はじめに
プランターで狭い場所でもできる野菜づくり
プランターで育てられる野菜は限られていると考えていませんか?実はやり方や品種を選ぶことでスイカであってもプランター栽培ができるのです。プランター栽培ができる野菜の中から人気の種類を12個選んで育て方のポイントをご紹介します。
ベランダや植木鉢でできる野菜作りのメリット
ベランダ・植木鉢菜園の良さ1.省スペース
プランター栽培とはベランダ栽培とも呼ばれ植えるのはサイズさえ合えば植木鉢でも構いません。例えばラディッシュやミニキャロットのような小さな作物であれば、小さな植木鉢でも十分収穫できるのです。少しのスペースでもできるのがプランター菜園の良いところ。
ベランダ・植木鉢菜園の良さ2.手軽さ
プランターや鉢で育てる野菜づくりには土が少しで良いというメリットもあります。庭や畑ならたくさん植えられるというメリットもありますが、その分多く耕したり肥料や腐葉土なども多く必要で費用もかかります。低コストで手軽に始められるので初心者におすすめなのがベランダのプランター菜園です。
ベランダ・植木鉢菜園の良さ3.身近で観察できる
今は畑が余っていてそれを借りて家庭菜園を大規模におこなう人もいるようですが、大変なのが水やりや肥料やり、農薬散布など畑まで通うことです。種まきや苗を植えたらそれだけでは満足する収穫ができるわけではないので、自分の住んでいる場所の眼の前でできるプランターでの野菜づくりはまさに野菜にとってきめ細やかなお世話ができるうってつけの場所といえるでしょう。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類1
プランターで育てやすい野菜1.トマト
プチトマトだけでなく小玉や中玉程度のトマトであればはじめての方でも簡単にプランターで育てられる野菜です。夏野菜としてのニーズも高いベーシックな野菜なので作って邪魔になることはほとんどありません。色も赤くきれいなトマト作り。プランター栽培からはじめてみてはいかがでしょうか。
トマトの植え付け時期・育て方
トマトの植え付けは5月上旬ころ。気を付けるのは梅雨の時期で、病気にかかりやすいのでまず植え付けたら農薬散布してしまった方が良い場合もあります。無農薬で育てたい方はできるだけ水やりを我慢して、トマトにとって元気でいられる環境を作ってあげること。また種まきよりも市販の丈夫な苗を買った方が簡単に育てられるでしょう。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
トマトは丈が高くなるので自分の手が届くあたりまで伸びたら真ん中の一番太い茎を剪定して上へ伸びるのを止めてください。また背が高く倒れやすいので支柱を立てて麻ひもなどできつすぎない程度に茎を止めて抑えてあげましょう。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類2
プランターで育てやすい野菜2.オクラ
オクラは100均の種でも失敗なく誰でも収穫までできるとても簡単な育てやすい野菜です。花も大きくてきれいなものが咲くので野菜だけでなくそちらも楽しめるでしょう。オクラの場合は苗でも良いですが種で十分!安くてたくさん採れるおすすめ夏野菜です。
オクラの植え付け時期・育て方
植え付けは4月末ころ。種まきならば4月中旬ころになります。長いプランターに植え付ける時は株間を25センチくらい開けてください。成長が良いので結構葉が茂って風通しが悪くなりやすいです。株間だけでなく下の方の葉も取ってしまった方が風通しがよくなって病害虫被害を防げるでしょう。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
オクラの肥料は70センチプランターひとつあたり、化成肥料を一握り程度。月に1度株元にあげるとよいでしょう。背が高くなるようなら支柱を立てて倒れないようにしてください。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類3
プランターで育てやすい野菜3.きゅうり
きゅうりも夏野菜としてはよく食べられて自分で作れると良い野菜ですが、ちょっとだけコツが必要です。日当たりがよく風通しがよいところにプランターを置くと良いでしょう。うどんこ病にかかりやすいので梅雨時の管理と夏の風通しは大切です。
きゅうりの植え付け時期・育て方
きゅうりの植え付けも5月ころ。支柱かネットが必須の野菜です。これも自分の背が届く範囲まで伸びたら主茎を剪定して成長を止めお世話がしやすいようにしてください。肥料は化成肥料を2週間ごとに欠かさずあげてください。きゅうりが太ってくれないときは肥料不足です。定期的な肥料やりが欠かせません。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
