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アブラムシの生態
害虫のアブラムシ
ガーデニングまたは野菜やハーブを育てている人は、害虫であるアブラムシに悩まされます。野菜やハーブ、草花などを一見しただけでは目にとまりづらく、気づいた時には大量のアブラムシが発生しているといった経験はないでしょうか。アブラムシは栽培している野菜やハーブ、草花などへ被害をもたらします。加えて大量のアブラムシは、当然ながら気持ちのよい見た目ではありません。アブラムシは植物の栽培を阻害します。
アブラムシの環境面の生態について
まずはアブラムシの生態について知りましょう。アブラムシは種類によって異なりますが、アブラムシは5mm以内の小さな虫です。アブラムシは湿度の少ない暖かい環境を好みます。アブラムシが発生する主な条件は気温の高さで、植物を室内で育てている場合は冬でも出現することを覚えておいてください。暖房をつけた室内は温度が高く乾燥気味になるためアブラムシにとって最適な場所です。これがアブラムシの環境面の生態になります。
アブラムシが好む場所の生態について
アブラムシが好む場所は、野菜やハーブ、草花などすべての植物です。加えて上記の環境面の生態で説明したように、乾燥していて気温の高いところになります。ハーブは虫を避ける忌避(きひ)の効果を持ちますが、アブラムシはハーブにも発生するので気をつけてください。ハーブに関わらずさまざまな植物に発生するという生態です。植物を外で栽培しているなら冬以外、室内栽培は一年中、アブラムシの発生する可能性があります。
アブラムシの生物的な生態について
アブラムシは基本的に羽がないので、アブラムシの行動範囲は狭いです。でもアブラムシは広範囲にいると思うかもしれません。アブラムシが一定数集まると羽ありアブラムシが発生します。この羽ありアブラムシは飛べることから行動範囲が広く、別の植物へと移り住むことが可能です。そして新しい場所でアブラムシが増え、また羽ありアブラムシが発生することを繰り返します。これが広範囲にわたってアブラムシが生息する理由です。
アブラムシの種類
いろいろな種類のアブラムシ
アブラムシと一口にいってもいろいろな種類がいます。モモアカアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、ワタアブラムシ、ネギアブラムシなどが有名です。それぞれ好む野菜やハーブといった植物や、生態は異なります。いずれのアブラムシもサイズは小型です。特定種類のアブラムシによる被害が大きくて、アブラムシに悩まされている場合は、その種類のアブラムシの生態をよく調べて、しっかりとアブラムシ対策をとりましょう。
見た目もさまざまなアブラムシ
アブラムシにはいろいろな種類がいると説明しましたが、アブラムシの種類によって色や大きさが変わってきます。アブラムシは小さいため、アブラムシの種類の違いは一見すると分かりづらいです。でもよく見ると黄色や黒色など、まったく違う色のアブラムシがいることに気づけます。アブラムシの大きさの違いは数mm単位なので、色違いのアブラムシを探すよりも大変です。アブラムシの種類を特定するには細かな観察が必要になります。
アリと協力するアブラムシ
アブラムシのいるところにはアリが出現しやすくなります。アブラムシのフンなどは、アリを引き寄せる効果を持ちますが、これはアリによって身を守るためです。自然界には天敵という相手が存在します。アブラムシにも天敵がいて、アリはこのアブラムシにとっての天敵を退治してくれるのです。それにアリは、羽のないアブラムシの移動手段にもなります。このことから、アリがたくさん出た場合はアブラムシもいると予想できるのです。
アブラムシの被害
植物の成長をさまたげるアブラムシ
アブラムシがついたハーブなどのさまざまな植物は、アブラムシの被害を受けます。アブラムシは成虫であっても小型のため、単体なら被害は小さくすむことでしょう。でもアブラムシはたくさんの数が集まるので、アブラムシによる被害は大きくなります。アブラムシが植物に対してすることは、その植物の汁を吸うことです。ハーブであっても関係ありません。大量のアブラムシの成虫から汁を吸われると、植物はおとろえていきます。
アブラムシからウイルスにおかされる
