラとはどんな蜘蛛?

タランチュラと言えば、噛まれると死ぬかもしれない危険な毒蜘蛛とイメージする方が多いのではないでしょうか?確かに毒は持っているのですが、実は人間がすぐに死んでしまうような危険な毒は持っておらず、ペットとして日本でも沢山育てられている蜘蛛なのです。

また、飼育出来るだけじゃなく、食用にされることも多いのがポイント。今回はそんなタランチュラの生態や飼育方法、食べ方などを解説します!

タランチュラの特徴①

タランチュラとは?

タランチュラとは、一般的にはクモ目オオツチグモ科のクモを指します。この科のクモは、北アメリカや南アメリカ、アジア、地中海、アフリカやオーストラリアなど、世界中の暖かい地域に分布していますので、実はタランチュラは色々な場所で見られるのです。

特徴は画像のように、ボリュームのある大きさと、全身に生えているふさふさとした毛です。毛だらけのクモは強いインパクトがあり、恐ろしいイメージを持たれています。

タランチュラの大きさ

大きさは種類によって違いがありますが、世界最大のクモでもあるルブロンオオツチグモの大きさは、体の部分だけで13㎝もあります。そこから脚を伸ばしますので、脚を広げた際の大きさは20㎝を超えます。

大きさがありますのでかなり怖く感じますが、実は温厚で臆病な性格をしている為、刺激しない限りは攻撃してくることもありません。大きさの割に危険性の少ない蜘蛛なのです。ただし、噛まれれば痛いので気を付けましょう。

タランチュラの特徴②

タランチュラの名前の由来

タランチュラという名称ですが、これはヨーロッパの伝説に関係しています。イタリアの港町であるタラントには毒グモがいて、噛まれるとタランティズムという病にかかり、その病を治すにはタランテラという踊りを踊ればいいという伝承がありました。

この伝承が知れ渡り、次第に大きな蜘蛛がタランチュラと呼ばれるようになっていったのです。最初は他のクモも同じように呼ばれることがありましたが、現在はオオツチグモ科のクモが主です。

タランチュラの餌は?

恐ろしい見た目と大きさのクモなので、どんなものを食べているかも気になるところです。特定のものを食べている訳ではなく、かなり雑食な生き物で、何でも食べます。

カエルや小さなネズミ、小さな鳥や哺乳類も食べることがあります。大きな生き物を食べることは多くはなく、トカゲやカエル、コオロギなどのような小さな生き物を主な餌としています。

タランチュラの特徴③

タランチュラの寿命は?

大きさがありますので、相応に寿命も長めとなっています。種類にもよりますが、メス個体は10年以上生きることが多く、20年以上生きることもあります。対して、オス個体は寿命が短く、平均して3年程度の寿命となります。

寿命が短いので、ペットとして飼育する際はメスの人気が高くなっています。また、オスはメスとの交尾を終えるとメスに食べられることがよくあります。

タランチュラは絶滅危惧種?

タランチュラがペットとして飼育されるようになると、生息地では乱獲されて個体数が激減してしまい、絶滅のおそれがある種類が増えてしまいました。数が減ってしまったので価格も上がったのですが、繫殖させることが出来たため、現在は流通価格も落ち着いてきています。

日本の家にタランチュラのような蜘蛛がいた場合

実は日本でも、かつてタランチュラと呼ばれることがあったクモが生息しています。それが、画像のアシダカグモです。こちらも大きさがあり、体はオオツチグモと比べれば太くはありませんが、迫力があります。

家の中のゴキブリを食べてくれる為、益虫とされていますが、見た目が怖いので苦手な方も沢山います。アシダカグモについては下記記事で詳しく解説していますので、気になる方は是非見てみて下さい。

タランチュラの種類

タランチュラの種類①ツリースパイダー

タランチュラは大きく4種類に分けられます。1つ目の種類がツリースパイダーで、名前の通り、木の上に住むのが特徴。また、動きが素早く、色が美しいものが多いのもポイントです。

