初詣の人気スポット「西新井大師總持寺」を紹介
東京都の下町足立区にある「總持寺(そうじじ)」は「西新井大師(にしあらいだいし)」の通称で、東京だけでなく埼玉や千葉からの参拝客も多い寺院です。
西新井大師は真言宗豊山派の寺で、弘法大師(空海)をお祀りする、神奈川県の「川崎大師平間寺」、千葉県香取市の「観福寺」とともに、「関東厄除け三大師」として知られています。
最近は境内にあるさまざまな建物などが話題となり、東京でも有数のパワースポットとして初詣以外でも多くの人々がお参りしているのです。
西新井大師は関東でも人気の初詣スポット
西新井大師は弘法大師が関東巡錫(じゅんしゃく)の途中、天長3年(826年)に十一面観音像お祀りし、建立したお堂が西新井大師總持寺のスタートです。
長く西新井大師は初詣の名所として人気が高く、関東でもベスト10に入り、例年約60万人の初詣客がお参りしています。境内いっぱいに人があふれ、大混雑すると境内をぐるっと囲む列になるのです。
初詣で人気の西新井大師總持寺の起源
弘法大師が、布教を目的として東国を巡錫(じゅんしゃく)の折、現在の西新井に立ち寄ったところ、多くの村人たちが悪疫に悩んでいる姿を目にしたのです。
弘法大師は村人たちを救わんと、自ら十一面観音像と自身の像を彫り、観音像を本尊として、自身の像とともに枯れ井戸に安置し二十一日間の護摩祈願をおこなわれました。
すると枯れ井戸から清らかな水が湧き出し、その水で病はたちどころに平癒したと伝えられているのです。ちなみにその井戸は現在も境内に残っています。
厄除けのご利益が有名
西新井大師は強力な厄除のご利益とともに、最近はパワースポットとしても知られています。もともと、厄災消除の祈願寺として創建された歴史があり、江戸時代には女性の厄除け祈願所として江戸中の女性に知られていました。
ご利益は厄除けのみならず、恋愛運アップ、願望成就、商売繁盛、出世などもよく知られています。また、境内にある出世稲荷明神は金運アップのご利益が期待でき、如意輪堂(女人堂)は女性の厄除けや所願成就のご利益が期待できるのです。
「西新井」の地名の由来の井戸
現在も西新井大師に残る井戸は「加持水の井戸(かじすいのみず)」と呼ばれています。弘法大師の御祈祷から湧き出た井戸水を村人たちは「加持水の井戸」と呼び、仏陀の力で災いから逃れられる「新しい井戸」として大切にしました。
仏様のパワーで湧き出た新しい井戸であり「新井」となり、当時の本堂の西側から湧き出たことで、お堂の西側にある新しい井戸、つまり「西新井」となったのです。そして、そのまま現在の地名となっています。
西新井大師
- 住所東京都足立区西新井1丁目15-
- 公式サイトURLhttps://www.nishiaraidaishi.or.jp/
- 電話番号03-3890-2345
- アクセス電車:東武大師線大師前駅下車徒歩5分、舎人ライナー 西新井大師西駅 約1.2km、車: 首都高速中央環状線 扇大橋出口約3.7km、首都高速川口線 鹿浜橋出口約3.1km、首都高速川口線 東領家...
