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【サーフボード基礎知識】EPSとPUの違いってなに?それぞれの特徴や選び方も解説

サーフィンで必要なサーフボードには主に「EPS」と「PU」という素材を使って製造されています。今回の記事では、この両素材に注目。EPSとPUのサーフボード、それぞれが持つ特徴やメリットをチェックし、自分に最適なサーフボード選ぶヒントにしてみてください!
2022年6月3日
奏咲
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サーフボードの素材・EPSとPUの違い

サーフボード選びもサーフィンの魅力の1つ!

Photo byJPataG

サーフィンを楽しむのに必要な板・「サーフボード」は、数々のメーカーから非常に数多くの種類の製品が販売されています。数が多すぎて選べないと感じてしまう場合もありますが、これは「選ぶのも楽しめる」と捉え方を変えることもできるでしょう。

さらにサーフボードの種類によって乗り心地が大きく変わるので、気分やテンションに応じてさまざまなボードを使い分けるといった楽しさもあります。サーフィンは、サーフボード選びから既に始まっているのです。

サーフボードの素材・EPSとPUの違いを解説!

そんなサーフボードですが、主な素材として「EPS」と「PU」という2種類が存在しています。材質などが異なる両者ですが、それぞれどういった特徴や強度を持っていて、どんな人におすすめなのかが気になる方もいらっしゃるでしょう。

今回の記事では、サーフボードの素材であるEPSとPUの材質や特徴の違い、そしてそれぞれどんな人におすすめなのかについて解説いたします。サーフボードそのものに対する知識がまだ浅い初心者の方もぜひ参考にしてみてください!

それぞれの基本的な知識をチェック

あの「発泡スチロール」でできたサーフボード?

Photo by_Alicja_

それでは早速、EPSとPU両者の持つ材質や特徴をチェックしていきましょう。まずは素材そのものに関する基本的な知識を紹介いたします。最初に頭に留めておきたいのが、EPSの正体は梱包材などでおなじみの「発泡スチロール」だという点です。なんと、EPS素材のサーフボードは発泡スチロールでできたサーフボードということになります。

もちろんただの発泡スチロールではない

EPSボードは、街中で商品の梱包材として使用されている発泡スチロールと同じものが使用されているわけではありません。きちんとサーフボード用に開発・製造されたEPS素材を使用し、エポキシ樹脂で固めたものが一般的なEPSサーフボードです。EPSはサーフボードとしては比較的新しい素材であるという点も頭に留めておくといいでしょう。

歴史があり認知度も高い「PU」素材


EPS素材が新しめな素材なのに対し、PU素材は古くからサーフボードとして親しまれている、ある意味由緒のある素材です。PUはポリウレタンのことで、硬質の発泡ポリウレタンをポリエステル樹脂で固めてサーフボードとなります。

サーフボードとして最も一般的なタイプの素材だと言え、安価かつ多くのショップで目にする機会が多い、とても身近な素材と言えるでしょう。

EPSボードの特徴やメリットをチェック

最大の特徴・メリットは「軽い」ということ

Photo bypalacioerick

EPS素材のサーフボードの最大の特徴とされているのが「軽い」という点です。PU素材のサーフボードと比較すると、サーフボードにもよりますが一割程度軽いとされています。軽いのでテイクオフが早く、スピードを乗せやすいという特徴を持っています。

また、軽いということは持ち運びがしやすいということになります。お住まいのエリアや利用する海によっては持ち運ぶ時間が長いこともありますが、その点EPSは軽いので楽です。

軽いのでスピードを出しやすくコントロールしやすい

EPSのサーフボードが「軽い」ことによって得られるメリットとして、上述した「スピードが出しやすい」という点と「ボードのコントロールがしやすい」という2点があります。軽い分反応性にも優れているということもあって、小波にも乗りやすいです。

小波をメインで乗られる方はぜひEPSのサーフボードを試してみてください。ショートボードでもテイクオフができるでしょう。

強度や耐久性でもPUに勝っている

Photo by Imagine-free

EPSの材質は、強度・耐久性においてもPU素材より優れているというメリットがあります。これは、というのも、EPSのサーフボードを固めるエポキシ樹脂が、PUのサーフボードを固めるポリエステル樹脂よりも強度が高いというのが主な要因です。

サーフボードをタフに使いこなしたい方におすすめです。必然的にサーフボードの寿命も長くなるので、長い期間に渡って同じサーフボードを使いたいという方にもおすすめできます。

ぶつけてしまいがちな初心者におすすめできる

サーフィンを始めたばかりだと、取り回しに慣れておらず何かとサーフボードを「ぶつけてしまう」初心者の方は少なくありません。しかし、これは不慣れなうちは仕方のないことです。感覚を慣らしていくしかありません。

ぶつけないのに越したことはありませんが、EPSのサーフボードは強度が高く高耐久なので、ある程度はぶつけてしまっても大丈夫です。初心者の方でも安心して持ち運び・取り回しができます

