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関東の日帰り登山おすすめ6選!アクセス方法や初心者向けのスポットもご紹介!

関東の山々では視界が開けている限り富士山が眺められます。それを背景とした景観は高低を問わず絶景なので、どの山もおすすめです。強行すれば殆どの山は日帰り登山可能ですが、ここでは難易度が適度で、行程に無理のない「関東の日帰り登山」として人気のある6座を選びました。
更新: 2021年5月13日
栗鼠の森人
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関東の日帰り登山

関東と言えば東京都、埼玉県 、神奈川県、千葉県、栃木県、茨城県および群馬県の1都5県を指しますが、登山の場合は静岡県や山梨県等関東以外も一部に含んでいます。関東の山間部でも過疎化が進みバス路線の廃止や極端な減便が行なわれてきました。アクセスの便利の悪さによって日帰りが難しい山域がますます多くなってきていますので、関東の日帰り登山でも電車の便利やバスの便利の良さが重要な要素になっています。

自家用車によるアクセス

自家用車による便利なアクセスは相当以前からも一般に行われてきました。ただ、自家用車の場合は登山の登り口に必ず戻る必要がある他、駐車できる場所から登山口までの距離も問題です。また、下山や短時間山行で疲労が少ない場合や運転してくれる付き添いが別にいる場合はとにかく、難易度の高い山でなくとも日帰り登山で疲労した後に自分でハンドルを握ることは事故予防のためにも避けるべです。多少、便利が悪くとも電車やバスがおすすめいたします。

長時間行程の日帰り登山

日帰り登山で実働時間が8時間を越えることは少ないとは言え、日帰り縦走などでは12時間前後を踏破した記録もかなりあります。しかし、長時間に及ぶ歩行ではどうしても休みを少なくしがちで、疲労も貯まり事故の原因にもなり、おすすめ出来ません。登山は山岳マラソンとは違い、自然を親しむことが大きな目的です。要所要所で休みを入れないと、歩いた場所の印象も希薄なばかりではなく、動植物とのふれあいも殆どありません。特に初心者の単独行では休憩もそこそこに先を急ぐ傾向があるのでお茶を沸かすなど工夫が必要です。

関東での日帰り登山の行動時間

登山中の実働時間が7時間を越えると、疲労が貯まり、難易度の低い場所でも思うわぬことから転倒や滑落などの事故を起こす可能性が高まります。日帰りとは、24時間以内と云うことでは無く、目安としては夜明けから日暮れまでの間に家を出て山に登り、下山して帰宅することです。これは自宅から必ずしも便利の良くない電車や便利の良くないバスなどでのアクセスも含めて概ね12時間以内を日帰り登山とすれば、関東では山行の行動時間は6~7時間程度が妥当となります。

ハイキングやトレッキングとの区別

登山と云う場合に「ハイキングやトレッキングとどう違うか」の区別は難しい問題です。ハイキングやトレッキングという場合は難易度の低さもありますが、低山や山麓回りを対象とするので一応は標高が1,000m前後以上の山々を登山の対象としました。ただし、標高1,000mに近い山でも登山電車で登って、登山電車で下山する標高差が230m程度で、便利の良い御岳山のようにロックガーデンめぐりなどはハイキングやトレッキングの分野に含めました。同様に丹沢の大山も標高1,252mも登山電車の大山阿夫利神社からの標高差は500m程度で便利が良く、往復3時間程度なのでハイキングやトレッキングと考えました。

低山登山を侮るな

ハイキングやトレッキングのコースとしての低山でも歩かれることが稀な踏み跡や滝、崖や急斜面の登攀なども多くあり、難易度の高くて上級者でも難しいコースもあります。また、ハイキングやトレッキングのコース外では倒木や落石も多く、クマやイノシシなどの野生動物との遭遇の機会も増えます。ナビゲーション能力(地図と地形が読み取れ、コースを見誤らない)が不十分な初心者は、難易度の問題がない低山でもハイキングやトレッキングのコースを外れての行動はおすすめ出来ません。

関東の日帰り登山におすすめの山

これまで述べた事項を考慮して「関東の日帰り登山おすすめ」として推奨できる山を選ぶと、高尾山、御岳山、大山、乾徳山、鋸山、金時山、三ツ峠山、日和田山、塔ノ岳、陣馬山、弘法山、宝登山、棒ノ折山、赤城山、鍋割山、高川山、高水三山、大岳山等があげられます。

関東の日帰り登山おすすめに関する記事から割愛した山

上記の他にも筑波山、表丹沢、川苔山、滝子山、檜洞丸、鎌倉アルプス、月居山(袋田の滝)、大野山、雲取山、大菩薩嶺、両神山、武甲山、丹沢山、蛭ヶ岳、奈良倉山、男体山、蕨山などの山々も「関東の日帰り登山」の候補となりますが、今回は割愛しました。

関東の日帰り登山おすすめ6選!


