マクワウリとは?
一見カボチャやマンゴーのような見た目ですが、こちらがマクワウリという果物です。とてもかわいらしく、甘い風味を思わせますね。一体マクワウリとはどんな果物で、どのような切り方で食べ頃はいつなのか?未知なる果物、マクワウリについて今回は調べてみました。
マクワウリの正体は…メロンと先祖が同じ植物?!
マクワウリと聞くと、「ウリ」というイメージから少し青臭く感じるかもしれませんが、マクワウリは、「ウリ科キュウリ属」に分類され、れっきとしたメロンの仲間で野菜です。この写真のような切り方をするとまさにメロンそっくりですね。
漢字で書くと「真桑瓜」。岐阜県本巣郡真桑村(現本巣市)が名産地だったことからこの名前が浸透したそうです。重さは300g~1kgほどで、果皮の色は白・緑・黄色で多様な溝や模様があり、種類も豊富にあります。
マクワウリは野菜の仲間
ちなみにマクワウリと同様、メロンも果樹ではないため野菜として扱われていますが、果物のように使われることが多いため、「果実的野菜」というあいまいな立場です。野菜と果物の違いも厳密な定義があるわけではないので、一概には言えませんが、マクワウリは野菜のようにも、果物のようにも使えるたのもしい食材と言えるでしょう。
農林水産省が出している見解は下記リンクを見てみてください。
マクワウリの味は?
マクワウリはメロンほど甘くはありませんが、さっぱりさわやかな風味が特徴的です。メロンの甘さが苦手な人もマクワウリなら食べられるかもしれません。肉質はサクサクした食感のものから柔らかいものまで様々な種類があります。まずはメロンのように生で食べるのが、マクワウリを手始めに楽しむのには一番です。
マクワウリの種類による違いは?
マクワウリと一言で言っても、黄色・緑・白色などのさまざまな色や、まん丸・俵型など形も多くの種類があります。ここでは色ごとに特徴をみてみましょう。
①黄色の「黄金マクワウリ」
黄金マクワウリは、果皮がつるっとしていて黄色ですが、中の果肉は白く、少し細長い形をしています。見た目もきれいなので昔からお盆のお供え物としてもよく使われていました。今でもこの皮に魅力を感じ、皮を利用したアート作品を作っている方もいます。
味は梨に似たさっぱりとした甘さですが、香りはあまりありません。
②銀白色の「銀まくわ」
黄金マクワウリとは見た目がかなり違いますが、銀まくわもマクワウリの仲間です。外皮が濃い緑で、白い筋が特徴的です。中身はまるでメロンのような色合い。食べるとメロンにかなり近いものから、もう少しサクサクしたものがあります。甘いものが少なかった時代には重宝されていたようで、あの徳川三代将軍の家光もマクワウリが大好きだったと言われています。
③白色のまんまる「ニューメロン」
外見だけでは違いがわからないほどに、見た目はプリンスメロン。でもマクワウリです!メロンほど甘すぎず、白色の肉質にサクサクとした食感です。味わい、香りとともにあっさりしているのが特徴。メロンの甘さが苦手な人でもニューメロンなら野菜感覚で食べやすいかもしれません。
マクワウリを美味しく食べたい!その食べ頃や切り方は?
マクワウリの食べ頃
マクワウリの食べ頃、つまり旬の時期は、メロンと同じ夏です。6月頃から出回りますが、出荷のピークは7月。そしてお盆の時期にもピークが来ます。 お店で売られているマクワウリは、未熟な状態で出荷されていることが多いので、買ってきたら冷蔵庫には入れずに追熟させましょう。追熟させるためには温度が重要で、冷蔵庫に入れてしまうと熟しません。十分に香りがたってきたら食べ頃です。冷蔵庫に入れて冷たくし、美味しくいただきましょう。
マクワウリの切り方
マクワウリの種類によって見た目は違いますが、基本はよく冷やしたマクワウリの両端を切り落とし、外皮をむけば、あとはお好みで輪切りや縦切りにして食べることができます。まずはデザートとして、生の味を楽しんでいただくのがマクワウリを堪能する一番のコツです!
これはメロンですが、切り方を工夫するとマクワウリもこのようにかわいく、楽しくデザート感覚で食べられるかもしれませんね!
マクワウリの美味しい食べ方5選!
果物のように生で食べてもおいしいマクワウリですが、ここではちょっと工夫してさらに美味しくいただいてしまいましょう。少し手を加えてお客様へ出す料理や、甘いデザートとして美味しく食べるレシピをご紹介します。
マクワウリ美味しい食べ方1
料理編・簡単おいしい葛煮
簡単にできるお料理、葛煮。甘味が控えめの種類はこの食べ方が合いそうですね。
マクワウリには豊富なカリウムが含まれています。カリウムは高血圧に効果があるそうです。食事の一品として取り入れられると健康維持にも一役かってもらえるかもしれません。マクワウリを食べて健康生活始めませんか?
