冷蔵庫は粗大ゴミでは出せない!
冷蔵庫は大型家電ですが、他の家電のように粗大ゴミとして処分できません。平成13年から施行された「家電リサイクル法」によって廃棄が禁止されているのです。不要になった冷蔵庫を粗大ゴミに出したり一般ゴミとして出したりすると罰則が科せられてしまうので、捨て方を確認して正しく処分してください。
なお、記事中に記載されている料金は20201年10月24日時点の情報を参考にしています。
「家電リサイクル法」とは?
家電リサイクル法とは、家電の中に含まれるレアメタルなどの資源を再利用するために制定された法律。他にもエアコンやテレビ、洗濯機も対象です。回収された対象家電は資材だけではなく部品なども再利用されます。この法律は廃棄物の削減にも繋がる環境を考えた法律なのです。
不要な冷蔵庫を処分する3つの方法
不要になった冷蔵庫を処分するときは、指定の販売店や引き取り場所に持っていく方法が一般的です。そして、どの捨て方でも収集運搬費やリサイクル料を支払う必要があります。捨て方によって手続きの方法や支払う金額が異なるので、3つの処分方法をチェックして一番お得で自分がやりやすい捨て方を確認してください。
指定引き取り場所に持っていく
運搬手段がある場合は、自分で指定引き取り場所に持ち込むことで処分が可能です。なお、持ち込みするにはあらかじめ郵便局で家電リサイクル券を購入する必要があります。
購入した券と不要な冷蔵庫を持って、自分で近隣の指定引き取り場所に行くだけなので、自家用車がある場合はこちらの方法がおすすめです。指定引き取り場所は以下のサイトから探せるので、近くにあるか確認してください。
持ち込み処分にかかる料金
指定引き取り場所に持ち込む捨て方にかかる料金はリサイクル料だけです。このため、回収を依頼するよりも料金が安くすむことが最大のおすすめポイントです。メーカーやサイズごとにおよそ3,740円〜4,730円の価格が設定されていています。
この料金は郵便局でリサイクル券を購入するときに支払うので、持ち込み時は特に支払いは発生しません。
家電リサイクル受付センターに依頼する
家電リサイクル受付センターは自治体が運営している施設で大型家電の回収を行っています。処分するにはまず電話やホームページで申し込みを行ってください。希望収集日や型番、サイズを申請すると指定の収集会社から具体的な収集時間などの連絡があります。
支払いは当日引き渡し時に行うので、無人では回収できません。必ず誰かが立ち会えるよう予定を調整する必要があります。
家電リサイクル受付センターでかかる料金
センターで処分する捨て方の場合、リサイクル料金3,740〜5,600円と収取運搬料金3,157円がかかります。メーカーや冷蔵庫のサイズによって料金が上下しますが、およそ7,000〜9,000円くらいかかると考えておけば問題ありません。
家電量販店に引き取ってもらう
家電量販店でも処分したい冷蔵庫の引き取りを行っています。家電量販店での引き取り処分と聞くと「新しく購入するときしかできない」と思っている人もいますが、所定の料金を支払うことで引き取りだけも受け付け可能です。
手続きをスムーズに行いたいなら、冷蔵庫を買った販売店に引き取りを依頼する方法がおすすめ。購入店舗がわからない、もしくは遠方で行けないという場合は近隣店舗に問い合わせてから依頼に行きましょう。
家電量販店の引き取りにかかる料金
家電量販店では、買い替えと引き取りで料金が異なります。新しい冷蔵庫を買う場合は6,000円〜7,000円で処分できますが、引き取りだけの場合は7,000円〜12,000円程度とやや割高になるので注意してください。
販売店での引き取りや自分で持ち込む場合などで料金も変わってくるので、まずは店舗に問い合わせて確認しましょう。
冷蔵庫をお得に処分できる3つの裏技
一般的な処分方法では、どうしても運搬収集費とリサイクル料を支払わなければなりません。しかし、別の方法で冷蔵庫を処分すれば0円で処分できたり、逆にお金がもらえる場合もあるのです。自分で運ぶ手間や梱包の手間がかかるやり方もありますが、「自分でもできそう」と思ったら以下のお得な処分方法を試してみてください。
裏技①不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に不要になった冷蔵庫を買い取ってもらう方法は自分で運ぶ必要もなくお手軽です。回収業者に依頼した場合、約5,000円〜10,000円程度の回収費用が発生しますが新しくきれいなモデルであれば買取という形で処理してもらえる可能性もあります。
費用がかかるか逆にお金が儲かるかは査定してみないとわからないので、無料査定を受け付けている業者を探してまずは問い合わせしてみましょう。
違法な不用品回収業者に注意!
冷蔵庫やエアコンなどの家電やその他の粗大ゴミを回収・処分する業者は、市区町村から廃棄物処理業の許可を得て営業を行なっています。
万が一許可を持っていない不用品回収業者に冷蔵庫の処分を依頼してしまうと、その後廃棄物がどう処理されたのか自治体が把握できません。その結果、不法投棄や不適切な処理で環境を汚染してしまう可能性があります。家電の処分を依頼するときは許可を持っている会社かしっかり確認してください。
不用品回収業者のおすすめポイント
- 自宅に引き取りにきてくれる
- 買取価格がつく可能性がある
裏技②「ジモティー」に出品する
「ジモティー」は不用品を貰ったり譲ったりできるサービスです。地域や引き取り方法を選んで出品するだけで欲しい人とマッチングできるので、冷蔵庫を処分したいときにぴったり。
もちろん料金を設定して出品もできますが、無料で出品できることがジモティー強みです。旧モデルでも無料なら応募が集まりやすいので、値段がつけられないと思ったらジモティーを活用してください。うまくいけば0円で冷蔵庫を処分できるでしょう。
直接でも配送でも対応OK!
