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堤防から狙う真鯛釣りガイド!釣れる仕掛けやポイント含めて徹底解説!

昔から日本のおめでたい宴席には必ず乗ってきた真鯛。特別な日の特別な食べ物のような気がしますが、最近では堤防釣りのターゲットになっているようです。今回は周年狙える堤防からの真鯛の釣り方や真鯛釣りの仕掛け、美味しい食べ方など含めポイントを押さえて紹介していきます。
更新: 2023年6月1日
kuma10
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大人気の堤防真鯛釣り

古来より「真鯛」は、えびす様が釣り物として抱えていたり竜宮城で舞い踊ったりと、日本人の生活に欠かせない魚です。船釣りが主流の釣り方でしたが、近年ショアジギングや投げサビキなどの釣法が発達したことによって、堤防などの陸っぱりからも狙える魚になりました。

初心者にも難しくない釣り方を紹介していきますので、ぜひ挑戦してみて下さい。

鯛と名のついた魚は200種以上!?

日本の沿岸には名称に「鯛」または「タイ」と付く魚が約200種もいます。これは平べったい白身の魚(体色が赤ならなおさら)のほとんどを「タイ」と名付けてしまったことで起こったことです。

真鯛と同じスズキ目でも科が違ったり、中には目(もく)すら違うエビスダイなども存在します。これだけでも真鯛と日本人の密接な関係性が分かりますね。

実際は10種程度

では「鯛」と名乗る魚の中で、真鯛の仲間はどれくらいいるのでしょうか。実は10数種しか存在しません。よく耳にするところでは「黒鯛(チヌ)」や「血鯛(チダイ)」などがいますが、体型のよく似たヘダイも同じ仲間です。

磯の帝王「石鯛」や「石垣鯛」は、実は真鯛の仲間ではありません。釣りポイントのヒントになりますね。

堤防での真鯛釣りのポイントやシーズン

ポイントの探し方やおすすめの釣り場

真鯛釣りのポイントといえば、「のっこみシーズンの潮通しのよい海底根のあるところ」と答える釣り師は多いでしょう。

しかし泳力の強い真鯛は、実は岸近くの浅場にもエサを追って現れます。とはいえ水深5m以上は欲しいので、堤防からの真鯛釣りの好ポイントは「水深5m以上ある潮通しのよい甲殻類や小魚の多い場所」ということになります。

須磨海釣り公園

沖合い400mにある釣り座や、途中にテトラ帯まである釣り専用の施設です。軽食も摂れる管理棟では、無料でライフジャケットの貸し出しなどもしています。お値段がちょっとお高いのがたまに傷ですが、釣り人のマナーもよく釣り易い釣り公園です。

柵の低いところが多いので、お子さん連れの方はお気を付け下さい。

場所:兵庫県神戸市須磨区一ノ谷町5丁目地先
電話:078-735-2907
料金:4時間1200円

和歌山跡之浦周辺

実は和歌山県の跡之浦周辺の釣り情報は、あまり出回っていません。関西地区の穴場です。時期になるとアジの大爆釣があったり、冬時期のアオリイカが好調であったり、周年釣り物には困らない釣り場です。

その中で真鯛の報告が多いのが「文里港」です。大型の真鯛も時々出るようなので、近隣の方は要チェックです。

神奈川県三崎港

関東の釣り場の中で安定して釣果の上がるのが、神奈川県の「三崎港」です。ご存じのように、ここはマグロの基地として発展してきた港です。

大型船が入出港する関係から当然水深があり、外海に面している関係から、潮通しもよく真鯛が回ってくる条件を満たしています。釣り座も多く、人気の釣り場になっています。

ベストなシーズン

春ののっこみ時期

真鯛が堤防からよく釣れる時期とはいつでしょう。エサ釣りが基本の真鯛釣りでは「真鯛の荒食い時期」を狙えとよく言われます。のっこみと言われる産卵前の時期は、栄養を溜めこむために荒食いをするハイシーズンなのは当然で、これは5月から7月頃まで続きます。

