検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

花色や香りも由来に、アリッサムの花言葉をご紹介!スイートアリッサムとの違いも解説

秋から早春にかけて、白やピンク、紫色の小花がカーペット状にこんもりと咲く可愛らしいアリッサム。花言葉は美しい花色や、ほんのり漂う甘い香りが由来となっています。今回はアリッサムの花言葉や学名、スイートアリッサムとの違いなどについてご紹介します。
更新: 2021年10月22日
苔玉
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

アリッサムの特徴

アリッサムってどんな花?

アリッサムの原産地は?

出典:photo-ac.com

アリッサムは地中海沿岸から西アジアを原産とするアブラナ科の常緑多年草です。日本では夏の高温と湿気に弱く、夏になると枯れてしまいますが、ヨーロッパやアドリア海周辺では山岳地帯にも自生する丈夫な植物で、ロックガーデンでも育ちます。

たくさんの小さな花が集まって咲く姿が可愛らしいアリッサム。白がポピュラーですが、赤やピンク、紫、オレンジ色など花色のバリエーションが豊富です。

アリッサムの楽しみ方

アリッサムの楽しみ方

出典:photo-ac.com

アリッサムはほふく性の茎を持ち、成長して茎が伸びてくるとカーペット状に横に大きく広がります。花壇の縁取りやグラウンドカバーにするとカラフルな花色で地面が彩られ、明るく鮮やかな印象です。

またアリッサムは他の植物とも合わせやすく、寄せ植えにするとベースカラーやアクセントカラーとして大活躍します。さらに一株だけでも十分存在感があるのでハンギングバスケットにしても美しく、さまざまな楽しみ方ができる植物です。

アリッサムの甘い香り

アリッサムの甘い香り

出典:photo-ac.com

アリッサムの魅力は小さな花の可愛らしさに加えて、その甘い香りです。花のひとつひとつはとても小さいのに芳香が強く、中国では「香雪球」と呼ばれています。香りのよい雪の玉という意味で、アリッサムの花が咲く様子を表現している言葉です。

開花時期にアリッサムの花に顔を近づけると、蜂蜜のようなほんのり甘い香りがします。花壇などに群生していると、そばを通るだけで甘い香りが漂ってくるのに気が付くはずです。

アリッサムの花言葉

美しさを表現する4つの花言葉

アリッサムの花言葉

出典:photo-ac.com

アリッサムの花言葉は8つあり、美しさを表現する花言葉4つとポジティブな意味の花言葉4つに分けられます。どれもよい意味を持つ花言葉ばかりで、その由来とされているのはピンクや紫の美しい花色と開花時期になると漂うふんわりとした香りです。

美しさを表現する花言葉とポジティブな意味の花言葉について、それぞれの意味や由来など、詳しくご紹介します。

花言葉①「優美」

小さな花が寄り添いながら咲いている姿が、品があって美しい様子が由来となり「優美」という花言葉が生まれました。明るい花色に加えて、花から漂う甘くて優しい香りもこの花言葉の由来です。

「優美」という花言葉は上品で美しいという意味で、「優美」を用いた四字熟語に「優美高妙」という言葉があります。「優美高妙」は品があり、言葉にできないほど美しく優れているという意味で、まさにアリッサムの慎ましやかな姿を連想させる花言葉です。

花言葉②「奥ゆかしい美しさ」

アリッサムは花壇では、グラウンドカバーとして周りの花をより美しく見せる働きをしてくれます。アリッサムが控えめに品よく咲く姿を由来として「奥ゆかしい」という花言葉がつけられました。

「奥ゆかしい」という花言葉には慎み深く上品で心が惹かれるという意味があり、主に女性への誉め言葉として使われる言葉になります。密かに思いを寄せている女性やパートナーへ、この花言葉を添えて贈ってみてはいかがでしょうか。

花言葉③「美しさに勝る価値」④「美しさを超えた価値」


アリッサムは脇役として周りの花を美しく見せるだけでなく、ほんのり甘い香りを放ち、人の心をとらえることが由来となり「美しさに勝る価値」「美しさを超えた価値」という花言葉が生まれました。

表面上の美しさだけではなく、うちに秘めた真の美しさを示す「美しさに勝る価値」「美しさを超えた価値」は、これ以上はない最上級の花言葉です。この花言葉を聞いて思い浮かべる人はどんな人でしょうか。

ポジティブな意味の4つの花言葉

花言葉①「素直」

「素直」という花言葉は、白い花色のアリッサムからイメージされる清楚さや、自己主張しすぎない健気な花の姿が由来となっています。アリッサムが他の花と喧嘩せずに互いの良さを引き出せる花である、イコール素直で誰からも好かれる、という意味からこの花言葉がつけられました。