ジモティー はもともと直接受け渡しするシステムのサービスでしたが、自分で運べない人や居住地を知られたくない人のために配送による取引にも対応しました。ジモティー 上でネット決済を利用でき、商品が相手に届いた段階で支払いが確定するので金銭的なトラブルを避けられます。
ジモティーのおすすめポイント
- 直接引き取りにきてもらえる
- 無料で出品できる
- 古い冷蔵庫でも応募がきやすい
裏技③フリマアプリで出品する
フリマアプリは冷蔵庫などの大型家電も出品できるので、処分するなら中古価格で販売してみましょう。いろいろなアプリがありますが「メルカリ」はアプリ決済ができ、大型家具のおまかせ梱包配送便に依頼すれば自分で梱包しなくていいので特におすすめです。
無料出品はできないので、新しいモデルの製品を処分したいときの利用がおすすめ。決済手数料が売上の10%かかりますが、支払いトラブルが起こらないのも嬉しいポイントです。
メルカリのおすすめポイント
- 梱包や配送をプロに任せられる
- 匿名で購入者とやりとりできる
- メルカリ上で決済するのでトラブルが起こりにくい
裏技④リサイクルショップに売る
新しいモデルの冷蔵庫ならリサイクルショップに買い取ってもらうという処分方法もあります。リサイクルショップなら自宅まで査定や引き取りに来てくれる所もあるので、配送や運搬が必要な捨て方ができないときに便利です。
発売から5年以内のモデルであれば高額買取も期待できるので、ただ捨ててしまうよりずっとお得に処分できます。また、依頼するときは中古の相場買取金額を調べて適正価格を把握し値段交渉してみましょう。
売るときは掃除が査定アップのコツ!
リサイクルショップに売るときは冷蔵庫の内側や外側、水受け皿などのパーツをなるべく丁寧に掃除しておいてください。中古品は傷や汚れで査定が変わるので、きれいにしておけばそれだけ査定金額がアップする可能性があるのです。冷蔵庫を売って処分するなら、できるだけ高い金額を受け取って新しい冷蔵庫をグレードアップしてください。
リサイクルショップのおすすめポイント
- 自宅まで回収に来てくれる
- 新しいモデルは高額買取の可能性あり。
- 買取価格の交渉を楽しめる。
冷蔵庫は買い替え時もお得に処分できる!
買い替えのために冷蔵庫を処分するのなら、新しい冷蔵庫を値引きできたりポイント特典を受けたりできる制度が利用できます。ただ捨ててしまうのではなく、これらの制度を上手に使ってお得に処分してください。
「下取り制度」が利用できる
冷蔵庫を処分するとき、買い替えを検討しているなら「下取り制度」がお得です。下取り制度とは販売店に中古品を買い取ってもらって、新品の冷蔵庫から買取価格分値下げしてもらう制度のこと。
処分費がかからないだけでなく新品の冷蔵庫が安くなるので、欲しいモデルが下取り値下げ対象商品か確認しておくことをおすすめします。ちなみに下取り相場金額は6,000円〜30,000円程度です。
【東京限定】「東京ゼロエミポイント」を使おう
冷蔵庫は「東京ゼロエミポイント」の対象商品です。「東京ゼロエミポイント」とは、既存の家電を省エネ家電に買い替えたときポイントがもらえる制度。東京都限定ですが、処分した冷蔵庫のリサイクル券や新しく購入した際の領収書などがあれば申請できます。
受け取ったポイントは商品券とLED割引券に交換できるので、引っ越しや買い替えでの処分時に申請する方法がおすすめです。
冷蔵庫の処分で節約しよう!
冷蔵庫は環境保護できる捨て方で処分しよう
小型家電は危険ゴミで出せるので勘違いしてしまう人もいますが、冷蔵庫は粗大ゴミとして処分できない家電です。なぜなら内部に希少な金属資材やまだ再利用できるパーツがたくさん入っているからです。
これらの資材をリサイクルすることで限りある資源を無駄にせず地球に優しい取り組みが行えます。不要な冷蔵庫を捨てるとき、捨て方を意識するだけで環境保護の活動を行えると考えれば少しの手間も苦にはならないでしょう。
家計を守る節約術も大切!
もちろん環境を守るためと言っても、不要な冷蔵庫を捨てるのにお金をかけたくないという意見も当然です。冷蔵庫は捨て方によって処分費用が1万円以上かかる方法もあれば、逆にお金を儲けられる方法もあります。
不要な冷蔵庫のモデルや状態によって一番お得な方法が変わるので、まずはどんな捨て方があるのかチェックして一番いい方法を見つけてください。
家電の捨て方が気になる方はこちらもチェック!
家電は業者に依頼する捨て方や自分で処理する捨て方、もしくは売ってお金にするやり方など処分方法がいろいろあります。冷蔵庫以外の家電もやり方によってはお得に処分できるので、事前にどうすればいいのか調べて引っ越しや買い替えのときに役立たせてください
暮らしーのでは捨て方に悩む家電をどうすればいいのか分かりやすく解説した記事がたくさん公開されています。以下の記事を参考にいらないものをすっきり断捨離してください。
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