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【連載】釣って食べるシリーズ第十弾!絶品ギガメアジを堪能する!後編

先週釣り方とさばき方の基本までお届けいたしました「釣って食べるシリーズ第十弾前編」ですが、今回やっとメアジの美味しい食べ方編に突入いたしました。マアジよりも味の濃いメアジ。食べ方によってはその特徴を台無しにしてしまいます。ということで和食にこだわってみました。
更新: 2021年1月4日
kuma10
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さあ、いよいよ調理編です!

アジ系のお魚はどれも美味しいのですが、上品なマアジに比べてコクの強いメアジ、旨味の強いアカアジ、クセの強いムロアジなどその特徴はさまざまです。同じアジ系魚でも大味のGT系魚とは違いマアジに近い形をしているアジは和食によく合います。ちなみにノドグロアジとマアジは同じものだとする説明ブログなどよく見かけますが、個人的には別物だと思っています。脂乗りは悪いですが、あのサクサクの身はアジの傑作です。今回のメアジの食べ方は4種。お寿司、お刺身、塩焼き、煮付けです。

メアジの美味しい食べ方①「寿司」

お寿司の作り方

5枚におろした身を厚めの削ぎ切りにしてネタの用意をします。シャリは市販の寿司酢を使わない場合は、合わせ酢を自分で作りましょう。100ccの米酢に砂糖大さじ3、塩大さじ1を基本とします。これですと少し酸っぱめですが、アジなどの魚にはとても良く合います。米4合に100cc目安で使います。アツアツの米に寿司酢を回し掛け、全体をよく混ぜます。米一粒一粒に酢が回ったら風を当てながら切るように混ぜます。薄い酢水で手水を作り、ワサビとネタを並べます。

握りのコツ

右手で飯玉を作り、左手の親指と人差し指で持ったネタに右手人差し指でワサビを塗ります。そのワサビ目がけて飯玉を押し付け、指先を使って形を整えます。お寿司は難しくありません。コツは「シャリは少なめ」、「盛台に乗せる直前に親指でシャリの腹を押す」くらいです。これで口の中でふわりとほどけるうまい寿司が握れますよ。

味のリポート

家で寿司を握る時はシャリの味が自在に変えられるのが利点です。もともとアジ系のお魚は「酢〆」でも美味しくいただけます。ですから普通のシャリより少し酸っぱめで作るのがおすすめです。また普通のマアジに比べて香りの強いメアジには針生姜を乗せていただきますが、これが口の中で一体化すると爽やかな旨味を醸し出します。身の柔らかさが酸っぱめのシャリと辛めの生姜を包み込んで旨味に替えてくれました。

メアジの美味しい食べ方②「煮付け」


煮付けの作り方

今回はメアジだけでなく、ミミジャー(ヒメフエフキ)とメアジの卵と白子も一緒に煮ますので、甘辛い「生姜煮」にしていきます。冷たい鍋やフライパンに処理をした魚を置き、砂糖大さじ1を上から振りかけます。醤油大さじ2、酒大さじ3、みりん大さじ2を回し掛け、多めの薄切り生姜を隙間に差し込んだら火を点けます。沸騰するまでは強火で、沸騰したらフタをして中弱火に火を落とします。5分ほど煮込んだら煮汁を上からかけながら汁を煮詰めていきます。ここは丁寧にしましょう。

味のリポート

もう、これは美味いに決まっていますよね。魚や魚卵から良いダシが出てそれが生姜に染み込み、生姜さえも美味しくいただけます。逆に生姜の爽やかな香りがメアジやヒメフエフキの身に入り込みその甘さを引き出してくれます。生姜ってすごいですよね。食べ終わったら「蕎麦湯」のように煮汁にお湯を加えて「お吸い物」にされることをおすすめします。生姜の効いた爽やかな甘さのお吸い物ができますよ。

煮付けのコツ

煮付けは魚と調味料を鍋(フライパン)にすべて投入してから火を入れましょう。

メアジの美味しい食べ方③「刺身」

刺身の作り方

お寿司にする分の切り付けをすると端が余ります。それとお寿司にしない分の柵をお刺身にしていきます。余った端を使う関係から形を合わせるためにもお刺身は削ぎ切りにしていきます。そうすると一枚一枚の形が揃うでしょ?これはツマなどの用意をして最後に盛り付けていきます。切り口のピンと立った部分を上にするのが盛り付けのコツです。生姜とワサビを添えてできあがりです。