アブラムシから植物が汁を吸われておとろえるのは、アブラムシの成虫が大量についた場合になります。それよりも大きな被害が、アブラムシによって植物がウイルスにおかされることです。アブラムシの成虫は、植物がかかる病気のウイルスを体に宿しています。そしてアブラムシが植物の汁を吸う際に、ウイルスを植物へ入れてしまうのです。そこから植物は病気にかかりやがて枯れてしまいます。アブラムシにより病気に侵されるのです。
アブラムシ対策をほどこす
アブラムシの発生を予防する
植物にアブラムシを発生させない予防が何より大切です。アブラムシの成虫が大量発生し、駆除・退治で悪戦苦闘する以前に、アブラムシを寄せつけないことが一番となります。アブラムシの発生を予防する方法はたくさんあり、後項で詳しくアブラムシ対策を解説していきますので、簡単に実践できそうなアブラムシの予防方法から試してみてください。アブラムシが発生しなければ、植物の栽培でイヤな思いをすることが減るでしょう。
アブラムシが発生したら駆除・退治する
アブラムシの発生をどんなに頑張って予防しても、大量のアブラムシの成虫が現れる場合もあります。植物を外で栽培していると、アブラムシはどうしても発生しがちです。アブラムシはどんどん植物へダメージを与えていくため、アブラムシの早期発見と迅速な駆除・退治が必要になります。栽培している植物をこまめに確認して、アブラムシを見つけしだい適切に駆除・退治していきましょう。アブラムシの成虫でも怖くありません。
アブラムシの予防も駆除・退治も農薬を使わない
野菜やハーブを栽培している場合、後から食べるので当然ながら殺虫剤や農薬は使わない方がよいです。アブラムシの発生を予防したり、駆除・退治をしたりするのに、農薬を使わない方法があります。今回ご紹介するアブラムシの予防と駆除・退治方法のすべては、農薬を使わないため誰でも安心して実践が可能です。アブラムシの成虫であっても関係ありません。アブラムシ対策は農薬を使わずにおこなうことを心がけていきましょう。
アブラムシ対策/予防方法①カバーをかぶせる
アブラムシ対策に防虫ネットや不織布をかぶせる
他の場所からくるアブラムシが、栽培している植物へつかないようにするための物理的な方法は、防虫ネットや不織布(ふしょくふ)をかけることです。アブラムシは成虫でも小さなサイズですが、これらのアイテムを植物にかぶせておけば、アブラムシは植物まで到達することはできません。しかも水を通すので、防虫ネットや不織布をかぶせたまま水やりも可能です。ただしこの方法では、土からアブラムシが侵入することもあります。
ハイドロカルチャーでアブラムシを寄せつけない
室内で植物を栽培している場合、アブラムシ対策としてハイドロカルチャーも選択肢になります。ハイドロカルチャーとは、土を使用しない水耕栽培のことで、普通に土で栽培するよりもアブラムシなど害虫の発生率を下げられる栽培方法です。ハイドロボールやスポンジなど土代わりの人工物へタネをまき、液体肥料を混ぜた水を使って育てていくだけと簡単におこなえます。防虫ネットや不織布をかぶせるとアブラムシがより発生しません。
アブラムシ対策/予防方法②黄色を利用する
アブラムシは黄色に集まる
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黄色いものへ集まるという特性をアブラムシは持っています。このアブラムシの特性を利用して、アブラムシを決めた場所へ誘引し、アブラムシを駆除・退治することが可能です。その結果、栽培している植物にアブラムシがつくことを防ぐという予防になります。アブラムシを簡単に駆除・退治する方法は、黄色い粘着テープを使うことです。植物よりも上部の位置へ黄色い粘着テープを設置し、そこへアブラムシをくっつかせ処分します。
アブラムシを捕殺液に入れる
黄色いものなら何でも向かってしまうのがアブラムシです。なので粘着テープ以外にも黄色を利用して、アブラムシの発生を予防する方法があります。アブラムシを捕殺する液を作り、それを黄色いバケツに入れて栽培している植物の近くに置いてください。アブラムシは植物よりもバケツの中に入って死んでいきます。捕殺液は農薬ではなく、食用油と水、お酢、乳酸飲料などを使うので、人間に対して害がなく安心して使用可能です。
