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ハートの葉っぱに癒される、花言葉も素敵な双葉葵の育て方講座!肥料と株分けがコツ!

双葉葵は日本固有の多年草で、古くから日本で親しまれている植物です。山野草なので、育てるのが難しいイメージがありますが、それほど難しくなく、コツさえつかめば誰でも育てられます。今回は双葉葵の花言葉や育て方に加え、日本文化との関わりもご紹介します。
2021年9月22日
のべじ
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双葉葵(フタバアオイ)とはどんな植物?

出典:photo-ac.com

双葉葵は、日本固有の多年草で、ハート形の可愛らしい葉っぱを対で2枚生やします。古くから園芸植物として親しまれ、さまざまな日本文化と関わりの強い植物です。今回はそんな双葉葵について、花言葉の意味や育て方について詳しく解説していきます。

双葉葵(フタバアオイ)について

出典:photo-ac.com

双葉葵を育てる前に、まずは双葉葵の基本的なことを知っておきましょう。双葉葵がどんな植物なのかを知っておくことは、栽培していく上でとても大切です。分布している場所や、生息地の環境を知っていると、育てるときのイメージもしやすくなりますよ。

双葉葵の基本情報

和名 フタバアオイ(双葉葵・二葉葵)
別名 カモアオイ・賀茂葵
学名 Asarum caulescens Maxim
科名 ウマノスズクサ科
属名 カンアオイ属
園芸分類 多年草
草丈 10~20cm
花期 3~5月
原産地 日本
分布域 北海道~九州地方

双葉葵とは?

双葉葵はウマノスズクサ科に属し、山地や林の中の木陰に生える日本固有の多年草です。ハート形の葉っぱを2枚生やすのが特徴で、草丈は10~20cmほど、地下茎で数を増やして群生します。古くから山野草として栽培され、隠れた人気のある植物です。

北海道~九州にかけて自生する多年草

双葉葵は日本の固有種で、北海道から九州の広い範囲にかけて自生しています。近年では山林破壊などの影響もあり、北海道や西日本の一部地域によっては絶滅が危惧される植物です。また一部では栽培した株を移植されるケースがあり、野生種との交雑が心配されています。

双葉葵の自生地

双葉葵は、広葉樹や針葉樹の生える薄暗い林の林床に生えています。地下茎で殖え、時には大きな集団をつくることも珍しくありません。本州や九州では標高500~1500mほどの低山に多く見られますが、北海道や東北地方では平地の林でも見られます。

双葉葵の名前の由来

双葉葵という名前の由来は、ハート形の2枚の葉っぱが対で生え、双葉のように見えることから名づけられました。漢字で表す場合は、「双葉」が一般的ですが、同じ意味として「二葉」と表記される場合もあります。

双葉葵(フタバアオイ)の特徴

出典:photo-ac.com

双葉葵はハート形の葉っぱに目が行きがちですが、ほかにはどんな特徴があるのでしょうか。双葉葵の特徴を知っておくことで、そのほかの植物との見分けも容易になりますよ。

双葉葵の葉の特徴

双葉葵に葉っぱは、ハート形をしていて、大きさが約5~10cmほどになります。基部から葉脈が左右対称に葉脈が走り、表面の縁には産毛のような短い毛が生えるのも特徴です。多年草で秋になると落葉し、寒い時期は葉っぱがありませんが、春になると新たな葉っぱが生えてきます。


双葉葵の花の特徴

双葉葵は、葉柄の基部から小さな花を咲かせます。大きさは約1.5cmほどで、花色は赤褐色や紫褐色です。花弁に見える場所は、実は萼(がく)で、萼を折り返してお椀状の萼筒とよばれるものを形成します。萼の外側には筋模様が入り、内側には葉と同じような産毛が生えているのが特徴です。

開花の時期は3~6月頃で、北に行くほど開花時期は遅くなり、北海道などでは6月頃にも花を楽しめます。

双葉葵(フタバアオイ)の花言葉とその意味

双葉葵にはその可愛らしい葉っぱからイメージされる素敵な花言葉があります。花言葉を知ると、より植物への愛着も湧くはずです。双葉葵の花言葉はどんなものなのでしょうか。花言葉とその意味について解説していきます。

双葉葵の花言葉は「細かな愛情」

双葉葵の花言葉には、「細かな愛情」という意味が込められています。ハート形の葉っぱから「愛情」、そしてそのハート形の葉っぱ全体に細かな模様が行き渡っていることから「細かな」の花言葉が付けられました。