「関東の日帰り登山おすすめ」のから低山あるいはハイキングやトレッキングの対象とされている山を除くと、「関東の日帰り登山おすすめ」は乾徳山、三ツ峠山、塔ノ岳、棒ノ折山、鍋割山、大岳山の6座となります。

関東の日帰り登山おすすめ6選!①

乾徳山

ススキの原を前景にした乾徳山
 

奥秩父山域の山で山梨市西部にあり、標高は2,031mです。南の麓は笛吹川上流部の徳和渓谷で、西面は岩壁を成すなど、安山岩の大きな塊で形成された岩山です。南アルプス、奥秩父、富士山などを眺められる景観を誇り、中腹に大平牧場があるなどすそ野は草原になっています。日本二百名山の1つであり、岩登りを含めて難易度も様々にバリエーションのある山です。黒金山経由で西沢渓谷と組み合わせた山行もおすすめですが、日帰りにはハードです。

登山コース

登山口、国師が原と乾徳山を8の字を描く様に回ります。

行程標高差1,268m、一般的な・国師ヶ原経由の往復コースの行程は11.8kmで7時間20分です。アクセスはJR中央本線塩山駅から乾徳山登山口まで山梨交通バス「窪平・西沢渓谷線」で32分です。

関東の日帰り登山おすすめ6選!②

三ツ峠山

三つ峠は山梨県富士河口湖畔にある主峰の開運山(標高1,785m)と御巣鷹山および木無山の総称です。奈良時代から続く修験道霊山で神鈴峰や仙水山との別名もあります。三つ峠の名は三つ尖った峰を持ち、山頂付近で水が湧いていたことから名付けられたと云われます。富士山、南アルプスや御坂山地さらに中央アルプスや北アルプスの遠望できる眺望で良く知られています。山頂下の屏風岩はロッククライミングのゲレンデにも利用されています。日本二百名山と日本花の新百名山に選定されています。

登山コース

地元富士急行は三つ峠登山口から登り、河口浅間神社口、河口湖駅口または三つ峠駅口へ下山する三つのコースをすすめています。

行程標高差550mの三つ峠登山口から3km登り(1時間50分)、富士急行電車河口湖駅(標高差710m、行程8kmで3時間30分、ロープウェイ一部利用可能)ないし富士急行電車三つ峠駅口(標高差1,165m、行程8kmで2時間40分)に下山するコースが難易度も低くおすすめです。アクセスは富士急行電車の河口湖駅から三つ峠登山口まで富士急行路線バスで25分です。

関東の日帰り登山おすすめ6選!③

塔ノ岳

丹沢山地南部にある標高1,491mの山です。昔は雨乞いの場でもあり、関東大地震(1923年)の前には山頂にあった9mを超す大岩に因んだ尊仏山の名もあります。また、山頂では賭場が行なわれ、第二次大戦後まで続いていました。山頂から丹沢山塊全体が眺められ、その背景に陸側は富士山や南アルプス、海側は相模湾や伊豆七島を望みます。

登山コース

ヤビツ峠ルートと大倉尾根ルート
 

表尾根縦走コース(標高差730m、行程14.3kmで7時間)と塔ノ岳コース(標高差1,201m、行程14.4kmで6時間)が主な登山コースです。表尾根縦走コースはヤビツ峠ルートから登り、大倉尾根ルートから下山します。塔ノ岳コースでは大倉尾根ルートを往復します。ただ、大倉尾根は便利にアクセスできるために登山者が余りに多く、崩れたり、深く削られたりしてその補修で階段状に成ってしまいました。

アクセス

アクセスは表尾根縦走コースが小田急線秦野駅北口から神奈川中央交通バス「秦21 ヤビツ峠行」でヤビツ峠バス停まで48分です。塔ノ岳コースは小田急線渋沢駅北口から神奈川中央交通バスで大倉バス停まで15分です(写真はヤビツ峠)。

関東の日帰り登山おすすめ6選!④

棒ノ折山(棒ノ嶺)


棒ノ折山は棒ノ嶺ともよばれ、標高969mです。雲取山への長沢背稜を辿る長い尾根道登山ルートの通過点で以前は余り注目されていませんでした。特に冬場は登山道に残るイノシシの足跡を辿りながら登ったことも少なくありませんでした。しかし、長沢背稜の尾根は防火帯として広い幅で草木が刈られていたので景色の良い場所ではありました。その後、アクセスに便利な名栗からの沢道コースの登山道が整備され、近年は難易度も手ごろな人気の山の1つとなっています。

登山コース

白谷沢の三つの滝を訪れ、下山後にさわらびの湯で入浴するのがおすすめです。

一般的なコースは白谷沢から登り、滝ノ平尾根を下山するルートです。標高差740m、行程は9.6kmで4時間15分です。アクセスは西武線飯能駅から国際興業バスで河又名栗湖入口バス停まで39分です。