PUボードの特徴やメリットをチェック

安定感があって絶妙な重さがちょうどいい


Photo byandyperdana69

PU素材のサーフボードよりも、EPS素材の方が軽くて高強度な材質だということをお伝えいたしました。これだけ知ると、PU素材のメリットが無いように思えてしまうかもしれません。しかし、実際には「若干重めだからこそ得られるメリット」もあります。

ある程度の重さ、絶妙な重量感があるので、PU素材のサーフボードはEPSのものよりも安定感を得やすいです。もちろん好みが分かれる部分ではありますが、レールを波に入れやすいという特徴もあります。

風の影響を受けにくい

重量感があって安定性が高いという特徴に加え、PU素材のサーフボードは「風の影響を受けにくい」・「風にあおられにくい」というメリットがあります。対して、EPSボードは軽い分風の影響を受けやすいというデメリットがあるので、その日の天候などに応じて選ぶのも選択肢の1つかもしれません。

板が「しなる」というメリット

Photo by bluesbby

PU素材のサーフボードは、「しなる」という特徴を持っています。上手く踏み込むことでそのしなりを利用して、力強いターンや高い加速性能・スピード感などを得られるという、EPS素材では感じにくい要素を満たせるのです。

サーフィンにはしなりを利用したテクニックもあるので、自分の目指すスタイルや憧れの技次第ではPU素材の方が適しているという可能性も考えられます。自分のスタイルに適している素材を選びましょう。

PU素材の板の方が低価格!ただし寿命が難点

また、PU素材のサーフボードはEPS素材のものと比較して価格がリーズナブルな傾向にあるという特徴もあります。比較的に購入がしやすいのは大きなメリットになり得ますが、その分耐久性などがEPSよりも低く、ボードの寿命という観点では劣ります。

長く使う分値が張るEPSボードにするのか、それとも安くて手が出しやすいPUボードなのか、どちらを選ぶかは他の特徴・メリットとも比較しながら慎重に検討しましょう。

実用面で両素材を比較してみよう

PUは長さ・サイズ次第では重くて運びにくい

PU素材のサーフボードはEPSよりも重いので、長さ・サイズが大き目なロングボードなどは持ち運びに苦労します。また、実際にサーフィンを行う際に長さ・サイズが大きいとPUボードは制御がしにくく、板を動かしづらいというデメリットもあります。

そのため、長さ・サイズが大きいサーフボードを検討されている方は、EPSボードを検討するのがおすすめです。

安定性においてはPUに軍配が上がる

PUボードの方が、EPS素材のサーフボードよりも安定性に優れていることは既にお伝えした通りです。波が大きいとその差は顕著で、EPSボードだとかなり不安定な状況になる可能性があります。対してPUボードであれば風の影響も受けにくいですので、天候やコンディションに応じて種類を選ぶのは賢明だと言えるでしょう。


EPSボードは黄ばみやすく熱に弱い

Photo bylecreusois

EPS素材のサーフボードは、黄ばみやすいというデメリットがあります。ポリエステル樹脂と比較するとどうしてもエポキシ樹脂は黄ばんでしまいやすい材質なので、これは仕方のないデメリットです。

ただし、ボードの種類によっては紫外線をカットするエポキシ樹脂が使用されているものも増加しているので、以前ほど黄ばみやすいわけではありません。また、エポキシ樹脂は熱に弱いという特徴を持っているので、管理環境にも注意しましょう。

PUなら黄ばまないというわけではないので注意!

PUは確かにEPSのサーフボードよりも黄ばみにくい材質を持っていますが、長時間紫外線に当て続ければ、ほぼ間違いなく黄ばみます。ですが先ほどお伝えした通り、UVカット処理が施されているボードが増えているので、通常使用であれば問題はありません。

だからといって、紫外線が当たる環境下で放置するのは絶対にNGです。普通にサーフィンを楽しんだ後は、PU・EPSどちらの種類であろうと長時間紫外線に当てないように管理することが大切です。

EPS・PUどちらのボードを選ぶかは自由

今回の記事では、サーフィンを楽しむ際に必要なサーフボードの主な素材であるEPSとPUについて、それぞれが持つ特徴やメリット、デメリットをチェックしてきました。比較するとどちらが絶対的に優れているわけではなく、一長一短であることが分かります。

そのため、EPSとPU、最終的にどちらを選ぶかは自分で決める必要があります。自分の目指すスタイルやテクニック、天候の状況などを考えたうえで、サーフボードも選ぶようにしましょう!

EPSのサーフボードが気になる方はこちらもチェック

本記事ではサーフボードの「素材」の種類に注目をしてきましたが、本サイトでは他にもサーフボードの「選び方」やサーフィン時の「テイクオフ」のコツを解説している記事など、サーフィン関連のコンテンツを多数発信中です。

サーフィン初心者の方向けのボード選び・コツ・練習方法レクチャー記事なども掲載していますので、ぜひ本記事と併せてチェックしてみてくださいね。また、サーフィンだけでなく他のマリンスポーツに関する情報も発信中ですよ!