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絶対枯れない、欅(ケヤキ)のミニ盆栽の作り方講座!植え替え方法や用土の作り方も!

欅のミニ盆栽は、剪定や芽摘み、葉かりをすると鑑賞点である繊細な枝を長く楽しめます。欅の盆栽の基本の作り方や育て方を紹介!植え替えや盆栽作りに活用できる用土作りから、施肥方法まで一挙解説します。欅の手入れ方法を覚えて、自生樹のような美しい盆栽を作りましょう。
更新: 2023年3月30日
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欅のミニ盆栽を楽しみたい!

欅の盆栽は意外と簡単に挑戦できる

Photo by12019

下にしなだれかかるような樹形が自然の壮大さを感じさせる欅は、盆栽園芸家や盆栽初心者に定番人気の樹木です。欅は葉がもさもさと茂っているので、ミニ盆栽としては育て方が難しいという想像をしがちですが、心配いりません。

欅のミニ盆栽は基本のコツさえ覚えれば、1から作るのも丈夫に育てるのも簡単です。基本の育て方、芽摘みや剪定のポイントなど、欅の盆栽に必要な情報すべてを解説します。

欅のミニ盆栽の作り方【基本特性】

欅は芽の生長が盛んなのが特徴

欅の盆栽は、冬季になると葉が落ちるタイプの樹木です。また、秋季は黄土色から紅色に色づくので、年中さまざまな顔を見せてくれます。欅の盆栽は他の盆栽と比べても芽の生長が著しく、仮に放置していたとしても伸び続けるのが特徴です。

この芽というのは葉芽のことなので、手入れを何もせずおくと葉ばかりが増えていきます。葉が多いということが欅の盆栽の魅力でもあるのですが、剪定で樹形をとどめることで盆栽としてのバリューが上がるのです。

欅は樹形の作り方がポイント

Photo by stevepaustin

手入れせずにいると葉芽が伸び放題とお話しましたが、欅の盆栽は芽摘みや剪定で樹形を整えることで、自生樹のような大木感を造形できます。理想の樹形が完成すると、葉が色づく時期や、冬の葉がない状態の時も見た目がきれいになるのです。

欅の盆栽の樹形仕立ては、はさみの入れ方や芽摘みのコツを知ると、作業が楽になります。基本の作り方から順を追って確認しましょう。

欅のミニ盆栽の作り方【基本の育て方】

<育て方1>配置場所

欅の盆栽の苗を入手し盆栽器に仕立てたら、太陽光が届く場所に置いて下さい。欅の盆栽は太陽の暖かみを好みます。ただし、欅の盆栽に限らず盆栽は過度の日光に弱いです。なんの遮りもない場所は避けるようにしましょう。

家の外に置く場合は軒下などがちょうどよいです。屋根がないベランダの場合は、遮光カーテン等を利用してみて下さい。また、基本的に部屋の中での育成は注意が必要です。葉が色づいてる時の短時間鑑賞くらいにとどめましょう。

<育て方2>灌水方法

葉の量が多い欅の盆栽は、水を定期的にしっかり与えることで枝や根が強くなります。特に葉が生い茂る春頃は葉に養分を取られがちなので、用土の乾き具合をつど確認してあげましょう。水やりは、4月から6月あたりは1日に1回程度を目安として下さい。

7月から9月頃までは1日2回程度与えても構いません。冬の時期は水やりの頻度は少なくするのがおすすめです。2日に1回ほどでよいでしょう。根の腐りを予防するために、用土全体に散水するようにして下さいね。

<育て方3>夏・冬の手入れ方法

欅の盆栽は夏と冬の手入れは若干の注意が必要です。暑さや寒さで枝葉が枯れる可能性があります。夏は直接日が当たり過ぎないようにして下さい。紫外線量が多い夏の光は、葉の変色を引き起こします。既述の通り、カーテン等を利用しましょう。

冬の時期は、育成地域に応じて発泡スチロールなどのむろが必要です。欅の盆栽が極度に冷えると、枝葉が枯れる心配があります。温暖な地域でむろが必要なくても、冬の間は夜間は玄関内に移動するなど柔軟に対応するようにしましょう。

欅のミニ盆栽の作り方【用土仕立て】


用土仕立ての必要性

店で仕立て済みの欅の盆栽を育てるにしても、長く楽しむには用土を定期的に交換する必要があります。用土を換えると水のはけがよくなる、養分が行き渡り枝葉の生長が盛んになるというメリットがあるのです。