関東の日帰り登山おすすめ6選!⑤

鍋割山

丹沢山地南部に属する標高1,273mの山です。山稜にはブナの優雅な原生林が広く残り、落葉樹も多いので、新緑や紅葉を楽しみながら歩け、難易度的にも問題ありません。頂上が平らで広くて北西から南へと展望が開けて、富士山をすそ野まで見ることができます。名は岩の多いナベに由来する鍋割沢に因んで付けられたと云われます。その為か、頂上の鍋割山荘では鍋焼きうどんを名物としています。

登山ルート

大倉尾根と後沢乗越えの2つが主なルートです。

鍋割山は標高1,273mで後沢乗越えから登頂し、金冷しから大倉尾根を下るコースが難易度も適当で、おすすめです。標高差983m、行程は17kmで7時間です。アクセスは小田急線渋沢駅北口から神奈川中央交通バスで15分の大倉バス停で下車して西山林道に入ります。

関東の日帰り登山おすすめ6選!⑥

大岳山

大岳山は標高1,267mで、奥多摩三山の1つです。この山に登るコースは御岳山の登山電車を利用した初心者向きのコースから三頭山と御前山を含む奥多摩三山を縦走する上級者向けのコースまで難易度は様々です。その上に、郷土に根付く神話を秘めた隠れ里を辿るひっそりしたコースまで難易度も手ごろなバリエーションに富んだ日帰り登山がいろいろに楽しめます。

登山コース

大岳山

鋸尾根から大岳山に登り、ロックガーデンから御岳山駅に下山。

初めての日帰り登山としては、難易度は少し高いですが、鋸尾根から大岳山経由して御岳山駅に抜けるコースをおすすめします。標高差924m、行程は11km、 6時間です。アクセスはJR青梅線奥多摩駅(標高343m)と御岳山ケーブル御岳山駅(標高831m)です。麓の滝本駅からJR御嶽駅まではバスで15分です。

関東の日帰り登山の初心者向けスポット

初心者向けのスポットは「関東の日帰り登山おすすめ」に関する記事から推奨されている山々から前記の6座を除く山々が関東の日帰り低山あるいはハイキングやトレッキングコース」に対象となる山々です。それらへの中でもアクセスが便利でハイキングやトレッキングにおすすめは高尾山、御岳山、宝登山、陣馬山、鋸山および高水三山の6座です。

高尾山

高尾山は都心からもっとアクセスが良く、標高599mですが「十三州大見晴らし台」とも呼ばれ、ミシュラン三星の評価される景観を誇っています。京王線高尾山口から往復すると行程は8.2kmで3時間44分ですが、登山電車を利用する距離、時間とも半減できます。初心者だけでは無く家族連れにも最適です。

御岳山


古くからの信仰の山で都心を含め素晴らしい景観を眺められます。標高は929mと比較的高いですがアクセスが良くJR青梅線御嶽駅からバス10分の滝本駅から登山電車で御嶽駅へ登ります。ロックガーデンの周遊がおすすめで行程は5.4kmで3時間です。初心者が山に馴染むコースとしてもっともおすすめできるコースの1つです

宝登山

「桜と梅と宝登の山」と呼ばれ、長瀞八景に含まれます。標高は497mですが秩父や浅間方面の眺めが絶景です。麓の宝登山神社も日本武尊に因むパワースポットとして知られています。アクセスは秩父鉄道長瀞駅で、行程は山頂往復で8km、2時間15分です。

陣馬山

「関東の富士見百景」に選ばれた四方を見渡せる絶景で人気があります。標高855mの山頂へは色々なコースがありますが、おすすめはJR中央本線相模湖駅から登頂してJR藤野駅へ下山するコースです。行程は13km、6時間です。初心者がナビゲーションを習得するコースとしても適しています。

鋸山

標高329mの低山ながら太平洋に浮かぶ大島から東京湾を隔て眺める丹沢山塊や富士山の圧巻的な眺望で知られています。アクセスはJR内房線浜金谷駅で、山頂までの往復行程は6km、3時間半ですが、ロープウェイを使えば短縮できるので初心者だけでなく家族ずれにもおすすめです。

高水三山

奥多摩の入り口に近い青梅丘陵との境に位置し、標高がそれぞれ759m、793m、756mの高水山、岩茸石山と惣岳山(756m)をあわせて高水三山と呼んでいます。アクセス能く、初心者に手軽なコースですが、クマやイノシシとも遭遇もあるので注意しましょう。JR青梅線軍畑駅から上記の順に辿り、御嶽駅に下山するコースがおすすめです。行程は8.8km、4時間です。

まとめ

関東の山々はそれぞれに日帰り登山がおすすめです。ただ、登山の快適さや安全性を考慮すれば、山行の行動時間は7時間程度に抑え、アクセスも自家用車では無く、公共のバスと電車を使うことが望ましいでしょう。そのような前提で「関東の日帰り登山おすすめ6選」を決め、さらに低山からハイキングまたはトレッキングで多く推奨されている山々を初心者向けスポットとして6選しました。これらの山々は天候さえ良ければ、明日にでも登れる山々なので、早速出かけてみては如何でしょうか。

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