西新井大師總持寺の初詣情報
西新井大師の年末年始の開門時間については、急激な社会情勢の変化などがあれば別ですが、以下は2021年の時間を掲載しています。例年もほぼ以下のとおりです。
なお、初詣でその年の運勢を占うおみくじについては、本堂と同じ時間帯で引くことができます。
西新井大師初詣のスケージュール(例年の基本時間帯)
境内 | 本堂 | 御守り | 護摩祈祷 | |
12月31日 | 6:00~夜通し | 8:00~15:00 | ー | ー |
1月1日(元旦) | 0:00~24:00 | 0:00~22:00 | 0:00~22:00 | ~17:00 |
1月2日 | 6:00~23:00 | 8:00~22:00 | 8:00~22:00 | 8:00~17:00 |
1月3日 | 6:00~23:00 | 8:00~22:00 | 8:00~22:00 | 8:00~17:00 |
1月4日~7日 | 6:00~22:00 | 8:00~22:00 | 8:00~21:00 | 8:00~17:00 |
大晦日からは深夜から並び元旦に参拝できる
12月31日の大晦日から元旦にかけては、深夜から早朝までお参りすることが可能です。西新井大師の2021年の初詣は分散参拝で多少バラツキがありましたが、やはり元旦は混雑しました。2021年の大みそかから2022年の元旦もオールナイトで参拝可能です。
西新井大師總持寺の初詣の見どころ
初詣の名所、西新井大師ですが、境内には大小24カ所もの堂宇があります。
また、重要文化財も6点所蔵していて見どころがいっぱいです。
本章で初詣の後に立ち寄りをおすすめする見どころを5か所と情報1点、さらに、西新井大師の初詣の注意点を紹介します。
初詣の見どころ①:山門
西新井大師をお参りする参拝者が最初に目にするのが、荘厳で豪華なたたずまいの「山門」です。山門は江戸時代後期に建立された建造物で、十二支や龍や獅子頭など、鮮やかで繊細な彫刻が見事に施されています。
三間一戸の楼門で総檜二層入母屋造です。山門の左右には勇猛な仁王像が鎮座されてれ、西新井大師の山門は足立区の有形文化財に指定されている貴重な建物です。
初詣の見どころ②:加持水の井戸
西新井大師の境内には西新井の名前となった「加持水の井戸(かじみずのいど)」と呼ばれる井戸が現在も残っています。
弘法大師のお力で、枯れていた井戸から有益な湧き水が湧き出てきたのです。その井戸こそが「加持水の井戸」で、西新井の地名由来の井戸であり、西新井大師の起源といえる重要な場所といえます。
初詣の見どころ③:四国八十八箇所お砂踏み霊場
西新井大師にある「四国八十八箇所お砂踏み霊場」を一周することで、弘法大師が開いた四国の88カ寺の霊場を回ったことになるのです。つまり、弘法大師のご利益と観音慈悲の功徳が受けられることになります。
「四国八十八箇所お砂踏み霊場」は、四国八十八箇所の霊場と高野山のお砂が敷き詰められていて、一周することで四国霊場のご利益が期待できそうなのです。
初詣の見どころ④:ぼたん園
西新井大師は「西の長谷寺・東の西新井」といわれ、ぼたんの名所として有名な寺院です。実際に、奈良の総本山長谷寺から西新井大師に移植され、文化・文政(1804~30)の頃からぼたん園は展開されていました。
4月上旬から境内に約100品種、2500株のぼたんが見事に咲き誇り、ぼたんの寺にふさわしい姿になります。
初詣の見どころ⑤:塩地蔵
西新井大師の山門を入るとすぐに左手に目につくのが「塩地像」です。いつも山のような塩で覆われています。
江戸時代から、特にイボ取りのご利益があると伝えられていて、お参りする際にお堂で塩を授かり、患部と同じ箇所に擦り込むのです。その後功徳があれば、その倍のお塩をお返しする習わしになっています。
初詣の見どころ⑥:蔵王権現像
西新井大師の「蔵王権現像」は国宝に指定されています。寺院ながら仏像でなく、銅鏡の表面に線刻で蔵王権現と眷属(けんぞく)などが描かれているのです。
吉野から出土したもので、長保3年(1001年)の銘があり、平安時代の11世紀初頭の仏画として大変貴重なもといわれています。西新井大師所有の蔵王権現像は、現在、東京国立博物館3階に常設展示です。
西新井大師の初詣の注意点
西新井大師は弘法大師をお祀りしている寺院です。当然、おみくじも御守りもありご利益も期待できます。
