鶴見岳は初心者の登山におすすめ!
鶴見岳の標高や特徴は?
鶴見岳は大分県別府市にある標高1,374mの活火山で、ロープウェイで山頂まで行けることで有名です。山麓に広がる別府八湯や由布岳、城島高原と自然豊かな場所で、登山の難易度が低いことから子供連れも訪れます。
この記事では、鶴見岳の登山ルートについて難易度や所要時間を中心に解説していきますので参考にしてみてください。なお2022年7月22日現在の情報を元にしているため、必ず最新情報を確認しましょう。
崩落箇所に注意
鶴見岳は平成28年4月の地震により登山道の一部が崩落しています。鶴見岳は北側からのルートもありますが、船底新道と呼ばれる登山道が崩落し、今も通行止めのままです。そのため、鶴見岳への登山道は西側と南側からのものだけになっています。
馬ノ背分岐という船底方面への入り口と鶴見岳山頂への分岐を間違えると崩落している箇所へ進んでしまうので、道を間違えないように気をつけましょう。
登山の服装や持ち物、注意点について
どんな服装で登ればいい?
鶴見岳は山麓と山頂で気温が8℃ほど違います。真夏でも山頂は25℃前後と涼しく、汗に濡れたままの服装では冷えてしまいます。下着は汗を吸ってすぐに乾く化学繊維がおすすめです。綿の下着はなかなか乾かないため山頂の寒さで冷えてしまう難点があり、登山には向いていません。
直射日光を避けるための帽子や雨が降ったときのための雨具、草木で怪我をしないように肌を覆うアームカバーなども用意しておくといいでしょう。
何を持っていくと安心?
鶴見岳はロープウェイを使うルート以外でも登山にかかる時間が4時間弱なので、比較的初心者向けの山です。そのため、日帰り用の登山装備を持っていれば問題ないでしょう。
人通りも多く登山道も整備されているため迷うことは少ないですが、登山マップを持参することをおすすめします。水や非常食、常備薬は山のレベルに関わらず常に多めに持っておいてください。非常時に連絡できるように予備のバッテリーも持っておきましょう。
安全な登山のための注意点
鶴見岳は平成28年の地震によって崩落した登山道があります。また、活火山のため火山性のガスや火山活動などで通行止めになることもあるので、登山に行くときは必ずその時の最新情報を調べてから出かけましょう。
難易度の低い山ですが、転倒による捻挫などで1人で下山できなくなる場合もあります。登山をするときは足元に注意して、転ばないようにゆっくりと歩きましょう。
ロープウェイを使うコース
鶴見山上駅まで空中散歩
鶴見岳は約10分ほどのロープウェイで標高1,300mまで行けるため、四季を問わず多くの観光客で賑わっています。料金は往復で1,600円で、20分から30分の間隔で運行するため待ち時間もあまりありません。
冬も17時まで運行していますが、暗くなる時間が早いので注意しましょう。また、強風など天候によっては運休になるので公式ホームページで運行状況を確認してください。
鶴見山上駅から鶴見岳山頂へ
鶴見山上駅から鶴見岳山頂までは、子供の足でも15分ほどの時間で到着します。山道ではなく遊歩道のように整備されているので、ミヤマキリシマなどの高山植物を楽しみながら登れるのが特徴です。
危険な箇所はないため悪天候でも問題ないですが、帰路もロープウェイを使う場合は運行情報に注意しましょう。山頂からは馬ノ背方面の分岐と山上駅の分岐、一気登山道への分岐などがありますので、道を間違えないようにしてください。
山頂までの道は七福神めぐりが楽しめる
鶴見山上駅から山頂周辺までは遊歩道になっていますが、その道のりに石でできた七福神が置かれています。山頂への最短ルートからは少し離れたところにもあるので、ゆっくりと散策したいときに探してみるといいでしょう。
山頂までの遊歩道には展望台やベンチもあるので、疲れてしまっても安心です。付近には鶴見山上権現や火男火売神社の上宮など多くのパワースポットが点在しているため、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
南平台を通過する鶴見岳1周コース
火男火売神社から登山スタート
ロープウェイを使わない登山道の1つとして、火男火売神社の中宮を入り口とするルートがあります。火男火売神社の中宮は「御嶽権現(おたけごんげん)」とも呼ばれる歴史ある神社です。
神社の参道は階段になっていて、しばらく登っていくと登山届を提出する場所に到着します。往復は4時間程度と短い登山ですが、必ず登山届は提出しておきましょう。南登山道との分岐まで20分ほどゆるやかな山道を登ります。
一気登山道から山頂へ
火男火売神社中宮から30分ほどで、南平台と鶴見岳山頂への分岐点に到着します。鶴見岳山頂へのルートは「一気登山道」と呼ばれていて、海抜0mの別府湾から標高1,374mの鶴見岳まで「一気に」登るイベントで使用されるため一気登山道と名付けられました。
途中でつづら折りの山道になるため他のルートよりは多少難易度は上がりますが、1時間20分ほどで鶴見岳山頂に到着します。
南平台方面へ分岐して下山
鶴見岳山頂からは馬ノ背方面へ下山します。15分ほどで到着しますが、通行止めになっている船底方面への分岐でもあるため方向をよく確認してください。さらに15分ほど歩いたところで南平台へ行く西ノ窪分岐にさしかかります。
30分ほど歩くと南平台に到着します。南平台からの下山ルートには地震の際に踊るという踊り石などめずらしい巨石もあり、1時間ほど樹林帯を歩くと出発地点である火男火売神社に到着です。
鶴見岳西側から登るコース
猪の瀬戸湿原が入り口
鶴見岳西登山口へは猪の瀬戸湿原の遊歩道を歩きます。車で登山口まで行くこともできますが、オオキツネノカミソリなどめずらしい湿原の植物を楽しみたい方はトレッキングコースを選びましょう。
登山口へは亀の井バスの「猪の瀬戸バス停」からも歩いて行けます。別府駅からバスで30分というアクセスの良さに加えて登山口からも近いので、公共交通機関を使う際は検討してみてください。
由布岳への分岐にもなっているので注意
猪の瀬戸湿原から道路を歩く20分ほどで登山口に到着します。舗装されていない道路も通れますが、40分から50分ほどかかるため道路がおすすめです。登山口には登山届を提出する場所があるので、必ず提出しておきましょう。
鶴見岳西登山口は由布岳東登山口と同じ場所にあり、登山道が三方向に分かれています。鶴見岳へは東に進みますが、北や西に進むと由布岳に行ってしまうので注意してください。
ゆるやかな樹林帯を抜けて山頂へ
鶴見岳西登山口からはゆるやかな樹林帯を歩いていきます。1時間10分ほどで船底新道分れという分岐に到着しますが、船底新道は崩落により現在通行止めです。復旧の見込みもなく危険なため、分岐を間違えないようにしましょう。
分れから25分で馬ノ背分岐に到着し、そこから鶴見岳の山頂へは一本道です。途中で貞観台という展望台も通過するので、景色を堪能しましょう。
鶴見岳に登山に行ってみよう!
鶴見岳の登山ルートや所要時間、注意すべき点を中心に紹介してきました。鶴見岳は九州の高山の中でも難易度が低く、ロープウェイや遊歩道など観光客向けのスポットが多くあります。
その一方で神社や湿原を楽しみながら登るルートもあり、さまざまな楽しみ方ができる山です。往路と帰路で雰囲気を変えて楽しむ登山計画もできますので、いろいろな登山道の風景を楽しんでみてください。
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