ムギイカとは
ムギイカはスルメイカの若いイカのこと
ムギイカとは、スルメイカの新子や若イカのことを指します。スルメイカと聞くとお酒のおつまみを連想する方もいるかと思いますが、とても硬い歯ごたえに覚えがあるのではないでしょうか。
ところがこのムギイカの身は柔らかいという特徴があります。スルメイカは成長すると身が引き締まって硬くなっていくのです。
ムギイカの旬と生息地域
ムギイカは幅広い地域に分布しており、日本では北は北海道から南は九州にまで生息しています。イカ釣りで多く釣れるのはムギイカもしくはスルメイカでしょう。
ムギイカは生息地域が広いため、旬の時期は地域によって違いますが、関東の場合は5月から6月にかけてが旬です。温かくなると旬だと覚えておくといいでしょう。
ムギイカ釣りのコツやおすすめのタックル
ムギイカ釣りのタックルは、市販のスッテ仕掛けかプラヅノ仕掛けで問題ありません。仕掛けの先に錘を付けてタックルの完成です。ムギイカは初心者でも釣りやすいのでおすすめです。最初の内は市販の物を使用し、慣れてきたら仕掛けに手を入れるようにすると、釣りがより楽しめるでしょう。
ムギイカは若く好奇心旺盛なので、派手なアクションを掛けて誘いをかける方が釣りやすいです。まず最初に早めの動きで誘い、ゆったりとした動きで抱きつかせましょう。ムギイカの活力が低い場合は、イカの泳層より少し深い層まで仕掛けを沈めて、ゆっくりと巻き上げるのも有効です。
ゆっくりと巻き上げる動きがバイトを誘いますし、イカが1匹でもかかるとそのイカの動きが仕掛けを不規則に動かし、更にイカを誘います。
まるでプロの技?下処理方法を解説
ムギイカの基本的な下処理方法
- ムギイカの胴体に親指を入れ、内臓を破らないようにくっついている部分を剥がしていきます。少しずつくっついている部分を剥がしながら、足を内臓ごと抜きましょう。万が一内臓を破ってしまった場合は、胴体の中を水洗いして内臓をしっかりと除去する必要があります。
- 内臓を除去した胴体の中には透明の骨があるので、引き抜いてください。
- 最後に目より下を切り落としてくちばしを除去すれば、下処理は完了です。
墨袋の除去方法
ムギイカの胴体と足を引き剥がすと、足部分にワタが一緒についてきます。このワタを食べる料理がイカの塩辛です。ワタに付いている黒い袋が墨袋なので、墨袋を上面にしてゲソと切り分けてください。
墨袋だけを除去したい場合には、ゲソ側から黒い墨袋をそっとつまんで、ゆっくりと引っ張って引き剥がすときれいに除去できます。これでワタだけを使って、塩辛などの料理に使うことができます。
ムギイカを柔らかく煮る2つのポイント
ムギイカを柔らかく煮るには2つのポイントがあります。1つ目は煮る時間を短くすること。2つ目は水を入れないで煮ることです。この2つを守るだけでムギイカを柔らかく煮ることができます。
ムギイカに限らずイカは水分を多く含んでいるので、水を入れないで煮ても煮汁がどんどんイカから溢れ出てきます。火にかける時間が長くなると身が硬くなるので、料理時間は短めにしてください。
これだけで大満足。絶品イカ飯レシピ3選!
①プロ並みの料理!炊いたお米を詰めるイカ飯
最初に紹介するレシピは時短イカ飯です。下処理を済ませたムギイカを酒、砂糖、醤油、みりんを煮詰めた鍋に入れ、煮込んで味付けをします。ムギイカの胴体に炊いたご飯を詰めて、再び煮汁に戻して軽く煮たら完成です。
必要な材料は料理酒、砂糖、醤油、みりんだけで、調理時間はおよそ15分程度と、簡単にできるのも魅力的です。
おすすめの食べ方
イカ飯は、胴体を輪切りにして温かい内に食べるのがおすすめ。冷めても美味しくいただけますが、温かい方がより美味しいです。輪切りにして食べる場合には、もち米を混ぜると切りやすくなり◎
今回紹介した方法は、お米にも味が染みこむ調理方法ですが、ムギイカにだけ味付けをして、中身のお米は味付けをしないで食べると、ムギイカの風味をより一層引き立たせることもできます。
②冷凍チャーハンでイカ飯!
2つ目のレシピは、冷凍チャーハンを使ったイカ飯。用意する材料は冷凍チャーハン・すき焼きのたれ・料理酒のみです。下処理を済ませたムギイカの胴体に、冷凍チャーハンを詰め込みます。解凍はせずに凍ったままでOKです。
鍋にすき焼きのたれと調理酒を入れてひと煮立ちさせたら、チャーハンを詰めたイカを入れ、火が通ったら完成です。
おすすめの食べ方
冷凍チャーハンで作るイカ飯は、輪切りにするとポロポロとこぼれるやすいので、丸ごと豪快に食べるのが◎イカ飯は輪切りにして食べるのが一般的ですが、まるでチキンステーキにかぶりつくような豪快な食べ方は、安価なムギイカが一気に豪華な料理に感じられますよ。
③焼肉のタレと圧力鍋で簡単イカ飯
3つ目に紹介するレシピは、焼肉のタレを使ったイカ飯です。必要な材料は、焼肉のタレとしょうがだけ。しょうがはチューブタイプの物でOK。
下処理を済ませたムギイカに生のもち米を半分くらい詰め込みます。圧力鍋に水・焼肉のタレ・しょうが・イカ飯を入れて加圧。圧が上がったら10分程度弱火で加圧して完成です。
おすすめの食べ方
焼肉のタレで味付けするイカ飯は、一般的な輪切りにした食べ方がおすすめ。もち米を使っているので、もちもちとした食感とタレが染み込んだイカの旨味を存分に味わえますよ。
柔らかくて美味しい。煮物レシピ2選!
