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ミステリークレイフィッシュはどんなザリガニ?飼育方法を詳しく解説!

ミステリークレイフィッシュというザリガニをご存知でしょうか?こちらは不思議な生態をしており、なんと単為生殖で増えていくザリガニなのです。その為、特定外来生物として販売禁止となる方向に進んでいます。今回はそんなミステリークレイフィッシュについて解説していきます!
2020年8月27日
T・S
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ミステリークレイフィッシュとは?

ザリガニと言えば、子供から大人まで大好きな生き物ですよね!大きなハサミは非常にロマンが溢れます。ザリガニは色々な種類がいますが、中でも興味深いのが、今回ご紹介するミステリークレイフィッシュです。通常の生き物はメスとオスがいて繫殖していきますが、なんと本種は単為生殖で増えることが出来ます。今回はそんなミステリークレイフィッシュについて解説していきます!

ミステリークレイフィッシュの特徴

ミステリークレイフィッシュとは?

フィッシュと名前が付いていますが、画像の通り、ザリガニです。こちらの最大の特徴が、単為生殖することになります。単為生殖とは、オスを必要とせず、メスだけで繫殖していく特徴のことで、ザリガニで単為生殖をするのは本種だけです。こちらのザリガニは大理石模様が出ることから、マーブルクレイフィッシュと呼ばれることもあります。日本ではミステリークレイフィッシュの呼び名の方が浸透していますね。

なぜミステリークレイフィッシュは生まれたのか?

ミステリークレイフィッシュは近年誕生した新種であると考えられており、水槽内で生まれた突然変異種ではないかと考えられています。突然変異して、クローンを増やし続ける能力を得てしまったということですね。ザリガニは通常、2組の染色体を持っていますが、ミステリークレイフィッシュは3組の染色体を持っており、研究者を驚かせました。スロウザリガニという種類と近縁でもあります。

ミステリーなザリガニとして扱われた

名前が非常に特徴的ですよね。これはまさに、ミステリーな存在であることから名前が付けられたのです。普通はオスとメスが繫殖には必要ですが、オスがいなくても増えていくので、ミステリーなザリガニとして扱われたのですね。最初はあまりにも不思議だったので、本当なのか疑った方も多かったとされています。

ミステリークレイフィッシュの繫殖スピードは?

どんどん繫殖するミステリークレイフィッシュ

単為生殖となると、わざわざ増やそうとしなくても勝手に繫殖してしまいます。その際に気になるのが、繫殖スピードですよね。生まれてから大体250日ほどで成熟するとされており、そこから単為生殖が始まるのですが、年2回ほど抱卵しますので、凄い勢いで増えていきます。油断していると育てきれない状況になる可能性もあります。

ヨーロッパで繫殖が進んでいる

水槽内で飼育しているだけなら問題は無いのですが、現在、ヨーロッパで野生のミステリークレイフィッシュが増えています。環境に適応する能力が高く、一度増え始めたら中々止まりません。

ミステリークレイフィッシュの大きさは?

大きさは実はあまり大きくありません。数センチ程度の大きさのものをよく見かけ、大きくなっても10センチには収まります。アメリカザリガニの大きさを考えると、中々コンパクトな大きさですよね。大きさがあった方が迫力はありますが、最大10センチ程度の大きさであれば飼育しやすいというメリットもあります。

ミステリークレイフィッシュは特定外来生物?

特定外来生物に追加指定する方針

元々は気軽に購入・飼育が出来たザリガニでしたが、単為生殖出来るという驚異的な特徴から、特定外来生物として扱う方針が示されました。2019年5月5日時点ではまだ、販売や飼育が可能という状況ですが、いずれ販売されなくなってしまうでしょう。特定外来生物は既存の生物に害が出てしまいますので、放流する方がどうしても出てしまうことを考えると、致し方ない事かもしれません。


