スモークウッド
スモークチップスさくら
スモークチップスりんご
スモークチップスヒッコリー
スモークチップスくるみ
スプーン印ザラメ
ロティサリーグリル&スモーク
薫製とは
スモークの香りが美味しい調理方法
薫製は古くから保存食として作られてきました。およそ13,000年前に狩猟した肉を保存するためにいぶしたのが始まりです。現在と同じような薫製になったのはおよそ2000年程前、古代ローマ帝国のゲルマン民族が今で言うドイツ付近で食材を塩漬けしスパイスで風味付けし薫製したことが広まったからです。いぶす時に使う木材の香りが風味となり美味しいのでじわじわと家庭でも薫製するブーム二年ほど前にありました。
薫製の種類
3種類の製法
薫製には3種類の製法があり、温度の高い順に熱薫、温燻、冷燻となっています。それぞれ適している食材(料理)や風味の付け方、いぶしている時間が違います。
薫製の種類① 熱燻
熱燻は80度以上で1時間ほどの短時間でスモークする方法です。素材から水分があまり抜けないので保存性はほとんどなくジューシーな食感をしています。高温にするために火を使うので耐熱性のある薫製器が必要ですが小さな薫製器でもできるうえ、短時間で仕上がるのでキャンプなどアウトドアでも良く使われるタイプの薫製です。薫製の風味の付け方はスモークチップを使用します。
薫製の種類② 温燻
温燻は50度から80度以下の温度で比較的ゆっくりと3時間前後とかけて薫製します。熱燻より長時間スモークすることで素材の水分がとび熱燻より保存できる仕上がりになります。食感は水分量が全体の50%程度ぐらいになっているのでしっとりとはしていますがジューシーではないです。中温でスモークするため火を使います。 一般的に薫製といえばこの温燻を言いソーセージやベーコン、なども温燻でできていて幅広い食材が使えます。風味の付け方はスモークチップです。
薫製の方法③ 冷燻
30度未満の低温で長時間スモークする製法です。本来なら数週間かかる冷燻ですが家庭で作るのであれば3時間以上かけてする薫製です。食感は長時間のスモークすることで水分がかなり抜けているので固くいかにも保存食のようになっています。スモークサーモンは例外で冷燻でも数時間しか薫製にしないので水分が残っています。風味の付け方はスモークウッドを使います。
キャンプでも冷燻風はできる
キャンプで薫製をする時は基本的に熱燻が多いですが冷燻風に風味を付けることもできます。風味の付け方も冷燻と同じで30度未満で3時間以上スモークします。ただし気温が暖かくなっても傷まないような食材、生で食べることがない食材がキャンプでの冷燻風に向きます。冷燻風に薫製をする場合高原や秋、冬など気温が30度未満であることを必ず守ってください。30度をこえると食材が傷んできます。冷燻風なので食材の水分が残っていますので作ったその日のうちに食べることをおすすめします。
薫製器の作り方
ダンボールで薫製器作れる
冷燻はスモークウッド(後述します)を使うので大きな火は必要なくダンボールで薫製器が作れます。またダンボールの薫製器とスモークウッドがセットになった製品も売られているぐらいなので安心してダンボール薫製器を作ってみてください。市販のダンボール薫製器は夏にアウトドア用品店でよく売られていますが外気の高い季節のため生で食べるものは薫製しないほうがいいです。
薫製器の作り方①
ダンボールの底の部分が上になるようにひっくり返しテープなどで止められている思うので剥がして開けれるようにします。次にダンボール内に網を設置できるように四隅に割り箸などを斜めに刺し貫通させて足場を作っていきます。割り箸などの先端で怪我をしないように気をつけてください。
薫製器の作り方②
網が置けたら地面から数センチの所に穴を数箇所あけて薫製器は完成です。穴を開けた理由はスモークウッドが途中で消えないようにするためのであまり大きく開けると煙がでていってしまうの大きく開けないようにしてください。
薫製器の使い方
網の上に食材を置いていき底の部分をテープなどで閉じていきます。次にしっかりと火がついたスモークウッドを蓋の部分から入れていきます。(逆さにして使ってるいるので正確にはこちらが底です。) あとはそのままスモークウッドが燃え尽きるまでいぶすと完成です。ダンボール薫製器は作り方も使い方も簡単でキャンプ以外でも自宅で薫製したい時でも使えます。
より詳しい作り方はこちら
ダンボール薫製器の詳しい記事です。多少作り方が違いますが参考にしてみてください。
ダンボール燻製器の作り方!簡単に自作できる5つのステップをご紹介
今回はダンボール燻製器の作り方を紹介しています。コストもほとんどかからずに、頼りになる燻製器が作れますよ。お家でももちろん、キャンプだったら...