アブラムシ対策/予防方法③光の反射を利用する
アブラムシは光の反射が苦手
アブラムシは光の反射を嫌います。そのため光の反射するものがまわりにあると、アブラムシは寄ってきません。このアブラムシの特性を利用し、アブラムシ対策として光が反射するものを、栽培している植物の近くに置きます。光の反射を利用する方法は、アブラムシの発生を簡単に予防でき、農薬を使うような害もなく安心です。でもアブラムシに対しては効果的ですが、日光が出ている時は常に輝くため観賞用の草花には向いていません。
アブラムシに効果的な光を反射するアイテム
アブラムシを寄せつけないために使う、光を反射するアイテムはすぐに用意できます。身近にあるものならCDがアブラムシに効果的です。それとアルミホイルも、どの家庭にもあるのですぐに実践できることでしょう。他にはガスコンロまわりに使うアルミ製のマットもアブラムシ対策におすすめです。広範囲に使う場合や、もっと本格的に光を反射させてアブラムシの発生を防止するには、アブラムシ対策専用のアイテムを使ってください。
アブラムシ対策/予防方法④チッソ濃度を調整する
チッソを減らしてアブラムシを寄せつけない
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植物にほどこす肥料は主に3要素からなります。それはチッソ、リン酸、カリです。この内チッソが多くなるとその分、植物はアミノ酸を大量に作り出します。これはアブラムシの発生を防止する観点からみると、よいことではありません。アブラムシにとってアミノ酸は好物だからです。つまりチッソが多いほどアブラムシが寄ってきます。肥料をほどこす際には、アブラムシの好むチッソが多くなりすぎないように配分を考えましょう。
アブラムシ対策/予防方法⑤忌避剤をかける
米酢でアブラムシの発生を予防する
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忌避(きひ)剤という、アブラムシを寄せつけないアイテムを使う方法も、アブラムシ発生の予防に有効です。アブラムシの忌避剤は薬剤のような印象を持つかもしれませんが、農薬などを使わずに自作ができるのため安心して使えます。食材で簡単にできるのが米酢の忌避剤です。米酢に唐辛子とニンニクを入れて、数ヶ月寝かせます。その米酢を水で薄めて、栽培している植物へ霧吹きでかけるだけで、アブラムシに対し効果を発揮します。
木酢液はアブラムシと植物に効く
木炭から作られる木酢液は、アブラムシの発生を予防することに加えて、消毒や植物の成長を助けてくれる効果を持つ有能なアブラムシの忌避剤です。米酢もカビ菌に効くなどの効果を持ちます。木酢液は植物を取り扱っているお店の多くに置いているので、手に入れることが簡単です。水で薄めて霧吹きで植物にかける使い方になります。濃度に気をつけてください。アブラムシ対策として使い切れなかった分は植物付近の土にかけましょう。
ニームの精油もアブラムシと植物に効果的
樹木のニームから採取されたエッセンシャルオイルも、アブラムシに対する優秀な忌避剤です。使い方は米酢や木酢液と同じで、水に薄めて霧吹きで植物へかけます。栄養分があるため、アブラムシ発生の予防に加えて、植物に有益です。木酢液と同様に、使い切れなかった分は土にまくのがよいでしょう。米酢、木酢液、ニームのエッセンシャルオイル、いずれも農薬を使わずにアブラムシから守ってくれるうえ、植物に効果的です。
アブラムシ対策/予防方法⑥葉水をおこなう
アブラムシ対策に植物の葉っぱへ水をかける
アブラムシは気温が高く乾燥した環境を好みます。その逆のアブラムシが嫌う環境にすることで、アブラムシをつきづらくすることが可能です。アブラムシが嫌う環境とは、気温が低く湿度が高い状態です。これは一時的にですが簡単に作り出せます。やり方は簡単で、栽培している植物の葉っぱへ水をかけるだけです。水によって植物まわりの気温が下がり、葉っぱについた水分で湿度が高まります。これでアブラムシがつきづらくなります。
こまめに葉水をしてアブラムシを寄せつけない
植物を室内で育てている場合や植物の種類によっては、大胆に水をかけられません。そのため霧吹きに水を入れ、葉っぱへ吹きかけるという方法でおこなってください。葉っぱへ水をかけることは葉水(はみず)といいます。乾くと効果は消えてしまうため、アブラムシ対策にはこまめにおこなうのが効果的です。冬場は水やりを控える時期ですが、室内の場合は暖房で気温が上がり乾燥してアブラムシが集まるので、葉水をしていきましょう。