①ご飯がすすむムギイカの煮物料理
1つ目に紹介するのは、ご飯がすすむムギイカの煮物料理です。用意する材料はみりん・しょうゆ・料理酒・砂糖だけ。
下処理をしたムギイカの胴体を輪切りにし、ゲソは半分に切ります。ワタは墨袋を取り除いておきましょう。用意した材料を鍋に入れて沸騰させ、イカとワタを入れて落し蓋をし、5分程度煮たら完成です。
おすすめの食べ方
煮物料理は味が染み染みで、ご飯と一緒に食べると美味しさ倍増!一緒に大根や人参などの材料を入れて煮込むと、味がまろやかになります。
硬い材料は下茹でしておくと味が染み込みやすく、短い調理時間で完成させることもできます。イカだけでなく、野菜も一緒に摂れるのが嬉しいですね。
②ムギイカと里芋の煮物料理
2つ目に紹介するレシピは、里芋とムギイカの煮物料理です。必要な材料は里芋・料理酒・砂糖・醤油のみ。里芋は下茹でしておき、イカもしっかりと下処理を済ませておいてください。
使用する部位はムギイカのゲソ部分だけなので、胴体はイカ飯などの他の料理に使ってください。砂糖・醤油・料理酒を鍋に入れてひと煮立ちさせたら、里芋とムギイカのゲソを入れて軽く煮付けて完成です。
おすすめの食べ方
このレシピは、そのままご飯のおかずにもなりますが、お好みによって山椒を軽く振りかけるとお酒のおつまみにも!
辛いもの好きな方は、七味唐辛子や辛子と一緒に食べるのもおすすめです。ピリ辛な味付けが食欲をそそりますよ。
番外編|こんな食べ方もおすすめ!
ワタも一緒に入れて汁物に!
ムギイカを使っていると、どうしても余ってしまう部位が出てくることがあります。そんな時は余った部位を使ったお味噌汁がおすすめです。特にワタは塩辛だけでなく味噌汁にするといい出汁になるので、捨てないで使ってみてください。
味噌汁にする場合のおすすめの具材はイカと同じ魚介類や、イカと相性のいい大根です。味噌汁にしないでムギイカのスープやすまし汁など、余った部位を使って汁物にすると無駄がなくておすすめです。
パーティーなどの主役に揚げ物!
ムギイカは唐揚げや天ぷら、素揚げにしても美味しく食べられます。天ぷらにするなら、大葉と一緒に揚げるとまた違った味わいを楽しめますよ。素揚げはしょうが醤油で食べるのがおすすめです。
余ったムギイカは冷凍保存が◎
ムギイカをすぐに使わない場合には、冷凍して保存しておきましょう。解凍してさまざまなレシピに使用したり、冷凍したまま生姜焼きにしたりすることも可能です。
一風変わったアレンジレシピでは、イカのチリソース煮もあります。冷凍したままのムギイカとチリソースを和えて炒め煮にすれば完成です。ぜひ試してみてくださいね。
ムギイカを美味しく料理しよう!
今回はムギイカの特徴や釣り方、調理方法について紹介してきました。ムギイカはよく釣れるために真イカやマツイカ、ガンゼキという別名があります。ムギイカという名前の由来は、旬の時期が麦の収穫時期と同じだからだとされています。今回の記事を参考に、ぜひムギイカ釣りや調理に挑戦してみてください。
他の食材の料理方法が気になる方はこちらをチェック
当サイトでは、ムギイカ以外にも色んな食材のレシピを紹介しています。ムギイカの調理方法を知ると、他の食材の調理方法についても知りたくなる方もいるかと思います。そんな方はぜひ当サイトの他の食材の調理方法を紹介した記事を読んでみてください。他の食材の調理方法について知りたい方は、こちらの記事もチェックしてください。
カサゴのおすすめ料理5選!釣り人必見、簡単料理レシピと下処理方法もご紹介!
カサゴは海釣りをする人にとって釣り易く、親しみのある魚です。また、クセが無く食味も良い魚で、色々な料理におすすめです。カサゴの釣り方、カサゴ...
贅沢な気分になるカニ缶の絶品レシピ10選!簡単で見栄えの良い活用法を大公開!
お中元やお歳暮で贈ったり頂いたりする「カニ缶」。高級缶詰めというイメージで、使い方やレシピに悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?ここで...
アジ料理特集!簡単にできるおすすめレシピ5選をご紹介!
アジは釣り魚の中で最もポピュラーで人気の高い魚です。釣り方も簡単で、主にサビキ釣りで数釣りが楽しめます。料理方法も豊富で、色々な楽しみ方が出...