また、いったん盆栽の用土作りを覚えれば、欅以外の他の盆栽でも使い回せます。盆栽の手入れに必要な項目なので、用土の種類や作成方法をマスターしましょう。

欅のミニ盆栽に使う用土

欅のミニ盆栽を順調に育てるには、微粒タイプで水のはけがよい用土がおすすめです。玉が小さい用土は、欅の根にしっかり付いて水分を蓄えてくれます。水分を蓄えるということは、養分が行き渡るので枝葉が生長しやすいのです。

具体的には盆栽用の微粒赤玉土がよいでしょう。ある程度大きい欅の場合は赤玉土のみでも構いません。枝が細い若い欅は、腐葉土を10%ほど混ぜるのもおすすめです。使用する器が浅い方は、桐生砂も混合するとより水のはけを促進できます。

用土の作り方

欅の盆栽の用土を作るには、4mmと1mmのザルがあると便利です。用意した赤玉土もしくは混合した用土を4mmのザルで振り、1mmザルに落とします。欅の盆栽に使う用土は、4mmザルに残ったものを使いましょう。

ザルを使うときれいな粒子の用土が作れますが、準備が面倒という場合は必須ではありません。その場合は、自分好みに手で混合したもの、もしくは葉物盆栽用に仕立てられた用土を園芸店で購入しましょう。

用土を作る時の注意点

欅の盆栽の用土を作る際は、土玉の大きさに注意が必要です。欅の盆栽は玉が大きすぎると根の張り付きが悪く、新しい根も思うように育ってくれません。盆栽は根をたくさん作ることで枝葉が丈夫に大きくなるのです。

一般的に鉢植えや地植え用に販売されている用土は、欅の盆栽にはサイズが少し大きすぎます。理想に近い盆栽を造るためにも、始めから微粒子タイプの用土、または仕立て済みの用土を入手するようにしましょう。

欅のミニ盆栽の作り方【剪定方法】

剪定するメリット

欅の盆栽の剪定には、枝を切る本剪定と、余分な葉を落とす葉かりがあります。適当な時期に剪定をすると枝を増やすことができ、欅の盆栽の見どころである大木感を造形できるのがメリットです。

剪定をせずにいると、余計な枝葉(徒長枝)ばかり伸びて、欅らしい丸みのあるフォルムが台無しになります。また、剪定をすると風の通りがよくなり養分が行き渡るので、葉の張りツヤもよくなるのです。理想通りの樹形造形のために、剪定は必至と考えましょう。

剪定時期

欅の剪定時期は、葉かりと本剪定で異なります。余分な葉を切り落とす葉かりは、5月下旬から7月はじめ頃と、紅葉が終わりかける10月下旬頃がよい時期です。ただし、葉の数が極端に少ない若い樹木であれば、作業の必要はないでしょう。

全体の樹形を造形していく本剪定は、葉の紅葉も終わった冬に行います。具体的には2月から3月あたりがよいでしょう。春先の芽吹き直前に行うことで、新芽に養分が行きやすくなります。

基本の剪定ステップ

欅の盆栽の葉をかる時は、枝元の小さな若葉を残してはさみで切る方法を行っていきます。切る際は、枝元側の葉を少し残して切りましょう。葉元から切ると、枝の中で準備している芽が弱ってしまいます。少し残すと丈夫な成長に繋がるのです。

欅の盆栽の本剪定は、徒長枝を中心に切っていきます。上に真っすぐ伸びる枝は、枝元から落として下さい。その他の枝は、枝が混み合う箇所を幹に近い節を残し剪定します。全体を見て、風の通りがよくなるイメージで切りましょう。

欅のミニ盆栽の作り方【植え替え方法】


欅盆栽は植え替えが必要?

欅の盆栽は枝や葉のみならず、根の生長も盛んです。根の生長が盛んなので、植え替えをせずにいると根の行き場がなくなり、少しずつ枝葉も枯れる可能性があります。根の腐りが発生するというわけです。

また、適宜植え替えをして根を切ったり器を変えることで樹木の生長を緩やかにできるので、樹形を維持することもできます。ミニ盆栽仕立てで欅を育成するのであれば、植え替え手入れは必要と考えましょう。

植え替えするのはいつ?