お刺身のコツ


今回はお寿司用に切った端をメインに使った関係からそれに合わせた形に切って行きましたが、お刺身単独でいただくならばやはりひと手間はかけた方が美味しくいただけるのでおすすめです。皮目表面に軽く包丁目を入れるだけでも醤油や薬味のノリが変わりますよ。

味のリポート

少し柔らかめの身はもちっとして甘みが強く、悪く言えば「アジ臭い」のですが、これはもともと少ない血合いを丁寧に切ることで解消されます。もちろん血合い骨を抜いてそのアジ臭さを堪能する方法もあるのですが、量をいただく時には飽きてしまいますので切り取るようにしています。醤油にちょんと切り身を付けると細かな脂がぱっと散ります。脂乗りは最高。ワサビと生姜を刺身にちょいと乗せていただきました。濃い味がハイボールにぴったりでしたよ。

メアジの美味しい食べ方④「塩焼き」

塩焼きの作り方

魚を洗い、内臓とエラを抜いたら食べる時に上になる部分に飾り包丁を入れます。塩焼きの時はゼイゴは取っても取らなくてもどちらでも構いません。全体に薄く塩をなすりつけたら、ヒレと尻尾にたっぷりと塩をまぶします。これは化粧塩といって焼き上がりをきれいにするためのものですので食べないようにしましょう。うかつに口に入れると腎臓が腫れます。魚焼き器で焼く場合は表4、裏6の割合で焼いていきます。ガス台を使う場合は「遠火の強火」で3対7で焼きましょう。一番のおすすめは炭火焼きなんですがね。

味のリポート

焼くと身の硬くなる魚としっとりとする魚がいますが、メアジは焼くと「しっとりと硬く」なります。身はほろりほろりと塊りでほぐれますが、口に含むと歯にここちよく反発しながらくずれます。焼く時の塩だけでも充分に美味しいのですが、身に生醤油を一滴たらしていただくと甘みが強調され、ごはんにもお酒にもとてもよく合う最高の焼き魚になります。マグロやカツオなどの赤身しか食べないうちの猫ちゃんもこれなら食べます。間違いの無い美味しさです。

ちなみになんですが

いつも飲んでいるのはバーボンです


いつもわたくしのつたない文章にお付き合いくださいましてありがとうございます。ワタクシ決してアルコールに依存している者ではございませんが、映る画像映る画像にウイスキー瓶や炭酸水が映り込んでいるのが気になっておられる方がおられるだろうとここで「一体ヤツは何を飲んでいるんだ」の疑問(だれも気にしてない?)にお答えしておこうと思います。

中身は米製、瓶は日本製

ハイボールが好きでほとんどアルコールはハイボールしか口にしない私ですが、中身はバーボンハイボールです。2.7Lボトルで購入し、ブラックの瓶に移し替えて使っています。これには理由があり、以前は同じブランドの瓶を使っていましたが、ある日突然何の前触れもなく粉々に割れたことがありました。調べてみると「製造、または輸送中に瓶に傷ができ、突然割れることがある」とのこと。何とも恐ろしもったいない。それ以来日本製の瓶に詰め替えて使っています。皆様もお気を付け下さいね。

アジ系のお魚最高!

アジ系のお魚って美味しいですよね。特に新しいものは生食したいお魚ですよね。ですのでこの系統のお魚が手に入った時はついついお刺身やお寿司に偏ってしまいます。逆に脂乗りが悪かったり、また鮮度が落ちてしまっていてもアジ系のお魚は油との相性が抜群で、フライなどの材料になります。しかし筆者の現在住んでいる場所ではGT系のお魚はすべて「ガラ」と呼ばれ、そのほとんは「おつゆ」や「塩煮付け」などで食べられます。次回以降は伝統的な食べ方なども紹介できれば良いなと思います。

【連載】が気になった方はこちらもチェック!

今年の年初より【連載】の企画が始まり参加させていただいております。釣りと料理をメインに、島暮らしならではの視点でリアルな画像とともにお送りしておりますし、またして行こうとがんばっております。文章も写真もつたない部分はなるべく目を瞑って見逃しつつ楽しんで頂ければと思います。今回は「釣って食べるシリーズ第十弾」の後編となっております。よければ前編と合わせてお読みください。