双葉葵は12月18日の誕生花

双葉葵は12月18日の誕生花とされています。12月の双葉葵は残念ながら落葉している時期ですが、大切な人に「細かな愛情」の花言葉を添えて双葉葵の鉢植えの苗をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。双葉葵をモチーフにしたアクセサリーなどもありますので、そういったものを贈るのもいいですね。

双葉葵(フタバアオイ)の育て方

双葉葵は暗い林の中に生える多年草なので、育てるのが難しいイメージがあるかもしれません。しかし、置き場所や肥料、株分けなどに気を付ければ、初心者の方でも育てられる植物です。多年草なので、うまく育てれば長い間栽培が楽しめます。双葉葵の育て方のコツをチェックしていきましょう。

双葉葵の育て方①置き場所

双葉葵は山林の中に生えているため、強い直射日光を嫌います。特に植え替え直後に直射日光を当てると簡単に葉を落として枯れてしまうので注意が必要です。室内で育てる場合は、窓際でレースのカーテン越しに柔らかい光が差し込む場所が適しています。屋外の場合は、軒下などの、風通しのよい明るい日陰に置いてください。

双葉葵の育て方②用土

Photo bywalkersalmanac

双葉葵は水はけがよく、ある程度保水性のある用土を好みます。水はけが悪い用土にすると、根腐れを起こして調子を崩し、枯れてしまうこともあるので注意してください。初心者の方は、予め配合された市販の山野草用の培養土を使用するとよいでしょう。自分で配合する場合は、赤玉土:鹿沼土:腐葉土を5:4:1の割合で混ぜたものをベースに調整してみてください。

鉢底には水はけのよい軽石などを

双葉葵を育てる際、ついつい植え付ける用土ばかりに目が行きがちですが、鉢の底に敷くものも意識しましょう。水はけをよくするためには、鉢底に軽石や鉢底石と呼ばれるものを暑さ1~2cmほど敷いてください。鉢底ネットを敷くのもいいですが、使用する用土によっては水が滞留しやすくなるため、軽石などを使用したほうが安心できます。

双葉葵の育て方③水やり

Photo by sorarium

双葉葵は、乾燥と過湿どちらにも気をつけなければなりません。そのため、毎日繰り返し水やりをするのではなく、土の表面が乾いたのを確認してから水やりをするようにしましょう。屋外で栽培する場合、梅雨の時期は雨がかかりすぎないよう、置き場所に注意しながら水やりをしてください。

冬も忘れずに水やりを

双葉葵は落葉する多年草です。そのため、秋から冬にかけての時期は地上部がないため、ついつい水やりを怠りがちになってしまいます。しかし、鉢の中では地下茎がちゃんと生きていますので、しっかりと水やりをしてください。

もともと山地に自生しているので、寒さには強いですが、氷点下になるような時期は、なるべく暖かい昼間に水やりをして、鉢内の凍結を防ぐようにしましょう。

双葉葵の育て方④肥料

Photo byJing

双葉葵は、それほど肥料を必要としない植物です。あまり多くの肥料を与えすぎてしまうと、かえって調子を崩してしまい、時には枯れてしまうこともあります。大事に育てようとするあまり、肥料をたくさん与えてしまう人も多いですが、その気持ちをグッとこらえて適正な量の肥料を与えるようにしてください。

肥料を与える時期

双葉葵に肥料を与えるのは、主に春と秋です。花が終わった後の4~5月頃と、冬支度を始める9~10月頃に与えます。また、購入後に植え替えをしたときや、株分けをして新たな鉢に植え付けた場合もその都度肥料を与えましょう。

肥料の種類と量

双葉葵に与える肥料は、市販の粒状の緩効性肥料が最適です。緩効性肥料は数か月かけてジワジワと肥料成分が染み出ていくので、一気にたくさんの肥料分を必要としない双葉葵に向いています。規定量に従って数粒程度、株元に転がしておくか、軽く土に埋めてください。

用土に腐葉土を使用している場合は、腐葉土から染み出る栄養分もあるので、肥料の量を少し減らしても大丈夫です。

双葉葵の育て方⑤株分け

双葉葵は株分けをして増やします。株分けの時期は4~6月が最適で、植え替えを兼ねておこなうとよいでしょう。鉢から抜いたら地下茎を適当な場所で切り分けて株分けします。それぞれの株の大さいに合わせた鉢に植え付ければ完成です。株分けに使用するハサミなどは、切り口から病原菌の侵入を防ぐために清潔なものを使用してください。