基本的には凶暴で動きが速いものが多いのですが、中には育てやすい種類や、とても大きな種類、美しい種類など色々なものがありますので、気になる方はチェックしてみて下さい。


タランチュラの種類②バードイーター

こちらは南北アメリカに生息する種類で、地表に住むタイプです。色々な種類がありますが、他の種と比べて大人しい種類が多いのが特徴。

また、ペットとして最も人気がある種でもあり、よく流通している代表的な種類もバードイーターが多いです。また、世界で最も大きさのあるものもいます。危険を感じた際、腹部にある毛を足で飛ばして攻撃することがあるのもポイントです。

タランチュラの種類③バブーンスパイダー

こちらはアフリカに生息する種類で、猿の手のように見えたことから、英語でヒヒという意味があるバブーンと付けられたとされています。地中に住んでいるタイプであり、色も少し地味なものが多いのが特徴。

また、成長が遅いので、立派なサイズになるのに10年ほどかかるので、育てる時は長い目で見る必要があります。そして、性格は凶暴でよく威嚇をします。

タランチュラの種類④アースタイガー

こちらはアジア圏に生息するタイプで、地中のものも、木の上に住むものもいます。他の種よりも凶暴で、毒性も強いのが大きな特徴。

しかし、ペットとしてもよく育てられており、画像のコバルトブルータランチュラは美しく人気があります。性格が凶暴とはいえ、飼育出来ない訳ではありませんので、気になる方はチェックしてみて下さい。

タランチュラの危険性

タランチュラは種類によっては毛が危険

毒で攻撃するイメージが強いかもしれませんが、実は毛にも注意が必要です。種類によりますが、中には腹部にある毛(刺激毛)を使って攻撃してくる種類がいるのです。

その毛を足で蹴ることで飛ばしてくるのですが、毛が皮膚に付くと炎症を起こす可能性があります。しかし、攻撃は自己防衛の為に行いますので、育てている時にずっと警戒しなければいけない訳ではありません。刺激しないようにしましょう。

タランチュラの毒は危険?

一番怖いのが、毒による攻撃かもしれません。しかし、実はタランチュラの毒は私たち人間にとって、そう強い毒ではないのです。

危険な毒蜘蛛という噂が広がってしまいましたが、人が死に至ったケースは無いとされており、血清も作られておらず、大抵は噛まれても皮膚が炎症を起こす程度で終わります。ただし、アナフィラキシー・ショックで重症に至る可能性はありますので、噛まれないに越したことはありません。

タランチュラは食用になる

タランチュラは食用蜘蛛

危険な毒蜘蛛だとされてきた生き物が、食用になると聞いて驚く方は多いのではないでしょうか。日本は虫を食用にすることがあまりありませんので違和感を感じるかもしれませんが、実は外国ではタランチュラがよく食用にされています。

体が大きくて身が多いので食べやすく、実は味も悪くないのです。上記の動画ではサバイバル生活中に見つけて焼いて食べていますが、味付け無しでも食べられています。家庭では素揚げにするのが最も手っ取り早いでしょう。

タランチュラ揚げが通販出来る

日本に分布はしていませんので、野生のものを捕まえて食用にすることは叶いませんが、ペットとして育てたものを食用にするか、食用に加工されたものを食べることは出来ます。

画像のTAKEOの製品が有名で、このメーカーからは様々な生き物が食用として加工、販売されています。十分に加熱され、毛が刺さることもなく、袋をあけてそのまま食べられるようになっているのがポイント。袋のものは約2000円ほどで購入出来ます。

タランチュラの味は?

