金峰山の3つの日帰り登山ルートをご紹介!
金峰山は奥秩父山地にある、山梨県と長野県の県境の標高2,599mの山です。登山口から山頂まで短く歩きやすいルートがあり、登山客に人気の山でもあります。今回は、金峰山を日帰りで楽しめる登山ルートを3つご紹介していきます。
この記事は2022年5月23日現在の情報を元にしています。林道の開通状況や山荘の営業などは、必ず最新の情報を調べてから登山計画を立てましょう。
金峰山とはどんな山?
金峰山は、山梨県では「きんぷさん」、長野県では「きんぽうさん」と呼ばれます。標高が高いわりに日帰り登山がしやすいこと、五丈岩や大日岩などの巨岩が多いことで知られていて、古くから山岳信仰の山でもありました。
中でも山頂近くの五丈岩の前には今でも赤い鳥居が建っていて、修験者が奉納したとされる古代の遺物も多く見つかっています。林道やガレ場、眺望のいい山頂などさまざまな風景が楽しめる山です。
主な登山ルートは3つ
金峰山への登山ルートは、山梨県の大弛峠の登山口から登る往復4時間20分のルート、同じく山梨県のみずがき山荘から山頂を目指す往復8時間弱の千代ノ吹上ルート、長野県にある金峰山荘から林道歩きを楽しむ往復5時間半の廻り目平ルートの3つがあります。
どのルートも日帰りが可能で初心者でも登れるルートですが、注意する場所や所要時間、登山口への行き方はガイドマップなどの地図で確認しておきましょう。
登山道にある山小屋
金峰山への登山に利用可能な山小屋は5箇所あります。登山口にあるのは大弛峠ルートの大弛小屋、千代ノ吹上ルートのみずがき山荘、廻り目平ルートの金峰山荘です。これらの山荘は施設が充実しているため、準備や休憩に役立ちます。
登山ルートにある山小屋は富士見平小屋と金峰山小屋の2つです。富士見平小屋は千代ノ吹上ルート、金峰山小屋は山頂から少し降りたところにあり、休憩や宿泊に利用できます。
山頂まで最も近い大弛峠ルート
大弛小屋の登山口から入山
大弛峠ルートは、山梨県にある県営林道にある登山口からスタートする2時間半弱のコースです。近くには宿泊や休憩も可能な大弛小屋もあるため、前泊したい人や下山後に一休みしたい人などは積極的に利用しましょう。
大弛峠ルートは山頂との高低差があまりないのが特徴です。大弛峠からは所要時間1時間弱で到着する朝日岳を目指しますが、急な傾斜ではなくゆるやかなアップダウンを繰り返す整備された登山道を歩いていきます。
大弛小屋
- 住所〒404-0007
山梨県山梨市牧丘町北原4141 - 公式サイトURLhttp://oodarumi.jp/
- 電話番号090-7605-8549
大弛峠は冬季閉鎖に注意
大弛峠は長野県川上村と山梨県牧丘町を結ぶ、県営林道川上牧丘線の途中にあります。この林道は10月末から5月末まで積雪により冬季の間は閉鎖になることに注意が必要です。また、台風などの被害により通行止めになっていることもあります。
2022年は6月1日に開通予定ですが、天候や土砂災害によって変更になる場合もありますので、県の交通情報をよく確認しましょう。
途中の朝日岳は絶景スポット
大弛峠と金峰山の頂上の中間地点にあたる朝日岳は、天気がいい日は富士山も見られる絶景スポットです。朝日岳までは少し岩場が続きますが、風景のよい山道なので休憩しながら進みましょう。この区間は稜線を歩くため迷うことはありませんが、足元に注意してください。
朝日岳からは樹林帯を歩いていきます。これまでに比べてアップダウンが激しくなるため、景色を堪能しながらじゅうぶんな休憩を取ることをおすすめします。
賽の河原の岩場から頂上へ
朝日岳から1時間弱歩くと「賽の河原」と呼ばれる岩場に到着します。賽の河原と呼ばれていますが川があるわけではなく、大小さまざまな岩が積み上がっている岩場の風景を表している場所です。怖い名前ですが眺望は抜群で、岩に腰掛けて休憩がてら景色を楽しむ人もいます。
賽の河原から金峰山山頂までは20分ほどの稜線歩きで、石の多い道のため足元に気をつけましょう。天気のいい日は気持ちのいい稜線歩きが楽しめます。
巨岩が見どころの千代ノ吹上ルート
みずがき山荘から富士見平小屋へ
みずがき山荘は金峰山の西にある山小屋で、宿泊のほかにおしゃれなカフェレストランやお土産が売っている場所です。千代ノ吹上ルートはこのみずがき山荘から出発します。登山口を出発して50分ほど歩くと、富士見平小屋に到着します。
富士見平小屋は山小屋ですが、食事や宿泊のほかにグランピングもできるめずらしい場所です。一帯は緩やかな広葉樹林帯のため、キャンプを楽しむ人も多く利用しています。
