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水の中に咲く「蓮」と「睡蓮」の違いは?見分け方のポイントや開花の季節もご紹介!

似ているようで違う、蓮と睡蓮。蓮と睡蓮の違いはどこにあるのでしょうか。見分け方や特徴を知ることで、意外と簡単に区別をすることが可能です。見分け方だけでなく、開花時間やいつ見頃を迎えるかなどの基本情報、さらには花言葉まで、蓮と睡蓮について詳しく解説します!
2021年10月7日
M.hashimoto
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目次

蓮と睡蓮の共通点

水面に浮かぶように咲く蓮と睡蓮は、見た目がよく似ています。ですが、見た目以外の共通点はご存じでしょうか。やはり見た目が似ているだけあって、共通点は多くあります。まずは蓮と睡蓮の共通点について、簡単にご説明しましょう。

1.どちらも水生植物である

Photo bysuju-foto

水生植物とは、水の中や水辺に存在し、そのすべて、または大半の部分が水中にある植物の総称です。水草とも呼ばれており、もともと陸上で生活していた植物がふたたび水中での生活に移行したものだと考えられており、浮水植物、沈水植物、浮葉植物、抽水植物の4つに分類されます。

2.日中は花を開き、夜は閉じる

Photo byEfraimstochter

蓮や睡蓮は、いつ咲いていると思いますか?じつは、朝早くに咲き始め、午前中には満開を迎えています。昼には花は閉じはじめますので、開いている姿を見るなら午前中がおすすめです。

蓮も睡蓮も、開花した後、毎日開閉する植物ですので、綺麗に見られる時間は限られます。ちなみに、一部の睡蓮では開花時間が全く異なりますが、そちらは後ほど説明致しますのでご確認ください。

3.一つの花の寿命が短い

Photo by L_e_n

蓮も睡蓮も、開花して3~4日で見頃を終えてしまいます。満開となり見頃を迎えた花を観賞するのにおすすめの開花時間は、開花から2日経った日の朝7~9時頃です。

そんなにタイミングよく見に行けない、と思われたでしょうか。どちらも、一つの花の寿命は短いですが、次々と新しい蕾が現れますので、開花時期・開花時間さえ気を付けていれば、いつでも楽しめます。

蓮と睡蓮の区別

今度は蓮と睡蓮の違いについて比較してみましょう。とても似ていますが、それぞれ特徴がありきちんと区別できます。品種の違いだけでなく、見た目の簡単な見分け方を解説しますので、是非、実際に比較して確かめてみてください。

1.蓮はハス科、睡蓮はスイレン科

水面に浮かんでみえる蓮と睡蓮は、どちらも同じ「蓮」の文字が含まれているので、名前だけ見ると仲間のようにみえます。しかし、蓮はハス科ハス属、睡蓮はスイレン科スイレン属に含まれる植物。そもそもの品種が違うのです。

ハス科

Photo bynyochi

ハス科は現在ハス属のみです。品種は、アジアを中心に分布する東洋種と、北アメリカを中心に分布するアメリカ種の2種類です。アメリカ種は黄色いためキバナハスと呼ばれ、東洋種は赤や白をしています。よく見かけるのは東洋種といううことです。

両種は交配することができ、現在、黄紅や黄白などのさまざまな交配品種が作られており、あらたな美しい姿を楽しませてくれます。

スイレン科

Photo bypixel2013

スイレン科には、現在8属約100種が存在します。睡蓮を含め、花の美しい植物が多いのが特徴です。植物園や庭園の池に観賞用としてよく栽培されています。じつは睡蓮の多くの種がアルカロイドを含み、薬用植物としても重要な植物です。


2.蓮は抽水植物、睡蓮は浮葉植物

蓮も睡蓮も水生植物、というお話を先程しましたが、その中でも蓮は抽水植物、睡蓮は浮葉植物というものに分類されます。単語だけでは難しそうにみえますが、わかりやすいようにそれぞれの特徴についてまとめました。

