パレルモ観光のおすすめスポット、一挙大公開!
パレルモがあるイタリアのシチリア島は中世には東ローマ帝国領でしたが、9世紀になってシチリア全島がイスラムの手に落ち、パレルモにイスラム王朝の首都が置かれ絢爛たるイスラム文化が花開き、モスクなどの建物の数は300余り造られましたが、当時のパレルモにはキリスト教徒やユダヤ教徒も共存して中世ヨーロッパには見られない繁栄を極め、ここでの文明はイスラムとキリスト教がミックスした独特の文化や建物などが形成されていきました。
独特の文化が形成された街、パレルモ!
その後パレルモでは、何回かの戦いを経てイスラムが敗退し、フランスやスペインなどによる支配が続きましたが、1861年にシチリア島がイタリア王国の一部となり、19世紀に産業・経済の発展を極め、パレルモはシチリアで一番大きな街となり州都となって現在に至りました。このような歴史があるパレルモには今でもイスラムとキリスト文化の影響を色濃く残した建物などが残されています。
今回はそんなパレルモのおすすめ観光スポットを厳選してご紹介していきます。
ここでパレルモの位置を確認!
パレルモはイタリアのシチリア島の北部に位置しており、シチリアでも一番大きな街で州都となっています。
パレルモの治安は、良いのか?悪いのか?
パレルモの治安についてですが「治安の良い悪い」というのは、ある程度相対的なものなので、何と比べるかということにもなりますが、イタリアの他の観光都市と比べてみると、パレルモの治安は余り良くはないと言えます。
ただパレルモの街全体の治安が悪いということではありません。外国のどこの街でも同じですが街全体の治安が悪いというケースはあまり無く、ある特定のエリアとか時間帯によっても治安が違ってくるという事です。
パレルモの治安で気を付けなければいけないのは、特に「パレルモの旧市街」の地域で、パレルモ中央駅に近づけば近づくほど治安が悪い、という傾向があります。
スリの被害が多い!
従ってどうしても駅を利用する以外は、治安の為この付近は近づかない方が無難です。
また
・夜の一人歩きは治安のため避ける。
・人気のない裏通りには、昼間でも余り入らなようにする。
など注意が必要です。
また外国で治安の面で被害の多いのがスリに遭う事です。スリは一人とは限らず、何人かでチームを組んで犯行に及びますので、バスの乗り降りの際、街でパーフォーマンスを見ている時などできも気を抜かずに気を付けましょう。
盗難にあったらまず警察や大使館へ
もしパスポートなど紛失や盗難に遭った場合は、まず地元の警察そして最寄りの日本大使館・領事館に相談しましょう。
通常、警察に出向いて紛失や盗難の届出を提出し、その証明書類を日本大使館・領事館に持参して、紛失した旅券の失効手続をします。
※パレルモには領事館などがないため、ローマの日本大使館が窓口となります。
在イタリア日本国大使館所在地
申請先: 在イタリア日本国大使館 (Ambasciata del Giappone in Italia)
TEL: 06-487-991(代表)
FAX: 06-487-3316(代表)、06-4201-4998(領事部)
住所: Via Quintino Sella, 60 00187 Roma
・外国旅行をする際には、治安の面で「ここは日本とは違うのだ」という事を常に念頭に置いて観光や行動することが大事だと思います。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その1
旅行の見所:プレトーリア広場
プレトーリア広場はパレルモのほぼ中央に位置して、街の象徴的な広場となっており、パレルモの港も比較的近い場所にあります。
広場には階段で囲まれた中央の一段高い所に大きな噴水があり、その周りを30体以上の写実的な彫刻が配されて、全体に見事なバランスの建造物なっていて、この周りには観光客など常に多くの人が訪れている人気の広場となっています。
ライトアップされた広場も人気!
