「普天間宮/普天満宮」とは?
沖縄県中部にある神社
沖縄県の普天間基地もたくさんの方がご存知かと思いますが、その普天間にある神社が「普間宮/普天満宮」です。それほど大きくない神社ですが、初詣にはたくさんの地元の参拝者が訪れて境内に溢れかえり賑わっています。近年は御朱印巡りやパワースポット巡りのブームにのって県外の方々にもとても人気のある神社となっています。とても特色のある神社で、洞窟のある神宮としても知られています。
拝所(うがんじゅ)
沖縄県民にとっては馴染みが深い場所、拝所(うがんじゅ)とは神聖な領域で神霊が集まるところとされています。洞窟のなかに神様と共に霊石が崇められており、地元の人が特にお年寄り(おばー達)が訪れては拝む神聖な場所となっています。沖縄県内にはたくさんの拝所があり、いろいろな拝所を巡って拝んでいる人もとても多いです。それほど、地域に根差した神社であるといえます。
「普天間宮/普天満宮」洞窟
神々しい洞窟!!
「普天間宮/普天満宮」を語る上で最も重要なのが洞窟です。洞窟に沖縄の古くからの神々を祀ったことから「普天間宮/普天満宮」のはじまったとされます。昔から地元の人には身近な洞窟だったのでしょうね。
洞窟の見学も無料でできます。洞窟へ入るため、拝殿横の小道を通り入口の扉を開けた瞬間、ひんやりと冷たい空気に包まれるような感覚を覚えます。洞窟内は、神秘的な聖域でまさにパワーの源であると感じられます。洞窟の中に一筋の光がさしている光景。あゆみを進めるほど自身が浄化されていく感じがします。一見する価値のある洞窟でご利益もいただけそうです。
約2万年前の軌跡
洞窟にはおよそ2万年前の琉球鹿や琉球キョン、イノシシなどの化石が発見されています。沖縄貝塚時代の前期後半以降の遺物も多数発掘されています。距離が280mもの洞窟になっていますが、公開されているのは50mほどです。琉球鹿などが洞窟へと続く小道に展示されています。
「普天間宮/普天満宮」見どころ①
神殿の前には!?
本州では絶対見られない光景ですが、普天間宮/普天満宮の神殿の前には”琉球の守り神”がお出迎えしてくれるのです。琉球の守り神といえばシーサーです、神殿前でシーサーが鎮座しているのは圧巻です。シーサーは沖縄県に伝わる伝説の獣の像です。家の門や建物の屋根の上などに設けられている悪霊を払う魔除けとして守り神とされています。中国からの影響を受け獅子であるとされています。
通常は門扉や屋根などにいるシーサーですが、シーサーを間近で見られるのは、珍しいことですので、ぜひ間近でご覧になってはいかがでしょうか?
「普天間宮/普天満宮」周辺!
沖縄といえば、海、スキューバダイビング、ちゅら海水族館などを観光に訪れることが多いと思います。最近はおしゃれな「神社カフェ」が人気を集めていますが、「普天間宮/普天満宮」の近くに「美浜アメリカンビレッジ」「ライカム/イオンモール」「A&W」「キングタコス」などいろいろな見どころがあります。御朱印巡りだけではなく、近隣も立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
「普天間宮/普天満宮」見どころ②
地元に愛される神社
中部で一つしかない神社ですので、地元の方が初詣には多く訪れ、年末年始は境内から人があふれるほどとても賑わいを見せています。またお宮参り・七五三・諸祈願など参拝者も数多く訪れる神宮です。沖縄県中部にあり中部では最大の聖地「琉球八社」のひとつになっています。
琉球八社とは
沖縄県がはるか昔琉球時代に、沖縄には仏教「臨済宗」と「真言宗」の二つの宗が伝えられていました。臨済宗が人々に浸透するなか、琉球王府から真言寺院にも特別に扱われた寺院が現在の「琉球八社」と呼ばれるようになりました。主に「熊野神」が祀られています。「普天間/普天満宮」は別称で「普天満権現」といわれています。
琉球八社の所在地
那覇市 →波の上宮 沖宮 末吉宮 安里八幡宮 識名宮 天久宮
宜野湾市→普天間宮/普天満宮
金武町 →金武宮
「普天間宮/普天満宮」見どころ③
基地が見える