きゅうりは夜に太るので水やりは夕方にあげると良いです。また根が浅くて細い植物なので表面が乾くとすぐに水不足になります。水やりはしっかりと朝・夕あげると良いでしょう。成長が遅いと思ったら液肥をときどき混ぜてあげても良いですよ。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類4
プランターで育てやすい野菜4.ゴーヤ
グリーンカーテンとしても優秀なゴーヤは植える場所を選ぶのでプランターの方が育てやすいです。育てる目安として70センチプランターに2本か3本ほど。芯を切って脇芽を出させてあげることでどんどん横に広がって本数が少なくても立派な緑の葉で日陰を作ってエコな涼しさを与えてくれます。
ゴーヤの植え付け時期・育て方
ゴーヤの植え付けは気温の関係から5月末くらいが適した時期ですが4月ころから植え付けることはできます。育て方難易度はとても簡単で初心者でも育てられるおすすめ野菜のひとつ!もちろんできたゴーヤは料理して食べることもできるので1回で何度もおいしい春植えのプランター作物といえますね。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
親づるにはあまり実がならないので、親づるは葉が6枚くらいになったら早めに摘芯(先をカットして脇芽を伸ばすこと)してしまった方が良いです。つるで上へ上へと成長していくのでネットを張って育ててください。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類5
プランターで育てやすい野菜5.ナス
なすは虫が付きやすいのですがそれさえ気をつければ花が咲いた分だけ実が収穫できて、4人家族程度であれば1-2本のナスの苗があればひと夏ナスは買わずに済むくらい収穫が期待できるでしょう。プランターでも鉢植えでも育てられる植物です。
ナスの植え付け時期・育て方
ナスの植え付け時期は5月上旬。元気そうな苗を買ってきて植えてください。早めに植えて7月ころに切り戻しすることでもう1度収穫時期がやってきて秋ナスも楽しむことができるとてもお得な野菜です。調理によく使われる長なすや漬物などで人気のある丸なすなど種類も多いので作るのも楽しい植物です。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
ナスは実のほとんどが水分。とても水を好む野菜ですので水やりはたっぷりと。肥料も不足すると実の付きが悪くなるので定期的にあたえてください。連作障害がありますが、プランターや植木鉢で新しい土を使って作るなら全く心配はありません。古い土に植えるのは避けた方がよいでしょう。
連作障害とは?
同じ場所に何度も同じ種類の植物を植え続けると成長が悪くなることを連作障害といいます。何年か休ませてあげると同じ土を使えるようになります。作物によって何年休ませるか決まっていますので古い土は捨てて新しくすることで、連作障害を避けることができるでしょう。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類6
プランターで育てやすい野菜6.シソ
大葉の名前でも知られているシソ。青と紫がありますがどちらもとても栽培は簡単で初心者向けです。少しだけなら苗を買っても良いけれど、種まきでも容易に育てられるので種の方がコスパがよくておすすめの作物。
シソの植え付け時期・育て方
種まきなら4月上旬から苗を買ってきて植え付けるなら5月中旬ころになります。和製ハーブでほぼ雑草並の生命力があり、こぼれ種でも発芽するくらいですので種まきでも気を付けることはほとんどありません。発芽したものの中から元気で大きな芽を選んで間引きしてあげることで、大きく丈夫な株を育てられます。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
肥料があると大きな葉に育ちます。また水ぎれも少し苦手ですので、毎日朝に水やりをおこなってください。食べ頃の葉を収穫していくことが剪定となりますので、どんどん美味しそうな葉は収穫していきましょう。風通しがよくてシソも喜びます。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類7
プランターで育てやすい野菜7.バジル
バジルもシソと同じく種まきからの育て方がおすすめの丈夫なハーブ。パスタやサラダ、肉料理の付け合せなどいろいろと活躍してくれます。
バジルの植え付け時期・育て方
種まきは4月中旬。苗を買ってきて植えるなら5月中旬が適期です。水切れに注意して育ててください。種まきから2ヶ月くらいたった頃からが収穫期になるのでお世話の時期も短くたっぷりと楽しめす。トマトを栽培するならよく合いますのでバジルも育ててみてはいかがですか?
