ナイトフロックス傍のスズメガ、一体どんな虫?
庭のナイトフロックスの傍をチョウではない、やけにでかい虫が飛んでいた…そんなときはスズメガかもしれません。スズメガは数ある花の中でもナイトフロックスがお気に入りとされ、ガーデニングで育てていると自然と寄ってくるようになります。
スズメの様に飛ぶからスズメガ!
スズメガは漢字では「雀蛾」と書き、その名の通りスズメのように活発に動き回り、上手に飛ぶ「ガ」の仲間です。他のガに比べスズメガはちょこちょこと忙しなく羽ばたく事からそう名付けられたと言われています。スズメと言うと大きくても手のひらサイズ位の小さなものを想像してしまいますが、スズメガの成虫はでかい個体も多く存在します。
種類の名ではなく、スズメガ科の総称!
勘違いしやすいのが、スズメガは「ガ」の種類うち一つだと言う誤解。スズメガとは「スズメガ科」をまとめて呼ぶ時の呼称であり、スズメガ科に分類されるガは世界中でなんと1200種類も存在すると言われています。スズメガは種類の豊富さの他にも「でかい」事でも有名で、幼虫や卵の時点でかい上、成虫になると更にでかい姿へ変容します。
スズメガ、その特徴
身体はでかいが、翅は小さめ
スズメガの成虫は他のガの成虫の種類よりでかい個体が多く、成虫の4対の翅はでかい体に対し小さめで、三角形となっており、スズメガの成虫はこの三角形の翅をぱたぱたと忙しなく動かし、優雅に飛び回ります。チョウと比べると地味な色合いですが、飛び回るスズメガも中々優雅なものです。
意外と人気者?ガ界の有名種
マンションの廊下で可愛いウンモンスズメちゃんに遭遇:heart:️
— 林麗奈@Kimono Whip (@KimonoWhip) April 28, 2018
植木のあたりまで連れてったら、なかなか手から降りたががらないから、連れて帰ろうかと思ったくらい可愛い子ちゃんでした:laughing::two_hearts:
やぱスズメガ大好きっ:laughing:#蛾 #ウンモンスズメ #美しい #moth #Callambulyxtatarinovii #スズメガ pic.twitter.com/qVwixbgNtO
「害虫」と呼ばれたり、毒がありそうと嫌われがちなスズメガですが、実は意外と人気があり、その成虫はずんぐりむっくりした姿と、パタパタと飛び回る姿が「可愛い」と呼ばれることもあります。中にはガは苦手だがスズメガは平気だと言う人や、手に乗せる人まで。名の由来のスズメ同様に、その成虫はガ界のアイドルと言えそうです。
中にはこんな美しい種類も、オオスカシバ
よく見ると結構愛嬌ある姿をしているのと、ガ特有のモフモフした毛並みから意外と愛好家の多いスズメガですが、その中でも特に人気の高いスズメガの種類が、オオスカシバと呼ばれるガの種類です。なんといってもその特徴は透き通った翅を持つことで、ガではあるが昼間に活発に活動するため、その美しい姿を楽しむことが出来ます。
駆除する場合は害虫!害虫としてしっかり対応を
ハチと思ったらオオスカシバだったという報告があるなど、意外と愛されているオオスカシバですが、スズメガは庭を荒らす「害虫」としての面も持っています。勿論その「害虫」の分類にはこのオオスカシバも含まれるため、駆除する場合は幼虫を見つけ次第駆除し、農薬を散布したり、卵は見つけ次第捨てるようにしましょう。害虫駆除は心を鬼にすることが、何より大事です。
スズメガ、害虫の所以
意外と可愛いスズメガですが、名の由来となったスズメと同じく、可愛らしくはあるが困った面も持ち合わせています。ガーデニングを行っている側からするとスズメガは正直あまり歓迎したいものではなく、卵や幼虫を見たら早急に駆除し、可能なら農薬を散布すべきでしょう。
スズメガに毒はある?触れても問題ない?