堤防からのランカーサイズ(重量)が狙えるのもこの時期になります。

秋の回復時期

夏に産卵を済ませた真鯛が、産卵で消耗した体力を回復させるために秋時期に荒食いをします。この時期もまたハイシーズンといってよいでしょう。水温が低下して深場に潜られる前の9月から11月頃までが「落ち鯛」のシーズンになります。初心者には、この時期の方が釣り易いと言われています。

タックル・仕掛け・エサについて

タックル


ロッド

ダイワ リバティクラブ 磯風 4号53遠投・K

出典:楽天

堤防からの真鯛釣りの基本は「遠投カゴ釣り」です。まれにチョイ投げでこと足りるポイントもありますが、基本は「遠投」です。なるべく広く探りたいので、最大100mほどの射程を目指しましょう。

もちろん初心者がいきなり100mは無理ですので、まずは50mほど仕掛けを飛ばせるようにしましょう。ロッドは4号5.3mほどあれば充分です。

リール

遠投カゴ用タックルを作る時、リールには少しこだわって下さい。置き竿をして魚を待つ場合ドラグは緩めに設定します。なんならゆるゆるでもよいのですが、反応があった場合は即ドラグを締めて、やりとりができるようにしなければなりません。

クイックドラグ付きの4000番以上のものがおすすめです。根に潜られる前に浮かせるパワーも必要ですからね。

仕掛け

遠投用飛ばしカゴ

ジェットカゴ遠投SS 天秤用 S-10号

出典:楽天

遠投カゴ釣りでは「コマセカゴ」と「オモリ」が一体となった「飛ばしカゴ」を使います。詰めたアミエビなどのエサ(コマセ)がほどよく振り出されるよう振り出し、穴の調整が効くものを選びましょう。

同時に糸絡みが少なく、空中姿勢のきれいな物が求められます。最近は「ウィング付き」の物などが主流になっていますので、重さを変えて幾つか道具箱に入れておきましょう。

専用仕掛け

遠投カゴ釣リ仕掛 3本鈎 S531 8号

出典:楽天

最近では仕掛けを一から自分で作る人は少ないでしょう。ですから既製品の遠投カゴ釣り用仕掛けをおすすめします。しかし真鯛の釣り方をして、真鯛が釣れるとは限りません。

アジやサバ、時にはうれしい青物が突如回って来ることもあります。こちらも針の号数やハリスの太さなど大小取り混ぜて、何セットかずつは道具箱に入れておきましょう。

エサ

お手軽付けエサ

生イキくん海エビ5パックセット

出典:楽天

昔から「海老で鯛を釣る」のたとえがあるように、真鯛の付けエサにはエビがおすすめです。現地の釣り具屋さんで活きエビを仕入れるのも一つの手ですが、釣行時間や活きエビの入荷状況などで、うまく手に入らない場合があります。

最近の付けエサはとても進化していて、時には活きエサよりも食い気が立つこともありますので、加工エサは必需品です。

必要な道具

ロッド、リール、ライン、仕掛けなどのタックルの他にあると便利、またないと困る道具を幾つかピックアップしておきます。

取り込み道具

サンライク 玉網 伸縮 9段階

出典:Amazon

堤防での釣りはポイントによって、海面までの高さがまったく違います。すべての魚が抜きあげられればいいのですが、2㎏クラス以上になると玉網(タモ)で取り込まなければ、ナチュラルリリースの恐れがあります。

必ずご自身の行かれるポイントの海面までの高さは把握しておきましょう。タモは絶対に用意しておきましょう。

バッカン

冷凍アミコマセを解凍し、集魚剤を現地で混ぜるのに便利な「バッカン」は、コマセ釣りには絶対に欲しいアイテムです。もちろん現地でエサを混ぜることにも使いますが、釣り座を決めるまでは立派な道具箱としても活躍します。

