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梅の木の育て方は?鉢植えや植木としての育て方のコツや増やし方をご紹介!

梅の木の育て方をご存知でしょうか?ガーデニング・園芸で人気のある梅の木は、ポイントを押さえれば誰でも育てることができ、また鉢植えにして育てることも可能です。今回はそんな梅の木の鉢植えや、植木としての育て方のコツ、増やし方などをご紹介していきます!
更新: 2021年11月25日
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梅の木の育て方は?

これからガーデニング・園芸をされる方で、和風の素敵なお庭を作っていきたいと考えている方におすすめの植木が「梅の木」です。古くから日本人に馴染みのある木であり、とても美しい花を咲かせ、また品種によっては美味しい実も食べられます。今回はそんな梅の木の鉢植えや、植木としての育て方のコツ、増やし方などをご紹介していきます!

梅の木の特徴

梅の木とは?

梅の木はバラ科サクラ属に分類されます。元々は中国が原産地で、昔、中国から薬用として渡来しました。大きさは最大で10メートルまで育ちますが、ガーデニング・園芸で栽培した場合は5メートル程度に収まることが多いです。特徴は、美しくて香りの良い花を付けることと、梅干しなどでお馴染みの実をつけることです。

梅の木は初心者の方でも育てやすい?

ガーデニング・園芸初心者でも育てられるか心配な方も多いかもしれません。一応初心者でも育てられますが、完全に放っておいても問題無いタイプの植木ではありませんので、コツ・ポイントは知っておくべきです。コツを知って、基本的な育て方さえ行えれば問題なく育てられます。

梅の木の開花時期

最も楽しみである開花時期ですが、品種によって時期に差があるものの、大体1~3月頃に咲きます。花は2.5センチ程度の小さな花です。赤い花というイメージが強いかもしれませんが、実は元々の花色は白色で、アンズと交雑することで赤色の花が生まれたとされています。また、品種によって花を楽しむ梅と花も実も楽しめる梅があります。

梅の収穫について

実を楽しめる梅の木を育てた場合、5~7月頃に収穫出来ます。収穫も楽しみたい方は、実ウメを育てましょう。品種によって収穫時期が異なりますので、実の様子を見て収穫をします。梅酒などに使う予定の場合は青い状態で、梅干しにしたい場合は完熟させて収穫しましょう。

梅の木の寿命について

植物には寿命がありますので、梅の木もいつか寿命が来ます。梅の実の生産のことを考えると25年くらいが寿命とされますが、特に収穫量を気にしないのであれば、70~100年ほどが寿命となります。日本人の寿命と同じくらいの長さですので、ちゃんと育てられればずっと楽しめます。中には寿命200年を超えるものもあります。

梅の木の種類

実がなる梅の木の種類①南高

せっかく植木として育てるなら梅の実も楽しみたいと考える方が多いです。そんな方におすすめなのが「南高」で、梅干し用の最高品種として有名です。熟期は遅めで6月の中旬~下旬に熟します。種が小さく食べやすいのが特徴。果実も沢山なりやすいのがポイントです。

実がなる梅の木の種類②白加賀

こちらも梅の実まで楽しみたい方におすすめの品種で、同じく晩成種になります。江戸時代から栽培されており、関東地方で特に多く見られます。梅干しよりも、梅酒などに使われることが多いです。

花を楽しむ梅の木の種類①紅千鳥

ガーデニング目的で育てようとされている方は、花を楽しむ種類も良いでしょう。こちらの品種は赤色で一重咲きのタイプです。とても綺麗な色をしている遅咲き品種で、開花時期は2月中旬~3月中旬頃。花付きが良く、丈夫ですので、ガーデニング初心者でも育てやすいのもポイントです。

花を楽しむ梅の木の種類②緑萼

こちらは数ある品種の中でも少し変わったタイプで、萼が緑色のままになり、青っぽく見える梅です。また違った良さを感じられますので、珍しいものを育ててみたい方はチェックしてみて下さい。早咲きタイプですので、早めに楽しめるのもポイントです。


梅の木の花言葉や名前の由来

梅の木の花言葉

梅は古くから愛されてきた植木ですので、花言葉も沢山あります。そのどれもが高潔な言葉となっており、「高貴・高潔・忠実・不屈の精神・忍耐」などがあります。後半の耐え忍ぶような花言葉は、冬時期に花を咲かせることが由来です。高貴や高潔といった言葉は、気品のある花姿から来ています。