抽水植物

Photo byFroeschle

抽水植物とは、比較的浅い水中に生え、根は水底の土壌の中にあり、茎の下部が水中に、茎の上部や葉の一部または大部分が空中に伸びた植物です。蓮以外にも、アシ、ガマなどの植物も含まれ、挺水植物とも呼ばれます。

浮葉植物

Photo by NakaoSodanshitsu

浮葉植物とは、比較的浅い水中に生え、根は水底の土壌の中にあり、葉は水面に浮かぶような植物です。水面葉とは異なる水中葉を持つものもあり、ヒシ、ヒツジグサなどが含まれます。

抽水植物と浮葉植物の特徴についてまとめましたが、簡単にいうと『花や葉が水面よりも上の方に立ち上がっているのが蓮、逆に水面近くに浮いているのが睡蓮』です。参考にしてみてください。

【見分け方】蓮と睡蓮の見た目の区別

それぞれの生物学的特徴がわかったところで、次に見た目の区別についてお話ししていきます。花だけでなく葉の違いもわかれば、花が咲いていない時期でも蓮と睡蓮を比較し、区別できるので、是非チェックしてみてください。

【見分け方1】蓮と睡蓮の花の違い

Photo bymanseok_Kim

蓮と睡蓮の花は、花そのものがよく似ているため見た目で区別することが難しいです。蓮と睡蓮を花で区別するためには花の咲いている位置がポイントです。蓮は水面から茎が伸び、高いところに花が咲きます。一方、睡蓮は水面に花が浮かんでいるように咲くのが特徴です。

また、花が咲き終わる姿にも違いがあります。蓮は咲き終わると花びらが散り花托が残りますが、睡蓮は散ることなく、花びらを閉じて水の中に沈むのです。

【見分け方2】蓮と睡蓮の葉の違い

Photo byArulonline

蓮と睡蓮の葉は、じつは花よりもはっきりと違いがあり、比較しやすいです。まずは葉のかたちに注目しましょう。蓮も睡蓮も、葉のかたちは丸ですが、蓮は切れ目がなく綺麗な丸をしており、睡蓮の葉には切れ込みがあります。

葉の高さにも注目!蓮は水玉ができる?

蓮と睡蓮は、葉の位置(高さ)が違います。蓮の葉は水面に浮かぶものだけでなく水面より高くに伸びたものが存在しますが、睡蓮の葉は水面に浮かぶものだけです。

さらに、蓮の葉には撥水性があり、防水加工を施しているかのように水を弾いて大きな水玉を作ります。睡蓮の葉は、光沢がありツヤツヤしていますが、撥水性はなく全体が濡れる、というのが特徴です。

【番外編】蓮根と蓮の関係

少し話は変わりますが、ここからはレンコンについてのお話です。レンコンはシャキシャキ食感が美味しいですが、日本では縁起物としておせち料理などにも使われます。蓮と蓮根、関わりがありそうな二つを調べました。


蓮根は蓮の根?

蓮の根と書いて蓮根。レンコンは蓮の根なのかと思われがちですが、実際は違います。全く別物、というわけではなくて、レンコンは蓮の茎の部分なのです。地下茎と呼ばれる、地中に埋もれている茎の部分を私たちは蓮根として食べています。

茎なのにどうして『蓮根』という名前になったかは、じつははっきりしていないようです。地中の茎を根だと勘違いしたのかもしれない、とされています。

蓮と睡蓮の詳細について

蓮とはこんな植物!

Photo byAndrewkim

学名 Nelumbo nucifera
英名 Lotus
開花の時期(季節) 7〜8月(夏)
花の色 赤、白、黄など
花言葉 清らかな心、神聖、離れゆく愛、雄弁
誕生花 7月3日、7月8日、8月15日、9月26日

花名の由来

蓮の別名は水芙蓉(スイフヨウ)、不語仙(フゴセン)、池見草(イケミグサ)、水の花(ミズノハナ)、蓮華(レンゲ)、ハチスなどさまざまです。『ハチス』は、蓮の花托がハチの巣のように見えることに由来しており、後に『ハス』へと転訛したと言われています。

