シマノ ソアレSS アジング S610SUL-S
ダイワ 20 クレスト LT2500 (2020モデル)
DUELPEライン 0.4号 アーマード F 150M
DUELスーパーエックスワイヤー4 150m 0.8号
VARIVASショックリーダー フロロカーボン 30m 3号
アジングってどんな釣りでしょう
まずは釣り用語としての「アジング」の説明をしておこうと思います。元々は瀬戸内海の釣り師たちが小さなジグヘッドを使いメバリングをしていた時に、外道としてマアジが喰ってきたことが始まりの釣り方です。彼らはアジングに適したロッドは無いものかと試行錯誤したそうです。その結果ティップに張りがあり、柔らかさも備えた現在のアジングロッドが生まれてきました。実際には生まれてから15年ほどの新しい釣り方ですので、まだまだ改良の余地のある釣りです。
アジングの地域性を考える
一般的なアジング
アジングを地域性で考えてみましょう。例えば千葉の外房あたりの方は25㎝ほどの「マアジ」を「通年」狙うのがアジングだと答えるでしょう。また三重や神奈川の湾奥のマイナーポイントで根付きアジ(黄金アジ)狙いの釣り人は30㎝前後の体高の高い「マアジ」を冬から春にかけて狙うのがアジングだと答えるでしょう。その他に朝から狙う、夜の常夜灯周りを狙うなど、色々なアジングパターンがありますが、メインターゲットはすべて「マアジ」になります。
南国のアジング
さて、南国奄美群島以南のアジングとはどういうものでしょうか。大前提として「マアジ」はおりません。釣るのは「アジ系」の何か、という事になります。桟橋やサーフ、磯から狙うのはオニヒラアジ、カスミアジ、ギンガメアジ、ロウニンアジなどになります。小さいもので1㎏ほど、大物になれば30kgを超えるGTと呼ばれるアジ達です。これをいわゆるアジング仕掛けで取り込めるでしょうか。内地の仕掛けではマアジに近いメアジやムロアジまでになります。
オーソドックスなアジング仕掛け(ロッド・リール)
アジングロッド
シマノ ソアレSS アジング S610SUL-S
主流は6ftから7ftのライトゲームロッドになります。適合ルアーウェイトが0.3g~7gくらいのものが一般的で、自重80g(最近では60gくらいのものまであります)以下の軽いものがおすすめです。PEラインの0.3号前後を使用すると軽いジグヘッドでもまずまずの飛距離が望めます。
スピニングリール
ダイワ 20 クレスト LT2500 (2020モデル)
リールは主にトラブルの少ない軽めのスピニングリールを使用します。初心者ならば1500~2000番手、ベテランならば2000~2500番手のPEラインが使える物を選ぶのがおすすめです。一日中キャスティングをすることもあるアジングでは、リールの重量も大切な選定基準になります。最低でも200gは切るものがおすすめです。細いPEラインが150mほど巻けるものを選びます。
使用ライン
DUELPEライン 0.4号 アーマード F 150M
使用ラインはPEラインの0.3号や0.4号の細いものを使います。初めにスプールにナイロンラインの3号ほどのものを50~100mほど下巻きしておくとよいでしょう。リーダーには1号以下のナイロンラインかフロロカーボンラインが一般的です。大きくても40㎝に満たないマアジ相手ですので、強力な仕掛けは必要ありません。違和感を与えずに喰わせることを優先します。
今回購入のアジング用ロッドとリール
対大アジ用アジングタックルを考える
今まで私がどんなロッドを使ってきたのかと申しますと、一番最初がシーバスロッドでした。これはなかなか使い勝手が良く長く使っておりましたが、とにかく疲れる。3m近いロッドを一日振るのはおすすめできません。次に使用したのがエギングロッド。これは軽くて良かったのですが、とにかく硬い。フッキングがなかなか難しく、バラシも多かった気がします。そしてたどり着いたのが、シーバスロッドのティップをエギングロッドに移植すること。まるでバスロッドのようなフィーリング・・・。
安価なバスロッド
