たんぽぽはどんな植物?
たんぽぽはキク科タンポポ属の植物です。日本では春の季節に黄色い花を咲かせるため、春の風物詩となっています。一面の黄色い花畑が広がったあとは白い綿毛になるため、とても印象的な花です。
この記事では、たんぽぽの種類や名前の由来、花言葉の由来、誕生花の日にちなどを解説していきます。花束など、プレゼントの参考にしてみてください。
たんぽぽの種類
たんぽぽの分類はとても複雑で難しく、少なくとも60種類以上あるとされています。日本の在来種だけでもカントウタンポポやカンサイタンポポ、シロバナタンポポなど20種類ほどあるほどです。
この項目では、日本でよく見られる日本在来種のたんぽぽと西洋たんぽぽ、シロバナタンポポを紹介していきます。
日本たんぽぽ
日本たんぽぽは日本在来種のたんぽぽで、春の短い間だけ花をつけます。特徴としては夏草が生い茂る前の春の短い間に種子を飛ばして、根だけを残した休眠状態になる、種子は夏草が枯れ始める秋以降に発芽する、など日本の自然に沿った生育をすることです。
西洋たんぽぽに駆逐されてしまうと思われがちですが、人の手の入らない場所では西洋たんぽぽよりも日本たんぽぽの方が生育しやすいため、郊外でよく見られます。
地方ごとのたんぽぽ
日本在来種のたんぽぽにはエゾタンポポやカントウタンポポ、トウカイタンポポ、カンサイタンポポなど地域の名前を冠したたんぽぽが多くあります。外見で見分けることは困難ですが、学名が異なっていることから別の種類のたんぽぽです。
中にはシロウマタンポポなど、北アルプスの白馬岳のような高山でのみ生育するたんぽぽもあります。開花時期が7月から8月と全く違うので、登山やハイキングの際に探してみてはいかがでしょうか。
西洋たんぽぽ
西洋たんぽぽはヨーロッパ原産の外来種です。日本の在来種のたんぽぽとの違いは、緑色の総苞が反っています。外来種問題として取り上げられることの多いたんぽぽで、最近では日本の在来種との交雑種が多くあることがわかってきました。
ヨーロッパ以外にもアメリカやアフリカ、ニュージーランドなど多くの地域に外来種として持ち込まれているため、いろいろなところで見られるたんぽぽです。
シロバナタンポポ
シロバナタンポポは日本在来種の白い花を咲かせるたんぽぽです。関東から西に生息するため、関東地方から北の地域では見たことがない人も多いかもしれません。中央が黄色く、外側が白い花が特徴です。
九州や四国の一部の地域ではこのシロバナタンポポこそが主流で、黄色いたんぽぽを見たことがないという人もいるほどメジャーになっています。他の国では見られないめずらしい品種です。
たんぽぽの名前の由来
たんぽぽは属名をタラクサクム属といい、ギリシャ語で「苦痛を癒す」という意味です。ハーブや生薬として古くから利用されていたため、この名前が付けられました。
たんぽぽは英語で「ダンデライオン」と呼ばれます。この項目では、たんぽぽの和名や英語名での名前の由来はどんなものなのか解説していきますので参考にしてみてください。
日本語の由来
たんぽぽの名前の由来としては3つの説があります。江戸時代に呼ばれていた「鼓草」の鼓の小児語が「たんぽぽ」だった説、鼓の形に花を加工できることから「たんぽんぽん」という鼓の音が由来である説、綿毛が綿玉の「たんぽ」に似ているから「たんぽ穂」と呼ばれた説です。
たんぽぽと考えられる花が文学で登場するのは平安時代以降とされていますが、「フヂナ」「タナ」など現在とは全く違う呼ばれ方をされていました。
英語の由来
英語の「ダンデライオン」の由来は、フランス語で「ライオンの歯」を意味する「ダンドリオン」だとされています。花のギザギザとした様子が歯に例えられたのでしょう。
「ダンデライオン」が花を例えたものなら、綿毛を例えて「ブローボールス」という呼び方もあるのが特徴です。これはきれいな球形である綿毛が風に吹かれて散っていく様子から名付けられています。