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
シソと同じく葉が美味しそうになってきたら適宜収穫していきます。また中央の茎は適度な大きさの時にカットしてしまうと脇芽が増えてたくさん葉を茂らせてくれるでしょう。つぼみが付いたらすぐに摘み取ってしまってください。花が付くと葉が収穫できなくなります。シソの実は食べられますがバジルの実は食べることはできませんので種を取る目的以外では不要なものです。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類8
プランターで育てやすい野菜8.ピーマン
炒めものや肉詰めなど料理にも活躍してくれるので作って楽しい野菜のひとつです。シシトウや唐辛子などの近くに植えると混雑して辛いピーマンができたりします。ベランダでは離すのは難しいかも知れませんが、できるだけ遠くに置くようにした方が良いですね。
ピーマンの植え付け時期・育て方
ピーマンは種まきよりも苗を買ってきて育てた方が良いでしょう。植え付け時期は5月中旬。緑のピーマンとパプリカなどのカラーピーマンがありますのでお好みの苗を買ってきて育てるとよいですね。カラーピーマンも未熟なうちは緑ですので完熟を待って収穫することになります。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
大きなピーマンを収穫するには植え付けから2週間後から2週間おきに化成肥料を株元にあげましょう。Xの字のように支柱を立ててその支柱に沿わせるように脇芽を育てていきましょう。実がついても大きくなって収穫できるまでは少し時間がかかるので少し気長に待つことを必要とされる作物です。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類9
プランターで育てやすい野菜9.枝豆
枝豆は連続して収穫できないからかあまり家庭菜園で育てるという話を聞かないのですが、育て方はとっても簡単。植えたら放置でも収穫できます。場所があればぜひ作って欲しい作物です。病気や多少虫がついても収穫までたどり着くので、むしろ無農薬で安全な野菜を育てやすい野菜といえるでしょう。
枝豆の植え付け時期・育て方
植え付けは5月ころ。種まきはそれよりも早くて4月ころとなりますが発芽温度の関係で発芽率は低くなってしまいますので、苗を買ってきた方が良いでしょう。元肥が必要ですので野菜用の土というものを買ってきて使うとよいでしょう。成長が良い場合は追肥は必要ありませんが、心配であれば株元に化成肥料を与えてください。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
植え付けてから収穫するまで品種によって収穫までの時期が変わってきますがだいたい3ヶ月から4ヶ月程度。大きくしようとあまり長く置きすぎてしまうと硬くて美味しくなくなってしまうので、さやが緑でさわってみてやわらかいうちに収穫してください。一般的には株ごと引き抜いて収穫となります。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類10
プランターで育てやすい野菜10.シシトウ
シシトウも種まきからも育てられますが、それほど数が必要ないので苗から育てた方が簡単でおすすめ!こちらも唐辛子との混雑(実を付ける時に同じ仲間の花粉で受粉してしまうこと)を避けるために一緒に作らない、または遠く離して植えることが必要となります。毎日必ず食べたいという野菜ではないので1~2本あれば十分。プランターや鉢植えで育てるのに向いているでしょう。
シシトウの植え付け時期・育て方
苗の植え付けは4月下旬ころ。苗から植えるのであれば2ヶ月くらいで収穫になります。1本の株で実付きも良いのでたくさん収穫できてとても楽しい作物です。水やりは乾かし気味に管理しつつ1ヶ月に1度化成肥料をあげてください。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
植木鉢などに支柱を立てて脇芽を摘み取りながら育てます。花が咲いたらその下の脇芽はすべて取り除いてしまって良いでしょう。その方が株もスッキリして風通しがよくなります。しかし、その多くの野菜がそうであるようにその最初の花は次の花が咲いたらすぐに取ってしまってください。株がまだ成長中のため実のらせる栄養よりも株を育てるのを重視するためです。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類11
プランターで育てやすい野菜11.水菜
水菜は春から秋までずっと植えることができる葉物野菜。サラダで食べたりおひたしで食べる方もいますね。葉物野菜はプランターや植木鉢栽培でもとても簡単に作れて比較的早めに収穫できるものが多いので、初めての方にもおすすめ!
水菜の植え付け時期・育て方
4月ころから植え付けることができます。種まきから育てるのが一般的。最初の収穫まで90日程度でとても早く結果が見られて楽しいですよ。10センチくらいになったら1回めの追肥をあげて、20センチくらいで2回めの追肥をします。その頃からが収穫期となります。水やりは乾いたらあげるやり方で良いです。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
種まきをしたら混んでいる場所や成長の遅いものを間引いて大きく育てましょう。葉物野菜はアブラムシなどの虫害が心配なので、できれば種まきからずっとネットの中で育ててください。虫の駆除などの手間が省けて結果的にはとても栽培が楽になります。
春のプランター野菜・初心者が作れる人気種類12
プランターで育てやすい野菜12.スイカ
大玉スイカはさすがに難しいですが、小玉スイカであればプランターでも十分育てられます。その場合支柱にネットを下げてスイカの実を空中で育てるようにします。少し手間はかかりますが一度は自分でスイカを育ててみてはどうでしょうか。
スイカの植え付け時期・育て方
スイカは苗を買ってきて植え付けてください。植え付け時期は5月中旬。株間は50センチ欲しいので70センチプランターに2本までが適した本数です。本葉5本で親づる(一番太いつる)の先端を摘んで止めてしまい脇芽を育てるようにします。脇芽の本数は2-3本まで。それ以降は摘み取ってください。
ベランダ・植木鉢菜園での注意点
追肥は2回で小づるが50センチくらいのときと実が大きくなりはじめた頃に化成肥料を株元にあげます。小玉スイカであれば花が咲いてから40日くらいが収穫時期。季節ではなくて開花で見るので、花が咲いたら開花日をタグづけしてあげると良いですね。余分な脇芽を欠いていき実に十分日光が当たるようにして育てましょう。
まとめ
春はプランターでできる野菜もたくさん
春からプランターや植木鉢で育てられる野菜を紹介しましたがいかがでしたか?夏のベーシックな野菜類はほとんどプランターで育てられます。春から植える野菜は収穫までの期間も短く、梅雨時に気をつければあまり病気の心配もなく育てやすいでしょう。
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