特定外来生物は侵略的

ミステリークレイフィッシュがどのように危険で、特定外来生物指定を受けそうになっているかということですが、やはり水辺の生き物を絶滅させる可能性があるからです。アメリカザリガニも非常に生命力・繫殖力が強く、一気に日本に広まりましたよね。それと同じことが起きうる生き物なのです。雑食な生き物ですので、小魚を始め、色々なものを食べてしまいます。

日本にもミステリークレイフィッシュがいる

残念ながら、日本でも既に野生化が始まっています。2006年に北海道で、2016年に松山市で発見されており、数こそ少ない物の、野生化していることが分かりました。発見報告が少ないのは、アメリカザリガニと間違えられているからではないかと考えられています。ただし、アメリカザリガニと生息域が被った場合は負けてしまう可能性が高いので、今後もあまり増えない可能性もあります。

意外なメリットもある?

特定外来生物は危険ですが、その繫殖力や生命力は役立つ部分もあります。実は、がんの研究に役立つ可能性があるとして期待されているのです。がんがクローンを作って増えていく流れと似ており、基礎研究の一つとして期待出来ます。

ミステリークレイフィッシュの販売店はある?

まだ販売されている

特定外来生物として指定される日がいつか来る流れとなっていますが、2019年5月時点ではまだ販売されています。ただし、販売店は環境庁へ届出をする必要があります。届出をすれば販売が出来てしまいますので、その危険性を説明せずに販売し、飼育している方が沢山いるのではないかと予想されています。販売店で購入する際は、単為生殖することだけでも知っておきたいですね。

販売価格は安い

気になる販売価格ですが、安価で売られており、一匹数百円~1000円程度で販売されていることが多いです。大きさによって価格が変わりますが、主に小さいサイズのものが売られていますね。画像のようにお店で見つかることもありますが、見当たらない場合はネットショップ、またはオークションを利用すると良いでしょう。

ミステリークレイフィッシュは混泳出来る?

ミステリークレイフィッシュは混泳に不向き

混泳させて飼育したいと考えている方も沢山いますが、基本的にザリガニと他の生物との混泳は避けた方が良いでしょう。雑食であり、攻撃力も高いので、魚を食べてしまうのはもちろん、共食いする可能性もあります。単独飼育出来る場合は単独で、スペースが無い場合は共食いを覚悟して混泳させます。

混泳させることで数を調整する方法も

あえて数を調整する為に混泳させるという考え方もあります。単為生殖しますので、どんどん増えるのを防ぐ為に共食いをさせるという形です。また、混泳している個体が多くなりすぎれば餌が足りなくなり、自然に淘汰されていく個体も出てきます。

ミステリークレイフィッシュの飼育方法①

用意するもの①水槽セット

飼育に必要な水槽サイズですが、1匹だけ飼育する場合は幅30㎝程度の水槽でも問題ありません。ただし、水槽サイズはある程度大きい方が水質維持がしやすいので、スペースに余裕がある方は60㎝水槽を選ぶことをおすすめします。下記記事でおすすめの水槽セットをご紹介しています。


用意するもの②底砂や流木

底砂はザリガニにとって必要ですので入れてあげましょう。おすすめの底砂は大磯砂ですが、ナチュラルな雰囲気の水槽にしたい方は、画像のようなソイル系の底砂を使うと良いでしょう。大磯砂は一度買えばずっと使えますので、コストパフォーマンスに優れています。気になる方は下記記事も見てみて下さい。

用意するもの③カルキ抜き

水生生物にとって水道水の塩素はとても危険ですので、カルキ抜き剤で中和しましょう。おすすめのカルキ抜き剤は下記記事で紹介しています。

用意するもの④エサ

雑食な生き物ですので、魚の餌でもザリガニの餌でも構いません。まだ餌を持っていない場合は、ザリガニの餌を購入すると良いでしょう。時折、柔らかい水草を入れて植物の栄養も与えると尚良いですね。

用意するもの⑤掃除グッズ

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出典:Amazon

週一回、水換えとお掃除をしてあげましょう。水換えに使うホースは、画像の「水作・プロホース」がおすすめです。こちらは非常に使い勝手が良く、多くの方に愛されている製品になります。また、水を受ける為のバケツも用意しておきましょう。