時期と帰宅時間にもよりますが、凍らせたペットボトル1本入れておけば、スカリで活かしておいた魚を持って帰ることもできますよ。

水汲みバケツ

堤防釣りにぜひ持って行って欲しい道具の一つに「水汲みバケツ」があります。釣った魚を〆て血抜きをする時や、バッカンの中の集魚剤をのばす時などにも、海水は必要です。

そしてなにより釣りが終わった後に汚れを落とすのには、大量の海水が必要になります。初心者のうちから、釣り座を綺麗に保つクセを付けておきましょう。

フィッシュグリップ

1091(イレグイ) フィッシュグリップ

出典:Amazon

真鯛に限りませんが、釣れた魚を直に掴むのは危険です。また手を滑らせてしまい、せっかく釣った魚をオートリリースしてしまっては本当にガッカリです。

ご紹介の物は20㎏までの耐荷重のあるものです。タックルボックスに一つ用意しておきましょう。真鯛のように歯のある魚は「バス掴み」ができませんから必需品です。

タックル別の釣り方

遠投カゴ釣りのコツ


真鯛の回遊タナを探りながら、仕掛けを投入するのは当たり前のことですが、真鯛は食いが立ってくると浮いてくる傾向にあります。つまり付けエサの位置を「底」から始めて、少しづつ上げてくる必要があります。

タナ取りは初心者にはかなり難しいですが、「30~40㎝づつ」じんわりと上げてみて下さい。付けエサがなくなっていたら、上げるなど決めておくといいでしょう。

投入のしかた

タナ取りが必要なのは説明いたしましたが、それよりも初心者はまず「狙ったポイントに道具を打ち込む」技術を習得しましょう。仕掛け自体が長く重い遠投カゴ釣りは、力だけでは投げることができません。

ビュンと投げると付けエサの身切れも起こります。タックルに掛かる「重量を移動」させる投げ方を覚えましょう。イメージはビュンではなく「フォン」です。

ルアー釣りのコツ

真鯛は例えベイトを追って岸近くまで寄って来たとしても、ライズやボイルをするということはほとんどありません。ルアーでの釣り方は、基本ボトム周辺のリフト&フォールです。使用ルアーはシーバス用の流用でOKです。

タックルもシーバスロッドで通用します。釣り方で気を付けるべきは「根掛かり」ということになります。

全釣り方共通のコツ

真鯛は口の堅い魚です。アタリがあったら「思いっ切り大アワセ」をして確実にフッキングさせましょう。

シーズン別の釣り方

春ののっこみシーズン

真鯛釣りは、春ののっこみシーズンと秋の荒食いシーズンがあると前述いたしましたが、釣りにくいのは、実は春ののっこみシーズンなんです。この時期は産卵場所を求めての団体行動になるため、回遊場所をきちんと把握しておかなければ勝負になりません。

春は釣り方というより、釣りポイントの情報をきちんと集めてから釣行しましょう。

秋の荒食いシーズン

荒食いが始まるとあちらこちらで真鯛の釣果情報が聞かれます。水深の深い冷たい場所まで移動する前に、エサを探し回るため数釣りにも期待できるのが、秋の荒食いシーズンです。

ただしのっこみシーズンよりも多少深場での捕食活動になりますから、タナ取りや遠投などの技術が釣果に直結します。夏の間にたくさん練習しておきましょう。

初心者は海上釣り堀で経験値を積むのも◎

真鯛はショア(陸上)から釣っても、水面を叩いたりジャンプをしたり、横っ走りをしたりなどのアクションをあまり(ほとんど)しません。しかし「真鯛の三段引き」と言われるように、エサに喰い付いたその場で何度も潜ろうとします。

その力は経験しなければ判りません。その時になって慌てないように、釣り堀で経験しておくのも手です。タックルさばきの練習になりますよ。

おすすめの管理釣り場3選

①関東圏の雄「みうら海王」

釣り物は真鯛の他、ワラサやブリ、カンパチ、ヒラマサなどの青物に、季節ごとにシマアジ、 イシダイ、クエ、ヒラメなどの高級魚が入ります。

時には10㎏オーバーの青物も入ります。これらすべてが釣り放題なので、魚屋さんで購入することを考えたら、すぐに元が取れますね。初心者の腕試しにはもってこいです。

基本情報

場所:神奈川県三浦市三崎5-3-1
問合せ:046-880-0505
料金:男性・14300円 女性・11000円 子供(小学生以下)・7700円 仕掛け1000円
注意事項:釣り方やタックルなど細かいルールがありますのでお守りください。
 