スモークウッドとは
線香のようなもので熱源いらず
冷燻の時にスモークウッドを使いますと紹介しましたがスモークウッドとスモークチップの違いは簡単で一言であらわすと「熱源の有無」です。スモークウッドは直接燃やして薫製にしているわけではなく線香のように大きな火を出さずにスモークウッドが燃えていくため着火後はガスコンロなど熱源は不要です。スモークチップのように火を使わないので場所を選ばないので便利です。
スモークウッド
火の付け方・必要な量
ガスコンロやガストーチでウッドの角ではなく面に火を付けます。角だけでは薫製器の中で消えてしまう可能性があるので燃えやすいように面をしっかり燃やしてから薫製器に入れます。メーカーによりますが最近のスモークウッドは切れていて一本でだいたい90分ぐらいあるので量の計算も簡単です。
おすすめのスモークチップ① 桜チップ
桜チップはスモークすると強い香り
スモークチップスさくら
桜チップは香りが強いのが特徴です。香りが強い=癖があるということですが香りが強いぶん仕上がった薫製は初心者でも美味しいです。桜チップは前述したダンボール薫製器のセットのチップとしてよく使われていてあまりアウトドア用品を置いてないようなホームセンターでも桜チップは目にしやすいです。桜チップの注意点は香りが強いため長時間スモークする人によってはきつく感じるかもしれません。
桜チップにおすすめの食材
桜チップは癖があるので肉類(牛、豚)に向いています。桜チップのようにスモークチップ(ウッド)に癖がある場合は基本的に癖のある食材が向きます。桜チップは初心者でもおすすめですが適材適所で白身魚や鶏と淡白なものにはあまり向かないので気をつけてください。
おすすめのスモークチップ② りんご
ほのかに甘い香り
スモークチップスりんご
桜チップはパッケージを開けた段階で軽く香りますがりんごも同じように甘い香りがあります。しかしスモークしても強い香りでなくほのかに甘く香りが付くぐらいです。甘い香りがあるためマイルドですがあまりブレンドには向きません。
りんごにおすすめの食材
魚介類、乳製品に合いますがベーコンをスモークしても美味しくなります。
おすすめのスモークチップ③ ヒッコリー
スモークしても癖が少なくオールマイティー
スモークチップスヒッコリー
ヒッコリーは北アメリカ原産のクルミの木の仲間で癖が少ない特徴です。何か1つだけスモークチップを買う場合はヒッコリーだけ買うとどんな食材でもほぼ癖が無いので合います。凝った人はスモークチップを数種類使ってブレンドしますがヒッコリーは癖が無いのでブレンドのベースに使われやすいです。
ヒッコリーにおすすめの食材
ベーコンに使われたりサーモンに使われたりとオールマイティーですが桜チップ程ほど癖は無いのですがほんのわずかに酸味が出やすいです。そのためどちらか言うと肉よりで、肉類、乳製品(チーズ)がおすすめです。
おすすめのスモークチップ④ くるみ
スモークチップの中で一番癖がない
スモークチップスくるみ
クルミは日本の在来種で古くから建材としても有名な木です。もともとあまり癖のないヒッコリーをさらにマイルドにしたような香りです。癖もなく色付きもあまりつよくないので何にでも合います。ヒッコリーと同じようにブレンドベースにも使われます。
クルミにおすすめ食材
肉類、乳製品(チーズ)、魚介類とオールマイティーですが癖がないのでどちらか言うと魚介類、乳製品寄りです。色付きも他のスモークチップより薄く目に仕上がります。癖がないので桜チップを足してみたりと自分なりにいろいろ試してみるのもありです。
ザラメの意味・使い方
綺麗な色の付け方はザラメ使うこと
スプーン印ザラメ
市販されている薫製の製品綺麗な色艶ですが自分で薫製するとあまりいい色が付かないという場合があります。製品には色の付け方がありザラメを使っているので綺麗な色艶になっています。ザラメは砂糖ですので仕上がりもほんのり甘くなりますが乳製品、肉類に合います。ザラメの使いかは簡単でザラメを適量スモークチップと混ぜるだけです。
ザラメの量
ザラメが多すぎると煙が立たないでザラメが燃えてしまう可能性があります。逆にザラメが少ないとあまり効果がなくなるので量が大切です。使っている薫製器の大きさなどでチップやザラメの量が変わってきてしまうので一概に言えないのですがザラメはチップ一掴みに対して大さじ一杯ぐらいの使い方でいい色艶がでます。
薫製のやり方 ゆで卵
薫製方法は熱燻
