みかんは栄養豊富
「みかん」といえば、こたつでのんびり食べるイメージがありますが、実は年中食べたほうがいい果物の1つです。果物は水分や栄養が豊富で、特にみかんはミネラルやビタミンが多く含まれます。みかんの品種にもよりますが、みかん1個あたりのカロリーは40~70カロリーです。
みかんの栄養を効率よく体に作用させるには、朝ごはんの時に食べたほうがよいとされています。また、十分な健康効果を得るためには、1日にみかん(Mサイズ)を3、4個食べるのがおすすめです。
甘いみかんの選び方
みかんを食べるなら、酸っぱいのよりも甘いみかんを食べたいですよね。品種や時期によって選ぶポイントは変わりますが、甘いみかんに出会いやすい選び方を紹介します。スーパーなどで選ぶときの参考として使ってみてください。
甘いみかんの選び方は、皮の部分はオレンジ色が濃く、色むらの少なく、さらに皮のキメ細かいのがおすすめです。ヘタの部分は軸が細目で少し黄色みがある、みかんを選びましょう。サイズは大きいみかんは避けて、小さめな方が甘いみかんが多いです。
みかんに含まれる栄養素
みかんの栄養①ビタミンC
ビタミンCの1日必要摂取量は成人男性、成人女性ともに100㎎で、みかん(Mサイズ)を3個食べると摂取完了です。ビタミンCの特徴は、コラーゲン作りと、抗酸化作用になります。また、コラーゲン作り以外に維持にも特化して、肌や目、骨などを正常にするのが効能です。
抗酸化作用はビタミンEがあると強化され、活性酸素を排除する効能があり体にとって重要な作用です。ちなみに活性酸素は増えすぎてしまうと有毒に変わり、免疫低下などを引き起こしてしまいます。
みかんの栄養②ビタミンA
ビタミンAの1日必要摂取量は成人男性で800~900μg、成人女性で650~700μgでみかん(Mサイズ)を3~4個で摂取完了です。ビタミンAは粘膜を正常に維持するのに特化しています。油に溶けやすいビタミンで、レバーなどに多く含まれる成分です。
ビタミンAは少なくなると他のビタミンから足りない分だけ作られますが、欠乏すると粘膜が乾燥してしまい肌や目の健康に害が出てしまいます。しかし、過剰に摂取すると吐き気などが起きるため、注意が必要です。
みかんの栄養③ビタミンB群
ビタミンB群は水溶性の栄養素をいくつかをまとめたものです。その内容は「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」「ビタミンB12」「ナイアシン」「パントテン酸」「葉酸」「ビオチン」の8種類になります。
体に入ってきた栄養素からエネルギー源を絞り出すのがビタミンB群のお仕事で、効能は血液を生成、アミノ酸分解になります。みかんに含まれる量は少ないですが、食べ続けることが重要です。ちなみに、不足すると疲労感が強くなり、倦怠感も生まれます。
みかんの栄養④ビタミンE
ビタミンEの1日必要摂取量は成人男性で6.0~7.0mg、成人女性で5.0~6.5mgで、みかんだけで必要量を摂取しきるのは難しいです。そんなビタミンEは活性酸素を排除するチカラがある成分で、ナッツ類に多く含まれています。
ビタミンEは、単体で抗酸化作用があり、ビタミンCとともに摂取することで効率よく働きかけることができます。「ビタミンC」の際にも紹介しましたが、抗酸化作用の働きは活性酸素による身体の老化現象を止めてくれる働きです。
みかんの栄養⑤カリウム
カリウムの1日必要摂取量は成人男性で2500~3000mg、成人女性で2000~2500mgで、みかん1個には130㎎ほどしか含まれないため、みかんだけでの必要量を摂取は難しいです。カリウムはナトリウムを取り除く栄養素であり、血圧を正しくする栄養素でもあります。
カリウムは水溶性なので、水に溶けやすい栄養素です。みかんの場合は気にしなくて大丈夫ですが、野菜などで摂る場合は水で洗ってしまうと栄養素が流れ出てしまうので、気を付けてください。
みかんの栄養⑥ミネラル類
ミネラルとは、人間に必要な栄養素である五大栄養素の中の1つに含まれます。上で紹介したカリウムもミネラルの1つで、必須ミネラルの中でも不足しがちな栄養です。そして、ミネラル類はミネラルの中に含まれる栄養をまとめたものを指しています。