花言葉②「仲直り」

「仲直り」という花言葉は、アリッサムが他の花の美しさを引き出しながら適切にバランスを取る、いわば全体のまとめ役になっているという意味が由来となっています。

喧嘩して気まずくなってしまった相手と仲直りしたい時や夫婦喧嘩をした翌日など、そっとこの花言葉を添えてアリッサムをプレゼントしたら仲直りのきっかけになるでしょう。相手もこの花言葉を見て、思わずくすっと笑ってくれるかもしれません。

花言葉③「飛躍」

アリッサムの花は咲き始めると横へ横へと勢いよく伸び、あっという間に花のカーペットような演出をしてくれます。まだ肌寒い時期からぐんぐんと成長する姿が由来となり「飛躍」という花言葉がつけられました。

「飛躍」という花言葉は、卒業や新しいスタートを迎えて旅立つ人へのはなむけにピッタリです。アリッサムの開花時期は卒業・入学シーズンとも重なるので、新生活を始める人への贈りものとしてもおすすめの花言葉になります。

花言葉④「いつも愉快」

アリッサムは他の花との相性がよく、一緒に植えることで互いの長所を引きだす効果があります。品種の違う花でも隣り合って咲く姿が、見る人を和ませ幸せな気持ちにしてくれるという意味から「いつも愉快」という花言葉が生まれました。

気分が落ち込むことがあっても、この花言葉を聞くと明るく前向きな気持ちにさせてくれます。花の一つ一つは小さくても大きな花に負けないパワーを持つ、アリッサムならではの花言葉です。

アリッサムが誕生花になる人は?

誕生花とは誕生日ごとに定められた花のことです。アリッサムは、1月12日、3月14日、3月23日に生まれた人の誕生花になります。いずれも新年から春先にかけて、早春から開花時期を迎えるアリッサムが成長を遂げている真っ最中です。

アリッサムの白や紫、ピンクなどの花色は、上品でありながらも活動的でポジティブなイメージの色になります。アリッサムを誕生花に持つ人は、控えめでも芯の強さを持っているかもしれません。

アリッサムの学名

アリッサムの学名は「ロブラリア」

アリッサムの学名は一般名と同じ「Alyssum(アリッサム)」、または「Lobularia(ロブラリア)」といいます。「Lobularia」はラテン語の「lobulus」が語源で、小さなかけらを意味する言葉です。

アリッサムの小さい花々の塊が、小さなかけらが集まっているように見えたことからこの学名がつけられたのでしょう。ちなみに植物の学名は一般的にラテン語でつけられ、全世界共通のものです。


アリッサムの和名は「ニワナズナ」

アリッサムは「ニワナズナ」ともいい、これは日本語での通称とされている和名になります。ナズナとは子供の頃、ぺんぺん草と呼んで遊んでいた懐かしい記憶のある、あのナズナです。ナズナは春の七草のひとつになります。

確かによく見ると、ナズナとニワナズナでは花の雰囲気が少し似ているようです。しかし「ニワナズナ」という和名を知っている人は少ないでしょう。お店で見かける表示の多くは、アリッサムもしくはスイートアリッサムです。

アリッサムの英名は「Alyssum」

アリッサムの英名は「Alyssum(アリッサム)」で、学名や一般的な呼称と同じです。「Sweet alyssum(スイートアリッサム)」とも呼ばれ、その甘い香りが名前の由来になります。

昔、ギリシャでは狂犬病に対する治療薬としてアリッサムが使用されていました。ギリシャ語の否定を意味する「a」と狂犬病を意味する「lyssa」の造語が「Alyssum」になります。こんな可愛い花が狂犬病の治療薬とは意外です。

アリッサムの育て方

アリッサムの育て方のポイント

アリッサムは多湿が苦手なので日当たりと水はけのよい場所で育てます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりとあげてください。肥料は生育のよい3月から5月、10月から11月に薄めの液体肥料を月に2~3回あげれば十分です。

花が咲き終わったら切り戻しをしましょう。枯れた花を切り取ることで、新しく咲く次の花に栄養が行き渡ります。耐寒性がやや弱いため、冬は霜の当たらない場所で越冬させてください。

アリッサムの花が咲くのはいつ頃?