普通にゆで卵を作った後キッチンペーパーなどで表面の水分をよく拭き取り薫製器に入れてスモークするだけでも美味しい薫製玉子ができます。香りの付け方は桜チップで短時間スモークします。桜チップの使い方は短時間(15分前後)ならだいたい一掴みぐらいの量です。冷燻、温燻でもいいですがキャンプで作るのであれば高火力で一気に薫製するほうが時間もかからず簡単です。冷燻の場合は火がいらないので食べる時間を逆算してあらかじめスモークしておくとこともできます。スモークチップの量は一握りで大丈夫です。
味の付け方
味のついた薫製玉子をする場合はポリ袋などにゆで卵を入れ麺つゆをいれて15分以上漬け後表面の水分をよく拭き取ってからスモークします。
薫製のやり方 鳥ハム
薫製方法は熱燻
火が弱いと温燻になります。温燻でも良いのですが鳥ハムは火が通っているのでそこまで時間をかけなくても大丈夫です。作り方はまず鳥ハムを作ります。鍋に水、塩、胡椒、ハーブを入れ鳥を弱火で20分ぐらい茹でて完成です。より本格的な鳥ハム自体の作り方は下記のリンク先を参照してください。
薫製開始
鳥ハムができたら薫製していきます。鳥ハムの水分をよく拭き取り影でしばらく乾かします。キャンプで食材が痛みそうであれば吹くだけでも充分です。薫製は水分があると煙が水分と混ざると酸味になりおいしくなくなるので極力表面の水分をなくすことが大切です。乾いた後は薫製器にいれて薫製します。熱燻なら10分から15分程度です。スモークチップの量は一握り程度です。
薫製のやり方 スモークチーズ
薫製方法は冷燻、短時間の熱燻
スモークチーズは簡単ですが温度が高すぎるとチーズが溶けてしまうの注意です。香りの付け方は冷燻でゆっくりか熱燻ですばやく仕上げるかの二択で初心者でもチーズを溶かしてしまうことがない冷燻の方がおすすめです。熱燻は弱火で5分火を消して7分ぐらいで作れます。冷燻は下記のスモークサーモンと同じようにスモークします。スモークウッドの量であらわすと1本から2本なので使いやすいです。
薫製のやり方 スモークサーモン
薫製方法は冷燻
スモークサーモンもそのまま冷燻しても香りがあり美味しいですがソミュール液で味付けをして薫製しても美味しいです。味の付け方は今回は簡単なハーブ岩塩を使います。お刺身用のサーモン全体にまんべんなくハーブ岩塩を振り薫製用の脱水シートがあればそれで包んで冷蔵庫で一日寝かします。脱水シートがない場合はキッチンペーパーで大丈夫です。
薫製開始
一晩たち水分がある程度抜けたら流水で軽くサーモンを洗い2時間ほど乾かし薫製していきます。冷燻なのでダンボール薫製器、スモークウッドを使い2時間ほどスモークします。スモークウッドに量が半端になるのでうまく調節するか3時間薫製しても大丈夫です。ダンボール薫製器は使い方も簡単で大きいので冷燻(しかできない)向きですが普通の薫製器でもできます。ただし小さい場合は温度が上がりやすいので気をつけてください。
自宅でも簡単薫製 ロティサリーグリル&スモーク
薫製に対応した調理家電
ロティサリーグリル&スモーク
パナソニックの調理家電にロティサリーグリル&スモーク(nb-rdx100)というものがあります。使い方は簡単で肉類を庫内のかごに入れるとお肉が回転しながら焼けていきます。&スモークとなっているのでちゃんと薫製にも使えます。
簡単な使い方
簡単に使い方はを説明すると庫内にあるかごに下味の付けたお肉をいれて受け皿を入れてロティボタンをおしてローストビーフを選ぶだけで簡単にローストビーフが作れます。より詳しい使い方や機能が知りたい場合は公式HPを参考にしてみてください。
薫製のまとめ
チップの使い方がわからなくても大丈夫
薫製の仕方さえわかっていればチップの使い方がわからなくてもある程度は大丈夫です。大抵の場合スモークチップ(ウッド)のパッケージにどんな食材に合うか書いてくれています。薫製の仕方も味付けを必ずする必要もなく香りを楽しむだけでも普通に食べるより充分に美味しくなるのでキャンプで急遽薫製をする時なんかでも美味しく作れます。
くるみ・ヒッコリーのスモークチップ
オールマイティーに使えるくるみ(ヒッコリー)だけを持っていくといろいろな食材に使えのでグループで食材を持ち寄ってキャンプする時には便利です。この時にザラメを使うといい色とほのかな甘味が足されてて美味しくなります。
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暮らし~のでは薫製以外のキャンプで楽しめるアウトドアの料理がいっぱい紹介されています。流行りのスキレットを使った料理はインスタ映えしますよ。気になったらチェックしてみてくださいね。
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