「害虫」と聞いて真っ先に連想するのが毒の有無。幼虫の中には毒を持っている種類もおり、中にはちょっと触れただけで手が真っ赤に腫れてしまう厄介者まで。特にガの幼虫は「毒」を持った幼虫が多いため、なお毒には気を付ける必要があります。
スズメガは無毒!卵や幼虫に触れてもOK
スズメガの幼虫は何とも毒々しい色をしており、触るととっても痛そうな姿をしていますが、実際は無毒であり、素手で触っても大丈夫と言う、毒対策をせずとも、安心して駆除できる幼虫の一種です。実はガの幼虫の中でも「毒」を持った幼虫は限られており、全ての幼虫に毒がある訳ではありません、と言ってもその一部の毒はどれも強烈なものばかり。触れてはいけない毒持ちの幼虫を、下記リンクを参考にしっかり覚えておきましょう。
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でかい体に見合った食欲
無毒で卵や幼虫に触れても問題ないスズメガですが、その幼虫はでかい姿に見合った通りの大食い。とにかくスズメガの幼虫は食いしん坊であり、駆除が遅れると庭の葉っぱがボロボロに、何てことも少なくありません。その身体は葉っぱを食べれば食べるほどでかくなっていくため、でかい幼虫を見たら「沢山葉を食べた幼虫」と思っていいでしょう。
スズメガ、その食性
幼虫と成虫で食性が変わる
スズメガは幼虫と成虫で食性が大きく変化し、成虫になると花の蜜を吸うようになります。ナイトフロックスの傍でスズメガの成虫を見かけるのも、スズメガがナイトフロックスの蜜を気に入っている為とされています。食性は実に多彩ですが、花の蜜のみでなく樹液を食べる種類も同じくらい多いとされています。
スズメガの種類で好む食べ物が変わる
スズメガは「食いしん坊」で知られていますが、以外にも食べ物を奪ういあう事は殆どないと言われています。スズメガは種類によって好む食べ物の種類が異なり、好む食べ物の種類により名付けられた種類も存在します。たとえばブドウスズメやコスズメ、クルマスズメはブドウ科の蔓を食べ物とし、クロスズメはマツ科、モモスズメはモモなどのバラ科の植物と、種類により食べ物が区分け手されています。
飽くまで目安、実際はなんでも食べる!
また、これらの「スズメガが好んで食べる食べ物」は、ほんの一例にすぎず、ナイトフロックスに限らず、あらゆる植物の傍でスズメガを見ることが出来ます。あくまで「こういった食べ物を好む」と言う一例に過ぎないため、ナスやジャガイモ、トマトと言った野菜なども好みます。「なんでも食べる」ことで知られるスズメですが、それはスズメガだって同じようです。
スズメガ、詳しい駆除方法
農薬での駆除はダメージに注意!
スズメガの駆除には何と言っても農薬を使用するのが一番!農薬を散布することで、スズメガのみでなく、他の害虫も駆除でき一石二鳥!と言っても農薬を使用する駆除方法は強力な反面、リスクも大きく、多量の農薬を使用すると植物にもダメージを与えかねません。農薬を使用する場合は植物へのダメージを抑えるようにしましょう。
農薬不使用のスズメガ駆除方法
農薬を使用しなくとも、スズメガはかなりでかい幼虫の為、被害が大きくても数は多くない事が多く、わざわざ農薬を用意しなくとも、火箸を用意し卵を見つけ次第取り除くことで簡単に駆除できます。火箸は100均やホームセンターで売られているものを購入すれば、さらに出費を抑えられますよ。
葉っぱをつまみ、卵ごと除去!
火箸を用意したら早速葉っぱを裏返し、卵がないか確認していきましょう。スズメガに限らず、多くの虫は葉っぱの裏に卵を産み付けるため、卵を探すときは葉っぱの裏まで確認しましょう。卵が産み付けられていたら葉っぱをちぎり捨て、幼虫が隠れていた場合は火箸で潰すかゴミ袋に入れます。この作業を、卵が完全になくなるまで繰り返しましょう。
アフターケアも忘れずに!