アリッサムはとても長い期間に渡って咲く花です。真夏と真冬を除けば、おおよそ秋から翌年の春頃まで咲き続けてくれます。梅雨時期になったら咲き終わった花を切り戻してあげると通気がよくなり、さらに脇芽も増えて株が成長するでしょう。

日本の夏は暑くて多湿であるため、夏に枯れてしまうことが多く一年草とされていますが、日陰で湿気を避けることができれば翌年まで花を咲かせて多年草にもできます。

アリッサムの病気や害虫対策

アリッサムは暖かくなるとアブラムシが寄生することが多く、新芽やつぼみを食べられてしまいます。月に1~2回オルトランなどの薬剤をまくとよいでしょう。

また多湿になると菌核病という病気が発生しやすくなります。これはカビの一種が要因で花が枯れてしまいますので、菌核病になってしまった部分はすぐに除去しましょう。湿気で蒸れないように、群生してきたら茎を思い切ってばっさり切ると通気がよくなります。

アリッサムとスイートアリッサムの違い

よく見かけるのは「スイートアリッサム」

「アリッサム」と「スイートアリッサム」、スイートが付くか付かないかの違いでほぼ同じに見えます。しかしこのふたつ、植物学上では別の品種だということをご存じでしょうか。

このふたつの詳しい区分けをしているお店は少ないのですが、一般的に店頭に流通しているものの多くはスイートアリッサムの方で、アリッサムはお店ではあまり見かけません。

学名・属名が違う


アリッサムの学名は「Alyssum(アリッサム)」で、通常の呼称と同じですが、スイートアリッサムの学名は「Lobularia maritima(ロブラリア・マリティマ)」です。

また、アリッサムはアブラナ科のアレチナズナ属ですが、スイートアリッサムはアブラナ科のニワナズナ属で属名も違います。つまり、植物学上ではアリッサムとスイートアリッサムは、学名も属名ともに別の植物ということになっているのです。

アリッサムは黄花のみ

一般的には白い小花が有名なアリッサムですが、学名上でのアリッサムの花色は黄色のみです。対して、よく目にするスイートアリッサムは、白、赤、紫、ピンク、クリーム色などカラフルな花色になります。

黄色のアリッサムはやや丈が長めで、どこか菜の花を思わせる雰囲気です。花色が全く違うので見分けやすいですね。

開花時期の違い

開花時期については、アリッサムの花は4月から5月くらいまでと短い期間しか咲きませんが、スイートアリッサムは真冬と真夏以外の秋から春にかけて、とても長い期間に渡り咲き続けます。

また、アリッサムは一度花壇や鉢に植え付けると、毎年可愛らしい花を楽しめる多年草(宿根草)ですが、スイートアリッサムは夏の暑さと湿気が苦手で夏に枯れてしまうことが多いため、一年草です。

出身は同じ近縁種

アリッサムとスイートアリッサムは、以前は同じミヤマナズナ属の植物でした。それが品種改良などを重ね、スイートアリッサムがニワナズナ属に分類されるようになり、現在は別の植物という扱いになっています。

生物の分類では、種の似たものの集まりが属、属の似たものの集まりが科です。同じナズナのつく、ミヤマナズナ属とニワナズナ属。アリッサムとスイートアリッサムは、かつては同じ属だった近縁種ということになります。

  アリッサム スイートアリッサム
和名 ミヤマナズナ ニワナズナ、ニオイナズナ
科名 アブラナ科アレチナズナ
(アリッサム/ミヤマナズナ属)

アブラナ科ニワナズナ属
(ロブラリア属)​​​​​​

学名 Alyssum/Aurinia/Lobularia Lobularia maritima
分類 多年草(宿根草) 一年草
花色 黄色、淡黄 白、赤、紫、ピンク、クリーム色など

花言葉を添えてアリッサムを大切な人へ

アリッサムの花言葉は、控えめながらも最上級の美しさを表す、ポジティブな花言葉です。アリッサムは、目立ちはしないけれど協調性があり、周りを引き立てる美しい人間性を象徴しているかのような花でもあります。

アリッサムの花言葉はすべてがいい意味なので、どんな相手への贈りものにもおすすめです。これからがまさにアリッサムの開花シーズンとなります。花言葉の意味をカードに添えて、大切な人へプレゼントしてみませんか。

アリッサム以外の花言葉について知りたい方はこちらをチェック!

花言葉には愛情や優しさ、感謝などを表す言葉もあれば、別れや悲しみ、孤独などを表す悲しい言葉もあります。誰かに花を贈る時や自分で花を購入する時、花言葉の意味を調べてみるとお花選びがより楽しくなるでしょう。

花言葉に関する記事が他にもたくさん掲載されていますので、花言葉について興味のある方はぜひチェックしてみてください。