たんぽぽの花言葉
たんぽぽには、花占いや古い説話など多くの伝承が由来となった花言葉があります。「信託」や「幸福」「誠実」など、よく見る野の花としては意味の重い花言葉もあるのが特徴です。
この項目では、花言葉の由来となった占いや説話を含め、黄色いたんぽぽとシロバナタンポポ、たんぽぽの綿毛の3つのたんぽぽの花言葉について解説していきます。
黄色いたんぽぽの花言葉
黄色いたんぽぽの花言葉は、「信託」「愛の神託」「真心の愛」「幸福」「誠実」です。「幸福」は野に咲く花を見たときの気持ちから、「真心の愛」や「誠実」は綿毛の純白さから取られています。
ヨーロッパなどでの恋占いから取られた花言葉が「信託」「愛の神託」です。恋占いの一種として、「好き、嫌い、好き」と唱えながら綿毛を吹き、最後の一吹きにどちらだったかで恋を占っていました。
白いたんぽぽの花言葉
白い花を咲かせるシロバナタンポポにも固有の花言葉があります。「私を探して」「私を見つめて」という黄色いたんぽぽとは異なる花言葉です。
シロバナタンポポをはじめとする白い花をつけるたんぽぽはかなりめずらしい種で、日本以外ではあまり見かけることがありません。そのため、「探して見つける」という意味の花言葉になりました。
たんぽぽの綿毛の花言葉
たんぽぽは綿毛にも花言葉があり、「別離」という少し悪い意味の花言葉です。これはたんぽぽの綿毛が風に吹かれると飛んでいってしまうことから別離という意味になりました。
アメリカの古い説話に「たんぽぽと南風」があります。春先にブロンドの少女に恋をした南風が、次の年に少女が白髪の老婆になっていることにため息をついたところ、老婆も消えてしまったというお話です。少女がたんぽぽ、老婆が綿毛に例えられています。
たんぽぽはいつの誕生花?
誕生花とは生まれた日にちにちなんだ花のことで、開花する季節や花の色、種類が国や地域によって違うため、誕生花の基準も変わってきます。同じ日にちにいくつかの花が設定されていたり、一つの花に多くの日にちが設定されていたりするのが特徴です。
この項目ではたんぽぽの誕生花の日にちについて解説していきますが、たんぽぽは多くの日にちの誕生花とされているため、プレゼントなどをする際は注意してください。
黄色いたんぽぽの誕生花の日にち
黄色いたんぽぽは複数の日にちの誕生花になっています。2月18日、2月19日、3月13日、3月23日、3月29日、5月3日の誕生花です。2月17日や4月3日もたんぽぽの誕生花とすることもあるため、花束などでプレゼントする際にはよく確認してから贈りましょう。
シロバナタンポポの誕生花の日にち
白いたんぽぽであるシロバナタンポポは2月7日の誕生花です。また、黄色いたんぽぽと同様に2月18日、3月23日、5月3日も誕生花に含める場合があるので、花束では黄色いたんぽぽと一緒に贈る場合もあります。
たんぽぽの花言葉のまとめ
たんぽぽの種類や名前の由来、花言葉、誕生花の日にちを解説してきました。たんぽぽは春の季節の象徴として日本人に馴染みの深い植物です。
そんなたんぽぽに込められた名前の意味や花言葉を知っていると、いつも見ているたんぽぽがまた違った意味を持つように見えるでしょう。たんぽぽを見つけたときには、由来や花言葉を思い出して観察してみてはいかがでしょうか。
たんぽぽが気になる方はこちらもチェック!
たんぽぽの植物としての特徴や咲く季節、花言葉の意味などを紹介してきましたが、たんぽぽ以外にも花言葉を持つ花は多くあります。複数の花言葉を持つ花や、色によって花言葉が変わる花など、奥が深いのが花言葉です。
花束としてプレゼントする際や、ゲンを担ぎたいときなどに花言葉は重宝します。たんぽぽの花言葉が気になった方は、以下の記事の花言葉も参考にしてみてください。

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