株分けは定期的に行う

双葉葵は地下茎で増える多年草です。株分けをしないで育て続けると鉢の中でどんどんと株が増えて窮屈になります。そのまま育てると密になり、株内の風通しが悪くなって病害虫の影響を受けやすいです。鉢の大きさにもよりますが、最低でも2~3年に1回は株分けをしましょう。

双葉葵(フタバアオイ)の病害虫対策

双葉葵を育てていると、時には病害虫の被害に遭うことも出てくるはずです。自然の摂理なので仕方がない部分もありますが、予防方法や対策方法を知っていればいざというときに慌てなくても済みます。大切な双葉葵を守るために、しっかりと病害虫についてチェックしておきましょう。

双葉葵に発生する病気

双葉葵には、白絹病、炭そ病、軟腐病などが発生しやすいです。白絹病にかかってしまうと、株元に白い糸が発生して次第に枯れてしまいます。軟腐病は根元から茶色く腐っていき、次第に枯れていく病気です。どちらも高温多湿の時期に発生しやすく、発生してしまうと薬剤でも治せないので注意が必要しましょう。

病気対策

双葉葵の病気を防ぐために、まずはこまめな観察が必要です。少しでも元気がないと感じたら病気の可能性を疑いましょう。白絹病や軟腐病は治らないどころか、ほかの植物にもうつしてしまいます。早急に鉢ごと処分してしまったほうが安心です。

また、ほかの植物を含めて過去に使った用土や鉢などには、菌が潜んでる可能性があります。なるべく使わないようにし、もし使う場合は殺菌剤で洗うなどして清潔な状態で使用するようにしてください。

双葉葵に発生する害虫


双葉葵には、ヨウトウムシ、アブラムシ、ナメクジ、カイガラムシ、ハダニなどの害虫が発生しやすいです。双葉葵が好むやや薄暗く湿った環境はこのような害虫も好む環境なので注意してください。特に葉が柔らかい時期はナメクジやヨトウムシの被害を受けやすいのでこまめな観察や対策をしましょう。

害虫対策

まずはこまめに観察をして、早期に害虫を発見し、駆除するようにしましょう。特に葉の裏側に隠れていることが多いので、裏側までしっかりと観察してください。

万が一駆除が追い付かない場合は、市販の殺虫剤を散布して駆除します。大量発生してしまうと、仮に害虫自体を駆除できても、双葉葵事態にダメージが蓄積していて枯れてしまうこともあるので、早め早めの対策を心がけましょう。

双葉葵(フタバアオイ)と日本の文化との関わり

双葉葵は日本固有の植物であり、古くから園芸用の植物としてはもちろん、さまざまな日本の文化や歴史と関わりがあります。徳川家の紋章である「葵」が有名ですが、そのほかにはどんな関りがあるのでしょうか。

京都加茂神社との関わり

京都にある賀茂神社では、毎年5月に「賀茂祭り」が行われます。賀茂祭は別名で「葵祭り」とも呼ばれ、祭りに使用される山車や神輿などに双葉葵を飾り付けしたことから呼ばれ始めました。反対に、双葉葵が「賀茂葵」の別名で呼ばれるのは、このお祭りが由来です。祭りがおこなわれる5月はちょうど開花時期であり、祭りに使用された双葉葵は境内で育てられます。

双葉葵は徳川家の紋章のモデル

徳川家の紋章として有名な「葵の紋章」は、双葉葵のハート形の葉がモデルです。徳川家は古くから京都加茂神社との結びつきが強く、その縁もあって双葉葵がモデルに採用されました。葵の紋章は3つの葉ですが、葉っぱ自体は双葉葵のハート形の葉っぱで、1枚足して空想上の植物を作り上げたとされています。

双葉葵(フタバアオイ)を育ててみよう

日本固有の双葉葵は肥料の与え方や植え替えのコツを掴めば、それほど育て方は難しくありません。ハート形の可愛らしい見た目なので、お部屋のインテリアとしても最適ですね。多年草なので、上手に育てれば毎年可愛らしい花も咲かせますので、今回の記事を参考にぜひ育ててみてください。

双葉葵(フタバアオイ)が気になる方はこちらをチェック

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