梅の木の名前の由来

元々中国から来た植物で、中国語での呼び方が「マイ」や「メイ」だったのですが、「ムメイ」と聞こえて、それが変化してウメとなった、という説があります。

梅の木の風水

ガーデニングで植木を選ぶ際に気になるのが、風水です。風水において、梅の木は大変良い植物とされており、幸運と長寿のシンボルとして扱われています。寿命が長い木であり、また切品のある花からも感じるところがあります。また、風水は春時期が大切で、春に良い花を咲かせるというのもポイントになっています。園芸目的でも花を楽しめますので、ぜひ育ててみて下さい。

梅の木の販売価格は?

梅の木の販売価格

梅(ウメ)苗木 南高梅

出典:Amazon
出典:Amazon

梅の木は価格が高そうなイメージがあるかもしれませんが、苗木自体は安く販売されており、1000~2000円程度で購入出来ます。ガーデニング・園芸をこれから始める方にとって、有難い価格帯です。ただし、園芸で実を付けさせたい場合は複数本購入しましょう。自家結実しない品種がほとんどですので、3本以上植え付けしないと実がなりません。

梅の木の選び方

お店で購入する際は、なるべく良い苗木を購入するのも、育て方のコツと言えます。まず、目的に合った品種を選びましょう。園芸で実を付けさせるなら、実ウメの苗を購入します。多くの場合は接ぎ木苗が販売されていますので、接ぎ木がしっかりされていて、病気や害虫の被害もなく、生き生きとしているものを選びます。

梅の木の育て方①環境

梅の木は鉢植えでも育てられる?

少し先述しましたが、梅の木は鉢植えでも育てられます。一般に地植えされることが多いのですが、植え替えの手間がかかっても大丈夫であれば、鉢植えで育ててみましょう。鉢植えにした場合は場所移動が出来ますので、季節に応じて最適な環境にしてあげられるのがメリットです。

梅の木に適した生育環境

日当たりの良い場所が好きな植物ですので、日光をしっかり当ててあげるのが育て方のコツです。少し日陰になっても枯れたりはしませんが、花付きが悪くなりますので、なるべく日当たりの良い場所に植え付けましょう。

梅の木の夏冬時期の管理

夏冬時期の管理ですが、耐寒性も耐暑性も非常に強い植物ですので、特別に手間をかける必要はありません。ただし、開花時期に寒すぎると実がつきにくくなってしまいますので、寒冷地で育てる場合は、開花時期の遅い品種が向いています。

梅の木の育て方②用土・植え付け

梅の木の用土

用土は水はけの良いものが適しています。地植えする場合は、植え付け前に腐葉土やたい肥を混ぜておきましょう。鉢植えの場合は、赤玉土を7割、腐葉土を3割の割合で混ぜた土を使うと良いでしょう。

梅の木の植え付け


植え付けの適期は12~3月頃が適しています。地植えであれば、植穴を掘って植え付け、水やりをしましょう。鉢植えの場合は鉢に鉢底石を入れて、土を少し入れ、購入した苗についている土を少し落としてから入れます。隙間に土を入れて、水を与えれば完了です。最初は日陰に置いておいて、一週間ほどしてから日なたで育てましょう。

梅の木の育て方③水やり・肥料

梅の木への水やり

地植えの場合2年以上経つと根がしっかり張りますので、水やりがほぼ不要になります。よほど乾燥した場合だけ水やりしましょう。2年未満の場合は、土の表面が乾いたら水やりをして下さい。鉢植えも、土の表面が乾いたら水やりをします。

梅の木への肥料

肥料は年に2回与えましょう。花後にお礼肥として、株元に穴を掘って発酵油かすを埋めます。また、12~1月の開花前にも油かす等の有機質肥料を穴に入れて与えましょう。緩効性化成肥料でも構いません。肥料が多すぎると枝が徒長しますのでご注意下さい。

梅の木の育て方④植え替え・増やし方

梅の木の植え替え

植え替えの適期は11~3月です。鉢植えの場合、放っておくと根詰まりしますので、1~2年に1回植え替えしましょう。鉢から抜いて、土を半分くらい落とし、細かい根は残して太い根は強く切ります。あとは新しい鉢に植え変えましょう。庭植えの場合は植え替える必要はありません。

