天候によらずキャンプを楽しめるアイテム
ヒルバーグとは
ヒルバーグ(HILLEBERG)は同名の創立者により1973年にスウェーデンで設立されたテントメーカーです。アウターとインナーを同時に張れるテントをはじめて開発したブランドとしても有名で、高品質のためテント界のロールスロイスとも呼ばれています。
他のブランドのテントやタープと比較すると値段は高価ですが、独自に開発した「ケルロン」なる特殊な素材を採用し、快適性や耐久性が高いのが魅力です。
ヒルバーグのタープは種類&アレンジが豊富
ヒルバーグにはさまざまなサイズや生地の違いによる商品ラインナップがあり、人数や用途に応じて選ぶことができます。また、設営のアレンジにより多彩なスタイルで過ごせるのも利点です。
以下ではヒルバーグのタープの魅力や選び方を解説し、おすすめの商品をピックアップしていきます。張り方やたたみについても具体的にご紹介しますのでご参考になさってください(本記事は2022年6月23日の情報をもとにしました)。
ヒルバーグのタープの魅力
1.アウトドアに適した素材を採用
ヒルバーグのタープに使われている「ケルロン」は、丈夫なリップストップナイロンに耐熱性や耐寒性の高いシリコンを混合した素材です。引き裂き強度が高いだけでなく、大雨にも耐えられる防水性も兼ね備えています。
また、一般的に焚き火タープに用いられるコットン素材ではありませんが、比較的熱にも強い新素材のためタープの下で焚き火をすることも可能です。
2.設営や撤収が簡単
ヒルバーグのタープは張り方やたたみ方がシンプルなので、初心者にも扱えるでしょう。組み立てマニュアルが同封されていませんが、パーツはシンプルで多彩なアレンジを楽しむことができます。基本的な設営方法については後の章にて解説するのでご参照ください。
ヒルバーグのタープの選び方
1.サイズ違いと2つのシリーズがラインナップ
ヒルバーグの公式サイトに掲載されているタイプの一覧を下のように表にまとめました。商品名の頭の「タープ10」などはサイズを示す名称です。また、生地の違いによりXP(エクスペディション)とUL(ウルトラライト)の2タイプに分けられています。
商品名 | サイズ | |
タープ5UL | 3.15m×2.15m | |
タープ10XP | 3m×3.5m | |
タープ10UL | ||
タープ20XP | 4.5m×4.5m | |
タープ20UL | ||
タープ50XP | 7.1m×7.1m |
2.設置条件によりタイプを決めよう
ULシリーズは丈夫で薄い生地を使用したタープで、コンパクトに収納できるため登山の携行用としても適しています。ただし、遮光性に劣るため強い日差しの下での使用には適しませんのでご注意ください。一方で、XPシリーズは遮光性能が高いのが利点ですが、ULタイプと比較してやや重い傾向にあります。
3.サイズの目安について
タープ5はソロキャンプに使うことを想定してつくられています。タープ10は2人から4人用、タープ20は4人から8人程度まで収容可能です。タープ50はヒルバーグでも最大のタープで、10人以上のパーティーにも利用できるでしょう。
おすすめのタープ【XPタイプ】2選
1.タープ10XP
タープ10XP
サイズ | 3m×3.5m |
---|---|
総重量 | 1kg |
タープ10XPは 長方形のタープ(レクタタープ)で、4人程度までの利用に適しています。一辺に3本ずつガイロープが付いたシンプルな形状で、アレンジがしやすいのがメリットです。
ULタイプとの違いは「ケルロンSP」という厚めの素材を使っていることで、夏の晴天時でもタープの下では涼しく過ごすことができるでしょう。価格は35200円ほどで、カラーはカーキやレッド、グリーンといった選択肢があります。
季節ごとに多彩なアレンジができる
手早く組み立てるなら短辺の中心のリングに、2本のポールを立てるのがおすすめです。詳細は後の章にて詳細に解説していますのでご参照ください。ほかにも、4つのコーナーにポールを立ててより開放的にするセッティングや、テントと接続して前室を作るといったアレンジもできます。
ヒルバーグのメッシュリッジやメッシュボックス10と組み合わせれば、暑い時期でも虫を除けながら快適に過ごすことができるでしょう。
2.タープ20XP
タープ20XP
サイズ | 4.5m×4.5m |
---|---|
総重量 | 1.9kg |
4.5m四方のヒルバーグでも大きめのタープで、8人がゆったりと過ごせるスペースがあります。グループやファミリーで日光や雨を避けながらくつろぐのに最適です。合計16か所にガイロープが付属品として付いているため、多少風が強くても安心して過ごせます。
カラーはグリーンとレッド、カーキというヒルバーグらしいラインナップで、価格は63800円ほどです。
アレンジ豊富なグループやファミリー用
タープ20 XPは用いるポールの本数により多彩なアレンジを楽しめます。後の章で2本の基本設置のご紹介をするので、4つのポールを用いたレイアウトをご紹介しましょう。コーナー4か所にポールを立てる配置は解放感があり、グループで食事や焚き火を楽しむのにおすすめです。
