はじめに
冬に食べたい旬のデザート果物は
冬といえばクリスマスケーキにはイチゴ・こたつにはみかんといわれるくらい意外と果物と縁がある季節です。種類は少ないですが個性的な美味しい作物がたくさん実るこの季節。中にはまさかこれが冬に収穫できるなんてと驚くようなフルーツも混じっています。食後のデザートに食べたい旬の美味しい果物を月ごとにご紹介しましょう。
冬が旬の定番果物の種類といえば・11月①
果物と野菜のライン分けにはいろいろと諸説ありますが、農林省では多年生の木になるものが果実(果物)であるとしています。消費者の立場からするとちょっと納得いかないという点が多く、〇〇は果物か野菜かでよく意見が分かれるところとなっているでしょう。まずはそんな中のひとつのご紹介から。
冬11月が収穫時期のフルーツ1.栗
栗は木の実ではないのか?という疑問を持たれるでしょうが、木になる果実は果物ですので栗も立派な果物といえます。天然の栗の木があるならイガが茶色くなって落ちてきたころが食べごろ。まるまると太った茶色い実は栗ご飯にしても美味しい季節の果物です。
茹でたり焼いたりケーキにしたり美味しい果物
栗は果物ですからご飯だけでなくデザートとしても活用したいもの。栗をペースト状にして砂糖とまぜたクリームをのせたモンブランケーキは、女性やお子さんだけでなく男性ファンも多い定番のケーキです。その他デザートとはいいにくいけれど、栗きんとんにしておせち料理に入れたりと冬を代表する味覚のひとつとなっています。
11月の栗の品種と産地
栗の有名な品種といえば丹波栗という名前を聞いたことがある方も多いでしょう。この丹波栗の産地は京都の丹波地方。しかし丹波栗というのは本当の品種名ではなく丹波地方の栗という大雑把な意味。正確には「銀寄」という名前です。
冬が旬の定番果物の種類といえば・11月②
冬11月が収穫時期のフルーツ2.柿
柿は日本の昔話にも登場する古くから身近にある果物のひとつです。熟すと甘い甘柿といつまでたっても渋くてそのままでは食べられない渋柿があるけれど、実は柿が甘いのはこの渋い成分タンニンのおかげ。ですからタンニンが多い渋柿の方が加工すると甘くなったりします。
渋柿の美味しい食べ方干し柿
11月は秋から冬の季節の変わり目。このころ旬を迎える果物・柿の美味しい食べ方に干し柿があります。美味しい時期も伸び、干すだけでトローッとした中身の食感に変わるお手軽なデザートとして自宅で作る方も多いでしょう。干し柿の栄養や作り方は以下でもご確認ください。
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11月の柿の品種と産地
柿の出荷量の約8割を締めている品種が富有柿と呼ばれる平たい形をしたもの。シャクシャクとした歯ざわりがここちよい甘さと硬さを味わえるものです。富有柿の産地として有名なのが和歌山県。次いで奈良県・福岡県と続きます。
冬が旬の定番果物の種類といえば・12月③
冬12月が収穫時期のフルーツ1.イチゴ
赤くて可愛い三角形の果実はケーキやパフェなどのデザートにもよく使われる人気の果物・イチゴ。ハウス栽培で形のよいものが出回りはじめるのは11月・12月ころからといわれています。イチゴ狩りには少し早い季節ですが買って食べるにはおすすめの時期です。
クリスマスの定番デザート
イチゴが本格的に並ぶようになるのは年明けの1-2月ころですがクリスマス用として12月に出荷量が多くなる果物。露地栽培では春ですが最近では冬の果物といっても過言ではないくらいに定番のフルーツとして定着しています。
12月のイチゴの品種と産地
2019年現在人気の高いイチゴの品種は大粒のあまおう・西の地域では定番のとよのかの他、紅ほっぺやとちおとめなどだというのが生産量・出荷量からわかります。産地で有名なのはダントツで多いのが栃木県で次いで福岡・熊本と温かい南の地域が目立ちます。
冬が旬の定番果物の種類といえば・12月④
冬12月が収穫時期のフルーツ2.ブンタン
ブンタンはザボンとも呼ばれる中国原産の果物で、冬が旬となります。大きな実が特徴でプチプチ食感の大きな果実は冬の柑橘類の中でも食べごたえのある種類のひとつ。食べ方がわからないという方は、剥き方や食べ方のコツは以下のリンクをご参照ください。
ブンタンはそのままやジャムなどにして
デザートとしてブンタンをいただくにはそのままでも美味しいけれどジャムに加工しても。厚い白い皮の部分は砂糖をまぶしてピールにして食べることができます。実の大きなフルーツなので、切り分けていろいろな食べ方を試してみてはいかがでしょうか。
12月のブンタンの品種と産地
ブンタンの産地として名高いのは高知県の土佐。土佐文旦と呼ばれる品種があるくらいです。それよりも早生な水晶文旦という種類は11月ころからが美味しい旬となるでしょう。品種によって出回りはじめの時期に差があるのでこだわりがある方はご注意ください。
冬が旬の定番果物の種類といえば・1月⑤
冬1月が収穫時期のフルーツ1.みかん