②関西圏の雄「サザン」

放流魚のラインアップは「みうら海王」とほとんど同じですが、少しシマアジの割合が多いようです。こちらは各種イベントを時々行っており、問い合わせをしてからの釣行をおすすめします。

例えば「ナイター」などもやっているようなので、夜釣り初心者の練習にもなりますよ。もちろん釣れた魚はすべて持ち帰りOKです。

基本情報

場所:大阪府泉南市りんくう南浜2-202
問合せ:072-482-0316
料金:一般・11000円 女性・小学生・5500円 仕掛け1200円
注意事項:釣り方やタックルなど細かいルールがありますのでお守りください。

③九州圏の雄「釣っちゃ王」


釣っちゃ王では「マハタ」が時々混じるそうです。こちらも釣り放題すべて持ち帰りOKなのですが、もし仮に釣れなかったとしても、真鯛2枚をお土産に付けてくれるそうです。道具類はすべて揃っていますので、手ぶらで釣行ができるのが魅力です。

基本情報

場所:大分県佐伯市蒲江大字森崎浦1992
問合せ:0972-44-5758
料金:男性・11000円 女性・中学生・8000円 小学生以下・6000円 見学者との交代での釣り可・1000円 仕掛け1000円
注意事項:釣り方やタックルなど細かいルールがありますのでお守りください。

堤防での真鯛釣りの注意点

ライフジャケット着用

Photo bydistelAPPArath

平成30年2月より、すべての小型船舶乗船時のライフジャケット着用が義務化されました。海上に出る船舶での着用は当然だと思いますが、堤防などの釣行時も、ぜひライフジャケットは着用していただきたいと思います。

堤防とはいえ、足場のよいところばかりではありません。後を絶たない海での事故をなくしましょう。ライフジャケットは必須道具だと思って下さい。

周囲に気を配りましょう

堤防釣りすべてに言えることですが、本当にマナーを守った釣行をお願いいたします。特に「遠投カゴ釣り」の場合、長尺タックルを振り回しますので「後ろに気を付ける」のは当然ですが、持ち込む道具類もルアー釣りなどに比べ、大荷物になります。周囲に気を配って楽しく釣りをしましょう。

真鯛のおいしい食べ方

せっかくの高級魚ですから釣れた真鯛はお刺身やお寿司で食べたいですよね。ですが真鯛の一味違った魅力を引き出す料理がありますので紹介しておきますね。暑い日バージョンと寒い日バージョンの2種類の紹介になりますので、ぜひ釣れたらやってみて下さい。

水なます

まずは暑い日バージョンの「水なます」です。薄めのそぎ切りにした真鯛のお刺身を10枚ほど用意します。半分量を味噌(親指の先くらい)、大葉、しょうが、みょうがと一緒に叩きます。キュウリはなくてもいいです。

叩いて粘りの出た鯛味噌を水でのばし、残った刺身も混ぜます。氷を多めに放り込んでひと混ぜしたらできあがり。汗をひくうまさです。

鯛しゃぶ

Photo by oddstranger

寒い時期に釣れた真鯛はぜひ「鯛しゃぶ」で食して頂きたい。皮付きのまま薄くそぎ切りにした真鯛を出汁で、しゃぶしゃぶしてポン酢でいただきますが、アラを魚焼き網でこんがりと焼いたもので出汁をとると上品な味わいになります。

野菜などもしっかり食べたい場合は、顆粒こんぶ出汁と顆粒かつお出汁を小さじ2づつ入れましょう。〆の雑炊まで箸が止まりませんよ。

堤防から真鯛を狙ってみよう

堤防からの遠投カゴ釣りを初心者が始める場合、最初に揃える道具が多いのがネックになります。しかし一式道具を揃えておけば、さまざまな魚種に対応できます。

カゴから振り出すコマセや付けエサ、サビキなど応用の効く遠投カゴ釣りは、極めれば「陸からの船釣り」と呼ばれるほどです。今からの時期、まずは秋の荒食いに向けて、腕を磨いてはいかがでしょう。

陸(ショア)からの真鯛釣りがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中に、流行の「タイラバ」を使ったショアからの釣りに関する記事を見付けました。こちらに併載しておきますので、興味のある方はこちらもチェックして下さいね。