御朱印巡りなどで「普天間宮/普天満宮」に訪れた参拝者がまず驚くのが、神宮の側に基地があることです。基地を見にきた訳ではないけれど、自然に基地が目に焼き付いてしまう、それが沖縄です。聖地と基地が隣合わせ!なんてとても複雑ですね。普天満宮は沖縄そのものを凝縮した場所ともいえます。
宜野湾市の主要な通りに面して「普天間宮/普天満宮」がたたずんでいますが、境内は街の喧騒をよそに静かに静まり返った空間が流れています。御朱印巡りにもお宮参りにも気持ちのよい空気ですよ。
社殿の屋根
見どころはたくさんありますが、一番の独特な見どころのひとつは「赤瓦」です。沖縄でしかみられません。日本本州では神社の社殿に使用している屋根は檜皮葺(ひわだぶき)や銅板葺(どうはんぶき)がほとんどで、とても重厚な屋根になっています。沖縄県内の神社は、神殿の屋根に沖縄独特の赤瓦が使用され色鮮やかな印象を与えてくれます。
赤瓦と言えば「沖縄」をイメージする方も多いと思います。古くは琉球王朝時代に首里城をはじめ、武士の家柄の間に赤瓦が使用されていました。明治時代に入ってから一般家庭でも赤瓦を使用するようになりました。沖縄の観光スポット「国際通り」や「首里城」など、また一般的な街を歩いても赤瓦が目に飛び込んでくる程です。
「普天間宮/普天満宮」あゆみ
琉球王国時代
過ぎし日琉球王国時代に、現在の普天満洞穴に琉球の古来から伝わる神々を祀ったことが、はじまりとされています。その後1450年~60年頃に、「天照大御神」を中心とする「熊野権現」も併せて祀られるようになったとされています。「熊野権現」とは、全国各地にある熊野神社の総本山に祀られている仏の化身とされる神様とされています。
後に起こった沖縄戦後しばらくはアメリカに敷地が占領された時代もありました。
現在は
沖縄戦の戦果をくぐってきた社殿は、平成16年に再建されもう見ることはできません。現在はとてもきれいな社殿ができ、御朱印巡りやパワースポット巡りなどで人気の神宮となっています。沖縄の地元の方は初詣やお宮参りはもちろんですが、神前結婚式などで訪れています。普段は「仏教の信仰がない」「拝所など行かない」人にとっても「初詣は普天間へ」という方も多いです。
「普天間宮/普天満宮」神様
琉球古神道神
沖縄古くからの神々が、竜宮神(ニライカナイ神)、日の神、普天満女神(グジー神)、海神、天神、地神が崇められています。古くから沖縄の人たちに根付いた神様が信仰されています。
熊野権現
日本全国に三千社ほど熊野権現を崇める神社があります。熊野三山(くまのさんざん)と称される神社との関りも深く信仰されていました。沖縄古来の神様だけではなく、日本本土と同じように天照大御神などをはじめとする神様も崇められています。
竜宮神(ニライカナイ神)
沖縄では最も多くの人に知られています。「ニライカナイ」とは「ニライ」海・海の底から恵みをもたらす理想郷として捉えられています。古く沖縄では、お子様が産まれる際も「ニライカナイ」から恵み、人が亡くなった際も「ニライカナイ」へかえるという概念もあります。
「普天間宮/普天満宮」の神様のなかでも興味深いのが女性の神様です。首里の桃原(とうばる)の女神が洞窟に籠ったとの言い伝えもありますが、他説では他人に姿を見せない美女がいて、妹の夫に姿を見られたことに驚いて逃げ普天間の洞窟にたどり着いた後に、神様となったという伝説もあります。
「普天間宮/普天満宮」ご利益
普天満宮の女神
普天満宮の女性の神もまつられているとして、安産祈願、良縁祈願、子宝祈願、玉の輿、商売繁盛ご利益が強いともされています。
参拝をすると恋愛運があがるともいわれています。カップルで行くと分かれるという噂もあります。
建築関係諸祈願
近年は、特にご利益があるとされる建築関係諸祈・諸成就祈願の神様として信仰されています、県外からたくさんの参拝者が訪れます。
地元に根付いたご利益も多数あり、合格祈願、健康祈願や交通祈願、航海安全や豊漁、五穀豊穣の神様も信仰されています。
「普天間宮/普天満宮」お守り
お守り