マクワウリ美味しい食べ方2
料理編・おしゃれにアクアパッツァ
おしゃれにマクワウリを食べたいという方はこのようなお料理もあります。マクワウリにしみ込んだ魚介の味わいが口に広がっていきそうです。フランスパンや白ワインもお供にいかがでしょうか。
マクワウリ美味しい食べ方3
料理編・さっぱりサラダ
たくさん野菜を食べたいけど、サラダを作るといつも同じようなものになってしまう・・・と悩んでいる人も多いかのではないでしょうか。でもこれならいつものサラダが一味違って楽しめそうです。 マクワウリにもビタミンCがたっぷり入っているので、熱を加えずに食べるサラダは栄養をまるごと摂れるいい食べ方かもしれません。マクワウリを星型など、切り方を工夫すればお子さんも喜びますね。
マクワウリ美味しい食べ方4
デザート編・ヘルシードリンク
これなら朝の忙しい時にググっと一杯で、ヘルシーな朝食を演出してくれるはず。簡単に作れるからこそ毎日続けられます。おなかの調子も整えられそうですね。
マクワウリ美味しい食べ方5
デザート編・キーンとおいしいアイス!
夏の暑い日、デザートにいかがでしょうか?さわやかなマクワウリの味わいを冷たくおいしくいただけそうです。メロンよりもさっぱり後味。その違いを試してみては?
マクワウリを手に入れるためには?
マクワウリの魅力をここまで見てきたからこそ、食べてみたいし、手に入れたい!という方も出てきたかもしれません。ここではマクワウリを手に入れる2つの方法を紹介します。
マクワウリの手に入れ方①-ネットで購入する
マクワウリの実として売り出されているものは少ないようですが、韓国輸入のものはすぐに手に入りやすそうです。
マクワウリを食べてみたいけど、近くのスーパーには売っていなかった・・・という方もいらっしゃるかもしれません。ネットで調べてみると、そこまで多くの種類は出回っていませんが、韓国輸入のものはあるようです。まずは手頃なものを購入し、ちょっとしたデザートとして食べてみるのもいいかもしれません。
マクワウリの手に入れ方②-自分で育てる
マクワウリをネットで購入しようと思っても、意外と売り切れ…ということもあるようです。
苗や種はネットでも購入しやすいので、自分で育ててみるのはいかがでしょうか?
マクワウリはメロンと似ていますが、栽培はメロンより簡単です。
とはいっても、やはり栽培は慣れていないと難しいですし、種から発芽させるのは時間がかかるので、もし育ててみたいという方は苗からをお勧めいたします。
プランターで育てるマクワウリ
プランターでも育てることができます。マクワウリは広く浅く根を張るので、なるべく大きい長方形サイズのプランターを選びましょう。プランターに鉢底石を敷き詰め、野菜用培養土をプランターの上部2㎝程度を残し、入れます。中央に穴をあけ、根の周りの土を崩さないように苗を穴に入れて、土をかけて少し押さえます。この時、割り箸などで仮の支柱を立て、苗を支えてあげると根が安定します。
最後に鉢の底から水が出てくるまでたっぷり水をあげたら植え付けは終わりです。
管理方法
マクワウリの苗を植え付けた後には、
①追肥・水やりなどの日常管理
②摘心(親づるの先端を切ることで、子づるが伸び、実を多くつけることができます)
③支柱立て
④人工授粉
⑤摘果(1本の子づるに2~3個の実がつくようにする。それ以上実がついている場合に切り落とす作業。)
といういろいろな作業があります。
詳しく知りたい方は下記リンクなどを参照してみてください。
実がなるとこのような感じです。こちらの場合は、支柱などを立てず、近くのネットに絡みついて成長したようですね。毎日水をやったり、肥料をあげたりと、手間がかかる栽培ですが、ここぞ!という食べ頃に食べられるのが嬉しいですし、小さな苗から成長を見届けられるのも醍醐味ですね。ぜひチャレンジしてみてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか。謎多きマクワウリについて少し興味を持っていただけたでしょうか? 見た目もかわいいマクワウリ。この写真のように絵手紙のモデルになったり、切り方を工夫してアート作品のようにもできてしまいます。植物とじっくり向き合ってみるのもちょっとしたリフレッシュの時間になるかもしれません
さまざまなマクワウリの違いを楽しもう
もちろん食べ頃を逃さず食べてみるのが第一です!地域によってはなかなかお見かけしないかもしれませんが、マクワウリを見たらどんな味かぜひお試しください!種類によっても食感、味わいが違いますので、様々なマクワウリを料理やデザートにして楽しんでみてください。
こちらは銀泉マクワという品種。糖度が高いので、おいしくいただけます。