キバナコスモスの花言葉とその由来を解説
野趣あふれる性質が由来する花言葉とは
コスモスの仲間ですが、繊細なコスモスに対して野性的な美しさを感じさせるキバナコスモスの花言葉を解説します。黄色やオレンジ色の花を咲かせるキバナコスモスは、同じ色のコスモスの花とは違った印象を受けます。
自生地ではコスモスより標高の低いところに住み分けて分布しているキバナコスモスは、とても性質が強い草花です。そんな性質が由来となっているキバナコスモスの花言葉を解説します。
キバナコスモスの花言葉
「野生美」「自然美」
キバナコスモスの代表的な花言葉「野生美」「自然美」という言葉は、見た目の明るさとしなやかだけれど決して倒れない強靭さからイメージされているという説のほかに、キバナコスモス性質が由来するといわれています。
夏から秋の終わりごろまで長く花を楽しめ、根付いた後は放任しておいてもよく花が咲き続け、こぼれ種でもどんどん増える。可愛い花とは裏腹にこんな強い性質が由来して、このような言葉でイメージされているそうです。
コスモスにはない野生美を感じる花
清楚なたたずまいの花姿が美しいコスモスと同じ仲間なので、オレンジや黄色いコスモスとよく似ていますが、キバナコスモスの色はとてもパンチのある明るいオレンジや黄色です。
そんな色合いと、一般的なコスモスが一重咲なのに対して半八重咲きや八重咲きの花びらを持つキバナコスモスは、しなやかでありながら草丈が低いので、コスモスよりどっしりと構えている雰囲気に野生美を感じるといわれます。
「幼い恋心」
キバナコスモスをイメージする「幼い恋心」という花言葉の由来は、残念ながらその根拠は明白ではありません。
1説に、半八重咲きの花が可愛らしく、どこか幼い印象を持つことと、夏から秋にかけて長い間花を咲かせるこの花の性質が長い恋に耐え忍ぶそんな恋心に似ていることが重なって付いた言葉だという説があります。ただその根拠は明らかではありません。
キバナコスモスの特徴
キク科コスモス属の1年草
鮮やかな黄色やオレンジ色の花を咲かせるキバナコスモスは、キク科コスモス属の1年草です。学名はCosmos sulphureusと表記します。英語の名前は花の色からyellow cosmos、orange cosmos、またgolden cosmosなどという英語の名前があります。
英語の名前から考えてみても、黄色いコスモスやオレンジ色のコスモスのことをキバナコスモスと呼ぶ人がいるのは当然かもしれませんが、コスモスとは別の種類です。
開花時期は8~11月
キバナコスモスの開花時期は8~11月です。花期が長く、夏から秋遅くまで咲き続けます。秋の夕暮れの中、輝くオレンジ色のキバナコスモスの群衆は元気をもらえる美しさです。
このキバナコスモスですが、原産国はコスモスと同じメキシコで、大正時代に日本に渡来してきました。英語の名前は花の色から付けられていますが、漢字では黄花秋桜と書きます。別名はキバナアキザクラ(黄花秋桜)などと呼ばれているそうです。
キバナコスモスの見た目の特徴
キバナコスモスの花の色は鮮やかな黄色やオレンジ色です。赤い花を咲かせる品種もあります。花に香りはありません。日本で育つキバナコスモスは草丈は30~50cm、大きくても1mほどで、コスモスより草丈が低いのが特徴です。花のタイプは半八重咲きが多いですが、種類によっては完全な八重咲きのものもあります。
葉は深い切れ込みと幅のある形をしており、コスモスの葉のように細かく切れ込みがあり、裂片の線形をした繊細は葉ではありません。
キバナコスモスの育て方
草丈が低いので鉢植えにも向いている
キバナコスモスは花言葉の由来にもあるように野生美あふれる丈夫で育てやすい花です。生育も早いので初心者でも種まきから丈夫に育てることができます。もちろん苗を購入して植え付けるのでも構いません。
種まきの適期は4~7月、苗を植え付ける場合は1~2輪花が咲き蕾がいっぱいついている苗を購入し、6月~9月までが植え付けの適期です。花壇に地植えするほか、キバナコスモスは草丈が低いので鉢植えや寄せ植えでも楽しめます。
こまめに水やりする必要はない!