みずがき山荘
- 住所〒408-0101
山梨県北杜市須玉町小尾8861 - 公式サイトURLhttp://www.mizugaki.burari.biz/
- 電話番号0551-45-0521
大日岩を目指そう
富士見平小屋から1時間歩くと、大日小屋に到着します。ここは現在は利用に制限があり、お手洗いなどもありますがあまり利用者はいません。富士見平小屋で身支度を済ませることをおすすめします。
大日小屋から30分ほどで、見上げるほどの絶壁のような大日岩に到着です。ロッククライミングに挑戦する人もいるほどの岩ですが、下部はよい休憩ポイントになっています。金峰山のほかに八ヶ岳連峰も見える絶景スポットです。
富士見平小屋
- 住所〒408-0101
山梨県北杜市須玉町小尾 - 電話番号090-7254-5698
- アクセスみずがき山荘(登山口)から徒歩約60分
- 公式サイトURLhttps://www.fujimidairagoya.jp/
迫力の千代ノ吹上を眺めて頂上へ
大日岩からは岩が多い尾根の道です。1時間半弱で千代ノ吹上と呼ばれる片側が絶壁になる地形が見えてきます。この付近は道は広いものの岩が多いこと、悪天候などで道が見えにくいときはルートを外れやすいことに注意してください。
千代ノ吹上をこえると、山頂までは視界をさえぎるものがない稜線歩きになります。1時間ほどで到着するほか、山頂の目印になる五丈岩も見えているため、ゆっくりと稜線歩きを楽しみましょう。
ゆったりとした林道歩きの廻り目平ルート
金峰山荘から林道を歩く
廻り目平ルートは、廻り目平キャンプ場や金峰山荘のある長野県側からスタートします。このルートは前半は沢沿いの林道歩きのため、初夏や秋など林の美しい風景や植物を堪能できるルートです。
金峰山荘から1時間ほど歩くと、林道の終点である八丁平分岐に到着します。ここでは沢をこえるために丸太橋を渡るため、足元に注意しましょう。八丁平分岐からは本格的な登山道になります。
金峰山荘
- 住所〒384-1401
長野県南佐久郡川上村大字川端546-2 - 公式サイトURLhttp://w2.avis.ne.jp/~mawarime/
- 電話番号0267-99-2428
八丁平分岐から金峰山小屋へ
林道終点の八丁平分岐からは本格的な登山道になります。2時間ほど樹林帯を登っていくと高度を上げるにつれて展望が開けていき、金峰山小屋に到着です。金峰山小屋はテント泊用の場所はなく、小屋泊まりの利用しかできません。
宿泊者にはウェルカムドリンクとしてお茶や紅茶が用意されていて、夕食時にはワインも楽しめます。日帰り登山ではお手洗いの利用のみになりますが、ご来光が見たい場合は宿泊してみましょう。
金峰山小屋
- 住所〒384-1404
長野県南佐久郡川上村居倉535-60 - 公式サイトURLhttps://www.kimpou.com/
- 電話番号0267-99-2030
頂上は五丈岩が目印
金峰山小屋から金峰山の頂上までは20分ほどの稜線歩きで到着します。山頂の目印である五丈岩もすぐそこに見えるため、迷うことはないでしょう。
五丈岩に登ることもできますが、岩に登る装備がないと難しいため準備がない人はやめておきましょう。金峰山は眺めのいい山頂なので、休憩しながら散策するとより楽しめます。
金峰山へ登山に行ってみよう
金峰山の日帰り登山ルートを3つ、所要時間や山小屋情報を含めて詳しく解説してきました。金峰山は2,000m級の山ですが、1番早いルートでは高低差も少なく2時間ほどで登れることで人気の山です。
奥秩父という東京から行きやすいこともあり、休日には多くの登山客でにぎわいます。簡単に登れるとはいえ登山のため一通りの装備は必要ですが、比較的安全に登れるため、日帰り登山の計画を立ててみてはいかがでしょうか。
金峰山が気になる方はこちらもチェック!
金峰山は奥秩父に位置する関東地方からも登りやすい山です。そんな金峰山への日帰り登山が気になった方は、以下の東京をはじめとする関東地方から登りやすい山の記事もチェックしてみましょう。
温泉などに下山後に立ち寄れる山や、キャンプを拠点にトレッキングができる場所などさまざまな山があります。日帰り登山をしやすい山とはいえガイドマップを携帯するなどの対策は必要ですが、登山計画を立ててみてください。
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