ミネラル類は人間の内蔵や骨などの体の構成に大きくかかわっており、不足するとご飯が食べられなくなったり、活動の威力がなくなったりしてしまいます。このほかにも、多くの面で心身ともに調子が悪くなるので注意が必要です。
みかんの栄養⑦クエン酸
クエン酸の1日必要摂取量は特に決められているわけではありませんが、疲労回復するには10gほど摂取するのがよいとされています。Ⅿサイズのみかんに含まれるクエン酸は1.0gほどなので、みかんから必要量摂取するのは難しいです。
クエン酸はミネラルを体に取り入れやすくし、疲労物質を壊すチカラがあります。さらに、代謝をアップさせたり、食欲をあげてくれる効果もあり、夏バテの時は進んで摂取したい栄養素です。殺菌作用もあるため、弁当にもおすすめできます。
みかんの栄養⑧フラボノイド化合物
フラボノイド化合物はポリフェノールの仲間で、いくつかの栄養素が集まっているため、全ての効果が見込めるわけではありませんが、それでも有力な栄養素です。抗酸化作用やストレスを和らげる効果、デトックスの作用などのチカラがあります。
ビタミンの紹介でも出てきましたが、フラボノイド化合物も似たチカラがあり、特に女性にとってありがたい栄養素ですよね。さらには、アンチエイジングの効果もあるとされ、主に眼球に対して老化を防ぎ、疲労回復に努めてくれるといわれています。
みかんの栄養⑨ヘスペリジン
「ヘスペリジン」はフラボノイドの仲間で、ポリフェノールの仲間です。上で紹介した、「フラボノイド化合物」の中に含まれることもあります。みかんの白い筋や白い袋、皮に含まれる栄養素で、昔はビタミンPと呼ばれていました。
主な効果は血管の強化と改善で、コレステロールに影響を与えます。また、アレルギー性の炎症を抑える栄養素でもあり、花粉症の方には必要な栄養素です。不足してしまうとケガが治りにくかったり、出血しやすくなってしまうため注意しましょう。
みかんの栄養⑩セルロース
セルロースは食物繊維で炭水化物です。消化できない炭水化物が食物繊維に分類されるため「食物繊維=炭水化物」となります。セルロースの栄養素としての効果は、体内で膨らみ、便秘を改善してくれるチカラです。1日必要摂取量は成人男性で20g以上、成人女性で18g以上必要になります。
みかん以外にも多くの野菜にも含まれていますが、割と不足しがちな栄養素です。セルロースが不足してしまうと効果とは逆に、便秘になることや、腸の働きが悪くなることがあります。
みかんの与える美容健康効果5選
みかんの健康効果①美肌・健康的な肌
みかんの健康効果で最初に紹介するのは「美肌効果」です。美容が欠かせない女性には嬉しい効果ですよね。みかんの栄養は肌の基盤を美肌や美白に整え、日焼けによる色素沈着を改善に向かわせてくれます。
また、シミやシワに対しても修復する効能があるため、みかんを食べるだけで健康的に美容効果が得られます。日焼け防止の働きもあるため、焼けにくく、白いつや肌を作ることが可能です。みかんを食べて少しのカロリーで顔だけではなく、体もきれいな肌を目指しましょう。
みかんの健康効果②精神の安定と修復
みかんの栄養素である「ビタミンC」には精神疾患への効能があります。具体的な効果は、メンタル状況を正常に保ち、安定化させることです。みかんの栄養素がイライラを落ち着かせる成分や、ドーパミンを作って幸せを感情に感じさせるなどして、気持ちを落ち着かせていきます。
ストレス社会の現代では重要な栄養素で、みかんを年中食べた方がよい理由の1つでもあります。ちなみに、みかんにはリラックスを与える働きがあり、ストレスを感じてない方にもおすすめです。
みかんの健康効果③風邪予防
みかんの栄養素の中に免疫向上の効能があります。これらは、ビタミンAの特徴である粘膜作成の過程で、粘膜を強化してくれるためです。結果として、外から入ってくるウイルスに対しても抗えるようになります。
免疫が向上することによって、風邪予防になるといわれています。さらに、インフルエンザなどの予防にもなるといわれ、インフルエンザが流行る冬場に意識的に食べる方も多いです。また、みかんの栄養素は皮膚も強くすることからも免疫が上がること考えられています。