手軽に食べられる柑橘類で、こたつでみかんという言葉があるほど日本人にとってはとても馴染みの深い冬の果物。最近では他にも冬が旬の珍しい果物が流通されるようになり、次第にみかんの消費量は減っているけれど、それでも年末年始ころにはみかんの箱売りがスーパーにならぶのが冬の風物詩のようになっています。
手軽に食べられる冬の果物
そのままでも気軽にすぐ食べられるのが魅力のみかんだけれど、ちょっと手を加えてゼリーなどにするとしっかりデザートとして通用します。砂糖とゼラチンで固めてもよいですが、牛乳寒にみかんを入れても白にオレンジの彩りがきれいで食欲をそそる一品に。
1月のみかんの品種と産地
みかんといえば温州みかんが有名ですね。早生なら10月ころから出回っていますが、普通の栽培であれば1-2月が一番美味しい旬の時期。生産地は和歌山県・愛媛県が同じくらいの出荷量で静岡・熊本と続きます。どれも一度は目にしたことがあるみかんの生産地でしょう。
冬が旬の定番果物の種類といえば・1月⑥
冬1月が収穫時期のフルーツ2.いよかん
1月になると柑橘類が多く食べごろになりますが、その中でも人気があるのがいよかんです。皮の色は赤みが強いオレンジ色で、中から大きめのサイズも食べごたえがあり家族で分け合って食べるのにちょうどよい量。酸味が少なく甘みが強い味はどなたでも好かれる万人受けするタイプの冬の果物です。
甘いいよかんのちょっと変わった食べ方
そのまま食べたりゼリーにしたり、皮はピールに使うというのが柑橘類に共通したデザートとしての食べ方でしょう。いよかんを使ったレシピの中で少し変わっているけれど人気が高いのがいよかんドレッシング。酸味が控えめのいよかんならではの、香りはあるけれどすっぱすぎない美味しくクリーミーな味が特徴です。
1月のいよかんの品種と産地
いよかんは日本原産の冬の果物で、よくとれる産地である伊予国(現在の愛媛県)にちなんで名付けられました。品種分けはされておらず、味の違いを求めるのであれば産地で選ぶのがおすすめ。産地はダントツで愛媛県。出回っているほとんどのいよかんが愛媛で取れたものと思ってもよいくらいです。
冬が旬の定番果物の種類といえば・2月⑦
冬2月が収穫時期のフルーツ1.スターフルーツ
スターフルーツは珍しい南国のフルーツというイメージがあるでしょうが、意外なことに収穫できるのは冬で2月が食べごろとなる果物です(年に2度収穫時期があり秋にも旬があります)。このスターフルーツという名前は輪切りにすると星のような形になることから。和名では五歛子(ゴレンシ)もこの5つのとがった角がある形によるもの。
そのままサラダやパフェなどに添えて
形の面白さ、おしゃれさが人気のスターフルーツ。食べるのであればよく熟したものを皮をむき輪切りにしてサラダやパフェなどに乗せていただきましょう。剥き方が難しいとされていますがペティナイフや果物ナイフなど小型の刃物でゆっくり丁寧に下処理してください。皮つきのままでも食べられますが美味しさが違います。
2月のスターフルーツの品種と産地
スターフルーツに特に複数の品種はありません。産地としては海外では東南アジアからの輸入がメイン。国産でも沖縄と九州南部で栽培されているため、できるだけ採れたての旬の冬の果物が食べたいと思ったら産地で選んでみてください。
冬が旬の定番果物の種類といえば・2月⑧
冬2月が収穫時期のフルーツ2.デコポン
2月になると収穫できる食べごろの果物の種類がだんだんと限られてくるけれど、特に2月から美味しくなるのがデコポンと呼ばれる変わった形をした柑橘類です。ヘタに近い部分が小さくこぶのようになり、いびつな雪だるまのような姿をしています。
基準が厳しいが味は保証付きの冬の果物
デコポンというのはみかんとオレンジの配合品種の中でも特に厳しい基準にパスした美味しいものだけに付けられる名前だというのをご存知でしたか?
デコポンと名前が付けられて出回ってるものは必ず糖度が13度以上になっています。日本の果物事情の中でこのような規格があるのはこのデコポンだけ。確実に甘いものが食べられる嬉しい決まりですね。
2月のデコポンの品種と産地
デコポンは元々不知火という品種のみかんの中の優秀なものに付けられた名前です。なので不知火という名前で出荷されることもあるけれど、それはデコポンには少し糖度が足りなかったか酸味が強かった廉価版ともいえる果物。この生産地はみかんの生産地と同じで熊本・愛媛・和歌山が出荷量の多い地域となっています。
まとめ
冬が旬の美味しい果物をデザートに
冬の早い時期から寒さの厳しい2月ころまでに収穫・出荷され美味しい時期を迎える8つの果物の解説はいかがでしたか?中にはまさか冬が旬だとは知らなかったという方も多いであろう南国フルーツの姿もあり、驚かれたのではないでしょうか。
夏に比べて種類は少ないものの、特に柑橘類においてはこの季節はよりどりみどりとなる時期です。美味しいものの選び方は品種や産地をチェックしてください。
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