大台ケ原とは?
大台ケ原とは国立公園で奈良県と三重県の県境にある公園です。大台ケ原は屋久島のように原生林を世界有数の降水量が育んでいます。大台ケ原は特別保護地区に全体が指定されているため、手付かずの自然がそのまま残っており紅葉の時期に訪れたときの山一面が美しい紅葉に染められている景色は誰でもが納得する絶景です。
大台ケ原は日本百名山だけでなく日本の秘境100や日本百景に選ばれており、多くの登山者や観光客が紅葉の見頃に合わせ訪れます。
大台ケ原の登山コース:東大台コース
大台ケ原は東大台と西大台の大きく2つに分けられ、紅葉の景色を楽しむための登山道は4コースあります。4コースのうち登山に慣れていない人の登山ルートは紅葉の絶景ポイントである大蛇嵓や日出ヶ岳がある東大台コースで、原生林が広がる西大台の2コースはベテランのコースです。
車で訪れる場合には奈良県上北山村の山頂に大台ヶ原ビジターセンターがあり、そこに駐車します。西大台コースの場合には事前にビジターセンターで手続きが必要です。
大台ケ原の登山コースA:初級東大台コース
大台ケ原の東大台登山Aコースは、登山道が整備され見頃の紅葉を楽しむための展望台や絶景ポイントが一番多いコースです。最初の展望台では熊野灘や眼下に広がる紅葉の絶景を楽しめます。
日出ヶ岳山頂には360度の大パノラマが広がる展望台があり、山一面の紅葉が鮮やかに広がる絶景は本当に素晴らしいです。大蛇嵓では、さらに紅葉の絶景を眼下に展望できます。
大台ケ原の登山コースB:中級東大台コース
大台ケ原の登山Bコースの大半は日出ヶ岳や大蛇嵓などの展望台を通るAコースと同じですが、途中からアップダウンの多いシオカラ谷の吊り橋経由になります。
シオカラ谷の吊り橋からは、それまでの紅葉の景色とは全く異なる渓谷の美しさも魅力です。登山道が整備されているAコースよりBコースは体力も必要となります。
大台ケ原の登山コース:西大台コース
大台ケ原の西大台コースは、事前にネットか電話でmコースに入るための予約が必要となります。原生林の自然を守るため紅葉シーズンの平日は50人まで、土・日曜日は100人までと入山制限があるからです。
西大台コースではブナやカエデの美しい紅葉を展望しながら歩くことができます。また苔むした登山道に落ちた紅葉はまるで絨毯のようです。さらに途中にたくさん川があり、落ち葉が流れる光景はこのコースの魅力になります。
大台ケ原の登山コースC:上級西大台コース
大台ケ原の上級西大台コースは大変迷いやすいコースなので、初めて訪れる場合には、現地を熟知した人と一緒に登山することで、安心して紅葉を楽しむことができます。
このコースは広い原生林の中を歩きブナやヤマツツジなどの美しい紅葉を見ゆっくり楽しみながら、登山道を進めるのも魅力です。沢を何度もわたるのでコケや増水には注意する必要があります。
大台ケ原の登山コースD:上級大杉谷コース
大台ケ原の上級大杉谷コース は7つの滝と紅葉の景色が素晴らしいコースですが、初めての場合は現地を熟知した人と一緒に登山することです。大杉谷コースにも日帰りコースや宿泊コースもあります。
このコースでは「天空の滝」とよばれる千尋滝や清流が流れるシシ渕が有名です。また段瀑150mの名瀑として日本の滝百選に選ばれている七ツ釜滝などがあり、紅葉の景色と共に楽しめるのがコースの魅力になります。
大台ケ原の紅葉の楽しみ方
大台ケ原は三重県と奈良県の県境で標高1,695mのところに位置し、原生林が残り自然豊かで紅葉の名所として知られ、多くの人が紅葉のシーズンになると訪れます。
しかし紅葉の見頃になると毎年共通する不安がありますので、紅葉を楽しむために事前に紅葉の見頃の時期や登山コース、地図や服装関係そして駐車場情報などチェックしておくことが大事です。
大台ケ原の紅葉の種類
大台ケ原の手入れされていない自然そのものが生み出す紅葉の景色は、まさしく絶景です。厳しい自然の環境の中でいろいろな樹木が混在している原生林が、秋の紅葉の時期には美しく輝きを放ちます。
原生林の中で見事な紅葉の姿を見せてくれるのはブナやミズナラ、ナナカマドやモミジなどです。樹木による紅葉の色が分かっていれば、展望台から眺める紅葉や、樹木の下を歩きながらの紅葉の色で何の樹木か分かるのも楽しい思い出にできます。
大台ケ原のコースによる紅葉の見頃と見どころ