ここで「はっ」と気が付きました。ならばバスロッドで良いのではないか。ということで今回安価なバスロッドを1本購入して参りました。長さが約1.8m(6ft)、使用ルアー重量3~12gのスピニングリール用ロッドです。1.5gのジグヘッドにワーム、エイトロックのスナップを付けるとおおむね3g見当になります。また、使用頻度の高い5gから7gのポッパーやメタルジグにもきちんと対応できそうなスペックです。
タカミヤ製スピニングリール
安価で高品質がウリの釣り具メーカータカミヤ。今回バスロッドに合わせるスピニングリールをタカミヤから選びました。通常初心者が使いやすいとされている2000番手ほどでは太刀打ちできないアジが多いので、ここはドラグ性能7kgを誇る、タカミヤH・Bコンセプトの3000番を用意しました。重量は216gと多少重たいですが、上のダイワ製3500番と比べてかなり小さくできているのがお分かりになりますでしょう。安価ですが良いリールです。
ちょっと太いPEライン
DUELスーパーエックスワイヤー4 150m 0.8号
最近のアジングはどれくらいのラインが主流なのでしょうか。ナイロンラインなら2号ほどでしょうか。友人に電話で聞きましたら「?」とされました。「アジングだろ、1号以下に決まっているだろ」と鼻で笑われました。いや、PEの話じゃなくて、と追い打ちをかけると友人も「ナイロン0.5号がおすすめ」と追い打ちをかけ返してきました。まったく参考にならないので今回はPEライン0.8号にしました。
太いリーダー
VARIVASショックリーダー フロロカーボン 30m 3号
きっと友人はリーダーの太さのことを言ったのでしょうが、それにしても0.5号のナイロンリーダーなどオニヒラアジなどに見せたら鼻で笑われてしまいます。ここは0.8号のPEライン(14lbテストライン)に合わせてナイロンラインの3号をチョイス。これでも切られる恐れがあるので本当はPE1号+フロロカーボンリーダー5号くらいが欲しいところですが、それだと小さなアジング用ジグヘッドが飛んで行かないので我慢いたしました。
実際にキャストしてみる
飛距離はいかに?
いきなり軽すぎるルアーを投げてライントラブルになるのも嫌なので、まずは5gのポッパーから投げてみました。軽く振って30mくらいでしょうか、トゥイッチアクションを付けて曳いて来るとなかなか良い動きをしました。ティップの硬さも気になりませんでした。次に1.5gのジグヘッドにピンテールワームを合わせて使ってみました。飛距離は10mほどから始まり、5~6投目には20mほど飛ぶことが確認できました。スナップだけで投げられるので、とても楽でした。
使い勝手
今回は試運転だけでしたので実際に魚を掛けてみないと分かりませんが、なかなか良さそうです。実はここのところ強風が吹き荒れ、釣行できない日々が続いております。また、先日の南太平洋の火山爆発で津波が押し寄せ、避難と避難疲れで二日近く無為に過ごしてしまいました。近々釣行編も予定しておりますので、使い勝手に関してはその時までお待ちください。
アジングテクニック
オーソドックススタイル
タナを見付けてゆっくりタダ引きするのがアジングの基本テクニックです。人によってタナ取りのタイミングは違うと思いますが、私は「表層・中層・ボトム」の順で探っていきます。活性が良ければ表層から食ってきますので、まずはルアーが着水したと同時にゆっくり(1秒間に1回転程度)タダ巻きをします。何投かしてアタリが無ければ着水から3秒ステイでタダ巻き、5秒でタダ巻き、と深度を下げていきます。
南国スタイル
内地のリーリングスピードでは対応できないのが南国アジングです。同じタダ巻きでも、巻き上げ速度は約二倍(1秒間に2回転)にします。通常の速度で巻くと遅すぎて、「ゴマヒレキントキ」や「マツカサ」しか釣れない、などということが起こります。
今回の検証結果
大きな南国のアジを釣るためのアジングタックルを考えた時、バスロッドに考えが及んだのは我ながら流石だなと自画自賛しましたが、記事を書く上で少し調べてみました。すると瀬戸内海の釣り師たちがまだアジングという釣り方を模索している時に、まず使ったのがバスロッドだったそうです。そこから進化したアジングタックルをなんと私は勝手に退化させてしまいました。ですが何とか大物を釣り上げてみせますのでお許しください。
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