みかんの健康効果④その他の病気予防
みかんの栄養で予防できるのは、風邪やインフルエンザだけではありません。みかんの栄養素である「ペクチン」には便通の改善の効能があり、便秘が良くなる効果があります。みかんは食物繊維も豊富でおなかに優しい果物です。
また、抗酸化作用が強いためにガンを抑える力や、血流をよくする力があることで動脈硬化の予防効果もあります。これらはみかんの果肉を包む白い袋や、その袋についている白い筋に含まれる栄養素です。みかんをは白い袋や筋も一緒に食べたいですね。
みかんの健康効果⑤ダイエットの必需品
みかんの健康効果の最後は、健康に痩せるための効果についでです。みかんの栄養素にコラーゲンや粘膜生成がある話はしましたが、同じくらい知っておきたい効能は「疲労回復」。主にむくみの改善や、細胞の修復の効能があり、ダイエット中の不規則な生活のサポーターになってくれます。
また、ダイエット時にはカロリーの心配をしますが、みかんのカロリーはかなり低く水分が豊富なのでダイエット中でも安心して食べられます。成分的にもダイエット中におすすめです。
みかんの皮の便利な利用方法
便利なお掃除道具編
みかんの皮といえば、油性ペン落としの達人なイメージがあると思います。実際に、油性ペンを落とすのに有効な手段です。ですが、みかんの皮はもっと掃除に役立つ使い方があります。それは「みかんスプレー」です。
みかんの皮を水と一緒に沸騰させて、お湯がオレンジ色になるまで煮詰めます。皮は取り除いて霧吹きに入れたら完成です。油汚れの気になるところに吹きかけて使うだけで、油汚れがきれいになります。このスプレーは、レンジやガスコンロで使うのがおすすめです。
簡単に作れる入浴剤編
食べ終わったみかんの皮を、入浴剤の代わりにお風呂に入れて使うことができます。むいた皮をお湯にそのまま入れることもできますが、乾かしてからの使用がおすすめです。乾かし方は、向いた皮をベランダなどの風通しのよいところでカチカチになるまで乾燥させます。
カチカチになったら、できるだけ小さく砕き、ネットや布の巾着袋にいれて湯船に浮かべ楽しみましょう。みかんの香りや皮の成分でリラックス効果が高まります。また、片付けも楽なのでぜひやってみてください。
みかんの皮も食べちゃおう!
みかんの皮の利用法最後は、いっそのこと食べてしまいましょう!これは、無農薬でつくられたみかん限定の利用方法になりますが、とてもおいしく皮の栄養素も無駄にならないため、実践している方も多くいます。みかんの皮の食べ方はさまざまですが、ジャムやお菓子に使うのがおすすめです。
ジャムにするとマーマレードジャムになりますし、オーブンで焼いてパンケーキに練りこみもアリです。お茶として飲む方法もあり、みかんは丸ごと食べられるフルーツと実感できますね。
まとめ
今回はみかんの栄養素やカロリー、健康効果だけではなく、食べ終わった皮の使い道について紹介してきました。みかん1個に健康効果や美容効果がたくさん含まれ、さらには皮までも利用でき、みかんは無駄になるところが少ない果物ですね。
特に低いカロリーで美容効果が高い面は、女性の味方ともいえる果物の1つです。これから冬に向けて、みかんを食べる機会が増えますが冬場が終わっても、年中食べて少しでも健康・美容に気を使いたいですね。
ほかの果物が気になる方はこちらをチェック!
今回紹介したのは「みかん」でしたが、みかん以外にも栄養豊富で体にいい果物は多いです。果物は基本的に水分が多く、時期によっては熱中症や水便補給に適していることがあります。そのほかにも、普段の食事では不足してしまう栄養を果物で補填が可能です。
下記の記事では、みかん以外の果物のカロリーや栄養について紹介しています。また、栄養に特化した果物についても書かれているため、当記事を読んで果物に興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください。

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