大台ケ原の紅葉の見頃と見所は、登山コースによって違います。例年の紅葉の色ずきは10月初旬から始まり、10月中旬~11月上旬が見頃です。紅葉の展望スポットは、コースによって違いますが主な展望スポットとして大蛇嵓や日出ケ岳、正木峠やシオカラ吊橋などがあります。
展望スポットからの景色は手付かずの自然が生み出す大台ケ原だからこそ味わうことができる絶景です。パノラマの景色やブナやモミジなどのカラーグラデーションが楽しめます。
大台ケ原の紅葉絶景スポットおすすめ4選
大台ケ原の紅葉絶景スポットは、パノラマのように広がる絶景から、登山道を絨毯のように敷きつめた光景、落ち葉がせせらぎを流れる美しさなど訪れる人によって感じ方が違います。
しかし訪れた人たちが共通して絶景スポットとしているところがあり、地図などにマークしておくことです。4コースの中で訪れる人が一番多い東大台コースの中から紅葉の絶景スポットとして選んで紹介するのは4か所あります。
大台ケ原の紅葉絶景スポットおすすめ1:大蛇嵓
大台ケ原の紅葉絶景スポットに蛇が頭を上げたように見える「大蛇嵓」があります。大蛇嵓は渓谷の底から1,000mの高さに谷を覗き込むように飛び出している絶景スポットです。
大蛇嵓の断崖絶壁からの紅葉がパノラマのように広がり、眼下には谷底に広がる紅葉のコントラスを展望できます。落ちないようにチェーンがありスリル満点ですが、狭く雨などで滑りやすいので注意が必要です。先端までいかなくても十分に紅葉の景色は楽しめます。
大台ケ原の紅葉絶景スポットおすすめ2:日出ヶ岳
大台ケ原の最高峰日出ヶ岳は標高1,695mです。山頂は広場になっており、そこに木造の大きな展望台があり、ここからの景色は大峰山など周囲の山々が広がり、360度の圧倒されるパノラマの中に色とりどりの紅葉が展開しています。
紅葉の見頃の時期にはこの展望台を目指して多くの人達が訪れ混雑しますが、それだけ紅葉の見ごたえのある絶景スポットです。早朝で天気のよい日には270㎞離れた富士山が紅葉と共に遠望することができます。
大台ケ原の紅葉絶景スポットおすすめ3:正木峠
大台ケ原の山頂日出ヶ岳に向かう途中にあるのが正木峠です。60年前までは針葉樹の森でしたが伊勢湾台風後大木の気が倒され枯れ木となり現在はササが密集しています。
ここにも広い展望台があり、日出ヶ岳山頂に向かってワインレッドに染まった紅葉の景色が魅力です。正木峠から遠くの自然の中の紅葉を見たときの景色と、足元に広がる森林破壊で木々の立ち枯れた姿は、共に自然のままを現している峠の姿になります。
大台ケ原の紅葉絶景スポットおすすめ4:シオカラ谷
大台ケ原の紅葉絶景スポットとして是非おすすめしたいのはシオカラ谷にかかる吊り橋からの景色です。シオカラ谷はこれまでの遠方の紅葉を楽しむ展望台と違い、すぐ目の前には山々に囲まれた自然豊かな景色が広がり、美しい紅葉も見ることができます。
シオカラ谷には奈良県東ノ川に流れ込む渓流があり、その上に長さ約15mの吊り橋があり、この吊り橋からすぐ近くに眺められる紅葉は人気が高くおすすめしたい紅葉の絶景スポットです。
大台ケ原の紅葉楽しむための事前計画
大台ケ原の紅葉は奈良県だけでなく紅葉の見頃の時には遠方からも訪れる紅葉の名所です。また大台ケ原の紅葉は長い登山道を歩きながら、絶景ポイントで紅葉の景色を楽しむという時間もかかる楽しみ方になります。大台ケ原の紅葉観賞を満足して帰るには入念な事前計画が必要です。
事前計画が甘かったりすると途中で断念せざるを得なくなることもありますので、いろいろな情報を収集して無理のない事前計画を作成する必要があります。
大台ケ原登山コースの確認
大台ケ原の紅葉を楽しむためには、大台ケ原の登山コースを事前に決めておくことです。普通にコースの登山道を歩いた場合初級東大台コースでは約9㎞で所要時間約4時間、中級東大台コースでは約9㎞で所要時間約4時間かかります。
また上級西大台コースの日帰りでは約9㎞を所要時間約5時間、上級大杉谷コースでは1泊以上の日程が必要です。同じような距離や時間でも疲労度が違いますので、体力に合わせたコース選びをする必要があります。
大台ケ原の紅葉楽しむための準備
大台ケ原の紅葉を楽しむために、登山コースを決めたうえで出発前に準備しておかなければならないことがあります。一般的に大台ケ原の紅葉を少しだけ眺めて帰るということではなく、長い時間登山道を歩くことになりますので、地図や飲み物、靴や服装などの準備が必要です。
地図はビジターセンターにもありますが、事前に地図でコースや見どころの場所など確認しておいた方が安心できます。