この広場の近くには、パレルモの人気観光スポットがいくつもあるので、ここを基点に観光を始めたり、待ち合わせにも相応しい広場となっています。また、観光で少し疲れたらここで、冷たいドリンクを飲みながら一休みするのもおすすめです。
またプレトーリア広場は夜になるとライトアップされ、昼間とは別の表情をみせるので、夜の訪問も外さないように是非訪れてみてください。(画像下)
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その2
旅行の見所:マルトラーナ教会
マルトラーナ教会は、プレトーリア広場から歩いてすぐの所にある1143年にノルマン時代に創建された歴史の古いカソリック教会ですが、当時の総督ジョルジョ・ダンティオキアによって建てられたため正式名称は「サンタ・マリア・デッランミラーリオ:総督の聖母マリア教会」と呼ばれており、後に「マルトラーナ修道院」の教会となったため、一般的に「マルトラーナ教会」と呼ばれるようになりました。
ギリシャ建築を思わせる荘厳な建物の内部に入っていくと、金箔をふんだんに使って輝く天井画や壁画にまず圧倒されます。
金を使った壁画に圧倒される!
教会内部の正面にある荘厳な祭壇やアーチ型の柱に支えられた天井や壁に金色や青など多彩な色を使い分けて輝いて描かれたモザイク画や、聖母マリアに捧げられた教会のため、「聖母マリアの昇天」や「キリストの生誕」、「受胎告知」の場面など、聖母マリアに関連するモザイクが多いのが特徴ですが、静寂に包まれた教会の建物の中でこれらの絵画を見ていると、それだけで心が洗われるようです。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その3
旅行の見所:クアットロカンティ
クアットロカンティとはイタリア語で「四つ角」を意味し、まさに4つの通りが交差しているプレトーリア広場のすぐそばの交差点のことであり、ここもパレルモ観光では是非訪れたいスポットです。
この交差点の4つ角にある建物には統一感があり、交差点に面している全ての壁面が3層となっていて、それぞれに同じコンセプトの彫刻などの装飾が施されこの十字路を造った時の計画がしっかりしていたことが窺えます。
それぞれの角にある建物の壁面が3層の造りとなっていて、1つの角毎に3つの彫刻が施されています。
まず一番下の層にはかつてパレルモに流れていた川を象徴した噴水を表わす水盤の中に、四季を表わす4つのギリシャ神話の神々の彫像があり、2つ目の層には、かつてパレルモを統治していた4人の歴代スペイン王達の像が建ち、さらに一番上の層にはパレルモの守護聖女達の像が街を見守っています。
またパレルモのお祭りの時期には、この交差点がデコレーションで飾られ夜にはライトアップされより一層華やかな雰囲気となります。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その4
旅行の見所:ノルマンニ宮殿
この宮殿は、9世紀にパレルモを支配していたアラブ人太守によって建設が始まり、その後太守のの後継者のシチリアの王たちによって拡張されていき、代々その住まいとなっていた歴史ある宮殿です。
建物の内部には、12世紀シチリアで流行した「アラブ」、「ノルマン」、「ビザンティン」の3様式がうまくミックスされた様式で造られた「パラティーナ礼拝堂」(画像下)があり、素晴らしい金箔で覆われたモザイク模様が柱や梁を飾り、そこに描かれた「キリスト像」やその他にも細密な技法で描かれた多くの宗教画の壁画の豪華さやその歴史の深さに圧倒されます。
礼拝堂の金箔画に圧倒される!
ノルマンニ王宮を訪れたら「パラティーナ礼拝堂」の他にも「ルッジェーロ王の間」は是非見ておきたい部屋ですが、さらに2階の回廊に沿って飾られ展示されているモザイク画のひとつひとつも美術品としても価値が高い作品と言われていますので、是非鑑賞してみてください。(画像下)
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その5
旅行の見所:マッシモ歌劇場
マッシモ歌劇場はパレルモのシンボル的な存在であり、地元の人々から愛され観光客も必ず訪れるという人気の場所となっています。
1897年5月にヴェルディ作曲オペラ「ファルスタッフ」の上演を記念して落成を迎え、その建物の面積は7,700平方メートルと広く、ヨーロッパの歌劇場の中でも「パリ・オペラ座」、「ウィーン・オペラハウス」に次いで3番目の大きさとなっており、イタリアでは一番大きい歌劇場となっています。
イタリアで一番の歌劇場!