また、各辺の中心などコーナー以外の4か所にポールを立てるとコーナーの生地が目隠しになり、日射や風を防ぎプライバシーを保つことができます。
おすすめのタープ【ULタイプ】2選
1.タープ5UL
タープ5UL
サイズ | 3.15m×2.15m |
---|---|
総重量 | 320g |
ヒルバーグで最小サイズの商品で、収納袋を含めた重さが320gと登山の緊急避難用としてもおすすめの商品です。1人用を想定した商品ですが3.15 m×2.15mの広さがあり、アウトドアのギアを置くスペースも確保できます。
軽量で耐水圧や引き裂き強度に優れたケルロン1000が用いられているので、急な天候変化にも対応できるでしょう。カラーはレッドなどの3種類から選べて、価格は28600円ほどです。
ソロキャンプにおすすめのコンパクトなタープ
タープ5 ULはタープとしては珍しく5角形で、最も鋭角の部分とその対面のリングにポールを立て、ロープで安定させるのが基本的な設営スタイルになっています。
スリムな形状なので小さなスペースでも設置が可能で、鋭角部分を長く伸ばすことにより、実際の長さよりも広い空間でくつろぐことができます。縁を地面と密接させて設営できるので、暑い時期には虫が除けられ、寒い季節には冷気が入るのを防げるでしょう。
2.タープ10UL
タープ10UL
サイズ | 3m×3.5m |
---|---|
総重量 | 750g |
ヒルバーグのULタイプとしてはミドルサイズのタープで、ケルロン1200というハイスペックな素材が使用されています。750gと軽量でコンパクトに収納できるので、突然の雨対策用に登山ザックに入れて携行するのにも便利です。
また、一般的なタープの2倍以上の強度があり、耐水圧が5000mm以上と強い嵐にも耐えられるので安心感があります。3色のラインナップがあり、価格は35200円ほどです。
防水性が高くアレンジも楽しめる
タープ10ULは同サイズの10XPと比較すると軽量ですが遮光性が劣ります。暑い時期の日差しの下で使うのではなく、雨や風などを避けながら食事や焚き火を楽しむのがおすすめです。
また、木陰の多い林間エリアとの相性は抜群で、ポールと樹木を併用すればより自由なレイアウトができます。プライバシーを保つのに適したロースタイルや、コット・ハンモックとの組み合せといったアレンジも楽しみましょう。
タープの設営・撤収の方法
1.組み立て前の準備
ここからは代表的なタープ10・20の設営方法について解説していきます。ガイロープと長さ調整用の自在は標準装備ですが、ポールとペグは付属品となっていませんので、別途購入しておきましょう。道具としてはペグを打ち込むハンマーが必須です。また、すべり止めや怪我予防のためグローブも必要となります。
2.タープ10の設営方法
タープ10は、4つのコーナーと各辺の中心の4か所にガイロープとポール用の金属リングを備えています。ここでは短辺の中心にポールを立てる、2ポールの設営方法をご紹介しましょう。
6か所をペグダウン
タープを広げて短辺の中心にある2か所のガイロープと、4つのコーナーのロープをペグで固定します。ロープの長さは、短辺2か所についてはポールの長さの1.5倍、コーナーは少し短めのポールの長さ程度に調整しておきましょう。
ポールを立ち上げて長さ調整
次にポールをポール→タープ→ロープという順番でタープのリングに差していきます。タープを最後に差し込むと、強風で飛ばされる危険があるので注意しましょう。2本のポールを順番に立てて長辺の2本のロープをペグで固定し、バランスがよくなるようにロープの長さを調整すれば設営が完了です。
3.タープ20の設営方法
タープ20はタープ10より一回り大きく、各辺に3か所ずつ、コーナーに4か所の合計16か所にロープとリングを備えています。2ポールで立てる場合は、正方形の向かいあった辺の中央にポールを差して自立させましょう。
タープ10より多数のペグダウンで安定性を確保
タープを広げて、(ポールを立てる辺の)3本のガイロープを同じペグでまとめて固定します。次に4つのコーナーのロープもペグダウンしましょう。3本組のロープの長さはポールの約1.5倍、コーナーはポールと同程度の長さに仮設定します。
3本組のロープの中心にあるリングにポールを順番に差して、ロープの長さを調整すれば設営が完了です。長辺にある3本ずつロープもまとめて固定すると安定性がより高くなります。
3.タープの撤収方法
タープの撤収は種類によりませんのでまとめてご説明しましょう。ヒルベーグのタープは収納袋が一体型になっています。使い終わったら生地を袋の中に入れていきましょう。たたみ方の特別なスキルは不要で、1分もかからずに収納することができます。
便利なキャンプ用品でアウトドアを満喫
ヒルバーグのタープについて魅力や選び方を解説し、おすすめ品をご紹介してきました。ヒルバーグの製品は丈夫で防水性が高く、設営も簡単なので初心者も安心して使えます。
また、天候や地形などの条件に応じたアレンジができるのも楽しいところです。多少高価ですが長持ちするのでコスパも高めといえるでしょう。お好みのカラーのタープを導入して、おしゃれなアウトドアを満喫してください。
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