虫を食べたことが無い方が心配なのは、やはり味です。しかし、虫は実はエビやカニなどの甲殻類に近い生き物とされており、味もかなり似ているので、いざ食用として食べてみると、抵抗が無くなる方も沢山います。

見た目はかなりキツイのですが、カニを食べているようだと評する方もいます。日本でも調理して出しているお店もありますので、探して食べに行ってみるのも良いでしょう。

タランチュラのコンクールがある

タランチュラのコンクールに約30000匹が参加

犬や猫といったペットのコンクールがあるように、タランチュラにもコンクールがあります。あまり日本では知られていませんが、英国タランチュラ協会では毎年コンクールが開かれており、約30000匹もの個体が参加して、素晴らしい個体を決めています。

来場者も約1200人となっており、その盛況ぶりがよく分かります。犬のような違いは無いと思われがちですが、実は個体差がしっかりありますので見応えがあります。

日本タランチュラ協会もある


英国に教会があるように、日本にも「日本タランチュラ協会」があります。こちらは1996年に日本で設立された親睦団体で、事務局は岡山にあります。しかし、現在はホームページが見れない状況となっており、また存在もあまり知られていません。今でも上記ツイートのように、時折語られています。

タランチュラは育てられる?

タランチュラは絶食にも耐えられるペット

日本でもペットとして育てている方がいることは知っていても、育てやすいイメージは無いかもしれません。しかし、実はあまり手のかからないペットであり、特別な申請や許可も必要ないので、誰でも育てることが出来ます。

餌やりの頻度も週1・2回で、水と暖かさだけ維持してあげれば、しばらく旅行に行っても問題ありません。過去には餌無しで30カ月生存した例もあるほどです。また、普段の動きは遅いので、扱いにも困りません。

タランチュラはどこで買える?

いざ育ててみようと思っても、ペットショップで見たことがある方は少ないかもしれません。普通のペットショップで扱うことは少なく、爬虫類をメインに扱っているような専門的なペットショップに行くと扱っている可能性があります。

もしお近くにお店が無い場合は、ネットショップを利用すると良いでしょう。値段は安い種類なら数千円程度で購入出来ますが、中には高額なものもあります。画像のようなベビー個体から育てていくと楽しめるでしょう。

タランチュラはかわいい?

タランチュラは動きがかわいい

毛だらけで大きく、危険な雰囲気があるタランチュラですが、実はかわいいという声が多く、育ててみたいと考えている方は沢山います。上記はそのかわいいところを4コマ漫画で紹介しているのですが、動きが遅くてかわいいのがよく分かります。のそのそとした動きと、分離した足の動きがとても特徴的で、見慣れてくるとかわいい生き物です。

ふさふさがかわいいタランチュラ

大きくて毛深い姿が怖い、苦手と感じる方も多いかもしれませんが、この毛深さもかわいいとされる理由の一つです。毛がふさふさとしていて、まるでぬいぐるみのようなかわいい雰囲気に感じてしまうのかもしれません。

これでずっと素早く動いていればかわいいと評価されることは無かったのかもしれませんが、スローな動きであまり怖くない為、かわいいという評価を得た様子です。

タランチュラのハンドリング

タランチュラはハンドリング出来る?

育てるならやはりハンドリングしてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ハンドリングとは上記の動画のように、手や腕に乗せて一緒に遊ぶ行為を指します。

動画のように、特に刺激しなければ、また性格が穏やかであればハンドリングしても問題無い場合が多いです。ただし、基本的にハンドリングはクモにとってストレスであり、また危険性もあります。ハンドリングしない方が良いことは覚えておいた方が良いでしょう。

ハンドリング時に落とさないよう注意

こちらの動画でもハンドリングしている様子が紹介されています。このように、慣れていればあまり問題ないのですが、もし落としてしまったら死んでしまう可能性あります。実は繊細な生き物で、少し高いところから落ちただけで致命傷になるかもしれないのです。

ケースからケースへと移動させる時も、出来れば手ではなく、入れ物に入れて移動させた方が良いでしょう。動画後半では威嚇している姿も見られますので、このような状態になったら近づかないようにしましょう。

