もち米の賞味期限について解説!
もちもち食感と食欲をそそる香りが特徴のもち米。餅つきでお餅にするだけでなく、おこわやおはぎなどいろいろな使い方ができるので、常備されているご家庭も多いのではないでしょうか。
ですが、コスパを考えて大容量で購入したものの、余らせてそのままにしてしまうことも少なくありません。もち米の賞味期限はどのくらいなのか、開封後の保存は常温か冷蔵庫なのかなど、保存方法を知って、最後まで無駄なく美味しく活用しましょう!
もち米とうるち米の違い
もち米とうるち米の違いについて、まずは見た目の色ですが、うるち米は少し透明感があるのに対し、もち米は真っ白なので一目で違いがわかります。大きな違いは主な成分にあり、うるち米はアミロースとアミロペクチンというでんぷんが含まれていますが、もち米はアミロペクチンのみとなります。
アミロペクチンが多いほど粘りが強くなるので、もち米ならではの食感や、うるち米との炊き上がりの違いはここにあると言えるでしょう。
もち米には賞味期限の記載がない!
それでは本題ですが、もち米の賞味期限はどのくらいなのでしょうか?お気付きの方も多いかと思いますが、もち米は農産物に分類されているので、野菜や果物などと同じ扱いになり、賞味期限の記載が義務付けられていません。そのため、ほとんどのもち米には賞味期限が記されていないのです。
精米年月日と調整年月日について
もち米の袋には、賞味期限の代わりに「精米年月日」と「調整年月日」が記されていることがありますが、これらはその文字通り、精米された日と収穫後のお米を乾燥させて水分を調整した日を表しています。賞味期限とは異なりますが、美味しく食べるための目安にすると良いでしょう。
もち米の賞味期限はどのくらい?
では、もち米は賞味期限の記載がありませんが、どのくらいまで大丈夫なのでしょうか。これといった正解はありませんが、精米前と精米後でも違いますし、未開封や開封後などの状態や、常温か冷蔵庫などの保存場所もさまざまです。
そこで、一般的なもち米の保存の仕方を参考に、おすすめの方法をご紹介しますので、ご自宅で買ったもち米の賞味期限の目安にして下さい。
そもそも賞味期限とは?
賞味期限とは、未開封の状態で決められた方法で保存した場合に美味しく食べられる期間がどのくらいかを表します。安全に食べられる期限を示す消費期限とは違うので、記載の日を少々過ぎても食べても大丈夫なことが多いのです。ですが、賞味期限内であっても見た目や酸化臭など明らかに異変がある場合は、食べるのは控えておきましょう。
精米後のもち米の賞味期限の目安
スーパーなどでは、精米後のもち米が1㎏程度の袋で売られているものが多く見られますが、精米したもち米の賞味期限は、2か月程度という説もあれば、1~2年程度まで大丈夫という説などさまざまです。保存している場所の気温や湿度でも劣化の程度が左右されるので、温度が一定の冷蔵庫で1~2年以内を目安にしておくと良いでしょう。
未開封か開封後かについて
賞味期限は未開封の状態でという条件がありますが、もち米の袋は、荷崩れなどの際の破損を防ぐために最初から空気穴を空けてある場合があります。ですので、未開封であっても開封後であっても、保存状態による大きな差はありません。
そのため、未開封だからと言って何年も置いておくと、いずれは酸化やカビも発生することがあるので、気を付けましょう。
精米前のもち米の賞味期限の目安
精米前のもち米は、もみがらや糠(ぬか)に覆われている玄米の状態なので常温でも精米後のものより酸化しにくく、常温でも賞味期限が長くなります。保存状態さえ良ければ、5年を過ぎていても大丈夫です。
賞味期限が長いとはいえ、美味しく食べるためには精米前でもできるだけ早く、2年以内に消費するのが望ましいでしょう。
もち米は賞味期限内に上手に保存しよう!
もち米は、未開封・開封後にかかわらず、保存方法によって酸化の進み具合が大きく変わります。間違った保存方法では、もち米の黄ばみやカビを早める原因となることもあるので、目安となる賞味期限がどのくらいかを知ったうえで、適した方法で上手に保存をしましょう。
もち米の保存に最適な条件とは?
もち米の保存は酸化の進行を防ぐために、直射日光の当たらない10℃~15℃くらいの冷暗所で、更に湿度も高くない場所が適しています。また、カビや黄ばみ、虫が発生する原因となるので、ジップロックや蓋のある容器などで密閉すると良いでしょう。
常温でも保存は可能ですが、うるち米のように日常で食べる機会が少ないもち米は、梅雨時や暑い夏などは管理が難しいため、工夫が必要です。
常温よりも冷蔵庫の野菜室がおすすめ!
季節を問わず、もち米を安定した状態で保存するのにおすすめなのが、冷蔵庫の野菜室です。うるち米と違って比較的容量が少ないもち米はかさばりにくいので、可能であれば冷蔵庫に保存して下さい。常温保存と違い、5年ほど長持ちするのでおすすめです。
冷凍庫での保存はNG!