普天間宮/普天満宮には実に様々なお守りがあります。十二支のお守り(袋型肌お守り・漆塗調根付お守り・十二支人形型根付お守り・陶器十二支根付お守り)から学業お守り(合格お守り・学業お守り・合格鉛筆お守り・カード型絵馬お守り)、諸祈願お守り(安産お守り・子授けお守り・病気平癒お守り・開運鈴ひょうたん・縁結びお守り・旅行安全お守り・本水晶勾玉腕輪お守り・普天満宮仙人お守り・普天満女神お守り)、交通安全お守りまで様々なご利益がありますよ。
※販売していない種類もあるかと思います。お問い合わせは直接神社へお願いします。お札
普天間宮/普天満宮にあるお札も時に様々、天照皇大神の神璽(みしるし)を始め、普天満宮の神様のお札、商売繁昌盛札、船のお守りである海上安全祈願のお札、家内安全(フー札、魔除け札)、木札(屋敷の魔除け札)など、やはり沖縄だけあって海の安全を守るお札が目を引きますね。
※販売していない種類もあるかと思います。お問い合わせは直接神社へお願いします。
「普天間宮/普天満宮」お宮参り
お宮参り
お子様が産まれてはじめて、お住まいの土地の氏神様に参拝して、無事に産まれたことをご報告・感謝して、健やかな成長を祈る行事です。神様の前でご家族揃ってお参りする嬉しい行事ですね。お宮参りのご予約も受けているそうです。
結婚式
お宮参りも嬉しいですが、神社で行う結婚式も人気を集めています。白無垢を着たいという女子も増えています。厳かな雰囲気で粛々と行われる儀式!憧れますね。御神前で永遠の愛を誓いませんか。ご夫婦でご利益もうけられそうですね。ご予約も受けているそうです。
「普天間宮/普天満宮」御朱印帳
御朱印帳・御朱印の受け取り方
日本国内でも珍しい御朱印帳でかわいいと評判です。沖縄の伝統を活かした織物「紅型」をデザインした御朱印帳になっています。とても印象的で鮮やかなデザインですので、「これ本当に御朱印帳?」と思うほどクオリティーが高いです。
御朱印帳が揃えば、次はいよいよ御朱印です。社務所で受け取ることができます。「御朱印をいただきたい」と伝えて頂ければ授与して貰えます。
「普天間宮/普天満宮」基本情報
【営業時間】 拝観 7:00~19:00
【所在地】 沖縄県宜野湾市普天間1-27-10
【電話】 098-892-3344
【アクセス】 那覇空港からモノレールで15分
(沖縄都市モノレール/ゆいレール)
那覇空港~旭橋(那覇バスターミナル)
那覇バスターミナル(旭橋)からバスで40分
(系統番号23番ほか 那覇バスターミナル~普天間)
まとめ
とても特色のある「普天間宮/普天満宮」でしたね。一度足をお運びの際は、御朱印巡りや初詣・お宮参りなどの他にも、是非洞窟にも足をお運び下さい。入口の扉を開けた瞬間に空気間が変わり、洞窟の中は今までに見た事がない光景が目の前に広がります。神秘的な空間で人々は何を願っていくのでしょう?
神社というと広い境内というイメージですが、「普天間宮/普天満宮」の境内と洞窟を巡っても、さほど敷地は広くないため「ほんの少し時間が空いた」なんて時にも見学できるほどです。御朱印巡りやパワースポット巡り、地元の方ですと初詣や拝所巡りとしてとても魅力的な神社です。
「普天間宮/普天満宮」にもある沖縄の洞窟
実は地元の人しか知らないことですが、宜野湾市には他にも洞窟があり、宜野湾市以外にも沖縄県内にはたくさんの洞窟があります。「宜野湾市の一部の洞窟は実は地下で繋がっているのではないか?」という噂もあります。壮大なお話ですよね、さらにロマンが広がります。この機会に是非「普天間宮/普天満宮」へいらして下さいね。
御朱印巡り!!他も気になる方こちらもチェック!
沖縄県内の神社「琉球八社」も一つ一つとても魅力ある神社ですので、後々ご紹介できればと思います。「暮らし~の」では、全国の旅に関する話題やキャンプ・登山や釣りなどアウトドアに関する情報を発信しています。
御朱印巡り・御朱印帳やお祓いについて、パワースポット巡りなども気になる方は是非他の記事ものぞいてみて下さいね。よい情報が見つかるかもしれませんよ。
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