キバナコスモスは日当たりと水はけのよい場所を好みます。地植えする場合はそんな場所を選んで植えてください。花壇に地植えした場合でも鉢植えで楽しむ場合も、植え付けた後はたっぷり水やりしますが、根付いたら、こまめに水やりする必要はありません。
地植えのものは自然の降雨に任せ、鉢植えのものは、表面の用土が乾いたらたっぴり水を施すので構いません。乾燥気味に育てるのが育て方のポイントです。
切り戻して長く花を楽しもう
育て方で肥料の心配をされる方もいらっしゃることでしょうが、植え付けの初めに緩効性の元肥を加えておけば追肥の必要はありません。鉢植えの場合、市販の花草用の培養土を用土に使うと、すでに元肥が含まれているので便利です。
また花が少なくなってきたら、バッサリと株元から切り戻ししましょう。そうするとまた花芽が付き長く花を楽しむことができます。切り戻しした茎に花が付いているものは切り花として楽しめます。
この花によく似ているオオキンケイギクとは
オオキンケイギクは特定外来種!
ところで、春の終わりから初夏の時期に、キバナコスモスとよく似た草花を道端などで見かけたことはありませんか。鮮やかな黄色い花姿でキバナコスモスとよく似た花です。その時期にみかけるその花は、キバナコスモスと同じキク科の草花で「オオキンケイギク(大金鶏菊)」という花です。
鮮やかで華やかな花が見どころですが、現在オオキンケイギクは「特定外来種」に指定され一般の栽培や販売などが禁止されています。
特定外来種に指定されている理由
オオキンケイギクはキク科ハルシャギク属の多年草で、5~7月頃に鮮やかな黄色の花を咲かせます。原産国は北米で、明治時代末期に観賞用兼緑化用の植物として日本に持ち込まれました。
ただ繁殖力がとても強い性質であったため、一度定着すると周囲の在来の野草の生育場所を奪い、周囲の環境を一変させてしまう恐れがあったために、平成18年に「特定外来種」に指定され、栽培・販売・輸出入が禁止されているのです。
残念ながら駆除することが警鐘されている花
キバナコスモスによく似ている草花ですが、特定外来種に指定されているオオキンケイギクがもしお庭などで育っている場合は駆除するように勧められています。抜いて処分するか種子が飛んで拡散してしまわぬように開花時期前に切り取ってしまいましょう
。
キバナコスモスとの見分け方は開花時期の違いがポイントです。見た目の違いは、オオキンケイギクの花びらの先端はギザギザしていることや、葉が細長いへらのような形をしています。
花言葉を知ってキバナコスモスを観賞しよう
しなやかな花姿でもコスモスとは違う、どこか力強い野生的な美しさを感じるキバナコスモスの花言葉は、そんな見た目とそして丈夫な性質が由来する花言葉でイメージされています。
キバナコスモスの開花時期は8~11月。その前の季節5~7月に咲く花は特定外来種に指定されているオオキンケイギクです。お庭に咲いていたら確認し開花する前に刈ってしまいましょう。キバナコスモス!秋の夕暮れのよく似合う花です。花言葉を知ってご観賞ください。
花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェック!
当サイト「暮らしーの」では花言葉について他にもまとめています。昔、ヨーロッパでは花言葉の意味をプロポーズの言葉の代わりとして、好きな女性に花を贈る習慣がありました。今ではそんな風習が世界中で馴染まれています。
そして現代は贈り物の花束に、心では伝えきれない想いを花言葉に託して、花を贈る場面も増えました。花言葉を知ると日ごろの花選びも楽しくなります。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
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