アブラムシ対策/駆除・退治方法①シャワーがけ
シャワーでアブラムシを流す
ここからはアブラムシが発生してしまった場合のアブラムシ対策です。アブラムシの簡単な駆除は、アブラムシがついた葉っぱへシャワーをかける方法になります。強めの水流でアブラムシを洗い流す感じです。アブラムシは葉っぱへこびりついているように見えますが、実はアブラムシの接地は軽くてすぐに取れます。なのでシャワーの水圧程度でも多くのアブラムシを退治できるのです。農薬などは使わず水だけですむ方法になります。
アブラムシ対策/駆除・退治方法②テープで取る
テープの粘着力でアブラムシを取る
ニチバン 布テープ 50mm×25m巻
アブラムシをシャワーで流せるのは、水を直接かけても平気な植物を外で栽培している場合のみです。室内栽培や水に弱い植物には使えない方法になります。アブラムシを水で洗い流せない場合は、粘着力の強いガムテープなどを使いましょう。アブラムシをテープにくっつけて取る、シンプルなアブラムシ駆除方法です。アブラムシの葉っぱへの接地は軽いため、テープを当てるだけで簡単にアブラムシが取れます。
アブラムシ対策/駆除・退治方法③天敵を利用する
テントウムシにアブラムシを退治してもらう
アブラムシを含め自然界の生き物には天敵がいます。アブラムシにとっての天敵はテントウムシです。テントウムシはアブラムシをエサとして食べてくれます。アブラムシの成虫1匹が産む子供の数に対し、倍の数のアブラムシをテントウムシは食べるのです。アブラムシが大量発生してしまった後に、テントウムシを投入しても追いつきませんが、早めのアブラムシ対策をおこなえば大きな効果があります。
アブラムシ対策/駆除・退治方法④窒息させる
アブラムシの気門をふさいで退治する
アブラムシの駆除には、アブラムシの気門を塞ぐ方法があります。気門はアブラムシが呼吸をおこなう器官です。このアブラムシの器官をふさぐ液体を使うことで、アブラムシを退治できます。アブラムシの器官をふさぐ液体は自作可能です。農薬などの薬剤は使わず、牛乳などの食材や洗剤だけで作れるから人間に害がありません。これまで説明してきた、アブラムシの駆除・退治方法が実践できない場合に試してみてください。
牛乳でアブラムシを駆除する
牛乳でアブラムシの気門をふさぎ、退治する方法は簡単です。牛乳をスプレーボトルか霧吹きに入れて、アブラムシめがけ吹きかけるだけになります。牛乳の油膜がアブラムシの気門をおおって、アブラムシが窒息死するという効果を狙ったものです。ただしアブラムシの成虫にはそこまで効果がなく、牛乳は植物に対して悪影響を与えてしまう可能性もあります。牛乳でアブラムシ退治をした後は、その牛乳をしっかりと洗ってください。
アブラムシを洗剤で退治する
牛乳は臭いの問題もあることから、気軽に試しづらいことでしょう。牛乳の他に簡単なのが洗剤を使う方法です。スプレーボトルへ水を入れ、植物油と洗剤を数滴加えるだけで完成です。牛乳を使う場合と同じように、アブラムシに吹きかけていきます。アブラムシに対しての効果は牛乳と同等です。洗剤の場合もアブラムシを駆除した後は、よく洗う必要があります。
アブラムシ対策/まとめ
農薬を使わないアブラムシ対策について解説してきました。まずはアブラムシがどういった害虫なのか、アブラムシの生態をよく知ることが大切です。アブラムシが発生しやすい時期や環境などが分かると、アブラムシを寄せつけない予防を早めにおこなえます。アブラムシが大量についてしまっても、アブラムシの駆除・退治方法を知っていれば対策が可能です。やっかいな害虫のアブラムシ対策をマスターしてから、植物を栽培しましょう。
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今回はアブラムシの対策について解説しましたが、ガーデニングや家庭菜園における、アブラムシ以外の害虫にについてもっと詳しく知りたいという方は、下記のリンク記事を読んでみてください。
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