服装などについて
紅葉の見頃の時期は例年10月中旬~11月上旬ですが、この時期の最高気温は6~11度と気温が低いので、しっかり重ね着などできるよう防寒対策をすることが大切です。靴は履き慣れたスニーカーもいいですが、濡れたところを歩くときには登山靴の方が安心できます。
また、大台ケ原は雨の多いところなので、レインウェアも必要です。また登山中は両手がふさがらないよう必要な飲料水や行動食はリュックに入れて背負って歩くことが大事です。
大台ケ原紅葉のための出発時間の確認
大台ケ原の紅葉の見頃の時期には、奈良県以外からも大勢の人達がマイカーなどで訪れます。高速道路の場合は南阪奈道路の葛城IC で下りますが、下りてからビジターセンター駐車場までのアクセスは約2時間です。
高速道路も途中で工事や事故で渋滞することも考えられます、また駐車場の混雑状況なども考えて出発時間に余裕を持たせることが必要になります。
大台ケ原紅葉見頃と混雑情報などの確認
大台ヶ原の紅葉シーズンは大勢の観光客や登山客が訪れ、平日も土・日曜日も到着までのアクセスに時間がかかる時期です。
国道169号線までは順調に進んでも、時間によっては大台ヶ原ドライブウェイが混雑して進めないことや、駐車場が混んでいて何時間も駐車できないということもあります。また駐車場の情報や天気の情報なども事前に確認しておくことが大事です。
大台ケ原紅葉見頃と道路情報
大台ケ原までマイカーなどで訪れるときのアクセス情報など道路情報については、高速道路や国道などではナビなどの渋滞情報などで確認できます。しかしGoogle Mapで、大台ヶ原ドライブウェイの規制情報が間違った内容で通行止めなどの表示されることがあり混乱したことがありました。
大台ヶ原ドライブウェイの正確な道路情報についておかしいと思ったときには、奈良県道路規制情報提供サービスか日本道路交通情報センターで確認することです。
大台ケ原の駐車場について
大台ケ原ビジターセンターの駐車場は約200台分ありますが、紅葉の見頃の時には朝7時には満車になることもあります。駐車待ちの車の列がドライブウェイの道路脇に数キロも続き車の通行を規制し誘導されることもあり、時間の計画が狂ってしまうこともありますので、アクセス時間に余裕をもって出発することです。
大台ケ原へ公共交通機関やツアー利用のおすすめ
大台ケ原の紅葉の見頃の時には、大台ヶ原ドライブウェイや駐車場が混み合うことが予想されますので、マイカー利用を避けアクセス時間など気にしない公共交通機関やツアーの利用がおすすめです。
バスが近鉄大和上市駅から大台ヶ原行きが一日一往復しており、帰りのバス時間まで約4時間30分あります。またツアーも渋滞など気にしないで紅葉を堪能できますのでおすすめです。
まとめ
奈良県と三重県の県境にある大台ケ原は手付かずの自然が残っている紅葉の名所です。大台ケ原に登山コースもいくつかあり、それぞれに紅葉の絶景スポットとして大蛇嵓や日出ケ岳、オカラ谷の吊橋などたくさんあります。
紅葉の見頃のころには登山者や観光客が絶景を満喫しようと大勢訪れる時期です。ここでは大台ケ原の紅葉に関して登山コースによる見どころや事前計画、地図や服装などの他必要情報など紹介しました、参考にして下さい。
大台ケ原の紅葉が気になる方はこちらもチェック!
大台ケ原は奈良県でも紅葉の名所です。また大台ケ原の初級者コースの登山道は木道などで整備され、絶景スポットには展望台もあります。初めて訪れる人にはアクセス時間など気が付かないこともあり、事前確認が大事です。大台ケ原の紅葉の見頃や絶景ポイントや奈良県内の紅葉などについて気になる方はこちらもチェックしてください。
大台ケ原山の登山コース3選!初心者でも日帰りで満喫できるルートは?
関西を代表する人気のコースが大台ケ原山で、その主峰が標高1695m日出ヶ岳です。山頂の展望台からは360度の大パノラマをわがものにでき、巨岩...
奈良県の絶景紅葉スポットおすすめランキング14選!見頃の時期や見どころもご紹介!
歴史の古い都、奈良県には秋のシーズンには絶景の紅葉が見られる名所などおすすめのスポットが沢山あります。それらは寺院や神社、丘陵、山麓地帯など...
名所でも意外と穴場、奈良の紅葉スポット16選!真っ赤に染まる絶景を見に行こう!
秋が深まり、木々が真っ赤に染まる紅葉が見頃の時期になると奈良にはたくさんの人が紅葉狩りに訪れるます。この時期の奈良の紅葉名所はどこも見学客で...