火箸で卵を取り除く駆除方法は当然ながら葉っぱの数が大幅に減ってしまうため、アフアーケアも忘れないようにしましょう。植物は根っこさえ元気なら新しい葉っぱが生えてくるため、枯れてしまわないか?という心配なら不要です。風通しのいい場所には卵が産み付けられないため、悲観的にとらえず剪定代わりと思いましょう。
防止策でスズメガが来ない庭に!
スズメガの成虫はガの種類の中でもかなりでかいため、少し目の粗い防虫ネットでも十分にその侵入を防ぐことが出来ます。また、スズメガはフンもでかいので、植物周辺にでかいフンが落ちていないか確認し、スズメガが着ていないか確認しましょう。葉っぱが生え出したらまた卵を産み付けられたかねないため、防止策をしっかり行うことが大切です。
スズメガ、その利用価値
どんな場所でも育つタフな虫
「何でも食べる」性質とでかい体に見合った食欲から害虫扱いされることもあるスズメガですが、それと共に利用価値の高い昆虫としても知られており、その旺盛や食欲と繁殖力の高さは、裏を返せば「どんな場所でも育ってくれる」と解釈でき、欧米では実験用として大量のスズメガの幼虫が飼育されており、遺伝などの実験体として利用されています。
スズメガは食べられる!?その栄養
スズメガ、気になるその味
さらに、スズメガの幼虫は実験体となるのみでなく食べる事も出来ます。ガの幼虫を食べると言うとあんまり食べたくはありませんが、その身体は栄養たっぷりで、家畜の飼料に用いられたり、食べ物としてスズメガの幼虫が育てられる日も来るかもしれません。海外では「虫を食べる」文化が意外と浸透しており、日本でも「昆虫食」と言う名称で有名ですね。
幼虫はゴマ風味?食べるなら小さいものを
「食べられる」と聞くとどうしても気になってしまうのがスズメガの味。食べた事がある人の報告によると、スズメガの幼虫は茹でるとゴマに似た香りを放つようになり、青っぽい小松菜に似た香りが混ざり、風味豊かで美味しいそうです。ただ、スズメガの幼虫はでかいものほど皮が固くなるため、食べる場合は小さい幼虫がよさそうですね。
まずは前蛹から!癖がなく美味しい
スズメガの幼虫は「香ばしく、特に小さいものが美味しい」という報告がありますが、他にもスズメガは前蛹もかなり美味しいとされ、幼虫の様に固い皮を持たないため、鳥皮のような弾力を持った食感がするそうです。さらに青臭さも大分消えるそうなので、食べるなら前蛹がおすすめですね。
クリーミーでヘルシーなサナギ
前蛹の次はサナギ、サナギになると再び皮が固くなってしまいますが、練りごまのような濃厚なクリームがたっぷり詰まっており、豆腐に似た食感も加わり美味しくヘルシー。スズメガの幼虫はどの時期に食べても美味しいので昆虫食入門にもおすすめ。中国で肉団子の材料にされるのも、納得の美味しさです。
スズメガ、見付けたら適切な駆除を
葉っぱの被害を見て、駆除するかを決めよう
スズメガは「害虫」ではありますが、無毒で意外と可愛い姿をしている為、葉っぱへの被害に目を瞑れば庭を彩る一員に加わってくれる虫です。葉っぱが食い荒らされるのが嫌!と言う場合は出来る限り早めの駆除を行いましょう。駆除のさい、いちいち潰したりゴミ袋に詰めるのがめんどくさいという場合は、思い切って食べてしまうのもありかもしれません。
その他害虫が気にかる方はこちら!
庭を荒らし食べ物を食い漁る厄介者はスズメガに限らず、害虫と言うくくりで見てしまうと、てんとう虫も立派な害虫と言えるでしょう。下記リンクを参照にし、スズメガ以外の害虫対策も徹底しましょう!
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