梅の木の増やし方①挿し木

増やし方は、挿し木、種まき、接ぎ木の三種類があります。挿し木での増やし方は難しいのですが、一度は挿し木にもチャレンジしてみましょう。挿し木には二通りのやり方がありますが、「緑枝ざし」は5~7月に行います。新梢から穂木を取って、用土に挿し木しましょう。ビニール袋で覆って乾燥を防ぎ、温度が上がらないように遮光して、あとは半日陰で管理します。

梅の木の増やし方②種まき

通常の植物同様に種まきでも育てられますが、梅は種をまくと親とは違う花が咲きます。種まきで育てたものは、接ぎ木の台木として使うと良いでしょう。7~8月に熟した果実から種を採集します。果肉は洗い流して、ビニール袋に入れ、冷蔵庫に保存し、11月になったら出します。水で洗ってから、赤玉土に植えましょう。10センチくらい土をかぶせて下さい。苗が大きくなったら植え替えて育てていきます。

梅の木の増やし方③接ぎ木

一番メジャーな増やし方が接ぎ木です。3年ほど育てた若い木を、根本から少し上で切り落とし、垂直の口を入れます。そして、斜めに切り込みを入れて、三角形の切り込みを作って下さい。増やしたい梅の木を5センチほど切り取ったら、合うように三角形に形を整えて、切り口に挿しこみます。接ぎ木テープを使って双方を固定させ、ビニール袋をかぶせ、水やりをしたら完成です。あとは半日陰で管理し、少し大きくなってきたらビニール袋を外して下さい。

梅の木の育て方⑤剪定・手入れ

梅の木の剪定

剪定は夏と冬に行います。夏の剪定は7月頃に、花芽を付けなかった徒長枝を剪定しましょう。冬は12~1月に、同様に行います。形は好きなようにしても構いません。仕立て直したい場合は強く切り戻しましょう。

大きくしたい場合は剪定不要

小さく収める方が多いですが、もしのびのびと大きく育てたい場合は剪定しなくても大丈夫です。小さいまま維持したい、整えたい場合は、つけ根から2~3芽を残すようにして剪定します。

春前に花を咲かせる方法

少し手入れをすることで開花期を早めることが出来ます。鉢植えで育てた場合、寒くなってきたら、霜に数回あわせます。その後、暖かい室内で育てていると、寒い冬が終わって春になったと勘違いし、花を咲かせます。つぼみに湿度を与えておくのもコツです。

梅の木の育て方⑥病気・害虫

梅の木の病気


Photo byCapri23auto

梅はうどんこ病や黒星病にかかることがあります。特に黒星病に悩まされることが多く、果実に黒い斑点が発生し、だんだん木が枯れていってしまいます。梅雨時期の暖かくて湿度のある環境で発生しやすいので、先に薬剤散布で予防しておくと良いでしょう。

梅の木に付く害虫①オビカレハ

ウメケムシとも呼ばれるオビカレハの被害にあうこともあります。こちらは画像のように、枝に巻き付くように卵を産むのが特徴の害虫で、幼虫が生まれると集団で食害します。出来れば卵の内に処理しましょう。

梅の木に付く害虫②カイガラムシ

名前の通り、貝殻をまとったような害虫です。成虫になると薬剤が効きにくくなりますので、見つけ次第こそげ落としましょう。また、幼虫には薬剤が効きますので、散布もして下さい。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

梅の木に付く害虫③アブラムシ

定番の害虫であるアブラムシも付きます。養分を吸汁してしまいますので、こちらも対策しておきましょう。薬剤や木酢液の散布で駆除出来ます。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

梅の木に付く害虫④コスカシバ

コスカシバによる食害で枯らされることもあります。樹皮の下で冬を越し、春頃から食害しますので、よくチェックして退治しましょう。

まとめ

今回の「梅の木の育て方は?鉢植えや植木としての育て方のコツや増やし方をご紹介!」はいかがでしたでしょうか?育て方から植え替え、挿し木での増やし方などまで解説させて頂きましたが、ポイントさえ押さえれば問題なく育てられる木ですので、ぜひ気軽に育ててみて下さい。害虫被害で枯れないように、予防・対策はしておきましょう。

梅の木が気になる方はこちらもチェック!

今回は梅の木について解説させて頂きましたが、他にもガーデニング・園芸に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。