冷蔵庫での保存はもち米に向いていますが、冷凍庫での保存はおすすめできません。もち米の水分が冷凍することで凍って細胞が壊れてしまうので、風味が悪くなってしまうのです。もち米を冷凍保存するのであれば、おこわやお餅などに調理をしてから、小分けにして冷凍保存すると良いでしょう。
ジップロックの密閉保存で酸化をふせぐ!
もち米の保存には、食品保存の定番アイテムであるジップロックを活用するのもおすすめです。使い残したもち米をそのまま入れたり使う分ごとに小分けにしたりと、用途に合わせて使いましょう。
密閉すれば参加を防ぐこともでき、省スペースで保存できるので冷蔵庫内もスッキリ収まります。また、気温が安定した季節なら、ジップロック+常温でも保存が可能です。
賞味期限切れのもち米は食べても大丈夫?
保存の目安となる1~2年を過ぎたもち米でも、賞味期限切ではないので、状態によっては食べることが可能です。食べても大丈夫ですが月日がたつほど酸化が進み、風味や食感は新しい物よりも格段に劣るので、もち米を購入した際は、残った分も早めに使い切るように気を付けましょう。
少しの黄ばみや酸化臭なら大丈夫!
はっきりとわかるカビや害虫がなく、若干の黄ばみや酸化臭がある程度なら、気にならなければ食べても大丈夫です。賞味期限内のもち米と比べると確実に風味が劣るので、調理方法を工夫するなど、早めに消費することをおすすめします。
賞味期限を過ぎてしまったもち米を食べる際は表面の汚れをしっかり落とすために、通常より念入りに洗米するよう心掛けましょう。
カビや黄ばみが見られるもち米はNG!
明らかにカビや黄ばみが目立った状態のもち米は、食べない方が良いでしょう。風味が劣るだけでなく、カビを摂取することで身体に支障をきたすこともあります。そして、開封後に害虫を発見した時も食べるのを控えておきましょう。目には見えなくても卵や幼虫が潜んでいる可能性があります。
賞味期限切れのもち米の活用術
賞味期限切れとなったもち米は、あの独特のねばりやモチモチ感など風味も劣っていて、本来のもち米の良さを味わえないので食べることはおすすめできませんが、せっかく購入したなら最後まで使い切りたいもの。苦肉の策ではありますが、賞味期限切れのもち米を活用する方法をご紹介します。
うるち米と混ぜて炊く
うるち米2~3合に対してもち米を1号の割合で混ぜて炊くのがおすすめです。風味を損なったもち米も、うるち米で誤魔化すことで美味しく消費できます。
この方法は本来ならいつものごはんがモチモチ食感で美味しく炊ける活用術なので、賞味期限切れでないもち米でも是非お試し下さい。また、古いもち米は吸水性が悪いので、しっかり水に漬けてから炊きましょう。
水加減には注意が必要
賞味期限を過ぎたもち米は、吸水性が悪くなっているので、いつもより多めの水で長めの浸水が必要ですが、新しいもち米は水分をよく吸うので、上記のうるち米と混ぜて炊く際は水は少し少なめに、浸水時間も短めにしてお試し下さい。
炊き込みご飯にする
うるち米と混ぜて炊く際と同様に、賞味期限切れのもち米は一緒に混ぜて炊き込みご飯にしてしまうのもおすすめです。年数のたったお米は味が染み込みやすく、古いもち米でも美味しく食べることができます。季節の具材を入れた炊き込みご飯は、年中通して楽しめるおすすめの活用術です。
潰しておはぎ・ぼたもちに
もち米とうるち米を1:1の割合で炊き、すりこ木などで少し潰しておはぎやぼたもちを作るのもおすすめです。あんこの甘味や風味が強いので、賞味期限切れのもち米を使っていても気になりません。割合も半分ずつなので、一度にたくさん消費することができます。
粉にして団子作りに
フードプロセッサーやすり鉢とすりこぎがあれば、賞味期限切れとなったもち米を粉状に加工して、米粉としても活用できます。みたらし団子やぜんざいにすると美味しいのでおすすめです。また、月見団子などお供えのお団子作りにも活用できるので、最後まで無駄なく活用できます。
もち米は賞味期限内に美味しく食べよう!
賞味期限が設定されていないため、どのくらいもつのか迷いがちなもち米も、最適な方法で保存することで最後まで美味しくいただけます。お米なのでつい常温で保存しがちですが、余ったもち米も黄ばみが出る前に上手に活用して下さい。
もち米が気になる方はこちらもチェック!
もち米の賞味期限や保存方法をご覧いただいたところで、開封後のもち米を美味しく消費できる調理のコツや人気のレシピもご紹介している下記の記事をぜひ参考にして下さい。
お米の研ぎ方のコツや使用する調理器具に始まり、定番のおこわ以外にも美味しいレシピがたくさんあり、もち米の調理は奥が深いです。黄ばみやカビなどでもち米が劣化する前に、上手に使いきりましょう。

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