ミステリークレイフィッシュの飼育方法②

水槽の準備

まずは水槽の準備をしましょう。水洗いしてから底砂を入れ、カルキ抜きをした水道水を入れます。最初は水が濁りますが、時間が経つと水が澄んできます。あとはフィルター等の機材をセットして電源を入れれば下準備完了です。フィルターがちゃんと回っているか確認して下さい。最初は汚れを分解してくれるバクテリアがいませんので、いきなりザリガニを入れる場合、しばらくは毎日少しだけ水換えしてあげた方が良いでしょう。

水合わせ

次に、購入したミステリークレイフィッシュを水合わせします。袋に入った状態で持ち帰った場合は、袋を水槽に浮かべます。30分ほど待って、水温が合ったところで、袋を開け、中に水槽の水を少しずつ入れましょう。水質に慣れさせたら、ミステリークレイフィッシュだけを水槽に移します。一旦バケツに開けて、バケツの中で水合わせする方法でも構いません。

餌やり

餌やりは一日一回で大丈夫です。あまり餌を与えすぎると水質が悪化しますので、様子を見つつ、少し少ないくらいの量を与えるのがおすすめです。また、体調不良の時や脱皮後などは食欲が薄れますので、その際は量を減らしましょう。

水換え

水換えは週に一回行いましょう。水を抜くと同時に、底砂に溜まった汚れを抜いてあげることが大切です。水換えホースを使って底砂掃除も行ってください。水換えの量は全体水量の3分の1が目安です。水槽立ち上げ当初は、毎日4分の1ほど水換えしてあげると良いでしょう。

ミステリークレイフィッシュを青くする方法


ザリガニと言えば赤色のイメージがある方が多いのですが、青色のザリガニも時折見かけますよね。実は青色のザリガニにするのは簡単で、餌をサバにしてあげると青くなっていきます。また、日光を浴びると赤くなりやすいので、日光は遮断しておきましょう。青色の方が人気がありますね。

繫殖は止められる?

繫殖をなんとか止めたいと考えている方は、水温を下げるという手段があります。適温が20~25度なのですが、水槽クーラーを使って15度程度にすることで、繫殖力が落ちます。ただし、ザリガニにとって快適な水温ではないので、健康に良い訳ではない点を考慮しましょう。

ミステリークレイフィッシュを捨ててはいけない

育てる際に気をつけなければいけないのが、放流しない・捨てないことです。捨てなければ環境に影響が出ることはありませんので、もし育てきれなくなった場合は、知人・友人に渡したり、お店に引き取ってもらうなどしましょう。

ミステリークレイフィッシュを食べることは可能?

食べる方法はアメリカザリガニと同じ

食べる方法が気になる方もいるかもしれません。ザリガニを食べる方法と同じく、一週間ほど絶食状態で放置して泥抜き・糞抜きをして、5分ほど塩茹でしましょう。寄生虫がいることもありますので、必ず熱を通して下さい。塩茹でしたら、体をひきちぎり、皮をむき、背ワタ(腸管)を取れば食べることが出来ます。背ワタは臭いがありますので、少し手間ですが、取り除くことをおすすめします。

ミステリークレイフィッシュは食べるところが少ない

食べることは可能ですが、アメリカザリガニより小さいので、食べる部分が少ないのが難点です。なるべく大きく育てた個体を食べてみると良いでしょう。

まとめ:ミステリークレイフィッシュとは?

今回の「ミステリークレイフィッシュはどんなザリガニ?飼育方法を詳しく解説!」はいかがでしたでしょうか?非常に興味深いザリガニですが、同時に危険性も感じさせますよね。飼育する際は絶対に捨てないようにしましょう。水槽を増やさなければ自然に淘汰されますので、共食いさせながら育てるのも一つの方法です。

ミステリークレイフィッシュが気になる方はこちらもチェック!

今回はミステリークレイフィッシュについてご紹介させて頂きましたが、他にも生き物に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。