歌劇場の建物全体は大きいのですが客席数は1400席それほど多くはなく、舞台が大きいのが特徴となっており、以前に「アイーダ」が上演された際には、本物の象が登場した程の広さがあります。
さらにこの歌劇場はイタリアの権威ある文化施設として、オペラやバレエ、コンサートの公演の他にも、子供たちオペラ鑑賞会や展覧会、カンファレンスなど様々なイベントを積極的に企画し実施しています。また2007年にはここで日本オペラ公演も行われたとのことです。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その6
旅行の見所:サン・ドメニコ教会
サン・ドメニコ教会は高い円柱のオベリスクが建つサン・ドメニコ広場に向き合う形で建っている教会で、1300年に創建されました。その後1640年頃から改装や増築が行われ、現在見られる教会正面の荘厳な壁面であるファサード部分は1726年に完成し、教会全体は当時の技術の粋を集めたバロック様式で建てられており、イタリアの中でも歴史のある大きな教会の一つに数えられいます。
教会の内部は三廊式になっており非常に広く、正面の祭壇の絵画はロレンツォ・オリヴィエールによって描かれ、その絵を天井からは下がった5つのシャンデリアが照らしています。
マフィア撲滅に尽力した人の墓所!
教会内部の壁面には「聖ドメニコの浮き彫り」や宗教画などが描かれ、それに加えてヴィンチェンツォ・ダ・パヴィア作「ロザリオの聖母」が描かれています。またここには19世紀末製造の巨大なオルガンがあり修復された後に記念コンサートなどもたびたび開かれています。
さらにこの教会にはマフィアの撲滅に力を尽くし、マフィアによって暗殺された「ジョヴァンニ・ファルコーネ」という人のお墓があって美しい花などが供えており、これを見ていると、ここはイタリアのシチリア島なのだと改めて感じさせられます。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その7
旅行の見所:シチリア州立美術館
このシチリア州立美術館は、15世紀後半頃に建てられたアバッテリス宮殿の建物の中に造られた美術館で、規模はそれ程大きくありませんが、館内はイタリアの歴史を感じさせる宗教画や彫像が多く、それ程混んでないので一点づつじっくり鑑賞できますよ。
館内に入っていくと15世紀半ばの作品である大フレスコ画の「死の凱旋」(画像下)という4m×4mもある巨大な絵画が迎えてくれます。この絵は「ヨハネの黙示録」をテーマとして、中央の馬に乗ってる死神が周囲に矢を放ちながら疾走していくと言う死にまつわる象徴的な中々興味深い絵です。
名画「受胎告知」!
さらにこの美術館の展示物の中で有名なのが、ルネサンス期に描かれたアントネッロ・ダ・メッシーナ作の「受胎告知」(画像下)で、さほど大きくはない絵なのですが、告知を受けたマリアの慈愛に満ちた凛とした表情が印象に残る名画です。一見の価値のある絵ですので是非この美術館を訪れて鑑賞してみて下さい。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その8
旅行の見所:大聖堂カテドラーレ
大聖堂カテドラーレの歴史は古く、313年に古代ローマ皇帝によってキリスト教が公認されるとすぐ、最初のキリスト教会として建設され、次いでビザンチン様式の教会となり、イスラム教のモスクとなり、そして再びキリスト教の教会に戻り、約800年もの歳月のなかで、ゴシック様式、バロック様式、新古典様式で増改築を繰り返し、現在の様式を持つ外観となり「アラブ・ノルマン様式の建造物群」として世界遺産にも登録されています。
この大聖堂を見ていると、大きく変動を遂げてきた地中海の歴史の荒波の中で生きてきたパレルモという街の歴史を感じることができます。
大聖堂内部には、初代シチリア王達の墓所があり、神聖ローマ帝国皇帝やその妻たちの石棺に加え、23体もの歴代司祭の石棺が並ぶ地下の墓所などの貴重な歴史遺産が保存されており、またフェデリコ2世の妻コスタンツァの王冠が展示された宝物館などが見どころとなっています。
そしてこの大聖堂では屋根の上に出ることもでき(画像下)、そこから見る大聖堂の塔や、パレルモの街の景観は素晴らしいの一言です。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その9
旅行の見所:ガリバルディ庭園
パレルモの港のすぐ近くに、地元の人にも人気の街の中のオアシスのような「ガリバルディ庭園」がありますが、パレルモの観光でいろいろな名所巡りをして少し疲れて一休みしたいと思った時に行ってみるのにピッタリの庭園です。
大きな樹木の並木道を進むと噴水がありその周りのベンチに座って、緑に囲まれそよ風に吹かれながら鳥のさえずりなどを聞いていると癒され疲れも取れていきますよ。
樹齢100年の大木!