欅の盆栽の植え替えは、2月下旬から3月頃がおすすめです。新しい芽が出始める4月以降に植え替えをしてしまうと、枝中で準備中の芽も動きがにぶくなります。頻度に関しては、樹木の大きさや生長によって変えて下さい。

幹や枝の生長が進んできたサイズが大きな欅は、3年に1回程度で構いません。適切な剪定をしていれば、根の腐りも防げます。一方で小さな欅は1年に1回は植え替えをして、根・枝葉の生長を促してあげましょう。

植え替え時に準備するもの

欅の盆栽を造る時に必要な材料は、用土・剪定はさみ・ピンセット・苔・器です。用土については、用土作りの解説項と同様のものを準備して下さい。苔は好みのもので構いませんが、おきな苔やはい苔は欅の盆栽にも合いやすいです。

器はひと回り大きなサイズがベストと言えます。特に小さな欅の場合は、大きめの器に植え替えることで根が伸びて枝葉も大きくなるのです。もし現状のサイズを保ちたいのであれば、根切りすることで維持もできます。

基本の植え替え方法

植え替え方法は簡単です。まず欅を取り出し、根に付いた用土を優しく払い、ピンセットで下方向にとかします。太く生長した根は短く落としてしまいましょう。細くたくさん伸びる根は、器の浅さに合わせて切ります。

根の剪定が終わったら、鉢底石を置いた器に欅を配置しましょう。その後、用土を押さえるように入れ、表面に苔を張ります。最後に器底から流れる水が透明になるまで、しっかりめに散水したら完成です。

欅のミニ盆栽の作り方【芽摘み方法】

欅盆栽の芽摘みとは

欅の盆栽の芽摘みとは、葉が多くついている枝の芽を落とし、余分な葉芽の生長を防ぐことを指します。欅に限らず、葉芽の生長が盛んな盆栽には必要な作業で、中でも欅の盆栽は生長スピードが速いので、芽摘みをしないと徒長枝だらけになります。芽摘みと言っても難しいことはなく、手で取れますので基本の芽摘みを覚えて、整った樹形を目指しましょう。

芽摘み時期

欅の盆栽の芽摘みは、新しい芽が次々と現れる4月頃から5月下旬にかけて作業します。頻度としては欅の盆栽の葉の付き具合にもよりますが、2週間に1回程度は様子を見ながら行うようにしましょう。

6月頃になると芽の生長も少しずつ緩やかになり、枝もしっかりしてきます。そうすると枝が伸び過ぎて芽摘みをするには時期が遅くなってしまうのです。基本的には剪定の葉かりと合わせて作業すると分かりやすいでしょう。

基本の芽摘み方法

欅の盆栽の芽摘みは、長く伸びた枝の先端の芽を取っていきます。手で優しくひねるようにして、枝元の2節ほどを残し芽を取りましょう。盆栽の樹形全体を見て、欅ならではの丸みを維持するイメージで摘むようにして下さい。

葉が生い茂る大きな欅だと枝元が見えづらくなります。かきわけるように葉の枚数を確認しながら作業しましょう。摘むべき芽が多くあった場合でも、数日に分けて作業するのがおすすめです。枝にかかる負担を軽減できます。

欅のミニ盆栽の作り方【施肥方法】

肥料をあげる時期


欅の盆栽の場合、肥料を与える目的は樹形の維持と枝の育成のためです。繊細な小さな枝が鑑賞点となる大きく生長した欅は、4月から5月頃に肥料をあげましょう。回数としては月に1回程度で構いません。

幹や枝が幼い小さな欅の盆栽の場合は、枝や葉を増やす目的で施肥する期間を長くします。施肥開始時期は4月頃とし、10月くらいまであげましょう。頻度は大きな欅と同様に月に1回程度として下さい。

欅盆栽に合う肥料とは

欅の盆栽の大きさにかかわらず、基本は緩やかに効く固形タイプの肥料がおすすめです。具体的には盆栽用と表記のある油かすや玉肥がよいでしょう。玉の大きさに関しては、使用する器によっても変わるので、実際に園芸店で確認するようにして下さい。

また、降雨量が多くなる5月下旬から6月中旬頃は、固形肥料を一旦取り除き、効きが早い液体タイプを薄めて使用するのがおすすめです。長雨明けの枝の生長に繋げることができますよ。

施肥時の注意点

欅だけではなく盆栽は過度の肥料をあげると、葉が枯れる現象が起こることがあります。肥料やけと呼ばれるものです。固形の肥料を用土に置く際は、多量過ぎないように注意しましょう。パッケージ裏面の用量を確認して下さい。

また、欅のように葉が多い盆栽は、過度のリン成分を好みません。せっかくの繊細な枝が太くなりやすく、樹形が崩れるからです。肥料を購入する際は、リン成分量も注意してあげるとよいでしょう。

まとめ

Photo by jeremy_norbury

欅の盆栽の作り方や基本の育て方を紹介しました。欅の盆栽は、剪定や芽摘み、葉かりを適宜実施することで、枯れることなく丈夫に育成できます。また、植え替えや太陽光の当たり具合にも気を遣うと、繊細な枝が美しい欅盆栽を造形できるのです。

基本の育て方を覚えておけば、枯れる心配はありません。本記事を参考に、自然を感じさせる枝葉が魅力の欅盆栽を造りましょう。

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