ところで、初詣の混雑の中で寺院にお参りしながら、思わず柏手を打つ方がいるようです。西新井大師はお寺で柏手は打ちません。また、神職によるお祓いも受けられないのです。
しかし、西新井大師では護摩祈祷を受けることができます。神社のお祓いと同じように厄除けのご利益が期待できるのです。
初詣名所西新井大師總持寺の屋台・グルメ情報
西新井大師の初詣では境内に出店する屋台が大人気です。新年の縁起物から、屋台ならではのグルメな食べ物が並ぶ屋台が多数あります。
また、西新井大師の参道に並ぶ老舗グルメ店など、初詣がいっそう楽しくなるお店がそろっているのです。そんなグルメな名物屋台や老舗グリル店を紹介します。
西新井大師初詣名物屋台は1月7日まで
西新井大師の初詣では2021年を例にとってみると、基本的に屋台は12月31日から1月7日頃まで出店されています。
屋台は広い境内のいたるところに出店し、露店の数は50店ほどです。定番の焼きそばやりんご飴にたこ焼きから、懐かしい味のベビーカステラやもつ煮など、また、初詣の縁起物、ダルマに熊手を扱うお店が出店します。
屋台や露店は西新井大師の境内だけでなく、寺院の東門から東武大師線の大師前駅に向かう道路沿いに並ぶのです。
西新井大師のグルメ
西新井大師は初詣に並ぶ屋台だけでなく、参道に有名なグルメの名店があります。初詣は参道も混雑が激しく、グルメなお店は並ぶ人数も多くなりがちです。それでも、歴史を誇る名店が多くぜひ立ち寄り絶品の西新井グルメを楽しみましょう。
グルメ1:草団子「清水屋」
西新井といえば、草だんご。西新井の草だんごの名店「清水屋」は、元禄2年(1689年)創業の超老舗名門店です。江戸時代の元禄時代から守り続けた伝統の味。特上の上新粉、国産のよもぎと秘伝の自家製の餡を使っています。
長年受け継いだ独自製法のやわらかい口当たりの最高級の草だんごです。なめらかで舌触りのよいこし餡に、餡の定番のつぶ餡のだんご、両方を楽しみましょう。
清水屋
- 住所東京都足立区西新井1-9-11
- 電話番号03-3890-4122
グルメ②:中田屋
西新井大師にあるもう1件の老舗草だんご屋さんが「中田屋」です。文化2年(1805年)に創業し200年以上の歴史があります。
特選の上新粉に、最上級の小豆、新鮮な国産の生ヨモギを使用し、こだわりのお大師名物「草だんご」は、おすすめの西新井名物です。着色料や保存料は一切使用されず天然の原料のみを使用した安心のお団子といえます。
中田屋
- 住所東京都足立区西新井1-5-12
- 電話番号03-3890-2933
グルメ③:いずみや煎餅店
西新井大師では煎餅も人気のお菓子です。「いずみや煎餅店」は明治中頃に創業され、100年を超える歴史の持つ人気の煎餅屋。創業以来、煎餅の王道である手焼きを続けています。
お店は昭和の雰囲気が漂う懐かしさで、煎餅は手焼きでこんがりとしたおいしさで、最高品質の煎餅が提供されるお店です。
いずみや煎餅店
- 住所東京都足立区西新井1-7-12
- 電話番号03-3890-0368
グルメ④:いなり寿司 河村屋
「いなり寿司 河村屋」の名物は出世いなりです。他にも、角煮いなり、胡麻いなりなど、グルメないなりが勢ぞろい。
西新井大師にお参りして、煮卵入りの出世いなりをいただくと、よいことがあるといわれ、出世いなりは売り切れ必至の人気アイテムです。
各いなりは、テイクアウトしたときに外見で中身が分かるように工夫されています。どれも美味しいいなり寿司がそろう、西新井のいなり人気店です。
河村屋
- 住所東京都足立区西新井1-5-9
- 電話番号080-6660-7711
初詣で西新井大師に参拝し厄除けの一年にしよう!
東京都足立区西新井にある、西新井大師の初詣情報を紹介しました。東京だけでなく、関東一円に初詣の名所として知られる西新井大師。関東厄除け三大師の一つであり、厄除けのご利益が絶大といわれています。そんな、西新井大師に初詣で参拝し、一年間厄除けのご利益を拝受しましょう!
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厄除けで人気が高い西新井大師の初詣について取り上げました。初詣はよい一年を迎えるうえで欠かせない年中行事といえます。
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