このガリバルディ庭園には「ガジュマルの木」という日本では余り見かけない樹がたくさん植えられており、どれもみな樹齢100年を越すという大木となっていて、しかも一本ではなく何本ものガジュマルの木が絡みつくように生えている姿は壮観そのものです。
この近くにはマーケットがあり、そこで地元名物のランチなどを買って、この木を見ながら食べるのも旅の良い思い出になるでしょう。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その10
旅行の見所:カプチン派のカタコンベ
パレルモにはカプチン派のカタコンベがありますが、カタコンベとは「地下墓所」のことであり、ここには8000体ものミイラが安置されているとのことです。
ここでミイラの安置が始まったのは、1599年に亡くなった修道僧シルヴェストロ・ダ・グッビオの遺体をミイラ化したのが最初と言われ、この修道僧のミイラがこのカタコンベに入っていくと正面で迎えてくれます。
西洋では死に関する考え方が東洋とは違っているようで、その死生観を考える意味でもここを訪れる価値があるかもしれません。
眠っているような少女のミイラ!
このカタコンベのミイラは基本的に性別、社会階級ごとにが安置されおり、やはり一番多いのは修道僧や司祭など宗教関係者のミイラですが、一般人のミイラも数多く残っており、当時ミイラにしてもらうのは相当高価だったようで、殆どが裕福な人々だったようです。
ここの数あるミイラの中でも奇跡的な美しさを保っているのが、2歳で亡くなったロザリア・ロンバルドのミイラ(画像下)で、その死に間に合わなかった父親の強い願いでミイラ化され、現在でもまるで眠っているかのような姿を保っています。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その11
旅行の見所:ポリテアーマ劇場
この「ポリテアーマ劇場」は、前にご紹介した「マッシモ劇場」と並んでパレルモにおけるもう一つの歴史のある劇場となっており、屋根はドーム型で正面には凱旋門のようなファサードを持ちその上には4頭の立ての二輪戦車と、その両脇にはいななく馬に乗る戦士が飾られているのが印象的な風格のある劇場です。
庶民にも親しまれた劇場!
かつて歌劇といえば貴族の楽しみであった時代に、このポリテアーマ劇場では歌劇や演劇だけではなく、その他に馬術やサーカスなどさまざまな催しが行われ、庶民にも広く親しまれた劇場でした。
現在では「シチリア交響楽団」の演奏会など、多彩なプログラムが組まれて上演されていますが、もし何か気に入った催しの切符が入手できましたら、是非観覧席から鑑賞してみて下さい。
イタリア・パレルモ観光のおすすめスポット その12
旅行の見所:ミルト宮殿
ミルト宮殿はシチリア有数のノルマン騎士の血を引く貴族フィランジェリ家が1982年まで住み続けた屋敷で、一番最後の末裔が独身で跡継ぎがいなかったため、遺言によりシチリア州に寄贈され修復された後に一般公開されるようになりました。
シチリア貴族の生活についてはイタリアのヴィスコンティ監督の話題の映画「山猫」に描かれ、このフィランジェリ家がモデルになった言われ、この宮殿は当時の様子を最も如実に表わしているとされていますので、一見の価値ありです。
豪華な調度品に感動!
宮殿内部には天井まで届く高さの肖像や彫刻で飾られた装飾壁面が見られ、また優雅な絵画や鏡も飾られ、実際使っていた信じられない程の豪華な家具や調度品などがそのまま残されていて、昔のパレルモの貴族の優雅な生活を垣間見ることができます。
かつて使用されていた馬車が何台も置いてある広い車庫も保存されており、貴族が全盛期にはどんな生活をしていたのか想像するだけでも、ため息が出てきます。
まとめ
パレルモ観光のおすすめスポットのご紹介、いかがでしたか?
シチリア島のパレルモの歴史は地中海の於ける位置的な関係から、キリスト教文明とイスラム文明のそれぞれ文化を色濃く受けており、その影響がパレルモの街のたたずまいや風景、建物の様式に反映され、多彩な文化が形成された街であり、それだけパレルモ観光で見るべき建物や施設が多くあり、毎年多くの人々が訪れるイタリアでも人気の観光の街となっています。そんなパレルモの街に機会を作って訪れて、是非多彩なパレルモ文化を堪能してみて下さい。
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