花言葉の由来

『清らかな心』は泥水を吸い上げ美しい花を咲かせる、その神々しい姿に由来しています。仏教では蓮は最も神聖な花とされていることが『神聖』の由来です。

また、『離れゆく愛』は蓮の花は短い夏の間、限られた時間に咲き、数日で散ってしまうという儚い性質から由来しており、『雄弁』はエジプト神話に登場する神・オシリスが由縁とされています。

蓮に関するエピソード

Photo by houroumono

少し脱線して、ラーメンの話をします。ラーメン屋さんにはスプーン状のレンゲというものがあります。レンゲとは蓮の別名です。じつはラーメン屋さんのレンゲは蓮の花から散った花びらに見立てられて作られたとされています。

ラーメンと蓮の、すこし意外な関係のお話でした。

睡蓮とはこんな植物!

Photo bysuju-foto

学名 Nymphaea spp.
英名 Water lily, Pond lily
開花の時期(季節) 5~10月(初夏~秋)
花の色 赤、白、黄、ピンク、青、オレンジ、紫など
花言葉 清純な心、信頼、信仰
誕生花 7月7日、7月24日

花名の由来

睡蓮の花が夕方に閉じる(睡る)ことに由来しています。ちなみに、日本でよくみられるヒツジグサ(未草)の名前は、未の刻(午後二時頃)に花を咲かせることに由来しておりますが、実際には朝から夕方まで花を開きます。

花言葉の由来

睡蓮は、古代エジプトにおける太陽のシンボルとされ、神話に多く登場することが、『信仰』の由来とされています。『清純な心』は、睡蓮には白い花が多いことが由来です。大切なものを包むように咲く姿も、由来とされています。

睡蓮に関するエピソード


Photo byStevebidmead

睡蓮は、大きく分けると温帯性睡蓮と熱帯性睡蓮の2つに分けられます。温帯性睡蓮は早朝から昼すぎに開花しますが、熱帯性睡蓮は、夜から夕方にかけて開花をする種類です。

日本に存在する睡蓮の多くは温帯性睡蓮なので、基本的には朝に開花するものばかりになります。また、浮力の大きいオオオニバスも睡蓮の一種です。よく植物園で『子どもが乗れる世界最大級の葉』などと企画されています。

 

見頃はいつ?季節や時間を紹介

Photo byLancier

ここまで、蓮と睡蓮の比較をしてきました。見分け方、比較のポイントなど覚えていただけたかと思いますが、文章でみるよりも、実際にそのものを見るのが一番理解しやすいですし、楽しめます。

見頃のはずなのに、いざ行ってみると花が閉じていたりすると魅力も半減してしまうと思いますので、いつが見頃なのか、開花時間はいつなのか、しっかりチェックしておきましょう!

蓮の見頃はいつ?開花時間は?

蓮の見頃 7月中旬〜8月上旬
蓮の開花時間 早朝〜お昼
おすすめの時間帯 朝7~9時

睡蓮の見頃はいつ?開花時間は?

睡蓮の見頃 5月下旬〜7月中旬
睡蓮の開花時間 早朝〜お昼すぎ
おすすめの時間帯 朝7~9時

日本に存在するほとんどの睡蓮は温帯性睡蓮なので午前中に花開きますが、熱帯性睡蓮には午後に開花するものもありますので、ご自身の気になる睡蓮はどちらなのかを、念の為確認してからおでかけください。

蓮と睡蓮の違いを理解して楽しい観賞を

Photo byAlainAudet

蓮と睡蓮はどちらも綺麗な花を咲かせ、とても魅力的な植物です。最も美しい状態を見るためには少し早起きが必要ではありますが、早朝に美しい花々を眺めることで、きっと清々しい気持ちになれますので、ぜひ鑑賞を楽しんでみてください。

蓮や睡蓮についてもっと詳しく知りたい方はこちらもチェック!

当サイトでは、水の中に咲く「蓮」と「睡蓮」の違いは?見分け方のポイントや開花の季節もご紹介!以外にも蓮や睡蓮に関することを取り扱う記事を多数掲載しております。それぞれの植物についてもっと詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

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