タランチュラの飼育方法①用意するもの

用意するもの①ケースと床材

まずはケースと床材を用意しましょう。育てる種類の大きさにもよりますが、大体30センチほどのプラケースで育てられます。大きな種類を育てる場合は体の大きさの3倍程度をケースサイズの目安にしましょう。

床材にはヤシガラと腐葉土を混ぜたもの、もしくはヤシガラピートモスがおすすめです。ホームセンターや100均などで手に入りますので、見に行ってみましょう。

用意するもの②餌

育て始めたら餌が必要になります。人工飼料は食べませんので、昆虫や小さなマウスをペットショップで購入してきて与えましょう。一般的なのはコオロギや餌用のゴキブリ、小さなマウスです。

生きた餌じゃなくても構いませんので、ペットショップで画像のような状態で販売されているものを買うと手軽で良いでしょう。また、コオロギなどは自宅で繫殖させることも出来ますので、コストパフォーマンスを上げられます。

用意するもの③水

意外かもしれませんが、実はクモは水を飲みます。特にタランチュラは体が大きい分、水も沢山飲みますので、水のみ場は必ず設置しましょう。

上記の動画では体が入ってしまうほど深い水入れを使っていますが、ここまで深い必要はなく、浅い水入れで構いません。また、体がかなり小さい間は水入れじゃなく、土を濡らしておくだけでも大丈夫です。その場合は土から水分を補給してくれます。


用意するもの④パネルヒーター

暖かい地域で生きている生き物ですので、寒さが苦手です。夏は問題ありませんが、冬はパネルヒーターで温めてあげましょう。適温は25~28度ですので、冬でも一日中エアコンをつけていて、Tシャツで過ごせるようならヒーター無しでも冬を越せます。その場合も、念のためパネルヒーターを用意しておくと安心です。

タランチュラの飼育方法②管理

餌やり

餌やりは週に2回、様子を見ながら食べ残しがないように与えましょう。個体の大きさや状態によって与える量が変わってきますので、与えながら量を見極めて下さい。成体であれば週に1回で済むことも多いです。また、脱皮前になると数か月餌を食べなくなることがありますので、餌を入れても食べないようであればケースから出してしまいましょう。

ケース内の掃除

種類にもよりますが、大体月に1回ほど脱皮をします。特にベビー個体は頻度が多く、大きくなるにつれて間隔が長くなります。この脱皮の皮を放置するとダニが発生しますので、取り除いて、ついでに掃除してあげると良いでしょう。

とはいえ、クモはあまり排泄物がありませんので、神経質になりすぎる必要はありません。違うケースに移してから床材を取り替えて、戻してあげましょう。

タランチュラの飼育方法③注意点

種類によって環境の好みがあるので注意

タランチュラと一言で言っても、その種類によって適した環境条件が違います。色々な国に合ったものがいますので、好む状況に近づけてあげましょう。温度と湿度が大切で、高すぎても低すぎても悪影響が出ます。育てる前にその種類について調べて、良い環境を作ってあげられるようにして下さい。

逃げ出さないように注意

育てる際に注意しなければならないのが、脱走です。ハンドリング時の脱走や、ケースがあいていて脱走してしまうケースが考えられます。

一般的には危険な毒蜘蛛と考えられていますので、もし脱走して外に出てしまい、人に見つかればパニックになる恐れがあります。そうなるとタランチュラの飼育に対して新しい規制がかかってしまうことも考えられますので、脱走には注意しましょう。

まとめ

今回の「タランチュラとは?毒蜘蛛の生態や飼育、食べる方法まで詳しく解説!」はいかがでしたでしょうか?

特徴や飼育方法、かわいいポイント、ハンドリングについてを詳しく解説させて頂きましたが、すぐにでも育ててみたくなった方も多いのではないでしょうか。慣れてきたらハンドリングも出来ますが、基本的になつくことはありませんので、あまり触れずに、適度な距離感で育てていきましょう!

タランチュラが気になる方はこちらもチェック!

今回はタランチュラについて解説させて頂きましたが、他にも生き物に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。